ひなたのｱﾝﾃﾅ - はてなｱﾝﾃﾅ

▽kimagure読書ﾒﾓ
●09/25 18:41 buudyさん
2024年09月24日ﾏﾘｱｰﾅ･ｴﾝﾘｹｽ　わたしたちが火の中で失くしたもの姿の見えないものが領域を広げていくような恐怖｡わたしの日常が浸食されていくような､または広げる側になるような｡けれどその正体が明確に明かされるわけではなく､不安を煽るという書き方で面白かった｡｢学年末｣の終わり方とか特に好き｡自傷騒ぎを繰り返していた女の子が､｢そのうちわかるわ｡彼自身がいつかあなたに話してくれる｡あなたに頼むと思う｡すぐに｣全体的にそんな印象で､それだけだったら記事に書くほどでもないかなって言うところ｡翻訳した安藤哲行さんがあとがきで語るように､ｽﾗﾑやﾄﾞﾗｯｸﾞといった社会問題を内包していて､恐怖感を与えることだけが目的ではないからね｡ただ異彩を放つ物語が一つ｡表題作｢わたしたちが火の中で失くしたもの｣女性が配偶者に火をつけられるという事件が続いた後､自分自身に火を付ける