▽shorebird 進化心理学中心の書評など ●04/14 19:33 2025-04-14書評 「ネコはどうしてニャアと鳴くの?」書評ネコはどうしてニャアと鳴くの?:すべてのネコ好きに贈る魅惑のモフモフ生物学作者:Losos,Jonathan B化学同人Amazon本書はカリブ海のアノールトカゲのリサーチで有名な進化生物学者ジョナサン・ロソスによる「ネコの進化生物学」本だ.ロソスは自身かなりの愛猫家だが,これまでネコをリサーチ対象としてはこなかった.しかし大学で学部1年生向けの進化生物学の講義を担当することになり,興味を持ってもらうために「ネコの科学」にしたことをきっかけにネコの科学に夢中になってしまい,本書執筆に至ったということらしい.原題は「The Cat’s Meow: How Cats Evolved from the Savanna to Your Sofa*1」第1章 モダン・キャットのパラドックス導入章ということで,ネコがヤマ
▽Daily Life ●04/13 09:25 April 11, 2025森元良太『統計学再入門 科学哲学から探る統計思考の原点』森元良太『統計学再入門 科学哲学から探る統計思考の原点』(近代科学社、2024年)は、フィッシャー流の検定とネイマン=ピアソン流の検定の間の論争を原典を参照しつつ、言葉遣いに注意をはらいながら整理するという点で、類書がない本であり、勉強になる点が多い。統計的検定を使う時に感じる「うしろめたさ」や「モヤモヤ感」の正体を明らかにしようということで、さまざまな「うしろめたさ」「モヤモヤ感」の候補がいろいろと考察されていく。著者の指摘する「うしろめたさ」「モヤモヤ感」がピンとくる人にとってはうまくはまる本なのかもしれない。ということで、十分読むに値する本だとは思うのだが、気になる箇所もある。そこで、読みながら気になった点についていつものように大小関係なくコメントしていきたい。なお、統計学の哲学そのものについて