uk02のアンテナ
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▽猫を償うに猫をもってせよ●02/04 10:15 2025-02-03山田太一の「沿線地図」TBSのBS放送で「それぞれの秋」に続いて、山田太一の1979年の連続ドラマ(15回)の「沿線地図」をやっていたので、録画しては観ていた。面白かったが、納得できない部分もあった。これは山田が先に同題の小説を書いて、それを脚本化したもので、「岸辺のアルバム」と同じ形式である。東急東横線沿線が舞台で、一橋大を出たエリート銀行員(児玉清)と妻季子(河内桃子)の一人息子で高校三年の志郎(広岡瞬、新人)と、電気屋をやっている藤森(河原崎長一郎)とその妻麻子(岸惠子)の一人娘の道子(真行寺君枝)が、学園祭で知り合ったのをきっかけに駆け落ちして同棲するという話だ。志郎は成績もよく、東大へ行くことを期待されていたが、大学へ行っていい会社へ入るみたいな安定した軌道に乗るのが嫌になり、「生き生きした」人生を送りたいというようなことを言う。山田太一はこの「生き生
▽明るい部屋:映画についての覚書●01/21 08:03 2025年2月8日(土)連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第22回原爆・ピンナップ・フィルムノワール──『ギルダ』とリタ・ヘイワース〈予約受付中〉https://kobe-eiga.net/programs/2036/
▽勝手に視やがれ―映画的な、批評的な●12/22 22:50 独身の父と娘との住み分けという点に注目すると、蓮實氏が『戸田家の兄妹』の冒頭の老実業家の家長・藤野秀夫の死に関して述べた<注目すべきは、ここでの実業家の妻の関係がいつでも交換可能なものだ。(……引用者中略……)それ故、『戸田家の兄妹』の冒頭に描かれるのが、還暦の年の六十歳の誕生日に起こった父親の死であってもいっこうにかまわないし、あるいは死ぬのが母親であったとしても、ほぼ同じ作品ができあがったかもしれない。>*9という記述は、明らかに不適切で修正を要するものだろう。こうした父と娘とのあいだの性的な空間分割構造を考えると、夫の死と同時に住む家を亡くした母親が、未婚の末娘と共に、結婚して独立した子供たちの家の二階の部屋を転々とする現バージョンと「ほぼ同じ作品ができあがったかもしれない」という記述は、蓮實氏にしては珍しく不用意で、間違ったものといわねばならない。『戸田家の兄妹』の母娘が同居す
▽映画、その支配の虚しい栄光●04/24 20:42 濡れた逢いびきラピュタ前田陽一特集で2本。「濡れた逢いびき」原作はご贔屓、土屋隆夫で、複雑で貧乏な「アメリカの悲劇」あるいは「死の接吻」みたいな話なのだが、シナリオ、というかお話し自体は悪くない。結婚を約束した二人(田辺昭知と加賀まりこ)が互いに殺意を抱き始めるという話で、うまくやれば二人を殺人へと次第に追い込んでいくぎりぎりした心理サスペンスにもなるだろうし、ブラックコメディにもなりうるだろう。ところがどうも前田陽一演出がしまらない。どう転がしていくのかが定まっていない。シナリオのせいってことじゃなく。例えば加賀まりこへのコメディ演出が過剰だし、端役のオーバーな芝居ももっと抑えたほうがいいだろうし、田辺昭知は頭の弱い青年としか思えない。二人の関係が変化していく様を、脇筋を膨らませすぎ、コメディに落としすぎているように思う。これが岡本喜八なら、中平康なら、コメディとサスペンス
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