▽池田信夫 blog ●04/09 13:16 2025年04月08日23:31本ヒュームは人工知能の遠い先祖(アーカイブ記事)最近の生成AIの急速な進歩の背景にあるのは、デカルト的な合理主義を捨て、膨大なデータから確率論的に予想する経験主義である。西洋の近代哲学はカントに始まったといわれるが、彼を「独断のまどろみ」から覚ましたのはヒュームだった。カントはヒュームの問題を解決して「コペルニクス的転回」を実現したというが、それは間違いだったとラッセルは『西洋哲学史』で指摘している。ヒュームの問題は、きわめてシンプルである。太陽が明日も昇らないであろうということは、太陽が昇るであろうという断定に比べて理解しにくい命題ではないし、またより多くの矛盾を含蓄しているわけでもない。それゆえ、われわれがこの命題の虚偽を論証しようと試みても当然無駄であろう。(本書第4章[21])だから経験的な観察から法則は帰納できない。今まで毎日例外なく太