▽岡野憲一郎のブログ:気弱な精神科医 Ken Okano. A Blog of an insecure psychiatrist ●05/11 01:31 2025年5月11日日曜日パニック推敲 その3パニックや不安を抱える患者への力動的なアプローチはこのような認知的なレベルでの治療を除外するものでは決してなく、むしろそれを行う治療者との関係性を重んじ、また治療者業が安全に行われるような場を提供することを心がける。私はかつてCPTSDの精神力動的な治療として以下の幾つかの項目にまとめたが(岡野、2021)、それはパニックと不安の力動的なアプローチにも概ね当てはまると考え、以下にそれを示す。1.治療関係の安全性を確保し、それが基本的には癒しを与えるものとなることを心がけること。2.トラウマ体験に対する治療者側の中立性を守ること。3.愛着トラウマの視点を常に保つこと。4.解離の概念を重視し、それが治療場面で立ち現れる可能性を常に念頭に置くこと。5.関係性や転移、逆転移の視点を重視すること。これらのうち特に1と3に関しては、治療関係