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2025年07月08日
7/8今日も原稿を書かずに。
朝からとっても暑いので、やらなければならぬ原稿を後回しにして、昨日買った「地獄の辰」をパラパラ読み進める。岡っ引きが蛇蝎のように庶民から嫌われている江戸の街で、辰(持っている十手が、通常の二倍の長さ)は強引で乱暴な操作方法を採り、さらに庶民と奉行所から疎まれ恐れられ嫌われながらも事件を鮮やかに解決して行く……まるで『ダーティ・ハリー』ですな。などといつまでも楽しく過ごしているわけにはいかないので、原稿は書かぬが一応仕事をと、まずはほぼ出来上がっていた古本箱を懸命に仕上げ、大阪に発送する。「梅田蔦屋書店」古書棚の補充用なので、しばらくしたらどうか棚に御注目ください。きっと面白い本と出会えるはずです。そして古本を送ったなら、手持ちの古本を増やさねばならぬので、午後二時の吉祥寺で暑さに耐えながら古本を探し求める。「よみた屋」(2014/08/29参照)で、あかね書房 推理・探偵傑作シリーズ1「ホームズの名推理/コナン・ドイル作 白木茂訳」偕成社文庫「メグレ警視の事件簿[1]/シムノン作 長島良三訳」大日本図書 子ども科学図書官「UFOはどこまでわかったか?■宇宙へのゆめとロマン/大槻義彦」を計550円で購入する。「UFOはどこまでわかったか?」は、オカルト懐疑派(というか科学信奉者であろうか)の科学者・大槻教授による、児童用のUFOへの科学的アプローチ本。色々実例をもって否定しながらも、宇宙人の乗っている“UFO”に夢を託している二律背反っぷりが、なかなか泣かせる。
さらに「古本センター」(2017/03/06参照)で柴田書店「東京うまい菓子たべあるき/楠本憲吉(和菓子) バーバラ・寺岡(洋菓子)」を80円で購入し、なかなか面白い古本が買えたと感じ、そそくさと帰宅する。原稿は週末に取りかかればいいか……。
【関連する記事】
posted by tokusan at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 追記 | |
2025年07月07日
7/7「地獄の辰」コミカライズ。
日本が恙無く滅亡しなかった昨日の日曜日。午前十時過ぎに「西部古書会館」(2008/07/27参照)に向かい、『書心会』三日目で落ち穂拾いする。洋泉社「地獄のシネバトル 世紀末映画読本/江戸木純」講談社「外道忍法帖/山田風太郎」を計400円で購入する。家に戻ったら原稿を書き始めるか……そう思っていたのだが、暑さに気勢を削がれてしまい、まったく手をつけずに講談社「若さま侍捕物手帖/城昌幸」を楽しく読了してしまう……若さまシリーズ、話はみんな似たような感じだけど、みんな同様に面白いのがスゴい。きっと何度かすでに読んだ話もあるのだろうが、すっかり忘れており、何度でも楽しめてしまうところも恐ろしい……。その他に、昨日買った「河童の居る川/つげ忠男」なども読了し、さすがにこのまま一日ダラダラ過ごすのはマズいと、大阪に送る補充用の古本箱を形作り始める。これは近日中に発送まで漕ぎ着けたい。そんなことをして、原稿を書かなかったことを帳消しにして仕事をした気になり、怠惰に横溝正史の「鬼火」を、寝転がって読み進めて行く、暑い暑い日曜日。そして七夕の暑い月曜日。午後四時半に千歳船橋に流れ着いたので、トボトボ小田急線高架沿いに歩いて、経堂の「ゆうらん古書店」(2022/09/25参照)へ……が、夏休みであった……まぁ、こういうこともあるさ。そう気を取り直して下北沢に出て、「古書ビビビ」(2009/10/15参照)に一直線。芸文コミックス「地獄の辰 十手無頼劇画/笹沢左保原作・神田たけ志」(笹沢左保「地獄の辰捕物控」のコミカライズ)を見つけたので帳場に差し出すと、「ワレがあるんですけど……」「いやかまいません」(元々値札部分にちゃんと書いてあるのだ)と返すと、「じゃあ百円引きで」とサービスしてくれた。ありがとうございます!と千二百円で購入する。そのワレは、家に帰ってすぐに木工用ボンドでバッチリ修繕いたしました。
嬉しいことに帯付きなのであります!
(07/08)7/8今日も原稿を書かずに。
追記(2239)
2025年07月(6)
2025年 07月 08日
腐れ縁
Stop the Gaza Genocide
<「ガザではナチスになったような気がした。まるで私たちが
ナチスで彼らがユダヤ人であるかのようだった」
イスラエルのハアレツ(Haaretz)に掲載されたイスラエル
兵士の言葉
内心の限界に近づいているイスラエル兵士も多いようだ>
(James F. ガメ・オベール)
イスラエルの若い兵士にこんな思いをさせていながら、犯罪者・
戦争犯罪者・ネタニヤフは___
イスラエル・ネタニヤフ首相、トランプ氏をノーベル平和賞に推薦
会談で明かす
___夕食会に同席して、こわばった表情を見せるが何も言わない
政権関係者(トランプの手下)たち、彼らも大量虐殺の同罪者だ。
ドイツのメルツ首相は「イスラエルは私たちの代わりに『汚れ仕事』
してくれている」と語る。
戦争に向かうこの世界で、ドイツは西洋中心主義の武器商人としての
本性を表してきた。
___このポストの下のほうに、字幕入りインタヴュー全編がある。
ヨーロッパとイスラエルは仲間同士であり、アラブの地を占領
して建国したイスラエルがヨーロッパを代表して、イランの核施設
攻撃という"汚れ仕事"をしてくれていることに感謝していると、
ユダヤ系らしい名字の女性アナウンサーに答える風景のおぞましさ。
ヨーロッパはイスラエルに(、というより正しくはナチが殲滅
しようとしたユダヤ人にだが)負目があるので、イスラエルの
全行動を肯定することで償いができると短絡する。短絡を続けて
行けば自己批判しないですむ。
イスラエルの核兵器に目を瞑っていれば、ヨーロッパがかつて
支配したアラブ圏からの反抗を、イスラエルがヨーロッパの替わり
に攻撃してくれる。持ちつ持たれつというのか。
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
# by byogakudo | 2025-07-08 21:44 | 雑録 | Comments(0)
2025-06-30
2025-06-30
⚫︎『ランドスケープと夏の定理』(高島雄哉)から、連作の三つ目「楽園の速度」。まず、この小説の面白さは細部のアイデアの充実だろう。物理学的なアイデアだけでなく、未来のビジョンのようなものも、みっしり詰まっていて、ひとつひとつが面白い。
⚫︎三作目は二作目よりもさらに、俗世的、エンタメ的な度合いが高まる展開なのかと途中までは思っていたら、最後には、一作目と同様に、少人数かつ実験室の世界に回帰する。ただし、一作目では、実験室が宇宙全体のミニチュアとして全宇宙と同等になる感じだったのが、最後には、実験室がその境界を越え出て、宇宙へと拡散され、宇宙そのものが書き換えられる。
この連作のメインテーマである「知性定理」は、第一段階として、あらゆる知性は互いに翻訳可能である、とされ、第二段階として、現時点での人類の知の総体である「理論地図」は、シミュレーションにより人為的に時間発展させることができる、があり、そして第三段階として、時間発展させた「未来の知」の「地図」を、今・ここで解凍し、理解、実践可能な形へ「翻訳」することができる、ということになっている。この「翻訳」の実践の一部が二作目で「運動エネルギーの非保存空間」として描かれたが、三作目では、シミュレーションによって得られた未来の知である「理論の籠」の完全翻訳が目指される。
(未来の知を得ることができれば世界の覇権を得ることができるので、その存在を知ったさまざまな勢力による争奪戦が予測され、まさに当事者である主人公が追われることになる。これが、最初に書いた「世俗的展開」だ。そして、そのような状況を打破するために、さっさと翻訳を完成させて、すべてをオープンにしてしまおう、ということになる。)
ネタバレだが、ラストではその「翻訳」の意味が反転する。未来の知を、今・ここにある我々にもわかるように翻訳するのではなく、今・ここにある我々、そして「この宇宙」そのものの方を、未来の知が理解できるような状態へと変質させる―-宇宙を書き換える―-ということが「翻訳」と呼ばれることになる。
⚫︎以下はちょっとしたメモ。主人公は、《人類がこれまでに発見または考察してきたあらゆる知見を図式化し、無限次元の超空間にマッピングした》「理論地図」を作成し、さらにそれを時間発展させようとしている。しかしその地図には「空白領域」と呼ばれる未知の領域がどうしても生じてしまう。主人公はこれを、まずは死角、あるいは盲点のようなものとして考える。《理論が世界の風景を記述する視点であるならば、〈空白領域〉は死角みたいなものだ。どんな理論にも、自らを見ることはできないはずだ》。常識的に考えれば、そのような(思考の「外部」的な)領域が生じるのは当然だろう。しかし、この小説世界の「知性定理」においては、あらゆる知は互いに滑らかに(過不足なく)翻訳可能であるはずだから、外部を内部化したような「空白(空隙)」があるのはまずい。
《世界はどこも切れ目なく繋がっている。〈空白領域〉なんてないし、出来の悪いCGのようにノイズが入ったりしない。》
《考えれば不思議なものだ。どんなに複雑な環境を作っても、あるいはどんなに高エネルギーを一点に集中しても、世界は悠然と正解をだす。超巨大質量の星が重力崩壊しても、できあがるのは白色矮星やブラックホールといった、数学的に美しい天体なのだ。》
⚫︎世界は本当に連続的なのか、そこは怪しいとぼくは思っているが、それはともなく…。そこで主人公は、この「空白領域」をトポロジー的に変換することで、構造を掴もうと試みる(引用部分から、ラトゥールが「プラズマ」と呼んだネットワークの外にあるものを想起させるが、それがここでは先取り的にトポロジー的に構造化されて抽出される)。
《一億個の点に対して、隣接する点と結びつくように線を定義すると、素朴なネットワークが形成される。線で囲まれた面を、理論化できない〈空白領域〉と見なせば、現状ぼくたちが翻訳できない〈理論の籠〉のモデルとなる。》
《ここで(…)理論がもつ予言能力を反映して、ひとつひとつの点を各々異なる大きさの球に変えると、新しいネットワークが作られていく。さらに空間上の繋がり方―-トポロジーを操作すると、たとえば一重膜のネットワークが三重の膜になったり、三次元球面が穴を持つトーラス状に変形したりするのだ。》
《これが完全翻訳のための辞書となる〈幻影多面体〉――その模型だ。》
⚫︎つまり、ネットワークを構成するもの(ノードと線)に対する背景(地)の部分を「空白領域」として、その「地」の方を構造化する、ということでいいのだろうか。
《まず〈空白領域〉を繋ぎ合わせる。そうすれば〈理論の籠〉と双対の関係にある〈幻影多面体〉が形成されるはずだ。この多面体上では、元の〈理論の籠〉では複雑に絡まり合った概念素の糸たちが、別の姿を見せるはずだ。》
⚫︎地の部分を構造化した「幻影多面体」と、図の部分である「理論の籠」を双対の関係にあるものとしてみることで、一つのセットで意味を持つものとすることができる、ということでいいのか。空白(空隙)を「外部」としてではなく、あらかじめ組み込まれた構造の構成物として考える、ということだろう。
《言ってみれば、〈理論の籠〉はきちんと整理された書棚のようなものだ。矛盾や齟齬を含みながらも論理が連なっている。そして〈空白領域〉あるいは〈幻影多面体〉は書棚のなかの空き、あるいは通路のようなものだ。それなしには、一冊の本を選び取ることもできない。そして書棚と通路、双方が合わさって一つの図書館になる。》
furuyatoshihiro 2025-06-30 00:00 読者になる
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2025-06-29
2025-06-29
⚫︎『ランドスケープと夏の定理』(高島雄哉)から、連作の二つ目「ベアトリスの傷つかない戦場」を読んだ。
なるほど。一つ目の「ランドスケープと夏の定理」が、太陽と地球のラグランジュポイント(L2)に浮かんだ実験施設を舞台にした、最小限の登場人物たちによる、純度の高い理論的、思弁的な話だったのに対し、二つ目は一転して、地上(地球)に降り立って、世俗的な要素がたっぷりと含まれた、俗っぽい話になっている。地球の社会的、政治的情勢があり、大学をめぐる諸々の事情があり、登場人物の生活や経済的な基盤があり、「哲学」への軽い揶揄があり(哲学科の学生が、あまり頭がよくなく、問題とすべきことのポイントを常に微妙に外すが、決して悪い奴ではない、みたいな描かれ方をしている)、そして、恋愛があり、軍事的攻撃(クーデター)がある。とてつもなく先鋭的な(ほぼ「チート」だとしか思えない)科学というか知性にかんする驚くべきエピソードがあるが、その背景として、生臭くも俗っぽい話が居座っている。その結果、物語としても、普通に面白いエンタメ的な作りになっている。
もちろん、意図的にそのようにしているのだろう。政治や状況、その中での倫理、あるいは偶発性という問題は、残念ながら科学に、あるいは「知」に、還元できないことを示すために。「知」が生き延び得るかどうかは、状況という偶発性に依存して
2025-07-03
「しのばずくん文学賞」ポスター、チラシ配布など告知をご協力してくださっているお店、施設
20周年展
◎「しのばずくん文学賞」作品募集のポスターの掲示やチラシの設置にご協力いただいているお店、施設
お問い合わせは、★の4店舗か
メールにてshinobazu★shinobazu-bookstreet.com(★→@)までお願いいたします。
★往来堂書店(千駄木)
https://ohraido.com/
★ひるねこBOOKS(谷中)
https://www.hirunekobooks.com/
★タナカホンヤ(池之端)
http://blog.livedoor.jp/tanakahonya/
★古書ほうろう(池之端)
https://horo.bz/
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gururi(谷中)
https://www.gururi-yanaka.com
紅茶専門喫茶りんごや(根津)
https://x.com/ringoyateasalon
古書OLD SCHOOL(千駄木)
https://x.com/old_enjotismoc
古書 鮫の歯(谷中)
https://www.instagram.com/kosho_samenoha/
古書ろんばけ(根津)
https://instagram.com/lonvaca_nezu/
COUZT CAFE+SHOP(谷中)
http://couzt.com
駒込大観音光源寺(文京区向丘)
https://kougenji.tokyo
東京大学消費生活協同組合 本郷書籍部(本郷)
https://x.com/toudaihbookcoop
ななまる商店(根津)
https://www.instagram.com/nanamarustore/
根津図書室
https://lib.city.bunkyo.tokyo.jp/lib09-nedu.html
HAGISO(谷中)
https://hagiso.com
パリットフワット(千駄木)
https://www.parifuwa.com
BOOKS 青いカバ(文京区本駒)
https://www.bluekababooks.net
books & cafe BOUSINGOT(千駄木)
https://www.bousingot.com
boogooz(谷中)
https://www.boogooz.jp
古本や めねふね堂(谷中)
https://instagram.com/menehunedo60/
HOTEL GRAPHY NEZU(根津)
https://www.livelyhotels.com/ja/hotelgraphy/
本の店 & company(文京区向丘)
https://x.com/company2023b
森鷗外記念館(千駄木)
https://moriogai-kinenkan.jp
◎ インターネット上でご協力くださったメディア
谷根千ねっと
http://www.yanesen.net/topics/detail.html?id=1879
文学通信
https://bungaku-report.com/blog/2025/07/20-20241092025234.html
shinobazukun 2025-07-03 16:33
・平面作品に限ります(立体は不可)。
(古書ほうろう 宮地美華子)
お問い合わせは、★印のお店かshinobazu★shinobazu-bookstreet.com(★→@)まで。
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ご協力ありがとうございます!
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2025 / 7
2025-07-04
『西行花伝』餘話
前回の記事への補足。
辻邦生が『西行花伝』(新潮文庫2011改版←新潮文庫1999←新潮社1995,以下『花伝』)を書き上げるまでには、幾つもの壁に阻まれて、思うさま筆を進めることができなかったようだ。「なかでも大きな問題として立ちはだかっていたのが、当時の荘園の興亡だった」(「西行をめぐる歳月」『物語の海へ―辻邦生自作を語る』中央公論新社2019所収:325)*1という。続けて辻は、
西行はもと紀ノ川のほとりの田中荘の領主佐藤義清(のりきよ)である。また弟佐藤仲清と高野山領荒川荘との土地争いは目崎徳衛氏などの研究でクローズアップされている。
摂関家の大荘園は賦役(ぶえき)を免れていた。その結果、当然、国家に税収が乏しくなる。そこでまたその分だけ中小荘園に田租と夫役(ふえき)の負担がかかってくる。土地争いも起る。現代でいえば大企業が免税特権など優遇措置を受け、零細企業が圧迫されるのに似ている。西行も荘園の在地領主だったから時代の不公正に無関心ではいられなかっただろう。(同前pp.325-26)
と述べている。
作中では、中小の在地領主たちのこういった窮状が、まずは西行の従兄・佐藤憲康や、「黒菱武者」こと氷見三郎の言をとおして語られる。
「義清、諸国から陣定(じんのさだめ)に訴え出ている相論の数を考えてみるべきだな。荘園と国衙の間で、検田使入勘の権限があるの、不輸不入(租税不払いと検田使拒否)の申し立てをするの、四至牓示(しじぼうじ)を破棄したのと、争っている。氷見三郎の頸城荘も、東大寺荘園からの押妨を受けているというのだ」(「五の帖」pp.173-74)
氷見三郎の意見では、諸国の在地領主たちの私領を犯すのは、京都朝廷に巣食う摂関家の厖大(ぼうだい)な荘園だというのだ。それに東大寺、延暦寺、春日社などの寺社荘園ともども、国衙の田租徴収を免れている。免租の荘園の増大により、当然、国衙の財源は減少する。そこで在地領主たちの零細な領土に検田使が立ち入り、田租の査定をする。人足供与を決定する。(同pp.174-75)
荘園の通史については、伊藤俊一『荘園―墾田永年私財法から応仁の乱まで』(中公新書2021)が手際よくまとめており、たいへん参考になる。それによれば、十世紀後半に国衙の担い手として頭角を現した在庁官人が中心となり、朝廷による制度変更などを背景として形成されていった地方社会の有力者こそが、そもそも「在地領主」なのであった。その在地領主に、「山野も含めた領域内の開発・経営を一括して(略)任せ、自由に手腕を発揮させ」た荘園を、「領域型荘園」と呼ぶ(p.84)。
やがて上皇・摂関家も領域型荘園を次々に設立してゆき、鳥羽上皇のもとでは「日本の国土の半分強が荘園になった」という(同p.92)。くわえてこの領域型荘園は、「国司の使節の立ち入りを拒否できる不入権が刑事権、裁判権にまで拡大して、一種の治外法権的な領域になった」(p.104)。
こういった領域型荘園が各地に設立されるにあたっては、「既存の私領や公領が入り組んだ領域を荘官に一括して管理させたから、それまでの権益を奪われた領主も多く出る。ある在地領主が荘官の地位を手に入れたのは、たまたま院近臣や平家とのコネクションをつかんだからで、取り立てて能力が高かったからでもない、と「負け組」の在地領主は思ったことだろう。領域型荘園の設立が相次いだ院政~平家政権の時代の地方社会には、そうした嫉妬と怨念が渦巻いており、そのどす黒いエネルギーが源平の争乱を生んだのだ」(p.126)。
そのような「負け組」の在地領主たちの状況を見聞きしてきた西行は、『花伝』作中で次の様な結論に至る。
「氷見三郎のような領主は、いま諸国にどれ位いるか、到底数え切れない」師は草庵の庭を前にして萩や女郎花が咲くのをじっと見ていた。初秋らしく昼過ぎなのに虫の音がかすかにしていた。「私の出た佐藤の家も同じような領主だ。領主だが、その領地のなかで安心しているわけにゆかない。領地はほとんど摂関家か大寺院か有力貴人の家に寄進されている。だから、領主と言い条、すべて寄進先の摂関家などの荘園の下司なのだ。どうして摂関家や大寺院に寄進したかといえば、大荘園は有力者のものだから、夫役もなく、田租地租も免除される。群小領主の領地だと、国衙から検田使の検注は強化される、夫役は増大する、賦課は強化される、あげくのはては国衙領に編入されるという騒ぎなのだ。たしか秋実*2も若いとき甲斐国衙の役人が熊野社領に乱入した事件(できごと)を経験していたな。それも国衙の勘入のすじ書きによったものだ」(略)
「こんな次第だから荘園領主と群小領主のあいだにはたえず争いがある。国衙ともつねに不和がつづく。群小領主は仕方がないから、自衛の強者(つわもの)を集める。下司職(しき)の取得(とりぶん)としての石高(こくだか)をめぐって、荘園主家とたえざるいざこざがある。氷見三郎は大荘園に寄進せず、独りで領地を耕し、国衙の夫役田租に反抗していたから、いずれ表立って争わなければならない状態に追いこまれていた。藤原秀衡殿を棟梁(かしら)にして摂関家に楯をつこうとしたのも、所詮はこのままでは群小領主は潰されてしまうからだ。どうしても群小領主を庇護してくれる棟梁(かしら)が要るのだ。その棟梁(かしら)は領土を保全(たも)ち、夫役田租を軽減する。その代り群小領主たちの奉仕を要求する。つまり棟梁(かしら)は、群小領主の奉仕を要求するが、同時に領主たちの身分、地位、領土は安堵(あんど)してやる。いま諸国の群小領主たちが望んでいるのは、こうした棟梁(かしら)なのだ。かつて氷見三郎が奥州藤原を棟梁(かしら)としようと目論んだようにな」(「十八の帖」pp.672-73)
ここで辻は、「棟梁」に「かしら」という和訓を宛てているが、当時の「棟梁」が意味するところに就いては、桃崎有一郎『平安王朝と源平武士―力と血統でつかみ取る適者生存』(ちくま新書2024)pp.64-74が詳述している。
桃崎氏によれば、「棟梁」とは、「ある集団(組織・世界・業界)の最上部付近の地位にあって、制度や権限によらず、輿望(声望)とその裏づけとなる(集団内で)最高レベルの力(実力や血統)によって、集団を望ましい形に束ねて維持する役割を、衆目が一致して期待する人物である」(p.71)。少なくとも、源平合戦の時代の前後には、「武家のトップ」といったニュアンスで用いられる「武家の棟梁」といった表現は存在しなかったのだという(pp.72-73)。
桃崎著の大きなテーマが、いわゆる武士が、源氏・平氏を長とする武士団の郎等として編成されてゆく過程、ひいては、武士の代表格が「源平」となった過程を追うことにある。その結論としては、「源氏と平氏を武士の代表格として同格に扱い、二つ並べて「源氏平氏」という熟語として使う感覚、つまり「源平」という概念は、平正盛が源義親追討を成功させた結果生まれたものと見て、まず間違いない」(pp.297-98)――ということになる。『花伝』にも「源平争乱」といった語が登場するが(p.674)、争乱の内実が「源平の対立」だという感
2025/07/04
静観
七月。ちょっと前にコタツ布団をしまって夏用の肌掛けを出した気がする。今週はやや夏バテ気味である。人類が働ける気温ではない。
自分の体調のバロメーターはコーヒーがうまいかどうか。味もそうだが、体がカフェインを受けつけないときは要注意だ。今週のはじめコーヒーが飲めなかったので、睡眠優先の生活を送った。昨日あたりから回復した。
先週の土曜、西部古書会館、均一祭(初日二百円)。午前十時に行く。
『司馬遼太郎・街道をゆく」エッセンス&インデックス 単行本・文庫版両用総索引』(朝日新聞社、二〇〇一年)など七冊。「エッセンス&インデックス」は読み物の部分が四百五十一頁、索引が三百十二頁。
「街道をゆく」関係だと「司馬遼太郎『「街道をゆく」人名・地名録』(朝日新聞社、一九八九年)という本もある。「人名・地名録」は『街道はゆく』全四十三巻中の三十一巻までの索引で九百頁くらい。この本も西部古書会館の均一祭で買った。二冊で一・七キロちょっと。重い。
資料もそうだけど図録(街道&地図関係)を買うと置き場所に困る。
物語を楽しむ読書と文章を味わう読書はちがう。『街道をゆく』はどちらでもない。知らない名前、知らない土地が出てくる。それらが頭の片隅におぼろげに残る。知らなかった名前や土地がほんのすこしなじみになる。自分の知っている場所と知らない場所のバラつき――傾向のようなものが朧げと見えてくる。雑駁なままとっ散らかっていた知識がふとした瞬間、何かとつながる。すぐつながることもあれば、五年十年……もっと長い時間かかることもある。
人名にせよ地名にせよ、点と点がつながる感じが好きなのだとおもう。
話は変わるが、昔の作家、あるいは学者は時代なり社会を「文明」という括りで考える人が(今と比べると)多かった。司馬遼太郎の随筆も「文明」という言葉がよく出てくる。
戦後八十年、冷戦後三十数年——今の時代も文明の曲がり角に来ているのかもしれない。時代の評価はその渦中にいるときにはわからないことが多い。
日本の経済が低迷しているのは、政治のせいか、少子高齢化のせいか、グローバル企業のせいか、新興国の追い上げのせいか……おそらく全部絡んでいる。どこの国も混乱している。戦乱がないだけでもよしと考えるべきか。
先が見えない。動き回る体力がない老体は静観するのも一策か。怠ける言い訳か。
Posted by 荻原魚雷 at 12:26 午後
▼ 2025 (36)
▼ 7月 (1)
静観
► 6月 (6)
社会人野球 (224)
2025年07月
東京第1代表決定戦 東京ガス×鷺宮製作所
2025 7月 1 22:30:18
東京第1代表決定戦 東京ガス×鷺宮製作所
社会人野球
今年度の都市対抗野球は8月28日の開幕。
例年より遅いこともあり、東京都の代表決定戦も7月開催となった。
今年は7月1日から4日まで、第1から第4までの決定戦が「連戦」でやる。
開催地はすべて神宮球場で、試合開始も18時から。
社員の方が応援に来れるような工夫で、素晴らしいと思います。
第1代表決定戦は東京ガスと鷺宮製作所の対戦となった。
東京ガスは大ベテランの臼井浩が先発。
対する鷺宮製作所は「プロ注」の左腕・竹丸和幸を先発で使わなかった。
この両チームは今日負けても第2から第4までチャンスが残る。
相性、コンディションと色んな要素はあるけど、
「もし今日負けても」という備えがあったのかも。
東京ガス
1番 遊 北本一樹 27歳 右右 177/82 明治大
2番 指 楠研次郎 28歳 左左 179/86 富士大
3番 右 藤澤涼介 23歳 右右 187/87 横浜国立大
4番 一 内海貴斗 23歳 右左 183/90 法政大
5番 三 仲俣慎之輔 23歳 右右 175/80 中央学院大
6番 左 冨岡泰宏 27歳 右左 181/83 神奈川大
7番 中 中尾勇介 24歳 右右 173/83 日大
8番 二 相馬優人 27歳 右左 172/75 法政大
9番 捕 馬場龍星 27歳 右右 170/76 日本体育大
投 臼井浩 31歳 右左 168/78 中央学院大
鷺宮製作所
1番 左 薮井幹大 26歳 右右 170/70 国士舘大
2番 遊 島野圭太 23歳 右左 176/75 帝京大
3番 二 中島優仁 23歳 右両 177/82 日本体育大
4番 右 野村工 26歳 右右 175/84 拓殖大
5番 一 保戸田則裕 30歳 右右 180/85 青森大
6番 三 花﨑成海 23歳 右左 185/95 日本大
7番 指 西浦謙太 24歳 右右 180/83 筑波大
8番 捕 佐藤大雅 25歳 右右 176/75 富士大
9番 中 村上公康 26歳 右左 170/80 城西国際大
投 菊地郁也 24歳 右右 177/82 創価大
1回表。先攻は東京ガス。
鷺宮製作所の先発は菊地郁也。右の技巧派だ。
今日の球速は速球が141~45キロ。
変化球はカットが133~37キロ。
スライダー、フォークが125~28キロ。
カットを多投していたのだが、立ち上がりから苦しい内容に。
1番・北本が四球。無死1塁。
2番・楠は中前安打。無死1、2塁。
3番・藤澤が流し打ちの犠牲フライ……
と思ったら伸びて3ラン本塁打!
<東京ガス 3-0 鷺宮製作所>
4番・内海は二ゴロ。
5番・仲俣が四球。一死1塁。
鷺宮製作所は菊地郁也がここで降板。
二番手投手に渡部翔太郎を起用する。
渡部は明治大出身の25歳。180cm・88kgの右腕だ。
しっかり大きく踏み出して、膝も曲げて重心が沈む。
リリースのときは上半身を激しく前に倒す。
ただそこまで力みはないし、スムーズなフォームです。
あと腕がちょっと「遅れて出てくる」感じがある。
今日の球速は球速が140~47キロ。
変化球はカット、チェンジが130~34キロ。
スライダーが121~24キロ。
東京ガスは6番・冨岡が二ゴロ併殺で攻撃終了。
1回裏。後攻は鷺宮製作所。
1番・薮井が三ゴロ。
2番・島野は中飛。
3番・中島優は一ゴロで三者凡退。
東京ガスの先発は臼井浩。右の技巧派だ。
軸足に体重を乗せて、左手のグラブを差し上げて、
鋭い横回旋からリリースに持っていく。
上半身をほとんど倒さず、右足は三塁側に落とす。
テイクバックはL字に畳んで後ろに引いて、
かなりコンパクトに、腕の力を込めずに振る。
変則的だし「抑えた」フォームだけど、その割には球速が出る。
今日の球速は速球が139~46キロ。
変化球はスライダー、フォークが126~34キロ。
カット、ツーシームが135~39キロ。
カーブが114~18キロ。
スライダー、カーブは腕の角度を下げて投げることも。
どの球種も「コマンド」が高くて、そこが最大の強みでしょうか。
2回表。
東京ガスは6番・中尾が一ゴロ。
7番・相馬は遊ゴロ。
8番・馬場が三ゴロで三者凡退。
2回裏。
鷺宮製作所は4番・野村が見逃し三振。
5番・保戸田は中前安打。一死1塁。
6番・花﨑が右飛。二死1塁。
7番・西浦はレフトに2ラン本塁打。
<東京ガス 3-2 鷺宮製作所>
8番・佐藤が死球。二死1塁。
9番・村上はフォークで空振り三振。攻撃終了。
鷺宮製作所が1点差に追いついて試合の流れが混沌としていく。
3回表。
東京ガスは1番・北本が遊前安打。無死1塁。
2番・楠は四球。無死1、2塁。
3番・藤澤が右飛。タッチアップで一死1,3塁。
4番・内海は左前タイムリー安打。一死1、2塁。
<東京ガス 4-2 鷺宮製作所>
5番・仲俣が遊ゴロ併殺で攻撃終了。
3回裏。
鷺宮製作所は1番・薮井が遊ゴロ。
2番・島野は中飛。
3番・中島優が四球。二死1塁。
中島優は次打者の初球に二盗成功。二死2塁。
4番・野村がフォークで空振り三振。3アウト。
4回表。
東京ガスは6番・冨岡が二ゴロ・
7番・中尾は四球。一死1塁。
中尾は次打者の3球目に二盗失敗。二死無走者。
8番・相馬が四球。二死1塁。
9番・馬場も四球。二死1、2塁。
鷺宮製作所は渡部翔太郎がここで降板。
三番手投手に前田秀紀を起用する。
前田は神奈川大出身の25歳。
171cm・78kgの右腕だ。
腕をやや曲げた状態で叩きつけるアーム式。
今日の球速は速球が136~41キロ。
変化球はシュート、ツーシーム系が129~38キロ。
スライダー、チェンジが115~25キロ。
カーブが110~12キロ。
球速はあまりないけど、手元の細かい動きが特徴。
彼が悪い流れを食い止め、試合をしっかり立て直した。
東京ガスは1番・北本が右飛で無得点。
4回裏。
鷺宮製作所は5番・保戸田が遊ゴロ。
6番・花﨑が右前安打。一死1塁。
7番・西浦は中越え二塁打。一死2、3塁。
8番・佐藤が四球。一死満塁。
9番・村上は注文通りの二ゴロ併殺で無得点。
5回表。
東京ガスは2番・楠が左中間を破る二塁打。無死2塁。
3番・藤澤が中飛。タッチアップ失敗で二死無走者。
4番・内海は三邪飛で3アウト。
5回裏。
鷺宮製作所は1番・薮井が左飛。
2番・島野はバント安打狙いの投ゴロ。
3番・中島優が空振り三振で三者凡退。
6回表。
東京ガスは5番・仲俣が一飛。
6番・冨岡が左飛。
7番・中尾は三ゴロで三者凡退。
6回裏。
鷺宮製作所は4番・野村が右飛。
フェンスぎりぎりの当たりだった。
5番・保戸田は四球。一死1塁。
6番・花﨑が3-2から空振り三振。
保戸田の二盗も同時に失敗して3アウト。
7回表。
東京ガスは8番・中尾が三ゴロ。
9番・馬場は中前安打。一死1塁。
1番・北本がバントで送る。二死2塁。
2番・楠は四球。二死1、
*52P「堅苦しく律儀な貢献時代」→「封建時代」
Interview Writer 1.3
2025年06月22日
トランプによるイラン空爆
トランプによるイラン空爆については、さまざまの制約による我々の情報の乏しさにもかかわらず、およそ次のことは確実である。この攻撃が国連安保理決議や米国議会における議論や決議もなく行われた点で、「法の支配」に真っ向から違反した無法なものであること、イスラエルの戦争犯罪に加担するおよそ正義に反するものであり、トランプの打ち続く失政を糊塗するために中東の危機を演出するという、火事場泥棒的なきわめて不道徳なものであること。しかも、2018年いわゆる「イラン核合意」を一方的に破棄したのは、第一次トランプ政権である。今回のガザの大惨事に始まる一連の中東危機は、そもそもトランプ自身の失策の結果なのである。
ガザでなされた大虐殺は、いかなる言い訳もできない正真正銘のジェノサイドであるが、アメリカはそれに加担して、必ずしも必要のない、しかもきわめてリスクの高い悪事に手を染めてしまった。それがいかに汚らしい残忍至極なものであるか、今更言い立てる必要もないが、いま強調されるべきは、それが国際安全保障にとっても、米国の国益にとっても、またユダヤ民族の存続自体にとっても、賢明なものでも、有益なものでも、見通しの明るいものでもないということである。それどころか、これほど不吉なものはまたとないくらいである。「法の支配」が、特に国際的紛争のさなかに、時としてほとんど無力なもの、列強のエゴイズムを粉飾するだけのものに成り下がることが多いことは重々承知の上で、そのように弱い規範さえ、それを無視するシニシズムが、いかなる悲惨を招くことになるかは、さまざまの歴史が証明している(とりわけフセイン亡き後のイラクや、タリバン追放後のアフガニスタン)。
以前から国際法を無視し続けている世界の常習的無法者イスラエルはともかく、アメリカが無法者の仲間入りをしたことが世界に投げかける暗雲は、ことのほか深いと言わざるを得ない。
easter1916 at 23:37|Permalink│Comments(0)│ │時局
easter1916 at 04:20|Permalink│Comments(4)│ │哲学ノート
トランプによるイラン空爆
時局 (110)
欧州きっての「左翼」のサッカークラブ、ザンクトパウリとは -ハンブルグの海賊の「政治とサッカー」
2016.07.18
2025-06-21
武藤康史「映画が活字になるとき」
『月刊イメージフォーラム』掲載
(90.04) ある家庭婦人の日記
(90.05) 森一生映画旅・旅日記(前篇)
(90.06) 森一生映画旅・旅日記(中篇)
(90.07) 森一生映画旅・旅日記(後篇)
(90.08) 森一生映画旅・旅日記(続篇)
(90.09) 森一生映画旅・旅日記(続々篇)
(90.10) 森一生映画旅・旅日記(完結篇)
(90.11) 映画と網野菊
(90.12) 村山籌子と村山知義(一)
(91.01) 村山籌子と村山知義(二)
(91.02) 村山籌子と村山知義(三)
(91.03) 1990年の映画批評
(91.04) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(一)
(91.05) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(二)
(91.06) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(三)
(91.07) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(四)
(91.08) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(五)
(91.09) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(六)
(91.10) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(七)
(91.11) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(八)
(91.12) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(九)
(92.01) 石原慎太郎「恋の戯れ」
(92.02) 大河原孝夫『超少女REIKO』の成立
(92.03) 1991年の映画批評
(92.04) 平林たい子「その人と妻」
(92.05) よりぬき『世界文芸大辞典』(一)
(92.06) よりぬき『世界文芸大辞典』(二)
(92.07) よりぬき『世界文芸大辞典』(三)
(92.08) 里見弴「カット・バック」(上)
(92.09) 里見弴「カット・バック」(中)
(92.10) 里見弴「カット・バック」(下)
(92.11) 里見弴「カット・バック」(続)
(92.12) 里見弴「カット・バック」(完)
(93.01) ルビッチ『天使』日本公開当時の批評(上)
(93.02) ルビッチ『天使』日本公開当時の批評(下)
(93.03) 1992年の映画批評
(93.04) 『極楽特急』日本公開当時の批評(一)
(93.05) 『極楽特急』日本公開当時の批評(二)
(93.06) 『極楽特急』日本公開当時の批評(三)
(93.07) 『極楽特急』日本公開当時の批評(四)
(93.08) 「名作歌舞伎映画祭」を見て
(93.09) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(上)
(93.10) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(中)
(93.11) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(下)
(93.12) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(続)
(94.01) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(完)
(94.02) 朝日新聞社の社内文書
(94.03) 1993年の映画批評
(94.04) 「小津安二郎展」の記録(上)
(94.05) 「小津安二郎展」の記録(下)
(94.06) 『淑女超特急』公開当時の批評
(94.07) 小津安二郎に関する文献三つ
(94.08) 『極楽特急』日本公開当時の批評(五)
(94.09) 『極楽特急』日本公開当時の批評(六)
(94.10) 『極楽特急』日本公開当時の批評(七)
(94.11) 「季刊 映画王」総目次(上)
(94.12) 「季刊 映画王」総目次(下)
(95.01) 小津特集の参考上映(上)
(95.02) 小津特集の参考上映(中)
(95.03) 1994年の映画批評(上)
(95.04) 1994年の映画批評(下)
(95.05) 小津特集の参考上映(下)
(95.06) 小津特集の参考上映(続)
(95.07) 小津特集の参考上映(完)
YokoiMoppo 2025-06-21 00:00 読者になる
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武道的思考(KOTOBA収録)
KOTOBAという雑誌に武道的思考について寄稿した。それを再録。 修行は競争ではない 武道の修行というのは「天下無敵」...
2025-06-18 mercredi
読書猿『ゼロからの読書教室』NHK出版
2025/5/23刊行
2025-05-12
はじめての入院(サプライズあり)。
昨年に受けた健康診断で腸の精密検査をするように指示を受けた。
診断で腸からの出血が見られたためだという。
自覚症状がなく、仕事も忙しかったため精密検査を先延ばしにしていたが、今年の3月に自分がリーダーをしていた3年間のプロジェクトが終わり、時間に余裕ができたので地元の消化器科のクリニックに行って内視鏡検査を受けたところ、腸にポリープがあり、小さい2つは取ったが、大きなポリープ1つは病院に入院して手術を受けなければならないとのことだった。良性だと思われるが、大きいポリープは今後悪性の癌となる可能性があるため早期に切除しておくのが得策だと言われ、近場の大きな病院に紹介状を書いてくれた。
GW期間中の入院は医師が手薄になるとの理由で断られ、連休明けの入院、即日手術となった。若い頃、海外旅行から帰国後に食あたりで一泊だけ(自分で救急車を呼んで)入院したことがあるが、1週間の入院(と言われた)ははじめてだ。ネットで入院に必要なものを検索し、関連動画をあれこれ見ているうちに荷物はスーツケース一杯になった。初日に手術が終われば、あとは経過観察のために病院にいるだけだから暇になることは分かっていたので、ポケットWi-Fiをレンタルし、タブレットとKindleと単行本1冊と新書1冊もスーツケースに入れた。
病室は4人部屋。初日の同室は年上と思われる男性患者が2人。耳の遠い後期高齢者に見える1人と一泊でポリープ切除手術を受けに来た前期高齢者に見える1人。後者の男性は、看護師の説明に対して「えっ」と驚き、看護師がいなくなると「オレが何でそんなことしなきゃならないんだよ」と愚痴を言い、病室に勝手にパンを持ち込んだり、退院前に病院の外に友達に会いに行こうとして看護師にとめられたりなどを繰り返していた。高齢男性のワガママ振りは世間やネットでよく聞く話であるが、目の当たりにすると自分はそうなるまいという思いが強くなる。
耳の遠い前者の男性は、看護師の呼びかけが聞き取れないのか、反応しないことが多く、そのため看護師の人たちは大声で繰り返し声がけをしなければいけなくなり、その結果まるで大声でけんかをしているような状況が度々病室内に出来した。
そんな状況なので病室でのんびり読書とはいかず、耳にノイズキャンセリングのイヤフォンを入れて、タブレットで動画を見ることで病室の喧噪から自分を遮断することが多かった。また、最初の2日間は、左手に点滴の管、右手の人差し指には洗濯ばさみ型のセンサーが付けられている状態であったので読書がしづらかった。その結果、観た映画が「室町無頼」、「侍タイムスリッパー」、「ザ・ファースト・スラムダンク」、「パーフェクト・デイズ」の4本。それぞれ楽しく観たが、定年を数年後に控えた身には「パーフェクト・デイズ」がやはり気になった。作中に出てくるパトリシア・ハイスミスの短編集「11の物語」は、カタツムリの写真がカバーのハヤカワ文庫でその昔読んだ。主人公の姪が言及する「すっぽん」も読んだはずだが、内容は全く覚えてなかった。姪が「すっぽん」のヴィクターにシンパシーを寄せる理由は映画では説明されない。姪が母親とけんかをして家出し、主人公の部屋を訪ねてくるが、姪と母親の間にどのような諍いがあったのかも説明されない。ヴィム・ベンダースは「すっぽん」を引用することでその説明を省略したのかも知れないと思ったが、文庫本は自宅の本棚のどこかに埋もれてしまっている。アマゾンのポイントを使ってKindleで「11の物語」を買って、休日の誰もいない総合受付前の待合室の椅子に座って「すっぽん」を読んだ。11歳のヴィクターと母親とのすれ違い、母親の無理解がスッポンを媒介として描かれ、スッポンの死がヴィクターの母親に対する殺意へと変わっていく物語。
点滴とセンサーが外れた3日目からは、タブレットで溜まっていた未読のコミックスを読んだ。信濃川日出雄「山と食欲と私」(新潮社)、石塚真一「BLUE GIANT MOMENTUM」(小学館)、眉月じゅん「九龍ジェネリックロマンス」(集英社)、児島青「本なら売るほど」(KADOKAWA)等を読んだ。古本屋好きとしては古本屋を舞台とした「本なら売るほど」がやはり興味深い。
「本なら売るほど」では実在する本が登場し、各話の主軸となっているのだが、その中でも思い入れのある本が出てくるのが第10話・11話「丘の上ホテル(前・後編)」(2巻に収録)。久世光彦「一九三四年冬ー乱歩」(集英社)が登場する。この作品は最初集英社のPR雑誌『青春と読書』に「乱歩は散歩」の題名で連載されているのを知って一部を読んでおり、改題されて大きめの単行本になってから通読した。作中に乱歩作として短編「梔子姫」が創作されていて、その完成度の高さに驚き、久世光彦という才人を知った。久世作品としては「卑弥呼」(新潮文庫)と並んで好きな本となった。「本なら売るほど」では僕の読んだ単行本で登場しているのもいいし、舞台となる「丘の上ホテル」(もちろん「山の上ホテル」のこと)も一度泊まってみたいと思いながら果たせなかったこともあり、作中で一番気に入った話となった。
術後の経過も良好で、本日無事退院となったが、荷物をスーツケースに仕舞い、病室で退院許可書が来るのを待っている時に、背後で大きな音がして振り向いてみると耳の遠い入院患者の男性が頭を抱えて倒れており、慌ててナースコールで看護師を呼んだ。担架に乗せられ運ばれていく男性は看護師の呼びかけに何も応えず頭を抱えていた。意識がないのではなく、耳が遠いためにその呼びかけが聞こえていないことを願って病院を後にした。体重は入院前と比べ4キロ減っていた。
スーツケースに入れていった衣類のほとんどは使わなかった。持って行った単行本と新書も結局1行も読まなかった。無駄なものが入った重いスーツケースを持ち帰ることになったが、初めてといってもいい入院で何が必要で何が必要でないかを学ぶことができたのでよしとしたい。
この入院で一番驚いたのは、入院当日の手術室で、鎮静剤で少しずつ朦朧としていく僕に執刀医の先生が、「××さん、今日は○○クリニックの△△先生も手術に立ち合ってくれます」と声をかけ、この病院に紹介状を書いてくれた地元の先生が突然現れたことだった。手術にサプライズゲストがくることがあるのかと思いながらまどろみ、手術が終わった時には△△先生の姿はもうなかった。あれは現実だったのだろうか。
vanjacketei 2025-05-12 17:32 読者になる
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はじめての入院(サプライズあり)。
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2025-03-23
久保田さゆり『動物のもつ倫理的な重み』コメント(京都生命倫理研究会2025年3月例会 2025年3月22日 於:キャンパスプラザ京都)
論点 本
本書で久保田は動物倫理における「最小主義」的立場を提示しようと試みるが、久保田の議論はどのような意味で「最小主義」と言えるのか? 理論的な負荷、前提が少ないという意味では最小ではない。この意味では功利主義やカント主義の方が理論的前提が少ない。むしろ「自然な常識からの距離が小さい」という意味で、常識道徳からの最小の改編で済む、という意味で最小主義である。つまりある種の保守主義である。しかし出発点としての誰もが認める常識道徳などというものがあるかどうかは自明ではない。ここが理論としての弱点である。
実際には久保田の議論は、特定の規範倫理学理論にコミットしないといいつつ、徳倫理学の一種として理解できる。ここで動物は道徳的配慮の対象として道徳的地位を持つが、道徳的行為能力を十分には(あるいはまったく)持たない存在として位置づけられる。単純な功利主義は前者を、単純なカント主義は後者を重視するが、その両者の適切なバランスを考える立場であると言える。
この立場に問題があるとすれば、差別を許容する理論であるということであり、実際久保田の議論は動物を差別する。差別するから大切にしない、蔑視しないがしろにするというわけではない。動物を動物なりに大事にする。しかし人間より劣位に置く。
そう考えると久保田的徳倫理は功利主義やカント主義に対して道徳理論として劣るようにも見える。なぜなら差別を許容するからだ。これは場合によっては人間の間の差別の正当化にもつながりかねない理論である。しかし先に見たように、それが道徳的patiencyと道徳的agencyの両者を応分に重視するという意味では、理論的にはより包括的でありその意味でより優れているともいえる。
しかもより包括的かつ保守的であるがゆえの強みもある。たとえば功利主義やカント主義におけるような徹底的な反動物差別主義の立場に立つと、ペット、家畜、野生動物、そのいずれについても長期主義的な観点からすればその扱いに対して大変な困難が生じる。つまりこれらの理論を徹底化すると、場合によっては選択的絶滅主義・反出生主義を帰結したり、あるいは逆にあらゆる動物をペットとして愛玩する、あるいは人間並みに知性化して文明社会の成員として取り込むことを目指す(なぜなら野生動物の生においては苦痛が上回るだろうから)、といった極端な方向性がもっともらしくなるからだ。これに対して久保田の議論からは、より無理のない未来が展望できるだろう。
またこのような立場は、ペットや家畜など、実際に具体的に動物個体とかかわりあう人間の立場、経験を重視するという点において、純粋に理論的に功利主義やカント主義の立場から展開される議論よりもある意味で豊かなものでありうるかもしれない。
動物のもつ倫理的な重み 最小主義から考える動物倫理
作者:久保田さゆり
勁草書房
Amazon
shinichiroinaba 2025-03-23 14:52 読者になる
久保田さゆり『動物のもつ倫理的な重み』コメント(京都生命倫理研究会2025年3月例会 2025年3月22日 於:キャンパスプラザ京都)
2025 / 3
Jリーグ(1106)
2025年02月28日
敵地徳島戦、工藤蒼生の痛恨
徳島ヴォルティス1-0ベガルタ仙台
52分に逆襲速攻から失点、その後猛攻をしかけたが取り返せず悔しい敗戦。敵地とは言え勝ち点ゼロは痛く、課題も多い試合ではあった。一方で、リードを奪われた後の攻撃は中々見事、新戦力の台頭もあり今後に期待を抱くこともできた。
失点は完全に工藤蒼生の判断ミスからだった。前半、圧倒的に劣勢だったのを何とか0-0でしのいだハーフタイム。森山監督は有田恵人に代えて荒木駿太を起用。荒木が前後左右によく動き、後方からの縦パスを受けるようになり事態は改善された。ところが、52分工藤が敵陣で中途半端な持ち出しから簡単にボールを奪われ速攻を許す、素早く戻った蒼生だが引いてきた徳島の渡大生に巧みにスクリーンされポストプレイを許す、そのボールを受けたジョアン・ヴィクトルと渡に見事な連係から崩され失点。渡の妙技には「恐れ入りました」と言うしかないのだが、失点の主因は不用意な持ち出しを奪われた蒼生にあった。
前半開始早々、ベガルタは最前線のフォアチェックを外され、速攻を許す。右サイドを徳島のベテラン杉本太郎に突破され、逆サイドに振られた後決定機を許すも、林が好捕でかろうじてしのぐ。敵地戦の開始早々まだ様子を見るべき時間帯に、あそこまで見事に注文にはまり崩されてはいけない。この場面で、前線で止め切れなかったことで、以降フォアチェックに行き切れないことが増え、徳島に圧倒的にボール保持されることとなった。それでも、組織守備で我慢を継続、好機はほとんど許さず何とか0-0で前半終了。
徳島のフォアチェックはよくベガルタの特徴を研究していた。真瀬拓海を押し込み、裏狙いで前に行こうとする有田恵人との間を分断する。逆サイドでは、右利きの左DF奥山政幸の縦を押さえて中に追い込む。森山氏の目論見は、俊足の有田へロングボールを入れて走らせ、徳島の3CBを押し下げることで、押し込まれの連続を防ぐことだったのだろう。しかし、強風下ロングボールは風で押し戻されてしまい、敵のラインは下がらない。さらに鎌田大夢も前への持ち出しに拘泥して、ハーフウェイライン近傍で複数の徳島MFにはさまれてボールを奪われることが再三。この鎌田の無理し過ぎは前節の鳥栖戦でも見受けられた傾向、押し込まれた場面で守備陣の押し上げが遅れている時には前進ではなくボール保持を狙うべきなのだが。あそこまで押し込まれてしまっては相応に失点のリスクは高まってしまう。
一方で、これだけ圧倒された前半を無失点で終えることができたのは大したものだ。悪い展開なりに4-4-2のブロックを丹念に維持し好機をほとんど許さなかったことは長いシーズンが始まるにあたり結構なことだと思う。ただ、状況が改善された後半序盤に速攻を許し失点するのだから、サッカーは難しい。
失点はしたが、荒木の投入で流れがよくなったこと、先制した徳島が後方を固めるやり方に切替えたこともあり、ベガルタは押し込むことができるようになる。さらに、中盤に武田英寿を起用、武田はよくボールに触り中盤を構成、鎌田と武田とタイプの異なるパサーを起点に複数回の好機を掴んだが、相良、郷家、鬼木らのシュートがどうにも決まらず、悔しい敗戦となった。
悔しいが、極端に悲観する内容ではなかった。前半圧倒的攻勢を許したことは課題ではあるが、強風という誤算が痛かった。どうしても勝たなければならない試合だったならば、守山氏は前半で有田に代えて荒木なりエロンを起用したのではないか。しかし、長いシーズンを考えれば、信頼して起用したスタメンを維持したのは決して間違っていたとは思えない。そして押し込まれたなりに守備の充実も見られたのは確かだし。また上記の通り、武田が機能したことはこの試合の大きな収穫となった(デュエル負けでボールを奪われるところは改善の余地ありだが)。攻撃ラインも宮崎鴻、荒木、武田と言った新加入選手が多いだけに、連携の妙には至っていないのはしかたがない。焦らずにチームの熟成を待ちたいものだ。
さて、いよいよホーム開幕となる大分戦。大分は開幕戦でいきなりJ1から降格してきた札幌に快勝、順調な出足を切っている。芝の張り替えもありユアテックが使えないため、キューアンドエースタジアムでの地元開催戦。遠いとか、不便とか、行くだけでカネがかかるとか、トラックが邪魔で見づらいとか、屋根が機能的でなく濡れやすいとか、23年前にトルコにやられたとか、文句を言うとキリがない。しかし、前回J1昇格を決めた2009年シーズンとの類似性も感じるではないか。前シーズンのあと一歩での昇格失敗、リーグ序盤のキューアンドエースタジアム利用。
そのような雑事よりも何より、工藤蒼生は並々ならぬ気迫でこの試合に臨んでくれることだろう。痛恨のボール喪失、さらに渡に出し抜かれたこと。中盤後方のタレントとしては絶対に犯してはならないプレイを連発してしまった。だからこそ、あの悔しい失敗経験を活かし、蒼生がこのホーム開幕で見事なリベンジ劇を見せてくれることと期待していても構わないだろう。
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『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!
※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。
絶望書店主人推薦本
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
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彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
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世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!
※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。
令和の名将、世界を制す。
2022年4月29日 (金曜日) 一箱古本市 | 固定リンク | コメント (1)
Merlerhila on 2022年「第22回不忍ブックストリート 一箱古本市」出品本の一部紹介(2)
2021年11月
2021/11/13
ジョークの暴力性について
ツイッターのタイムラインで冗談の話題が出ていたので、久しぶりにブログを更新してみる。
ご紹介するのは、2015年の1月に「日経ビジネスオンライン」(←当時)の連載コラムのために書いたテキストだ。
さきほど検索してみたところ、あらまあびっくり、消えている。
どうやら、あの媒体は、古い記事を削除する方針を貫いている。悲しい。
あんまり悲しいので、ブロクにテキストをアップすることにした。
細かい部分は、掲載当時の記述と食い違っているかもしれない。でもまあ、私が編集部に送った原稿はこのバージョンだった。
どういうタイトルがついていたのか、記憶が曖昧なのだが、以下、仮のタイトルを付してご紹介する。乞ご笑覧。
オダジマは、6年半も前から「笑い」を過剰に高く評価する風潮に敵意を抱いていたののだね。それも、真顔で。
というわけで、いつも真顔でいることの大切さをニコリともせずに真顔で訴えたマジメな原稿です。
ユーモアは暴力である
あけましておめでとうございます。
新年第一回目の更新分は、インフルエンザのためお休みしました。
無理のきかない年齢になってまいりました。いろいろなことがあります。
待ち焦がれた読者を想定して休載を詫びてみせるのも、かえって傲慢な感じがいたしますので、なんとなくぬるーっとはじめることにしましょう。
フランスでこの7日と9日に連続して起きたテロ事件は、17人の死者を出す惨事になった。
一週間を経てあらためて振り返ってみると、この事件が、これまでにない多様な問題を投げかける出来事だったことがわかる。
表現の自由と宗教の尊厳の問題、宗教への冒涜とヘイトスピーチの関係、テロ警備と市民生活、多文化主義と移民の問題など、数え上げれば切りがない。
どれもこれも簡単に結論の出せる問題ではない。
それ以前に、半端な知識や安易な観察で踏み込んで良い話題ではないのだろう。
なので、事件の核心部分については意気地無く黙ることにする。
ここでは、「ユーモア」の話をする。
あえてユーモアを主題に持ってきたのは、14日の朝日新聞に載った
《「犯人はユーモア失っていた」 仏紙風刺漫画家が会見》
http://digital.asahi.com/articles/ASH1G01DPH1FUHBI03J.html?iref=com_rnavi_srank
という記事に、考えさせられたからだ。
会見の中で、風刺漫画家のラウド・ルジエさん(43)は、ユーモアについて以下のように語っている。
《最後に、報道陣から「この絵を描いたことで心配はないか」と質問が出ると、「ユーモアの知性を信じている。犯人はユーモアを失っていただけだ」と言い切った。》
正直な話をすると、私は、ルジエ氏が何を言いたいのか、何を言っているのか、まったく了解することができないでいる。
犯人がシャルリ・エブドのユーモアを理解しなかった点については、ルジエ氏が指摘している通りなのだと思う。
でも、だとしても、ユーモアについての理解の有無とテロリズムは別の次元の話だ。
新聞の出版にたずさっている人間であれば、どうしてこの程度のことがわからないのだろうか。
私自身の話をすれば、検索してたどりついたシャルリ・エブドの風刺マンガからは、ほとんどまったくユーモアのエッセンスを感じ取ることができなかった。
フランス語が読めるわけではないので、文字に関しては英訳してあるサイトのものを捜したり、ウェブ上の辞書の世話になったりした。
で、かなりの数のネタをサルベージした次第なのだが、どれもこれも、ひとつとして笑えない。いや、大げさに言っているのではない。「charlie hebdo」で画像検索をしてみれば、一目瞭然だ。これで笑う日本人が果たして何人いるのだろうか。
私は、単に不快だった。
つまり、ユーモアの理解度からすれば、私は、テロの犯人とそんなに違わなかったわけだ。
とはいえ、もちろん、ポンチ絵を見てムカついたからといって、私は編集部にカチコミをかけたりしない。
世界中のほとんどすべての新聞読者と同じく、笑えないネタに対しては黙殺を決め込む。それだけの話だ。
ユーモアは、伝わりにくいものだ。
仮に出来の良いユーモアってなものがあったのだとして、笑ってくれるのは読者のうちの2割に過ぎない。半数の人間は無反応だろうし、残りの3割は気分を害している。笑いというのはおおよそそうしたものだ。とすれば、ユーモアを発信している側の人間が、受け手の無理解を責める態度は、傲慢以外のナニモノでもない。
客が笑わないのは客の側の責任ではない。笑わせることができなかった制作側の人間(芸人ないしは文筆家)の責任だ。
犯人は、なるほどシャルリ・エブドのユーモアを理解しなかった。
だが、問題はそこではない。
唯一の問題は、犯人が暴力に訴えたことだ。
マシンガンを乱射して、編集部の人間を殺害し、警察官を殺害したことだ。
どんな理由があろうとも、殺人は、100パーセント、いかなる方向からも擁護できない。
彼らが敬虔なムスリムで、シャルリ・エブドの涜神的なポンチ絵に怒りを感じていたのだとしても、そんなことは犯行を免罪する理由にはならない。
とはいえ、犯罪とは別に、犯人がユーモアを解さなかった(「ユーモアを失っていた」と、ルジエ氏は言ったが)ことそのものは、特段に責められるべきことがらではない。
彼らがユーモアを解さなかったことと、テロにうったえたことはまったく別の問題だ。
ユーモアのわかる人間ならテロリストにならないわけではないし、犯人がユーモアを理解していれば、テロに訴えなかったはずだみたいな甘ったるいお話でもない。
ルジエ氏の言い方だと、犯人は、ユーモアの知性を理解しない人間であるがゆえに、犯行に及んだように聞こえてしまう。
そうでなくても、彼のものの言い方は、ユーモアを解さない人間をテロリストと同じ集合に分類してしまっている。
とすると、私も犯人と同じ側の人間だってなことになってしまう。
違うぞ。
私は、シャルリ風の高飛車なユーモアを解さないという意味では、犯人と同じだ。しかしながら、私は非暴力を貫いている点で、自らの主義主張を暴力という手段で実現しようとした犯人とは正反対の人間だ。
一緒にされては困る。
ユーモアみたいな粗雑なもので私を分類しないでほしい。
ルジエ氏の立場に立って考えてみれば、彼のあの日の会見での発言は、普段の彼の言葉とは違う、感情的な反応だったのだろう。
当日、彼は、自分の同僚を何人も殺された直後の状態で会見に臨んでいた。
感情的にならない方がむしろ不自然だったと言っても良い。
ルジエ氏は、自分自身もまかり間違えば殺されたかもしれない立場だった。
そう思えば、犯人を貶めたかった気持ちは十分に理解できる。
興味深いのは、ルジエ氏が犯人を「ユーモアを失っていた」という言い方で非難しようとしたことだ。
非難の言葉にはその人間の信念が露呈する。
ルジエ氏は、おそらくユーモアを持たない人間を、人として低級な人間であると考えている。
だからこそ、テロリストに対してその言葉をぶつけた。
ということは、彼自身は、ユーモアを使いこなし
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2021年6月4日
なにもいいたくない。
2021年03月22日
「海鳴り」33号が届きました
昨年までは「海鳴り」が出たら、編集工房ノアの本の通販のおまけとして配布していましたが、三月書房は昨年末に廃業しましたので、そーゆーことはできなくなりました。うちの店では毎年200冊ほども配布させていただいていましたので、今年もお知らせだけはしておきます。
この号で一番の読み物は、山田稔氏の「同僚━生田耕作さんのこと」でしょう。2段組み14頁分ありますが、山田氏が生田氏について、これだけまとまった量を書かれたのは初めてかと思います。そのほかの内容は上記の画像をクリックしていただけば目次が読めるはずです。
「海鳴り」の入手方法は聞いておりませんが、おそらく一部の書店では無料配布するはずです。非売品なのでこれだけを購入することはできないでしょう。発行所に頼めば送ってくれるのか、送料はいくらなのかもわかりません。これはあくまでも個人的な意見ですが、発行所に何か1冊通販の申し込みをして、ついでにおまけに添えてくれるようにお願いするのがよろしいかと思います。表紙の裏に昨年1月以降の新刊リストが掲載されています。下記に画像を載せておきますのでご参考にどうぞ。クリックすれば拡大するはずです。
まことに不便なことに、編集工房ノアにはサイトがありません。グーグルすると、いまだに三月書房のページが上位に出てきます。メールも利用されていません。ゆえに通販の申し込みは郵便か固定電話かFAXしかできないでしょう。住所と電話は検索すればすぐにわかるはずです。
※https://blog.goo.ne.jp/j9090380は、見つかりませんでした。
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codoc用テスト記事
2020年12月
最近の噂
風の噂ではございますが……
なお、リンクする場合には各コメントの日付のあとにある「id」をクリックすると、そのコメントのユニーク id が url 欄に表示されるぞ。
2012/05
しばらく前に、カルロス・フエンテス他界。しばらく前に、フエンテスの小説やノンフィクションをまとめて読んで、もうフエンテスは一通り見切ったと思っていたが、それでもかの大作「テラ・ノストラ」は未だに期待だし、その才能と知性は刮目すべきものがあり、また一部の文のかっこよさと洗練ぶりはずばぬけたものがあった。正直いって、その洗練ぶりがかれの目指すラテンアメリカ土着的な泥臭さと相容れない面はあって、それが彼の弱点でもあったんじゃないかとも思う。ガルシア=マルケスは、発端となったおばあちゃんの昔話的な語り口があり、バルガス=ジョサは何でも力でねじふせるような野蛮さがあるし、カルペンティエールもそこらへん洗練しすぎずうまく逃げているんだけど…… ともあれ、ご冥福を。(2012/05/21, id)
先日までインドのタミルナド州にいたんだが、電力事情がひどい。日本の工場とかでも、週二日完全停電に、その他の日も一日六時間停電というまともでない状況になっている。ところが、先月末に突然それがちょっと改善しはじめた。なぜかというと、風が少し早めに吹いてきたから。タミルナド州は、いま稼動発電容量の半分くらいが風力を中心とした再生可能エネルギー。ところが、これまでの月は風がふかないので、その風力からの電力はゼロ。それが、風が吹いたら突然総電力の四分の一くらいがまかなえるようになった。
しかし……こんな風頼みでは仕事にならない。停電するのも困ったものだけれど、仕事に使うなら、停電するといいつつ実は電気がきました、というのも困る。タミルナド州は結構でかい(日本の三分の一くらい)だから、多少は平準化されると思っていたんだけれど、ダメなときは完全にゼロの状態が何ヶ月も続くのか! これ使うなら、どうしてもバックアップの火力かなんか必要になってくる。それを考えると、自然エネルギーへの転換をすすめましょうなんていうお題目がまったくリアリティなしに聞こえてしまう……(2012/05/20, id)
2012/04
LaTeX の環境を更新しようとおもって、そろそろ Windows とMac とLinux (最近ほとんど使わないが) の環境もそろえたいしと思って、W32 環境から texlive に移行しようとあれこれ。最初はいろいろ苦労したが、最終的には成功。よかったよかった。TexMaker とか TexWorks とかの専用エディタも使えるようになったのは便利。ただ、変なotf系の小細工して、鄧小平の鄧を勝手に utf{21E}とかに置き換えるのは迷惑だなあ。そういうのをなしにするために utf-8使ってんのに。
あと、パッケージの更新が楽なのはうれしい。これまでは年に一度くらい、W32Tex環境まるごと入れ替えで更新してたんだよね。 (2012/04/07, id)
2011/10
ラオスにきたら、いつも使っている携帯電話がつながったりつながらなかったり。SMSも送れなかったりする。するとカウンターパートから連絡がきて、今使っている携帯電話(TIGO 改め Beeline) を換えろという。TIGO から他のキャリアの電話につながらなくなっているから、といって。なんじゃそりゃ。
TIGO の機械の故障らしい、と言われたんだが、調べてみたら、なんと TIGO が(おそらく Beeline に買収/改名する過程で)協定破りのプロモーションをやって、それに対して他の携帯会社が制裁措置として、TIGO/Beeline への回線接続を切ったんだって。ひでえ。協定破りって、少しお得なプランを出したとかそんな話だけど、それでここまでやるか?!? そんなことをしたら業界全体の利益が下がるからというんだけど、それってカルテルっていうんですよー。社会主義国は知らないかもしれないけど、いけないことなんですよー。
しかし TIGO も、古いページから新しい Beeline のページにリンクを張るくらいの手間を惜しまなければいいのに(といってもその新しいページが見当たらない……)。 (2011/10/27, id)
遊びで受けてみた TOEFL ibt だが、ライティングがこんなに低いとはちょっとがっかり。少し書き方に凝りすぎたか。もうちょっとシンプルに書けばよかった。あと、ぼーっとしていてちょっと聞き逃した部分があったせいもあるのかなあ。 (2011/10/26, id)
2011/9
まったく知らなかったが、今月頭に、かのプロジェクトグーテンベルグ創始者のマイケル・ハートが他界していた。このプロジェクトにはテキストももらったし、いろんな権利やテキスト配布がらみの考え方も教わったし、何より「こんなことやっちゃえるんだ」と目から鱗を取ってくれたことには何よりも感謝している。その恩恵と遺志に応えるためにも、自由に流通する文書をどんどん増やさなきゃ。気がつかなかったけれど、今見たら The Economist にも立派な追悼文が出ている。もっと枯れたジジイかと思っていたよ…… (2011/9/29, id)
最近の The Economist では、アジアの女性が晩婚化、未婚化していて、それは高等教育が進み、家庭や育児に縛られない経済的な独立性が確保されたからだ、という議論をしていた。そしてその結果としてアジアの男性は結婚はおろかセックスもできずに悶々としている、という話。
それに対していくつか投書がその数号後で紹介され、男だって都市化に伴いいろいろ火遊びのチャンスができてるよ、という指摘とか、家庭のよさは忘れられていないよ、という投書の中に混じってこんなのがあった。
拝啓 高学歴アジア女性が金銭的にdependent (訳注:independentのまちがいのはず)になるにつれて、確かに結婚は減っていますが、それでも彼女たちは活発なセックスライフを送っています。そしてますます若い男を愛人として選ぶようになり、既婚女性よりもっとセックスライフを楽しんでいるのです。このトレンドは戦後の日本で始まったもので、当時は大量の未亡人が再婚するよりも新しい「伴侶」を選んだのでした。
アジアでは、三十代、四十代の独身女性が二十代のツバメを持つのはごく普通のことです。ダンスクラブの多くはハンサムな若者をウェイターとして雇い、かれらは連れ出し可であることがほとんどです。つまりアジアの若い男性は、たぶん貴誌の考えるほど寂しくはないうえ、年上の愛人から性技の手ほどきも受けられるのです。
ピングー・リュウ(フロリダ州ボカラートン) The Economist 2011/9/10-16号、p.16
リュウさん、ご自分の願望を信じやすいThe Economist にぶちまけてはいけません。あなた、どう見てもなんかの読み過ぎです。 (2011/9/27, id)
矢作俊彦がぼくのGQの文章に「反論」したというので見てみた。ぼくには「論」にはまったく思えず、ただの付け焼き刃の感情垂れ流しポジショ
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むしろスチームクリーナーのパワーで溶けた油が飛び散ってかえって面倒な事に! 高温の効果があっても圧力だけで汚れを落とすのはおすすめできない。
各メーカーの商品ページをよく読むと「水道水はタンク内にカルキの結晶が付くため、必ず蒸留水をお使いください」と注意書きがあります。スチームファーストはカルキ除去パウダーが付いてくるので唯一水道水が使えるスチームクリーナーです。
● 公式サイトでは推奨されていませんが、効果があるのでは?と思った私は、スチームクリーナー専用洗剤をスチームファーストミニに少しだけ入れてみました。
● ハンディタイプのスチームクリーナーなら、充電式でコードレスがありそうな気がします。しかし、コードレスのスチームクリーナーは、今のところ存在していません。
小型のバッテリーでお湯を沸騰させる電力をまかなえません。バッテリーが大きくなりスチームクリーナーは相当な重さになると思います。
ネットで調べてみても評判いいのに…私の評価としては微妙です。
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5つ星のうち 2.0 つまらんのだ, 2017/11/13
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のちに五社英雄が再映画化するがこれもつまらなかった。だいたい原作からして、占領下の解放的雰囲気にあっていたから話題になっただけで大したもんでhなく、娼婦のリンチシーンがあるというだけのもので、筋立てはごくつまらない。野川由美子が美人だったのは分かった・・・。
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5つ星のうち 4.0 常磐貴子が美しい, 2017/11/12
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井上荒野の原作(2010年)。人妻が美容師にストーカーする話だが、もっと激しくなるのかと思っていたらわりとあっさり終わった。常盤貴子の美しさが印象に残るが、原作ではこんな美女ではないようだ。あと娘役の木村美言が可憐。池松壮亮は寺島しのぶとも人妻不倫の映画に出ていたがなんかそういう俳優なんだろうか。
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二月初めの記事でご案内した四月十六日の講演会はすでに満席になり、キャンセル待ちださうです。ひとりで吃驚してをります。
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死刑反対論者の反撃 不服従の勧め 蛙の声 マンガ家の人生
日本野球は韓国に敗れたのではない。恥辱のあまり崩れ落ちたのである (11)