ココロ社の気がかり
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▽深町秋生の新人日記●01/01 09:35 深町秋生のスーパー横綱日記
2020-12-31
「新感染半島ファイナル・ステージ」の感想。備忘録。
前作に比べると、かなりダメかなと。見てる途中でがっくりした。
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ヨン・サンホ監督はロメロの『ランド・オブ・ザ・デッド』や、『マッドマックス2』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、日本の『ドラゴンヘッド』などから影響を受けたという。パンフレットにそう書いてあった。
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確かにオマージュと思しき描写はたっぷりあったが、もはや誰かが散々やったポスト・アポカリプスの世界を、とくに独自のアイディアもないまま提示していて困った。
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無法地帯ソウルを仕切るのは『北斗の拳』のモヒカン集団の如く悪の魅力に欠ける民兵組織だ。連中の薄っぺらい野蛮さに参り、その民兵組織が楽しげにやる非人道的なゲームがこれまたなんのひねりもない。
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世界観も引っかかる。前作で冒頭に鹿ゾンビを登場させていたのに、今回出て来るのは人間ゾンビのみ。アニマルゾンビの設定はどこに行ったのだろう。韓国は四年間も世界から隔離&放置されてゾンビ大国になったらしいが、大量に現れるゾンビはなにをエネルギー源として、あんなに元気ハツラツに走り回ってるのだろうかと、疑問も尽きない。早々に人間など食らい尽くしただろうに。
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『新感染』の前日譚にあたる『ソウル・ステーション/パンデミック』で、もうかなり大々的なゾンビ騒動が駅周辺で発生しており、軍も出動して市民に発砲していた。あの時点で鉄道なんか完全麻痺する勢いの大騒動になっていて、その後の『新感染』とうまく繋がっていない。鹿ゾンビの件もあって、「なんかいろいろ設定が雑じゃね?」と首をひねった。同監督作の『我は神なり』もストレスの溜まる話で、今回やけにつらく当たるのは、サンホ監督の手腕に疑念の目を向けていたからでもある。
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潤沢な予算を与えられたことで、派手なカーチェイスや無法地帯のセットで画面こそ華やかになったが、より娯楽大作に舵を切ったことで善人と悪人がきっぱりと分けられ、凡庸なハリウッド大作みたいになってしまった。おかげで誰が生き残り、誰が悲惨な末路を遂げるのかも大方想像がついてしまう。今回は端から社会が崩壊しているため、正常な社会がボロボロと壊れていく恐ろしさもなくなった。
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ボロクソにけなしてしまったが、主役のカン・ドンウォンは相変わらず捨てられた子犬みたいな目をしつつ、キレキレの動きで拳銃やライフルをぶっ放していた。暴力映画大国の足腰の強さは感じたのだけれど。どうにも弱った。
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FUKAMACHI 2020-12-31 17:55
「新感染半島ファイナル・ステージ」の感想。備忘録。
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2016-05-21
コミックストリートラスト。切実な願いがこめられた魂の書「弟の夫」
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作者: 深町秋生
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