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2nd life
●02/18 09:23
2007.11.29 Thursday
読書感想
リリー・フランキー
★★★★★★★★★☆
『東京タワー』に大ヒットが記憶に新しいけど、ボクはこのリリー・フランキーという男を侮っていたのかもしれないし、特別何も思ってなかったのかもしれない。6つの短編集で構成される本作の持つ、独特すぎるブラックユーモアの塊は、時代を斜め見した捻くれた視点と煩悩的なエロ描写を取り込んでいる。よくもまぁ、ここまで面白く出来るなぁ。こんな最高の誉め言葉はないと思うけど、大麻農家に嫁ぐ女の話だとか、何をしても死刑な未来の話だとか、カチカチに固まった小説家には決して思いつかない設定じゃないだろうか。幅広い活動をしているリリー・フランキーという男だからこそ描けた物語。しかし、後半の日本最南端の島を目指した男の話は…エゲつなすぎて何だかドス黒い感情が少し湧いた。とてつもなく残酷なエロ描写である。おー怖い怖い。普段、小説を

ジ≠シ
●04/17 00:40
閉鎖です。
今までありがとうございました。
5番の話が個人的にお気に入りだったのでこれだけ残しておきます。
5.
薬缶をコンロにかけ、大きく溜め息を吐く。水を入れていなかったことに気づき、はっとする。心にぽっかり穴が空いたようだというのはきっとこんなことを言うのだろう。
あいつが出て行ったのはちょうど3週間前だ。バイトから戻ると、部屋の合鍵と一緒にレポート用紙に書かれた手紙が置いてあった。「これ以上あなたと一緒に暮らすことはできません。」その言葉以外には理由も何も書かれていなかった。電話をしてみたものの、着信拒否。彼女の親しい友人に電話をしても、異口同音に知らないというばかりだった。取り付く島もないとはこのことだ。
一人になったって別に困ることなど何もない。こうして薬缶を火にかければカップラーメンだって作れる。あいつのまずい飯よりもこっちのほうがよっぽどごちそうさ。
湯を注ぎ、割り箸を上に

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