<4月24日>(水)
〇今年は日本がOECDに加盟して40周年であり、しかも議長国を務めるということもあって、5月2-3日に予定されている閣僚理事会には日本から岸田首相が参加して記念演説をするらしい。ゆえにパリに飛んで、その後は南米に外遊というのが、日本国首相のゴールデンウィークの過ごし方となりそうだ。
〇OECD加盟は1964年のことである。この年に日本はアジアで初となる東京五輪を開催し、東海道新幹線が開通して首都高が完成し、IMF8条国に移行し、堂々、世界のお金持ち国の一角を占めたのである。まことに晴れがましい年であった。
〇ところが当時の日本国は、世界のGDPの4%を占めるに過ぎなかった。西ドイツを抜いて、自由主義圏第2位の経済大国となったのはそれから4年後のことである。高度成長期にあったとは言え、まだまだの存在であったのだ。
〇その後、日本経済は世界経済の17%台(1993年~95年)を占めるに至るのだが、元の木阿弥というか、その他大勢の国々が急成長を遂げたことの論理的帰結というか、今では再び「世界の4%」に回帰している。はて、このことをいかに受け止めるべきなのか。
〇アンガス・マディソン教授の研究によれば、世界経済の超長期GDPを推計すると、もともと日本経済は1000年頃からずっと「3~4%」が相場であったらしい。そういう意味では、今はもともとの人口サイズに見合った規模に
4月19日号 特集:首脳会談後の日米政治情勢
○先週の岸田首相の訪米は、画期的な成功だったのではないかと思います。安全保障でも経済面でも多くの成果がありましたし、日米関係の歴史の上でも質的な変化を確認できた会合でありました。
○ただし岸田さんとバイデンさんという肝心なお二方が、ともに政治的に盤石とはいえないような状態にあって、自民党総裁選と大統領選挙を勝てるのか、という問題が残ります。岸田さんは統一補欠選挙、バイデンさんは中東情勢。これから先の難所をどうやって乗り切るのでしょうか。
○次回は連休明けの5月10日(金)にお送りする予定です。(4月19日記)
4月5日号 特集:「岸田&バイデン」首脳会談に思うこと
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