▽FORM_Story of design ●06/04 13:20 アメリカ西部のいまと過去を渾沌と現出させるブライアン・シュットゥマートの写真展示導入部となるエントランスを入って正面の壁面では、今回の作品のキュレーションの際に重要視した「道」をしっかり見せています。植民地時代の18世紀から続く西部開拓の歴史の途上で、この道を歩いたであろう無数の有名無名の開拓者たち(調査隊、冒険家、商人、政治家たちなど)、そして旅の途中で行き過ぎていく現代のドリフターたちの亡霊のようにも見える、長時間露光で写された車のヘッドライトの光線が本作におけるブライアンが描く「アメリカ」の歴史そのものだと思ったからです。アメリカの偉大な写真家の一人ロバート・アダムスの描いたアメリカ西部では、日常としての車がひとつの重要なモチーフになっていたように思います。ブライアンが「Sons Of The Living」で描いたアメリカの「道」には車は光として溶けて見えないのです。そして長