▽Wein, Weib und Gesang ●11/22 13:21 凝縮感への美しい憧憬週末に開けた2014年産ゲリュンペルを飲み干した。瓶の中で9年でまだまだ急いで飲む必要はないのだが、三本ほどあったので手を付けた。いい年度だという認識がある。味筋マルメロだが、結構複雑で、干しチェリー香やウイキョウ感もある。プリュミエクリュなのでグランクリュの様な偉大さもウケもないのだが、その土壌の葡萄からそのような味が天然酵母のみによって生じる摩訶不思議だけで大満足だ。トロピカルや塩味や胡椒や火打石の様なあまりにも出来たものでないのが余計に繊細である。
▽池田信夫 blog ●11/20 19:38 2024年11月20日17:25本大乗仏教はポストモダンを超えるか西洋哲学がプラトンに始まりニーチェで終わったとすると、20世紀以降の哲学はそのオマケみたいなものだが、大乗仏教の歴史はその終わった地点から始まっている。これは偶然ではない。インド=ヨーロッパ語族は主語・述語の論理で考えるので、大乗仏典のロジックは西洋哲学と似ているのだ。中観派(ナーガールジュナ)は客観的実在を否定して「空」の思想を創造した。そこではカントより1500年以上早く、「存在は有から生じない」などのアンチノミーを使って素朴実在論から矛盾が導かれることを明らかにしているが、積極的な世界像はない。この点はポストモダンに似ている。そういうニヒリズムを超えようとしたのが唯識派である。それは単に実在を否定するのではなく、それを成り立たせる本質は意識だと考える主観的観念論だった。これは独我論に近いが、世界を成り立たせて