▽静かな生活 ●05/25 04:08 菅浦こはる on 菅浦octpus11 on 菅浦菅浦去年の秋に行った湖北をまた訪れた。菅浦は網野善彦さんの著書などにも何回も出てくる「菅浦文書」で有名な所である。琵琶湖の北端に近い入江にある港街で、大正時代に1000点を超す大量の地方文書が発見された。多くは平安末期から江戸時代にかけてのもので、耕地の所有を巡る隣の集落との争い、訴訟の書類である。僧侶や役人の手になる文書ではなく、地元の人が立派な文字で、争いの経緯を書き残した。私は歴史に詳しいとは言えないのだが、中世の自治の村(惣村)の実態がわかる、貴重な文書なのだそうである。集落は山にへばり付くように琵琶湖の岸に迫り、一見しても畑はない。今も漁業の街で静かだが寂れた感じはしなかった。ただ子供は見なかったが......往時はおそらく交易の拠点であったと思われる。中世日本の表玄関、日本海側の海港からここに物資を入れ、琵琶湖を渡