▽汎夢殿 ●03/06 16:49 予定なし『石の刃』不定期連載中(「小説 野性時代」)2025年02月19日岐阜県芸術文化顕彰を受けました岐阜県芸術文化顕彰を受けました。会場ではご挨拶の時間が限られ、意を尽くせませんでしたので、予定していた挨拶文を(文章用に調整して)掲載します。ホルヘ・ルイス・ボルヘスは博覧強記で小説においてあらゆる場所を舞台しましたが、彼が故郷のアルゼンチンを書くとき、その文章には、ほかの場所を書くときとは違う土の気配が漂います。私はこの気配が好きです。この例から推すと、作家は森羅万象を種とするにしても、自らが歩んだ土地に種を撒くとき、また独特の花を咲かせるものかという気がします。顕彰にお礼を申し上げます。ありがとうございました。posted by 米澤穂信 at 00:00| お知らせ2024年12月13日「輪廻の果てまで愛してる」「紙魚の手帖」vol.20 DECEMBER
▽わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる ●03/03 16:50 「悪の美学」――魅力的な悪役の作り方『荒木飛呂彦の新・漫画術』「悪役が物語を面白くする。魅力的な悪役がいることは名作に欠かせない条件だ」―――累計発行部数で1億2千万部を超える『ジョジョの奇妙な冒険』の作者・荒木飛呂彦は、こう喝破する。優れた知性やカリスマ、才能と意志の強さ、あるいは独自の哲学を持つ悪役は、単なる「倒されるべき存在」ではない。バットマンに対するジョーカー、ルークにとってのダースベイダーのように、主人公との対立構造をよりドラマティックに仕立て上げ、物語の魅力を大きく引き上げる肝と言える。しかも、悪役は人である必要はない。荒木先生に言わせると、あらゆる物語は「主人公 vs. 悪役」の構造になっている。主人公の目的や望みを阻むものであれば、なんであれ「悪役」とすることができる。ドキュメンタリーなどでは、社会システムや法制度が「敵」になることだってありうる。なぜ「悪役」か?