▽『薔薇王』にシェイクスピアをさがして ●01/05 01:42 モノクロの画像が美しく、『マクベス』なのに(というのも変かもしれませんが)とても静謐で、特に序盤が霧のなかで始まるのは「こんなにいいとも悪いとも言える日ははじめてだ」(So foul and fair a day I have not seen.)という台詞通りでありつつ、夢や幻想との境界が曖昧な雰囲気です。シンプルで舞台的でありつつ、この表現は映像ならではと思いました。1930〜1950年代ぐらいに作成したかのようなクラシカルで具体的な感じもあり様式美もある一方、台詞は(この辺は私の認識はいまひとつですが)あまり韻律を歌わない口調になっていたような気がします。『マクベス』なので所々大声や叫びは入るものの、台詞は全般的に静かで抑制的な語り口でした。その語り口の静けさは、同時に、それぞれが何を考えているか定かでない危うさ、敵味方の曖昧さにもなるように思いました。例によって詳細は画像の下にし
▽THE BRADY BLOG ●01/04 15:45 2025年01月04日カバー曲は幾多あれど、これはよかばい。あけましておめでとうございます。新年の散歩中の雑談から、数年前からうちの斜め向かいに住んでいるのが著名DJだった(ファットボーイ・スリムじゃないよ。当たり前だけど。もっともっと若くて、まだ富豪じゃない世代)ことを知る。20年前は単なる荒んだ貧民街だった界隈に、お洒落な若者たちが住むようになったかと思うと、うちの近辺こそジェントリフィケーションが進んでいるのではとしみじみ思った。で、お前は何をやっているのだと尋ねられたので、わたくしめは実は日本語で書くライターでして、僭越ながら音楽についてもしたためており、モリッシーに関する本を出したこともありまして…‥なんて、今年還暦のばあさんがぼにょぼにょ道端で言ってたんですけど、そんなぼにょぼにょ感を込めて、新年の一発目はこの曲。Get ready for the shit show