▽Youtaful Days ●06/09 15:13 その理由は、終盤の回まで、2人が「こんなことあったよね」「そうだよね」というような会話的なやり取りが皆無で、同じ経験にもかかわらず各々が思い出す風景がバラバラで、相手の心情や性格を分析するような文章も多いからだろう。文章だけでなく、ダメ押し的に、「第三者」的立場の、はるな檸檬のイラストが、2人の違いを際立たせる。一旦最終回の「神保町状況編」では、この連載が常に「新井→千早」の順序で(つまり新井の文章を読んで、それを受けて千早が文章を考えて)書かれていることが千早茜側から明かされ、このことからも新井が自由人で、千早がアンカー的な立場であるとわかる。この際に、オフレコのはずの千早の「東京移住計画」について、新井の文章で暴露されていることに対する(千早の)困惑が書かれているが、こういう想定外な展開がこの本の魅力かもしれない。