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▽出版・読書メモランダム●11/21 17:30 2024-11-21古本夜話 番外編その四の3 前田出版社と『トップ』かつて伊達得夫の『詩人たち―ユリイカ抄』を読んで、ふたつのエピソードがずっと記憶に残っていた。それらは冒頭に置かれた「『余は発見せり』」の中で、原口統三遺稿集『二十歳のエチュード』の初版がユリイカではなく、昭和二十二年六月に「M出版社」から初版五千部で出され、たちまち売り切れたが、その暮に出版社が倒産してしまったこと、伊達が原口の遺稿の出版のことで、一高の寮を訪ね、中村稔と出会い、それがきっかけとなって、中村が書いた探偵小説をカストリ雑誌に売りこみ、中村がいくばくかの原稿料を稼いだことだった。(ユリイカ)このふたつのエピソードから、伊達がユリイカを始める前は別の出版社にいて、カストリ雑誌にも関係していた事実を知った。そしてほどなくして、古本屋の棚で『二十歳のエチュード』初版を見つけ、「M出版社」が前田出版社だとわ
▽直木賞のすべて 余聞と余分●11/19 08:26 2024年11月17日 (日)康伸吉…三浦哲郎のアドバイスで筆名を女性ウケしそうな名前に変える。直木賞の候補に一回なるだけでも大変だ、と言われます。作家の世界のことはよくわかりませんが、広く言われているぐらいなので、おそらく大変なんだと思います。それが二度も候補に挙げられた。しかも、一度目と二度目、それぞれ違うペンネームを使っていた。……ということになると、これは相当に特殊な例です。大変どころか、よっぽどめぐり合わせがよくないと、まずそんな事態にはなりません。さらにいうと「二つの名前で二回の候補」という、直木賞史上けっこう珍しいケースの主役になったのに、その後いまいち波に乗れないまま、作家としての活躍は先細り、もはやほとんど知られていない人。それが本名・西村茂さんです。生れは大正11年/1922年ですから、いまから100年ぐらい前になります。佐賀県武雄市の生まれで、昭和16年/1
▽珈琲舎・書肆 アラビク/Luft●08/31 08:33 市松人形入門 [ぷろぐれ・いちま]に寄せて2024.08.29 Thursday店主です。告知ばかりのブログになって久しいのですが、「ぷろぐれ・いちま」会場に掲示している「市松人形入門」をアップしておきます。市松人形入門[ぷろぐれ・いちま]に寄せて市松人形の名は、京都山科に生まれ、江戸で活躍した歌舞伎役者である初代佐野川市松(1722-1762)に由来すると言われている。チェック柄をあらわす市松模様の名称も、同じく佐野川市松の衣裳に由来するとされる。過去にも現在にもこんな人気役者はいまい。では市松人形とはどのような人形なのか? 佐野川市松由来説に拠るなら、そのアクションフィギュアということになる。京・大坂と江戸の文物を比較して紹介した19世紀半ばのエッセイ「守貞謾稿」(図1)には、精製・粗製の2種類の市松人形が紹介されている。精製=高級品の市松人形は、木彫で表面に胡粉(高温で焼
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