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川上弘美選 「精選女性随筆集 石井桃子 高峰秀子」(文春文庫) (05/10)
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2024.05.10 Fri
川上弘美選 「精選女性随筆集 石井桃子 高峰秀子」(文春文庫)
川上弘美が選ぶ、石井桃子、高峰秀子の随筆選集。高峰秀子の随筆は、すべて既読済みで、書評にも載せているので、ここでは石井桃子の随筆を取り上げる。
石井桃子は明治40年現在の埼玉、浦和で生まれる。日本女子大卒業後、新潮社に3年間勤務、その後岩波書店から「熊のプーさん」翻訳出版。戦後は農業に従事していたが、1951年に光文社より「ノンちゃん雲に乗る」を出版大ベストセラーになり、児童文学の翻訳、小説家として有名になる。
石井さんが幼い頃それは明治最後のころ、道路はまだまだ危険はなく子供の遊び場所だった。それから生活物資は店に買いにゆくのではなく、振り売りの人が売りに来た。人力車が通りを歩いていた。自動車も通ったが、年に数回。乗っている人は全部外国人だった。
近くの一人のじいさんは、チョンマゲ姿だった。明治4年に断髪令が発令されたのに、何故そのじいさんがチョンまげ姿だったのか不思議に思ったそうだ。
私の子供のころ、家の前の国道20号線は舗装されていなくて、車も自衛隊のトラックが通るくらいでその他の車は殆ど通ることは無かった。それで、私たちは電柱をベースにして三角野球をして遊んだ。もちろん車が来ないか見張りをつけて。
母が里帰りする時、桃子さんと年上の裕姉が一緒に行った。実家までは3キロほどあり、幼子を連れて、土産を持っていくには遠すぎた。それで、当日の1日前に人力車の家に桃子さんが予約に行ったそうだ。人力車が主要な移動手段だったのだ。
通りには物売り屋だけでなく、修繕屋が多くいた。かってに家に入ってきて、靴や下駄、畳、風呂、包丁とぎなどなんでも修理した。
そういえば、私の子供の頃、物を柱や家具にぶつけて、へこますことがよくあった。すると点検にきた建具屋が、湿ったタオルをへこみにあてたまま貼り付けた。数日後にへこみがとれて元に戻っていた。無垢の木材は生きているのだと思った。新建材や合板ではこうにはならない。今は、柱や家具の修理はなかなかできない時代になった。
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2024年05月 (10)
川上弘美選 「精選女性随筆集 石井桃子 高峰秀子」(文春文庫) (05/10)
古本読書日記 (5150)
2024年05月06日
職場責任者との面談で退職理由を述べる
退職届を出した翌週明け、所属する部所のボスとの面談があった。
直属の上司であるワニのN氏は、その爬虫類性を遺憾なく発揮して、感情をほとんど表さず淡々と私が手渡した「退職届」を受け取り、それをさりげなくボスであるM氏に手渡したのであった。
N氏がワニなら、その上に立つM氏はティラノザウルスかといえば全くそんなことはなかった。
ほとんど言葉を交わしたことはなかったのだが、どちらかといえば菩薩系の人であるらしい・・ということは薄々感じていた。
面談を受けるにあたって、私は退職したい理由をA4、4ページにまとめておいた。
通常、「退職理由」は明かさないで、ただ「一身上の都合」で押し通したほうが「利巧」だとされる。
しかし、私はどうしても私が受けたむごい仕打ち、劣悪な労働環境(ワニのN氏のことなど)を、上司に、そして人事に正々堂々と物申したかったのだ。
理由は4つにまとめた。
①再雇用の最後の年に、本人の健康上の理由を含めた留任希望を全く無視し、理不尽にも異動させたこと。
②その際に、前の所属長が勤務条件の言い渡しにおいて虚言があったこと。
③N氏のコミュニケーション力、チームプレイ力のなさ、そのパーソナリティに近づきがたい異常さ感じること。協調して仕事を続けていくことが困難であること。
④以上のことによりメンタルに異常をきたしたこと。その影響もあってか肉体的にも様々な異常を来していること。職を辞して療養に専念したいこと。
M氏にこれを手渡し、心に鬱積していたものを滔々と弁じたてる。
その間、菩薩のM氏、これに対して全く反論も、否定的なことも言わない。
引き留めるようなそぶり、言葉も全くない。
「わかりました」との一言だけ。
私の体調面の様々な不調については、本当に同情的に話を聞いてくれた。
さて、この「退職届」に対して何らかの文書による回答があるはずであるが、今後それがどういう手続きを経て、いつになるかが全く分からない。
M氏もあまり経験がないことのようで、見通しがつかないようだ。
まさかM氏の菩薩的佇まいはコスプレだった・・なんてことにならなければいいが。
(続くかも)
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◎読書:フランソワーズ・サガン『逃げ道』
1940年、ナチスドイツがフランスへ侵攻。
危険が迫るパリから車で脱出しようとする4人の男女がいた。
いずれも一癖も二癖もあるような、花の都パリの「上流階級」の面々。
ところがその道中、ドイツ軍の銃撃を受けて車が大破。
やむなく近所の農家に数日間お世話になるのだが・・。
まるでオペラ・ブッファ「フィガロの結婚」みたいな、ユーモア溢れる4人と農家の人々との、ぎこちない交流が軽妙な筆致で描き出されていく。
(デビュー作『悲しみよ こんにちは』とは何とかけ離れた世界)
しかし、田舎で暮らしたことがない4人それぞれが、それぞれの感じ方でこれからの人生への糧となるようなものを感じ取ったようである。
特にこの四人組のなかでほとんど唯一「まともな」男である外交官ロイの場合は。
そして、やっと別な車を借りて新たな生活に船出するはずだったのだが・・・。
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定年後再雇用として働く日々
読書
by HOUKOU
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