▽無名の一知財政策ウォッチャーの独言 ●11/18 22:40 (2024年11月16日の追記:判決を読む上でこれもあった方が良いかと思ったので、今のドイツ著作権法のテキスト及びデータマイニングに関する権利制限を規定する第44b条と第60d条を以下に訳出しておく。上で欧州新著作権指令との関係で書いた通りだが、このドイツの権利制限は、第382回で取り上げた2017年のドイツ著作権法改正で最初導入された後、第430回でも書いた通り、欧州新著作権指令への対応としてパロディに関する権利制限などとともに今の形に書き改められたものである。§44b Text und Data Mining(1) Text und Data Mining ist die automatisierte Analyse von einzelnen oder mehreren digitalen oder digitalisierten Werken, um daraus Inform
▽L’eclat des jours ●11/17 22:11 2024-11-17_ 八犬伝八犬伝観てきた。この作品は、もちろん山田風太郎の原作があるから行ったわけだが、映画としてもうまくできていて、実に良かった。原作は朝日新聞の夕刊連載中に読んでいて、大体忘れているわけだが、四谷怪談を観終わって、奈落の底巡り(見学)をしている馬琴の前に、奈落の天井裏から垢嘗めのようにだらーんと鶴屋南北が登場するシーンだけは忘れようがない。で、映画もまさにここを物語上の最大の山場/見せ場としている。芝居が始まると忠臣蔵の鮒侍のあたりで北斎がうんざりして鼻くそほじりながら観ている額縁の忠臣蔵(その時に、忠臣蔵は実話ベースの正義の話だから神、と馬琴は北斎に力説している)の中に不義士田宮伊右衛門の泥沼の悪行を埋め込む構造について、馬琴が南北を詰問する。南北は平然と、虚の怪談と実の忠臣蔵の足し算、いやそれどころか掛け算、つまりはシナジーを産み出したおれさますげ