▽池田信夫 blog ●06/20 14:45 2025年06月19日13:48本大規模言語モデルは「家族的類似性」でパターンを学習するウィトゲンシュタインの「言語ゲーム」のコア概念は、家族的類似性である。これは記号(シニフィアン)の意味はその本質(シニフィエ)にあるというアウグスティヌス以来の言語観を否定し、言葉に本質的な意味はないと考えるものだ。言語と呼ばれるすべての現象に共通なものは存在しない。何か共通点があるからそれらを同じ一つの言葉で呼ぶのではない。――それらは多くの異なった仕方で互いに血縁関係にある。この血縁関係のゆえに、われわれはそのすべてを「言語」と呼ぶのである。(65節)この「血縁関係」を彼は家族的類似性と呼ぶ。親子の顔には同一の部分はないが、全体としては似ている。言葉の意味はその本質ではなく、このようなパターンの類似性なのだ。哲学や数学は曖昧さを排除するが、家族的類似性は曖昧である。犬と狼の境界は厳密には