痴漢と、堕ちた聖騎士と、女達
孤高の聖騎士/リュウ / 2005年11月16日
寺院の宿舎に血相を変えてヒルデが飛び込んできた。
「さ・酒場に痴漢が現れましたわ!ニ・ニケさんが!」
赤い服を着たハーフリングで、アイが取り抑えようとしてたそうだが、
この下種に逃げられないよう全力で駆けつけた。
宿に到着すると、報告例通りのハーフリングがアイに押さえつけられていた。
生意気な口を叩いていたので打ち倒し、一太刀を加えて一歩下がると、
途端に食いついてくる頭の出来の悪そうな娘…名はジュリアと呼ばれていた。
「斬りつけるとは何事?」「あんたに裁く権利も、生死を決める権利もない」など、
痴漢を擁護する辻説法振り。あまりにも愚劣極まりなく理屈も通じない。
最初の話から歯車がずれている。第一にそもそも俺は「殺してなどいない」。
第二に、騎士は法の代理人である。犯罪者は捕縛および悪即断。判断は各々に拠る。
そして繰り返すようだが、俺は「殺していない」。寸で止めた。
困った事に、せっかく動けないようにしたハーフリングを治療するアイ。
…逃げられたら責任はどう取るんだ?
「切れよ、もうあきらめた」謝る所か居直るハーフリング。
反省してるなら自首して牢に行けと言うが聞かない。
一方、例の売女を始めとした野次馬達が騒ぎ出し、ハーフリングも調子に乗る。
「その姿を見たら今度は殺す。二度と宿に来るな」
ファルコと呼ばれていたハーフリングはすごすご宿から立ち去ろうとするが、
しばらくは名残惜しそうに街の中を彷徨っていたようだ。
…大丈夫。お前は俺をはじめとした相当数の冒険者・街の人々を永遠の敵とした。
(今はアッシュ不在だが、アッシュがいたら東街道で延々と嬲り殺してたかもね…)
奴と関わるのは、ここにいる一部のマトモじゃない連中くらいだろう。
すっかり気を落としてしまったニケさんを慰めようとしていると、
アルター孤児院の創設者アルターがやってきた。
(¥PL 注:トラブルを起こした張本人のハーフリング PL の別キャラ)
彼も痴漢の報を聞いたのか、興味ありげに周囲を探し回ったが、
その姿たるや「孤児院の創設者」の看板を泣かせるほどの体たらくであった。
あくまで初志貫徹、あの痴漢を擁護し続け、あげくの果てにこう言った。
「酒など入ってない」
「もっと寛容になれ」
「ハーフリングのやる事なんだから大目
Re: 次元の裂け目 Morph Dream - 2005/11/02(Wed) 04:17 No.267
ラバイバの街を中心に結界の強さを強め、範囲を広げたとのことらしいが、気をつけたほうがいいことには変わりないな。
(レベッカ、結界を張るの図)