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2025-07-03
2025-07-03
⚫︎昨日書いたル・コルビュジエの「小さな家」で、ひとつ、不思議なというか、こういうところが面白いんだよなあと思う点がある。下の図は、「小さな家」の間取り図で、Wikiarquitecturaから。これを見てもわかる、とてもシンプルで完成された間取りの平屋なのだが、この家には、この間取り図に描かれていない、後からそこだけぽこっと付け足したかのような空間がある。
(https://en.wikiarquitectura.com/building/villa-le-lac/#より)
以下は、昨日の日記でリンクした動画からのスクショ。画面右下に、不自然に上に乗っかっているような部分があるのがわかる。なお、下の図は、上の見取り図と南北が(上下が)逆になっています。
(https://www.youtube.com/watch?v=lY30C8SvTIMよりスクショ)
ここは、下の画像のように、二段ベッドの置かれた小さな部屋になっている。このスペースは、家の内部空間とは完全に切り離されていて、玄関の外(門を入った右手)にある、はしごみたいな外階段からしかアクセスできない。いわば、宙に浮いた「離れ」のような孤絶した部屋なのだが、なぜ、こんなにも洗練された平屋建築に、余計な空間が、しかも宙に浮いたような形で付け足されるのか。
(下は、https://www.youtube.com/watch?v=C_79me5yM2sよりスクショ)
もう一度、間取り図を見てみよう。下の図の、(1)の部分が、この家の住人である両親(母親)が眠るためのベッドが置かれるスペースで、(2)の部分がゲストルームとなり、息子(コルビュジエ)夫婦などが滞在するときに眠るためのスペースとなる。で、宙に浮いた「離れ」はいわば三つ目のベッドルームなのだが、こんなにささやかでシンプルな、年寄りだけが暮らす家で、ベッドルームが三つも必要だろうか。
考えられるのは、コルビュジエ夫妻の子供のための部屋だということだろうか。「おばあちゃんのうち」に行って、こんなベッドルームがあれば子供はとても楽しいだろう。だが、コルビュジエ夫婦には子供はいないようだ(当時30歳代のコルビュジエは、将来子供ができる可能性を考えていたかもしれないが)。
あるいは、コルビュジエには音楽家の兄(ピエール・ジャンヌレ)がいるし、この家を共同で設計した従兄弟(ピエール・ジャンヌレ)もいる。家を訪れるのはコルビュジエ夫婦だけではないだろう。だから、予備的なベッドルームがもう一つくらいあっても、おかしくはない。
だが、問題は機能や用途ではない。ここまで形式的に完成されたものを作っておいて、わざわざ、その完成度を多少なりとも下げるような、やや異質な、そして孤立した空間をくっつけるという、そのこと自体がぼくにはとても面白く感じられる。この、妙に外れた空間がひとつあることで、この建築全体の空間の構築性に(対立とか衝突にまでは至らない)ある種の軋轢というか、ちょっとした構造的「ねじれ」のようなものが生まれて、空間性としての面白みが一層増しているように思われる。コルビュジエって、こういうところなんだよな、と、ぼくは思う。
(この孤立したベッドルームは、窓のガラス一枚を隔てて、屋上の空中庭園に接していて、窓は湖に向けてもひらけているのだが、この部屋から屋上に行くためには、階段を降りて、建物の外の敷地をほぼ一周してから、さらに階段を登る必要がある。このも「近さ=接続」と「遠さ=切断」の合わせ技よ。)
⚫︎追記。この家には、地下に貯蔵のためのスペースがあり、この隠された(マイナスの)スペース分が、上へ、プラス分としてぽこっと突き出している、と考えることもできるかも。
(https://en.wikiarquitectura.com/building/villa-le-lac/#より)
furuyatoshihiro 2025-07-03 00:00 読者になる
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2025-07-02
2025-07-02
⚫︎30歳代半ばのル・コルビュジエが、両親のためにレマン湖のほとりに建てた「小さな家」と呼ばれる住宅がちょっと前から気になっている。そのまま『小さな家』というタイトルの、コルビュジエ自身が書いた魅力的な小さな本があるのだ。
そのほか、映像や写真などでも、見れば見るほど面白くなってくる。コルビュジエの父親は、越してから一年くらいで亡くなってしまったそうだが、母親は101歳まで生きて、この家に46年住み続けたという。一人暮らしの老人にとっても住みやすい家なのだろう。
下の映像の、一つ目は、カッコよく撮ってあり、細部の感触をみるにはいいけど、カッコ良すぎて空間の構成が分かりにくい。二つ目の動画は、空間の構造がわかるような3Dモデル。三つ目は、撮り方はかなりラフだが、それにより、かえって空間の体感を想像しやすいように思う。
・VILLA LE LAC ‐ LE CORBUSIER
https://www.youtube.com/watch?v=C_79me5yM2s
・Villa Le Lac(1924) /LE CORBUSIER SketchUp architecture Modeling 母の家 /ル・コルビジェを作ってみた1/4
https://www.youtube.com/watch?v=lY30C8SvTIM
・VILLA LE LAC
https://www.youtube.com/watch?v=1sIxPc6Yq84&t=204s
⚫︎「小さな家」が両親のための終の住処だとすると、晩年のコルビュジエは、自分自身のための最後の場所として、より質素な木造の小屋を作った。こちらは住宅というより別荘という位置付けだが。「カップ・マルタンの休憩小屋」と呼ばれる、日本の基準で八畳程度の広さしかない、ちっちゃくて質素な作りの木製の小屋だ。
これはあまり良い動画が見つからなかったので、記事を二つ。
www.txw-kyoushou.com
hash-casa.com
日本で、その精巧なレプリカが作られている。この動画が空間の感じをわかりやすく伝えているのではないか
・「カップ・マルタンの休暇小屋」原寸レプリカの案内
https://www.youtube.com/watch?v=6Mqcq3S0iuE
www.ohkaksan.com
⚫︎コルビュジエの仕事や業績を、この二つの質素な住宅で代表させることはとてもできないだろう。だがぼくは貧乏性でもあり、このようなシンプルな仕事にこそ、過激な可能性を感じてしまう。シンプルだけど、決してミニマリズムではない、シンプルな要素のみでどれだけ豊かさが作れるのか、みたいな感覚。
たとえば、近代の住宅建築といえばなんといってもフランク・ロイド・ライトの「落水荘」だろう。ぼくも、とんでもなく素晴らしいと思うし(いや、もちろん行ったことないけど)、大好きなのだが、しかし、これはもうあまりに豪華すぎて、住宅というより、富裕層向けの会員制の超高級旅館のようにしか見えない。空間として圧倒的に素晴らしいが、あまり
2025年 07月 10日
(4)GRAHAM GREENE "OUR MAN IN HAVANA"
~6月28日より続く
読み終えていないし、読むのを放棄してるわけでもない。
ただ夜中や地下鉄の中での読書をサボっているだけだ。
サボって何してるかというと、ご存知、携帯電話器で何か
読んでいる。だめなやつ。
スパイ小説を読みながら初歩的な疑問が浮かんだ。スパイと
工作員、どう違うんだろう? スパイ業界の序列って、どう
なってるのだろう?
主人公をスカウトしたMI6(て、いうんでしょう?)の男・
Hawthorneや彼の片眼鏡の上司、彼らは作戦本部の人たちで
(で、いいんでしょう? 実際のスパイ活動はあまりやらないで、
主人公・Jim Wormold のような手下?工作員にやらせ、彼らを
コントロールしている)と、作戦本部とはまた別に事務機関(?)
がある。
老いたる預言者のように坐す Miss Jenkinson の周囲を、ファイ
リングキャビネットが寺院の柱のように囲む。彼女がたぶん秘書課
のボス/お局様。
いくら作戦を立てても、秘書たちの実務行為がなければ、実際の
物事はうまく運ばない。だからからか、Hawthorne はなんだか
ヘドモドしてる。
秘書たちに忙しく指示を出す彼女の口の隙間をぬって、
「あなたに会えって、ボスから言われて来たんですけど」
「誰も出せません」と、はねつけられる。
「いや、すぐってことじゃなく、来てもらえないかの可能性を
伺っております」
[略。この間も忙しく指示を出し続ける Miss Jenkinson 。]
「カリブ圏でスペイン語が話せる秘書が要るのです」
「スペアはありません」
「ハバナは小さな支局で、気候温順でして」
「スタッフはどれくらい?」
「目下、男性一名」
「うちは結婚相談所じゃありません」
___ここから、Jim Wormold の個人情報が検討される。
「堅いひと? 信頼できる? 安全? 情緒は安定してる?」
「大丈夫です、その点は確実です。[略] セックスを超越してます」
「そんな人いません。[略]私は海外に送り出す女の子たちに責任が
あります」
「適任者はいないって仰ってると思ってましたが」
「ある条件の下なら、ビアトリスを出せるかも、出しましょう」
[略]
___そうして、スペイン語は話せないけれど、英仏のハーフである
(むしろフランス語のほうが上手い)ビアトリスに決定される、押し
つけられる。
「スペイン語もフランス語も、どっちもラテン系の言葉じゃありま
せんか」
ここで何と訳すのか分からない、encoder が出てくる。暗号関係
なのだろうか?___
<" She's a very good encoder and she's finished a course in
microphotography at Ashley Park. Her shorthand is weak,
but her typewriting is excellent. She has a good knowledge
of electro-dynamics."
"What's that?"
"I'm not sure, but a fuse box holds no errors for her.">
___こういうのを仲人口って言うのか? Hawthorne がためらって
いると、
"Take her or leave her"と、引き出しをバンと閉められたので、
彼はあきらめて受け入れる。どうも金色の煉瓦みたようなイカものか、
あるいは子犬(それもメスの)を売りつけられたような気分だ。
(pp47-49 INTERLUDE IN LONDON)
(GRAHAM GREENE "OUR MAN IN HAVANA"
PENGUIN CLASSICS 2007)
上記の感想文は、わたし個人のためのメモみたいなものなので、
もしこの本に関心を持たれた方は、どうか原作ないし日本語訳に
当たってくださいますよう。
おかしくて楽しいことだけは保証できそうです。
Stop the Gaza Genocide
自民党裏金リスト(選挙区別一覧)___顔写真と名前の下の左側、
プロフィール図柄(?)を開けると当人の公式サイト、右側を
開けると自民党サイトの彼・彼女の紹介になる。
..... Ads by Yahoo! ........
# by byogakudo | 2025-07-10 23:42 | 読書ノート | Comments(0)
食事したら元気になって、十五時の犬 は開いてるだろうかと言い出す。
2025/07/08
社会のカガミ
七月四日、午前十時半、西部古書会館。西部古書会館は土日開催が多いのだが、今回は金曜が初日だった。
この日は『特別展 北前船』(船の科学館、一九九三年)、『奥州道中氏家宿 開宿四〇〇年記念』(ミュージアム氏家、二〇〇一年)、『中山道板橋宿と加賀藩下屋敷』(板橋区立郷土資料館、二〇一〇年)、太田文平著『寺田寅彦の作品と生涯』(七曜社、一九六二年)などを買う。古書会館のあと、桃園川緑道を散歩して寝る。起きたら夜。毎日、睡眠時間がズレる周期に入った。一日の大半、ぼんやりしている。
気を引き締めるため、鮎川信夫著『一人のオフィス 単独者の思想』(思潮社、一九六八年)を再読する。
《議会制民主主義に対する失望、不信が、ただちに全体主義や独裁制へのあこがれに通じるとはおもっていない。しかし、議会制民主主義に対する国民の幻滅を土壌にし、独裁が育ってくることを忘れてはならない。戦前において、軍閥の進出を許したのもそれであったのである》(「国会は社会のカガミ 『政治』ばかりが早くよくなることはない」)
同コラムの初出は一九六六年。六十年近く前のコラムだが、どの時代にも通じる意見だろう。
全体主義や独裁は右にも左にもある。中道にもある。最近、「極右」でも「極左」でもない「極中道(エキストリーム・センター)」という概念を知った。
「無駄をなくそう」「効率をよくしよう」みたいな一見穏当そうな考えですら徹底(反対派の粛清など)すれば、大いなる脅威になる。
人は自分の認識を「普通」かつ「妥当」だと考えている。だから自分にたいする批判者を「異常」と見なす。さらに一歩進むと批判者だけでなく、自分の考えに賛同しない人間を「敵」と規定するようになる。
昨今は自分の「普通」や「正しさ」を補強する材料には事欠かない。さらにインターネット上には偽画像や偽動画が溢れている。
今のわたしは政治不信以前に情報不信になっている。
今月の参院選の投票先はまだ決めていない。
Posted by 荻原魚雷 at 9:26 午後
▼ 2025 (37)
▼ 7月 (2)
社会のカガミ
2025年07月10日
7/10伝説のポニー・ブックス一冊目!
そういうわけで、昨日はスゴいモノたちを見たり触れたりしてはいたが、古本は買っていないので、今日は是が非でも古本を買わねばならぬ。そんなことを決意しつつ、正午過ぎにほぼ新宿と言える代々木の街に流れ着いたので、南に坂を下って、小田急線南新宿駅を目指す。途中、平田篤胤を祀る小さな『平田神社』に茅の輪が出現していたので、条件反射的にくるくると潜ってしまう。そして小田急線に乗って下北沢へ。「ほん吉」(2008/06/01参照)にまずは立ち寄り、幸先良く金の星社 世界こわい話ふしぎな話傑作集14 イギリス編「恐怖の透明人間/ウェルズ原作 瀬川昌男訳・文」学研まんがひみつシリーズ「昆虫のひみつ」を計220円で購入する。嬉しい「恐怖の透明人間」の挿絵は、レオ・澤鬼である。続いて「古書明日」(2017/01/31参照)に回り込むと、今まさに開店したばかりである。講談社ノベルス「8の殺人/我孫子武丸」大陸書房「ポルノ監督奮戦記/山本晋也」を計1100円で購入する。だがまだまだ古本欲は旺盛なので、駅に戻って井の頭線に乗り、二駅移動。東松原の「古書瀧堂」(2014/05/01参照)を訪う。店内左側通路の映画コーナーに、特撮関連本が集まっている。竹内義和の名著「なんたってウルトラマン」を即座に買ってしまいそうになるが、待て待て、もっと他もしっかり見るべきだと己を諌め、さらに通路を回遊して行く。するとコミックコーナーの大判本ゾーンにて、心躍る一冊と出会ってしまう。岩崎書店 ポニー・ブックス1「ちびっこ探偵団/河原淳」である。伝説の絵本シリーズ、はじまりの一冊である!一九六三年刊で、ちゃんとカバー付き。このシリーズは、長新太・久里洋二・和田誠・園山俊二などの作品が有名&人気で、一部復刊もされているほど。ドキドキしながら棚から抜き出し、値段を確認……おかしいな、何処にも書かれていない?…どこだ?としばらく狼狽えながら目玉を泳がしまくり、ようやく最終ページの絵の中に鉛筆書きが紛れ込んでいるのを発見。1500円なので、大喜びで購入する。東松原まで来て、本当によかったぁ~!
※もう発売になっている「本の雑誌 キリギリス肝試し号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、断捨離のために蔵書を販売し続けている高円寺の古本屋さん「まるや」で、断捨離に微力ながら協力。世の中には、色々な本の減らし方があるものです。
【関連する記事】
7/9エクストラで展示準備!
7/8今日も原稿を書かずに。
7/7「地獄の辰」コミカライズ。
7/5昨日今日と飽きもせず西荻で。
7/4宣言通りに千章堂へ。
posted by tokusan at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 追記 | |
2025年07月09日
7/9エクストラで展示準備!
ダイヤが乱れた中央線で、午前十時前の『御茶ノ水駅』着。『明大通り』の坂を下り、神保町には足を踏み入れず、「東京古書会館」(2010/03/10参照)へと一直線。“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”となって自動ドアを潜り、受付の職員さんに挨拶して、二階『情報コーナー』への階段を上がる。7/11(金)から始まる、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)主宰の『探偵作家・大阪圭吉展』の会場設営に駆け付けたのである。会場にはすでに様々な物品が搬入され、展示されるのを今か今かと待ち受けている。すでに会場入りしていた小野氏と挨拶を交わし、直ぐさま展示の準備に突入する。まずはイーゼルを立て、パネル類をディスプレイ。続いてガラスケースに、大阪圭吉自筆原稿・自筆書類・自筆装幀ラフ・アイデアノート・名刺・献呈本・著書・原稿掲載雑誌・探偵小説家たちからの書簡などを、展示効果と配分と、スペースなどを考えながら、パズルのように組み合わせ、展示して行く……あぁ、「海底諜報局」の没表紙ラフ!献呈本の「少女地獄」!に、「人間燈台」に、二種!「シュピオ」!「ぷろふいる」!久生十蘭の手紙!乱歩の手紙!横溝正史のハガキ!海野十三の巻手紙!編集長・水谷準の手紙!などと、心に探偵小説KOパンチを乱打されながら、展示を固めて行く。途中でイラストレーターYOUCHANさんも登場し、展示の細かい部分や、グッズ売場のコーディネイト進めて行く……くぉぉ、どんどん会場がそれっぽくなって行くぞ!そしてさらに芳名帳を買いに行ったり、受付を形作ったり、キャッシュレス決済の方法を学んだり、写真パネルを吊り下げたり、展示物脇にキャプションを置いたり、書簡類の住所の一部を個人情報保護の観点からマスキングしたり、ガラスケースに厳重に鍵を取り付けたり、そのガラスケースをキレイに磨き上げたり、最後に会場に掃除機をかけたりしたら、たちまち時刻は午後六時を過ぎていたのであった……やった、どうにか会場が完成し、これで明後日の開場を待つばかりとなった。小野氏もYOUCHANさんも、非常に満足げである。最後に華々しくケースに照明(もちろん展示物が焼けぬよう、UVカットのLEDである)を入れると、わわわわ!すべてが探偵小説的に眩しいっ!、この大阪圭吉初の大規模展示、みなさまお誘い合わせの上お越しください。私も“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”として、受付にいたりいなかったりします。
posted by tokusan at 20:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 追記 | |
(07/10)7/10伝説のポニー・ブックス一冊目!
(07/09)7/9エクストラで展示準備!
追記(2241)
2025年07月(8)
不忍ブックストリートMAP 2025
2025-07-04
『西行花伝』餘話
前回の記事への補足。
辻邦生が『西行花伝』(新潮文庫2011改版←新潮文庫1999←新潮社1995,以下『花伝』)を書き上げるまでには、幾つもの壁に阻まれて、思うさま筆を進めることができなかったようだ。「なかでも大きな問題として立ちはだかっていたのが、当時の荘園の興亡だった」(「西行をめぐる歳月」『物語の海へ―辻邦生自作を語る』中央公論新社2019所収:325)*1という。続けて辻は、
西行はもと紀ノ川のほとりの田中荘の領主佐藤義清(のりきよ)である。また弟佐藤仲清と高野山領荒川荘との土地争いは目崎徳衛氏などの研究でクローズアップされている。
摂関家の大荘園は賦役(ぶえき)を免れていた。その結果、当然、国家に税収が乏しくなる。そこでまたその分だけ中小荘園に田租と夫役(ふえき)の負担がかかってくる。土地争いも起る。現代でいえば大企業が免税特権など優遇措置を受け、零細企業が圧迫されるのに似ている。西行も荘園の在地領主だったから時代の不公正に無関心ではいられなかっただろう。(同前pp.325-26)
と述べている。
作中では、中小の在地領主たちのこういった窮状が、まずは西行の従兄・佐藤憲康や、「黒菱武者」こと氷見三郎の言をとおして語られる。
「義清、諸国から陣定(じんのさだめ)に訴え出ている相論の数を考えてみるべきだな。荘園と国衙の間で、検田使入勘の権限があるの、不輸不入(租税不払いと検田使拒否)の申し立てをするの、四至牓示(しじぼうじ)を破棄したのと、争っている。氷見三郎の頸城荘も、東大寺荘園からの押妨を受けているというのだ」(「五の帖」pp.173-74)
氷見三郎の意見では、諸国の在地領主たちの私領を犯すのは、京都朝廷に巣食う摂関家の厖大(ぼうだい)な荘園だというのだ。それに東大寺、延暦寺、春日社などの寺社荘園ともども、国衙の田租徴収を免れている。免租の荘園の増大により、当然、国衙の財源は減少する。そこで在地領主たちの零細な領土に検田使が立ち入り、田租の査定をする。人足供与を決定する。(同pp.174-75)
荘園の通史については、伊藤俊一『荘園―墾田永年私財法から応仁の乱まで』(中公新書2021)が手際よくまとめており、たいへん参考になる。それによれば、十世紀後半に国衙の担い手として頭角を現した在庁官人が中心となり、朝廷による制度変更などを背景として形成されていった地方社会の有力者こそが、そもそも「在地領主」なのであった。その在地領主に、「山野も含めた領域内の開発・経営を一括して(略)任せ、自由に手腕を発揮させ」た荘園を、「領域型荘園」と呼ぶ(p.84)。
やがて上皇・摂関家も領域型荘園を次々に設立してゆき、鳥羽上皇のもとでは「日本の国土の半分強が荘園になった」という(同p.92)。くわえてこの領域型荘園は、「国司の使節の立ち入りを拒否できる不入権が刑事権、裁判権にまで拡大して、一種の治外法権的な領域になった」(p.104)。
こういった領域型荘園が各地に設立されるにあたっては、「既存の私領や公領が入り組んだ領域を荘官に一括して管理させたから、それまでの権益を奪われた領主も多く出る。ある在地領主が荘官の地位を手に入れたのは、たまたま院近臣や平家とのコネクションをつかんだからで、取り立てて能力が高かったからでもない、と「負け組」の在地領主は思ったことだろう。領域型荘園の設立が相次いだ院政~平家政権の時代の地方社会には、そうした嫉妬と怨念が渦巻いており、そのどす黒いエネルギーが源平の争乱を生んだのだ」(p.126)。
そのような「負け組」の在地領主たちの状況を見聞きしてきた西行は、『花伝』作中で次の様な結論に至る。
「氷見三郎のような領主は、いま諸国にどれ位いるか、到底数え切れない」師は草庵の庭を前にして萩や女郎花が咲くのをじっと見ていた。初秋らしく昼過ぎなのに虫の音がかすかにしていた。「私の出た佐藤の家も同じような領主だ。領主だが、その領地のなかで安心しているわけにゆかない。領地はほとんど摂関家か大寺院か有力貴人の家に寄進されている。だから、領主と言い条、すべて寄進先の摂関家などの荘園の下司なのだ。どうして摂関家や大寺院に寄進したかといえば、大荘園は有力者のものだから、夫役もなく、田租地租も免除される。群小領主の領地だと、国衙から検田使の検注は強化される、夫役は増大する、賦課は強化される、あげくのはては国衙領に編入されるという騒ぎなのだ。たしか秋実*2も若いとき甲斐国衙の役人が熊野社領に乱入した事件(できごと)を経験していたな。それも国衙の勘入のすじ書きによったものだ」(略)
「こんな次第だから荘園領主と群小領主のあいだにはたえず争いがある。国衙ともつねに不和がつづく。群小領主は仕方がないから、自衛の強者(つわもの)を集める。下司職(しき)の取得(とりぶん)としての石高(こくだか)をめぐって、荘園主家とたえざるいざこざがある。氷見三郎は大荘園に寄進せず、独りで領地を耕し、国衙の夫役田租に反抗していたから、いずれ表立って争わなければならない状態に追いこまれていた。藤原秀衡殿を棟梁(かしら)にして摂関家に楯をつこうとしたのも、所詮はこのままでは群小領主は潰されてしまうからだ。どうしても群小領主を庇護してくれる棟梁(かしら)が要るのだ。その棟梁(かしら)は領土を保全(たも)ち、夫役田租を軽減する。その代り群小領主たちの奉仕を要求する。つまり棟梁(かしら)は、群小領主の奉仕を要求するが、同時に領主たちの身分、地位、領土は安堵(あんど)してやる。いま諸国の群小領主たちが望んでいるのは、こうした棟梁(かしら)なのだ。かつて氷見三郎が奥州藤原を棟梁(かしら)としようと目論んだようにな」(「十八の帖」pp.672-73)
ここで辻は、「棟梁」に「かしら」という和訓を宛てているが、当時の「棟梁」が意味するところに就いては、桃崎有一郎『平安王朝と源平武士―力と血統でつかみ取る適者生存』(ちくま新書2024)pp.64-74が詳述している。
桃崎氏によれば、「棟梁」とは、「ある集団(組織・世界・業界)の最上部付近の地位にあって、制度や権限によらず、輿望(声望)とその裏づけとなる(集団内で)最高レベルの力(実力や血統)によって、集団を望ましい形に束ねて維持する役割を、衆目が一致して期待する人物である」(p.71)。少なくとも、源平合戦の時代の前後には、「武家のトップ」といったニュアンスで用いられる「武家の棟梁」といった表現は存在しなかったのだという(pp.72-73)。
桃崎著の大きなテーマが、いわゆる武士が、源氏・平氏を長とする武士団の郎等として編成されてゆく過程、ひいては、武士の代表格が「源平」となった過程を追うことにある。その結論としては、「源氏と平氏を武士の代表格として同格に扱い、二つ並べて「源氏平氏」という熟語として使う感覚、つまり「源平」という概念は、平正盛が源義親追討を成功させた結果生まれたものと見て、まず間違いない」(pp.297-98)――ということになる。『花伝』にも「源平争乱」といった語が登場するが(p.674)、争乱の内実が「源平の対立」だという感
社会人野球 (224)
2025年07月
東京第1代表決定戦 東京ガス×鷺宮製作所
2025 7月 1 22:30:18
東京第1代表決定戦 東京ガス×鷺宮製作所
社会人野球
今年度の都市対抗野球は8月28日の開幕。
例年より遅いこともあり、東京都の代表決定戦も7月開催となった。
今年は7月1日から4日まで、第1から第4までの決定戦が「連戦」でやる。
開催地はすべて神宮球場で、試合開始も18時から。
社員の方が応援に来れるような工夫で、素晴らしいと思います。
第1代表決定戦は東京ガスと鷺宮製作所の対戦となった。
東京ガスは大ベテランの臼井浩が先発。
対する鷺宮製作所は「プロ注」の左腕・竹丸和幸を先発で使わなかった。
この両チームは今日負けても第2から第4までチャンスが残る。
相性、コンディションと色んな要素はあるけど、
「もし今日負けても」という備えがあったのかも。
東京ガス
1番 遊 北本一樹 27歳 右右 177/82 明治大
2番 指 楠研次郎 28歳 左左 179/86 富士大
3番 右 藤澤涼介 23歳 右右 187/87 横浜国立大
4番 一 内海貴斗 23歳 右左 183/90 法政大
5番 三 仲俣慎之輔 23歳 右右 175/80 中央学院大
6番 左 冨岡泰宏 27歳 右左 181/83 神奈川大
7番 中 中尾勇介 24歳 右右 173/83 日大
8番 二 相馬優人 27歳 右左 172/75 法政大
9番 捕 馬場龍星 27歳 右右 170/76 日本体育大
投 臼井浩 31歳 右左 168/78 中央学院大
鷺宮製作所
1番 左 薮井幹大 26歳 右右 170/70 国士舘大
2番 遊 島野圭太 23歳 右左 176/75 帝京大
3番 二 中島優仁 23歳 右両 177/82 日本体育大
4番 右 野村工 26歳 右右 175/84 拓殖大
5番 一 保戸田則裕 30歳 右右 180/85 青森大
6番 三 花﨑成海 23歳 右左 185/95 日本大
7番 指 西浦謙太 24歳 右右 180/83 筑波大
8番 捕 佐藤大雅 25歳 右右 176/75 富士大
9番 中 村上公康 26歳 右左 170/80 城西国際大
投 菊地郁也 24歳 右右 177/82 創価大
1回表。先攻は東京ガス。
鷺宮製作所の先発は菊地郁也。右の技巧派だ。
今日の球速は速球が141~45キロ。
変化球はカットが133~37キロ。
スライダー、フォークが125~28キロ。
カットを多投していたのだが、立ち上がりから苦しい内容に。
1番・北本が四球。無死1塁。
2番・楠は中前安打。無死1、2塁。
3番・藤澤が流し打ちの犠牲フライ……
と思ったら伸びて3ラン本塁打!
<東京ガス 3-0 鷺宮製作所>
4番・内海は二ゴロ。
5番・仲俣が四球。一死1塁。
鷺宮製作所は菊地郁也がここで降板。
二番手投手に渡部翔太郎を起用する。
渡部は明治大出身の25歳。180cm・88kgの右腕だ。
しっかり大きく踏み出して、膝も曲げて重心が沈む。
リリースのときは上半身を激しく前に倒す。
ただそこまで力みはないし、スムーズなフォームです。
あと腕がちょっと「遅れて出てくる」感じがある。
今日の球速は球速が140~47キロ。
変化球はカット、チェンジが130~34キロ。
スライダーが121~24キロ。
東京ガスは6番・冨岡が二ゴロ併殺で攻撃終了。
1回裏。後攻は鷺宮製作所。
1番・薮井が三ゴロ。
2番・島野は中飛。
3番・中島優は一ゴロで三者凡退。
東京ガスの先発は臼井浩。右の技巧派だ。
軸足に体重を乗せて、左手のグラブを差し上げて、
鋭い横回旋からリリースに持っていく。
上半身をほとんど倒さず、右足は三塁側に落とす。
テイクバックはL字に畳んで後ろに引いて、
かなりコンパクトに、腕の力を込めずに振る。
変則的だし「抑えた」フォームだけど、その割には球速が出る。
今日の球速は速球が139~46キロ。
変化球はスライダー、フォークが126~34キロ。
カット、ツーシームが135~39キロ。
カーブが114~18キロ。
スライダー、カーブは腕の角度を下げて投げることも。
どの球種も「コマンド」が高くて、そこが最大の強みでしょうか。
2回表。
東京ガスは6番・中尾が一ゴロ。
7番・相馬は遊ゴロ。
8番・馬場が三ゴロで三者凡退。
2回裏。
鷺宮製作所は4番・野村が見逃し三振。
5番・保戸田は中前安打。一死1塁。
6番・花﨑が右飛。二死1塁。
7番・西浦はレフトに2ラン本塁打。
<東京ガス 3-2 鷺宮製作所>
8番・佐藤が死球。二死1塁。
9番・村上はフォークで空振り三振。攻撃終了。
鷺宮製作所が1点差に追いついて試合の流れが混沌としていく。
3回表。
東京ガスは1番・北本が遊前安打。無死1塁。
2番・楠は四球。無死1、2塁。
3番・藤澤が右飛。タッチアップで一死1,3塁。
4番・内海は左前タイムリー安打。一死1、2塁。
<東京ガス 4-2 鷺宮製作所>
5番・仲俣が遊ゴロ併殺で攻撃終了。
3回裏。
鷺宮製作所は1番・薮井が遊ゴロ。
2番・島野は中飛。
3番・中島優が四球。二死1塁。
中島優は次打者の初球に二盗成功。二死2塁。
4番・野村がフォークで空振り三振。3アウト。
4回表。
東京ガスは6番・冨岡が二ゴロ・
7番・中尾は四球。一死1塁。
中尾は次打者の3球目に二盗失敗。二死無走者。
8番・相馬が四球。二死1塁。
9番・馬場も四球。二死1、2塁。
鷺宮製作所は渡部翔太郎がここで降板。
三番手投手に前田秀紀を起用する。
前田は神奈川大出身の25歳。
171cm・78kgの右腕だ。
腕をやや曲げた状態で叩きつけるアーム式。
今日の球速は速球が136~41キロ。
変化球はシュート、ツーシーム系が129~38キロ。
スライダー、チェンジが115~25キロ。
カーブが110~12キロ。
球速はあまりないけど、手元の細かい動きが特徴。
彼が悪い流れを食い止め、試合をしっかり立て直した。
東京ガスは1番・北本が右飛で無得点。
4回裏。
鷺宮製作所は5番・保戸田が遊ゴロ。
6番・花﨑が右前安打。一死1塁。
7番・西浦は中越え二塁打。一死2、3塁。
8番・佐藤が四球。一死満塁。
9番・村上は注文通りの二ゴロ併殺で無得点。
5回表。
東京ガスは2番・楠が左中間を破る二塁打。無死2塁。
3番・藤澤が中飛。タッチアップ失敗で二死無走者。
4番・内海は三邪飛で3アウト。
5回裏。
鷺宮製作所は1番・薮井が左飛。
2番・島野はバント安打狙いの投ゴロ。
3番・中島優が空振り三振で三者凡退。
6回表。
東京ガスは5番・仲俣が一飛。
6番・冨岡が左飛。
7番・中尾は三ゴロで三者凡退。
6回裏。
鷺宮製作所は4番・野村が右飛。
フェンスぎりぎりの当たりだった。
5番・保戸田は四球。一死1塁。
6番・花﨑が3-2から空振り三振。
保戸田の二盗も同時に失敗して3アウト。
7回表。
東京ガスは8番・中尾が三ゴロ。
9番・馬場は中前安打。一死1塁。
1番・北本がバントで送る。二死2塁。
2番・楠は四球。二死1、
*52P「堅苦しく律儀な貢献時代」→「封建時代」
Interview Writer 1.3
2025年06月22日
トランプによるイラン空爆
トランプによるイラン空爆については、さまざまの制約による我々の情報の乏しさにもかかわらず、およそ次のことは確実である。この攻撃が国連安保理決議や米国議会における議論や決議もなく行われた点で、「法の支配」に真っ向から違反した無法なものであること、イスラエルの戦争犯罪に加担するおよそ正義に反するものであり、トランプの打ち続く失政を糊塗するために中東の危機を演出するという、火事場泥棒的なきわめて不道徳なものであること。しかも、2018年いわゆる「イラン核合意」を一方的に破棄したのは、第一次トランプ政権である。今回のガザの大惨事に始まる一連の中東危機は、そもそもトランプ自身の失策の結果なのである。
ガザでなされた大虐殺は、いかなる言い訳もできない正真正銘のジェノサイドであるが、アメリカはそれに加担して、必ずしも必要のない、しかもきわめてリスクの高い悪事に手を染めてしまった。それがいかに汚らしい残忍至極なものであるか、今更言い立てる必要もないが、いま強調されるべきは、それが国際安全保障にとっても、米国の国益にとっても、またユダヤ民族の存続自体にとっても、賢明なものでも、有益なものでも、見通しの明るいものでもないということである。それどころか、これほど不吉なものはまたとないくらいである。「法の支配」が、特に国際的紛争のさなかに、時としてほとんど無力なもの、列強のエゴイズムを粉飾するだけのものに成り下がることが多いことは重々承知の上で、そのように弱い規範さえ、それを無視するシニシズムが、いかなる悲惨を招くことになるかは、さまざまの歴史が証明している(とりわけフセイン亡き後のイラクや、タリバン追放後のアフガニスタン)。
以前から国際法を無視し続けている世界の常習的無法者イスラエルはともかく、アメリカが無法者の仲間入りをしたことが世界に投げかける暗雲は、ことのほか深いと言わざるを得ない。
easter1916 at 23:37|Permalink│Comments(0)│ │時局
easter1916 at 04:20|Permalink│Comments(4)│ │哲学ノート
トランプによるイラン空爆
時局 (110)
欧州きっての「左翼」のサッカークラブ、ザンクトパウリとは -ハンブルグの海賊の「政治とサッカー」
2016.07.18
2025-06-21
武藤康史「映画が活字になるとき」
『月刊イメージフォーラム』掲載
(90.04) ある家庭婦人の日記
(90.05) 森一生映画旅・旅日記(前篇)
(90.06) 森一生映画旅・旅日記(中篇)
(90.07) 森一生映画旅・旅日記(後篇)
(90.08) 森一生映画旅・旅日記(続篇)
(90.09) 森一生映画旅・旅日記(続々篇)
(90.10) 森一生映画旅・旅日記(完結篇)
(90.11) 映画と網野菊
(90.12) 村山籌子と村山知義(一)
(91.01) 村山籌子と村山知義(二)
(91.02) 村山籌子と村山知義(三)
(91.03) 1990年の映画批評
(91.04) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(一)
(91.05) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(二)
(91.06) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(三)
(91.07) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(四)
(91.08) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(五)
(91.09) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(六)
(91.10) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(七)
(91.11) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(八)
(91.12) 阿部知二「シネマの黒人」注釈(九)
(92.01) 石原慎太郎「恋の戯れ」
(92.02) 大河原孝夫『超少女REIKO』の成立
(92.03) 1991年の映画批評
(92.04) 平林たい子「その人と妻」
(92.05) よりぬき『世界文芸大辞典』(一)
(92.06) よりぬき『世界文芸大辞典』(二)
(92.07) よりぬき『世界文芸大辞典』(三)
(92.08) 里見弴「カット・バック」(上)
(92.09) 里見弴「カット・バック」(中)
(92.10) 里見弴「カット・バック」(下)
(92.11) 里見弴「カット・バック」(続)
(92.12) 里見弴「カット・バック」(完)
(93.01) ルビッチ『天使』日本公開当時の批評(上)
(93.02) ルビッチ『天使』日本公開当時の批評(下)
(93.03) 1992年の映画批評
(93.04) 『極楽特急』日本公開当時の批評(一)
(93.05) 『極楽特急』日本公開当時の批評(二)
(93.06) 『極楽特急』日本公開当時の批評(三)
(93.07) 『極楽特急』日本公開当時の批評(四)
(93.08) 「名作歌舞伎映画祭」を見て
(93.09) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(上)
(93.10) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(中)
(93.11) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(下)
(93.12) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(続)
(94.01) 小野勇「ルビツチユの悪戯」(完)
(94.02) 朝日新聞社の社内文書
(94.03) 1993年の映画批評
(94.04) 「小津安二郎展」の記録(上)
(94.05) 「小津安二郎展」の記録(下)
(94.06) 『淑女超特急』公開当時の批評
(94.07) 小津安二郎に関する文献三つ
(94.08) 『極楽特急』日本公開当時の批評(五)
(94.09) 『極楽特急』日本公開当時の批評(六)
(94.10) 『極楽特急』日本公開当時の批評(七)
(94.11) 「季刊 映画王」総目次(上)
(94.12) 「季刊 映画王」総目次(下)
(95.01) 小津特集の参考上映(上)
(95.02) 小津特集の参考上映(中)
(95.03) 1994年の映画批評(上)
(95.04) 1994年の映画批評(下)
(95.05) 小津特集の参考上映(下)
(95.06) 小津特集の参考上映(続)
(95.07) 小津特集の参考上映(完)
YokoiMoppo 2025-06-21 00:00 読者になる
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武道的思考(KOTOBA収録)
KOTOBAという雑誌に武道的思考について寄稿した。それを再録。 修行は競争ではない 武道の修行というのは「天下無敵」...
2025-06-18 mercredi
読書猿『ゼロからの読書教室』NHK出版
2025/5/23刊行
2025-05-12
はじめての入院(サプライズあり)。
昨年に受けた健康診断で腸の精密検査をするように指示を受けた。
診断で腸からの出血が見られたためだという。
自覚症状がなく、仕事も忙しかったため精密検査を先延ばしにしていたが、今年の3月に自分がリーダーをしていた3年間のプロジェクトが終わり、時間に余裕ができたので地元の消化器科のクリニックに行って内視鏡検査を受けたところ、腸にポリープがあり、小さい2つは取ったが、大きなポリープ1つは病院に入院して手術を受けなければならないとのことだった。良性だと思われるが、大きいポリープは今後悪性の癌となる可能性があるため早期に切除しておくのが得策だと言われ、近場の大きな病院に紹介状を書いてくれた。
GW期間中の入院は医師が手薄になるとの理由で断られ、連休明けの入院、即日手術となった。若い頃、海外旅行から帰国後に食あたりで一泊だけ(自分で救急車を呼んで)入院したことがあるが、1週間の入院(と言われた)ははじめてだ。ネットで入院に必要なものを検索し、関連動画をあれこれ見ているうちに荷物はスーツケース一杯になった。初日に手術が終われば、あとは経過観察のために病院にいるだけだから暇になることは分かっていたので、ポケットWi-Fiをレンタルし、タブレットとKindleと単行本1冊と新書1冊もスーツケースに入れた。
病室は4人部屋。初日の同室は年上と思われる男性患者が2人。耳の遠い後期高齢者に見える1人と一泊でポリープ切除手術を受けに来た前期高齢者に見える1人。後者の男性は、看護師の説明に対して「えっ」と驚き、看護師がいなくなると「オレが何でそんなことしなきゃならないんだよ」と愚痴を言い、病室に勝手にパンを持ち込んだり、退院前に病院の外に友達に会いに行こうとして看護師にとめられたりなどを繰り返していた。高齢男性のワガママ振りは世間やネットでよく聞く話であるが、目の当たりにすると自分はそうなるまいという思いが強くなる。
耳の遠い前者の男性は、看護師の呼びかけが聞き取れないのか、反応しないことが多く、そのため看護師の人たちは大声で繰り返し声がけをしなければいけなくなり、その結果まるで大声でけんかをしているような状況が度々病室内に出来した。
そんな状況なので病室でのんびり読書とはいかず、耳にノイズキャンセリングのイヤフォンを入れて、タブレットで動画を見ることで病室の喧噪から自分を遮断することが多かった。また、最初の2日間は、左手に点滴の管、右手の人差し指には洗濯ばさみ型のセンサーが付けられている状態であったので読書がしづらかった。その結果、観た映画が「室町無頼」、「侍タイムスリッパー」、「ザ・ファースト・スラムダンク」、「パーフェクト・デイズ」の4本。それぞれ楽しく観たが、定年を数年後に控えた身には「パーフェクト・デイズ」がやはり気になった。作中に出てくるパトリシア・ハイスミスの短編集「11の物語」は、カタツムリの写真がカバーのハヤカワ文庫でその昔読んだ。主人公の姪が言及する「すっぽん」も読んだはずだが、内容は全く覚えてなかった。姪が「すっぽん」のヴィクターにシンパシーを寄せる理由は映画では説明されない。姪が母親とけんかをして家出し、主人公の部屋を訪ねてくるが、姪と母親の間にどのような諍いがあったのかも説明されない。ヴィム・ベンダースは「すっぽん」を引用することでその説明を省略したのかも知れないと思ったが、文庫本は自宅の本棚のどこかに埋もれてしまっている。アマゾンのポイントを使ってKindleで「11の物語」を買って、休日の誰もいない総合受付前の待合室の椅子に座って「すっぽん」を読んだ。11歳のヴィクターと母親とのすれ違い、母親の無理解がスッポンを媒介として描かれ、スッポンの死がヴィクターの母親に対する殺意へと変わっていく物語。
点滴とセンサーが外れた3日目からは、タブレットで溜まっていた未読のコミックスを読んだ。信濃川日出雄「山と食欲と私」(新潮社)、石塚真一「BLUE GIANT MOMENTUM」(小学館)、眉月じゅん「九龍ジェネリックロマンス」(集英社)、児島青「本なら売るほど」(KADOKAWA)等を読んだ。古本屋好きとしては古本屋を舞台とした「本なら売るほど」がやはり興味深い。
「本なら売るほど」では実在する本が登場し、各話の主軸となっているのだが、その中でも思い入れのある本が出てくるのが第10話・11話「丘の上ホテル(前・後編)」(2巻に収録)。久世光彦「一九三四年冬ー乱歩」(集英社)が登場する。この作品は最初集英社のPR雑誌『青春と読書』に「乱歩は散歩」の題名で連載されているのを知って一部を読んでおり、改題されて大きめの単行本になってから通読した。作中に乱歩作として短編「梔子姫」が創作されていて、その完成度の高さに驚き、久世光彦という才人を知った。久世作品としては「卑弥呼」(新潮文庫)と並んで好きな本となった。「本なら売るほど」では僕の読んだ単行本で登場しているのもいいし、舞台となる「丘の上ホテル」(もちろん「山の上ホテル」のこと)も一度泊まってみたいと思いながら果たせなかったこともあり、作中で一番気に入った話となった。
術後の経過も良好で、本日無事退院となったが、荷物をスーツケースに仕舞い、病室で退院許可書が来るのを待っている時に、背後で大きな音がして振り向いてみると耳の遠い入院患者の男性が頭を抱えて倒れており、慌ててナースコールで看護師を呼んだ。担架に乗せられ運ばれていく男性は看護師の呼びかけに何も応えず頭を抱えていた。意識がないのではなく、耳が遠いためにその呼びかけが聞こえていないことを願って病院を後にした。体重は入院前と比べ4キロ減っていた。
スーツケースに入れていった衣類のほとんどは使わなかった。持って行った単行本と新書も結局1行も読まなかった。無駄なものが入った重いスーツケースを持ち帰ることになったが、初めてといってもいい入院で何が必要で何が必要でないかを学ぶことができたのでよしとしたい。
この入院で一番驚いたのは、入院当日の手術室で、鎮静剤で少しずつ朦朧としていく僕に執刀医の先生が、「××さん、今日は○○クリニックの△△先生も手術に立ち合ってくれます」と声をかけ、この病院に紹介状を書いてくれた地元の先生が突然現れたことだった。手術にサプライズゲストがくることがあるのかと思いながらまどろみ、手術が終わった時には△△先生の姿はもうなかった。あれは現実だったのだろうか。
vanjacketei 2025-05-12 17:32 読者になる
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はじめての入院(サプライズあり)。
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2025-03-23
久保田さゆり『動物のもつ倫理的な重み』コメント(京都生命倫理研究会2025年3月例会 2025年3月22日 於:キャンパスプラザ京都)
論点 本
本書で久保田は動物倫理における「最小主義」的立場を提示しようと試みるが、久保田の議論はどのような意味で「最小主義」と言えるのか? 理論的な負荷、前提が少ないという意味では最小ではない。この意味では功利主義やカント主義の方が理論的前提が少ない。むしろ「自然な常識からの距離が小さい」という意味で、常識道徳からの最小の改編で済む、という意味で最小主義である。つまりある種の保守主義である。しかし出発点としての誰もが認める常識道徳などというものがあるかどうかは自明ではない。ここが理論としての弱点である。
実際には久保田の議論は、特定の規範倫理学理論にコミットしないといいつつ、徳倫理学の一種として理解できる。ここで動物は道徳的配慮の対象として道徳的地位を持つが、道徳的行為能力を十分には(あるいはまったく)持たない存在として位置づけられる。単純な功利主義は前者を、単純なカント主義は後者を重視するが、その両者の適切なバランスを考える立場であると言える。
この立場に問題があるとすれば、差別を許容する理論であるということであり、実際久保田の議論は動物を差別する。差別するから大切にしない、蔑視しないがしろにするというわけではない。動物を動物なりに大事にする。しかし人間より劣位に置く。
そう考えると久保田的徳倫理は功利主義やカント主義に対して道徳理論として劣るようにも見える。なぜなら差別を許容するからだ。これは場合によっては人間の間の差別の正当化にもつながりかねない理論である。しかし先に見たように、それが道徳的patiencyと道徳的agencyの両者を応分に重視するという意味では、理論的にはより包括的でありその意味でより優れているともいえる。
しかもより包括的かつ保守的であるがゆえの強みもある。たとえば功利主義やカント主義におけるような徹底的な反動物差別主義の立場に立つと、ペット、家畜、野生動物、そのいずれについても長期主義的な観点からすればその扱いに対して大変な困難が生じる。つまりこれらの理論を徹底化すると、場合によっては選択的絶滅主義・反出生主義を帰結したり、あるいは逆にあらゆる動物をペットとして愛玩する、あるいは人間並みに知性化して文明社会の成員として取り込むことを目指す(なぜなら野生動物の生においては苦痛が上回るだろうから)、といった極端な方向性がもっともらしくなるからだ。これに対して久保田の議論からは、より無理のない未来が展望できるだろう。
またこのような立場は、ペットや家畜など、実際に具体的に動物個体とかかわりあう人間の立場、経験を重視するという点において、純粋に理論的に功利主義やカント主義の立場から展開される議論よりもある意味で豊かなものでありうるかもしれない。
動物のもつ倫理的な重み 最小主義から考える動物倫理
作者:久保田さゆり
勁草書房
Amazon
shinichiroinaba 2025-03-23 14:52 読者になる
久保田さゆり『動物のもつ倫理的な重み』コメント(京都生命倫理研究会2025年3月例会 2025年3月22日 於:キャンパスプラザ京都)
2025 / 3
Jリーグ(1106)
2025年02月28日
敵地徳島戦、工藤蒼生の痛恨
徳島ヴォルティス1-0ベガルタ仙台
52分に逆襲速攻から失点、その後猛攻をしかけたが取り返せず悔しい敗戦。敵地とは言え勝ち点ゼロは痛く、課題も多い試合ではあった。一方で、リードを奪われた後の攻撃は中々見事、新戦力の台頭もあり今後に期待を抱くこともできた。
失点は完全に工藤蒼生の判断ミスからだった。前半、圧倒的に劣勢だったのを何とか0-0でしのいだハーフタイム。森山監督は有田恵人に代えて荒木駿太を起用。荒木が前後左右によく動き、後方からの縦パスを受けるようになり事態は改善された。ところが、52分工藤が敵陣で中途半端な持ち出しから簡単にボールを奪われ速攻を許す、素早く戻った蒼生だが引いてきた徳島の渡大生に巧みにスクリーンされポストプレイを許す、そのボールを受けたジョアン・ヴィクトルと渡に見事な連係から崩され失点。渡の妙技には「恐れ入りました」と言うしかないのだが、失点の主因は不用意な持ち出しを奪われた蒼生にあった。
前半開始早々、ベガルタは最前線のフォアチェックを外され、速攻を許す。右サイドを徳島のベテラン杉本太郎に突破され、逆サイドに振られた後決定機を許すも、林が好捕でかろうじてしのぐ。敵地戦の開始早々まだ様子を見るべき時間帯に、あそこまで見事に注文にはまり崩されてはいけない。この場面で、前線で止め切れなかったことで、以降フォアチェックに行き切れないことが増え、徳島に圧倒的にボール保持されることとなった。それでも、組織守備で我慢を継続、好機はほとんど許さず何とか0-0で前半終了。
徳島のフォアチェックはよくベガルタの特徴を研究していた。真瀬拓海を押し込み、裏狙いで前に行こうとする有田恵人との間を分断する。逆サイドでは、右利きの左DF奥山政幸の縦を押さえて中に追い込む。森山氏の目論見は、俊足の有田へロングボールを入れて走らせ、徳島の3CBを押し下げることで、押し込まれの連続を防ぐことだったのだろう。しかし、強風下ロングボールは風で押し戻されてしまい、敵のラインは下がらない。さらに鎌田大夢も前への持ち出しに拘泥して、ハーフウェイライン近傍で複数の徳島MFにはさまれてボールを奪われることが再三。この鎌田の無理し過ぎは前節の鳥栖戦でも見受けられた傾向、押し込まれた場面で守備陣の押し上げが遅れている時には前進ではなくボール保持を狙うべきなのだが。あそこまで押し込まれてしまっては相応に失点のリスクは高まってしまう。
一方で、これだけ圧倒された前半を無失点で終えることができたのは大したものだ。悪い展開なりに4-4-2のブロックを丹念に維持し好機をほとんど許さなかったことは長いシーズンが始まるにあたり結構なことだと思う。ただ、状況が改善された後半序盤に速攻を許し失点するのだから、サッカーは難しい。
失点はしたが、荒木の投入で流れがよくなったこと、先制した徳島が後方を固めるやり方に切替えたこともあり、ベガルタは押し込むことができるようになる。さらに、中盤に武田英寿を起用、武田はよくボールに触り中盤を構成、鎌田と武田とタイプの異なるパサーを起点に複数回の好機を掴んだが、相良、郷家、鬼木らのシュートがどうにも決まらず、悔しい敗戦となった。
悔しいが、極端に悲観する内容ではなかった。前半圧倒的攻勢を許したことは課題ではあるが、強風という誤算が痛かった。どうしても勝たなければならない試合だったならば、守山氏は前半で有田に代えて荒木なりエロンを起用したのではないか。しかし、長いシーズンを考えれば、信頼して起用したスタメンを維持したのは決して間違っていたとは思えない。そして押し込まれたなりに守備の充実も見られたのは確かだし。また上記の通り、武田が機能したことはこの試合の大きな収穫となった(デュエル負けでボールを奪われるところは改善の余地ありだが)。攻撃ラインも宮崎鴻、荒木、武田と言った新加入選手が多いだけに、連携の妙には至っていないのはしかたがない。焦らずにチームの熟成を待ちたいものだ。
さて、いよいよホーム開幕となる大分戦。大分は開幕戦でいきなりJ1から降格してきた札幌に快勝、順調な出足を切っている。芝の張り替えもありユアテックが使えないため、キューアンドエースタジアムでの地元開催戦。遠いとか、不便とか、行くだけでカネがかかるとか、トラックが邪魔で見づらいとか、屋根が機能的でなく濡れやすいとか、23年前にトルコにやられたとか、文句を言うとキリがない。しかし、前回J1昇格を決めた2009年シーズンとの類似性も感じるではないか。前シーズンのあと一歩での昇格失敗、リーグ序盤のキューアンドエースタジアム利用。
そのような雑事よりも何より、工藤蒼生は並々ならぬ気迫でこの試合に臨んでくれることだろう。痛恨のボール喪失、さらに渡に出し抜かれたこと。中盤後方のタレントとしては絶対に犯してはならないプレイを連発してしまった。だからこそ、あの悔しい失敗経験を活かし、蒼生がこのホーム開幕で見事なリベンジ劇を見せてくれることと期待していても構わないだろう。
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彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!
※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。
絶望書店主人推薦本
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
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世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!
※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。
令和の名将、世界を制す。
2022年4月29日 (金曜日) 一箱古本市 | 固定リンク | コメント (1)
Merlerhila on 2022年「第22回不忍ブックストリート 一箱古本市」出品本の一部紹介(2)
2021年11月
2021/11/13
ジョークの暴力性について
ツイッターのタイムラインで冗談の話題が出ていたので、久しぶりにブログを更新してみる。
ご紹介するのは、2015年の1月に「日経ビジネスオンライン」(←当時)の連載コラムのために書いたテキストだ。
さきほど検索してみたところ、あらまあびっくり、消えている。
どうやら、あの媒体は、古い記事を削除する方針を貫いている。悲しい。
あんまり悲しいので、ブロクにテキストをアップすることにした。
細かい部分は、掲載当時の記述と食い違っているかもしれない。でもまあ、私が編集部に送った原稿はこのバージョンだった。
どういうタイトルがついていたのか、記憶が曖昧なのだが、以下、仮のタイトルを付してご紹介する。乞ご笑覧。
オダジマは、6年半も前から「笑い」を過剰に高く評価する風潮に敵意を抱いていたののだね。それも、真顔で。
というわけで、いつも真顔でいることの大切さをニコリともせずに真顔で訴えたマジメな原稿です。
ユーモアは暴力である
あけましておめでとうございます。
新年第一回目の更新分は、インフルエンザのためお休みしました。
無理のきかない年齢になってまいりました。いろいろなことがあります。
待ち焦がれた読者を想定して休載を詫びてみせるのも、かえって傲慢な感じがいたしますので、なんとなくぬるーっとはじめることにしましょう。
フランスでこの7日と9日に連続して起きたテロ事件は、17人の死者を出す惨事になった。
一週間を経てあらためて振り返ってみると、この事件が、これまでにない多様な問題を投げかける出来事だったことがわかる。
表現の自由と宗教の尊厳の問題、宗教への冒涜とヘイトスピーチの関係、テロ警備と市民生活、多文化主義と移民の問題など、数え上げれば切りがない。
どれもこれも簡単に結論の出せる問題ではない。
それ以前に、半端な知識や安易な観察で踏み込んで良い話題ではないのだろう。
なので、事件の核心部分については意気地無く黙ることにする。
ここでは、「ユーモア」の話をする。
あえてユーモアを主題に持ってきたのは、14日の朝日新聞に載った
《「犯人はユーモア失っていた」 仏紙風刺漫画家が会見》
http://digital.asahi.com/articles/ASH1G01DPH1FUHBI03J.html?iref=com_rnavi_srank
という記事に、考えさせられたからだ。
会見の中で、風刺漫画家のラウド・ルジエさん(43)は、ユーモアについて以下のように語っている。
《最後に、報道陣から「この絵を描いたことで心配はないか」と質問が出ると、「ユーモアの知性を信じている。犯人はユーモアを失っていただけだ」と言い切った。》
正直な話をすると、私は、ルジエ氏が何を言いたいのか、何を言っているのか、まったく了解することができないでいる。
犯人がシャルリ・エブドのユーモアを理解しなかった点については、ルジエ氏が指摘している通りなのだと思う。
でも、だとしても、ユーモアについての理解の有無とテロリズムは別の次元の話だ。
新聞の出版にたずさっている人間であれば、どうしてこの程度のことがわからないのだろうか。
私自身の話をすれば、検索してたどりついたシャルリ・エブドの風刺マンガからは、ほとんどまったくユーモアのエッセンスを感じ取ることができなかった。
フランス語が読めるわけではないので、文字に関しては英訳してあるサイトのものを捜したり、ウェブ上の辞書の世話になったりした。
で、かなりの数のネタをサルベージした次第なのだが、どれもこれも、ひとつとして笑えない。いや、大げさに言っているのではない。「charlie hebdo」で画像検索をしてみれば、一目瞭然だ。これで笑う日本人が果たして何人いるのだろうか。
私は、単に不快だった。
つまり、ユーモアの理解度からすれば、私は、テロの犯人とそんなに違わなかったわけだ。
とはいえ、もちろん、ポンチ絵を見てムカついたからといって、私は編集部にカチコミをかけたりしない。
世界中のほとんどすべての新聞読者と同じく、笑えないネタに対しては黙殺を決め込む。それだけの話だ。
ユーモアは、伝わりにくいものだ。
仮に出来の良いユーモアってなものがあったのだとして、笑ってくれるのは読者のうちの2割に過ぎない。半数の人間は無反応だろうし、残りの3割は気分を害している。笑いというのはおおよそそうしたものだ。とすれば、ユーモアを発信している側の人間が、受け手の無理解を責める態度は、傲慢以外のナニモノでもない。
客が笑わないのは客の側の責任ではない。笑わせることができなかった制作側の人間(芸人ないしは文筆家)の責任だ。
犯人は、なるほどシャルリ・エブドのユーモアを理解しなかった。
だが、問題はそこではない。
唯一の問題は、犯人が暴力に訴えたことだ。
マシンガンを乱射して、編集部の人間を殺害し、警察官を殺害したことだ。
どんな理由があろうとも、殺人は、100パーセント、いかなる方向からも擁護できない。
彼らが敬虔なムスリムで、シャルリ・エブドの涜神的なポンチ絵に怒りを感じていたのだとしても、そんなことは犯行を免罪する理由にはならない。
とはいえ、犯罪とは別に、犯人がユーモアを解さなかった(「ユーモアを失っていた」と、ルジエ氏は言ったが)ことそのものは、特段に責められるべきことがらではない。
彼らがユーモアを解さなかったことと、テロにうったえたことはまったく別の問題だ。
ユーモアのわかる人間ならテロリストにならないわけではないし、犯人がユーモアを理解していれば、テロに訴えなかったはずだみたいな甘ったるいお話でもない。
ルジエ氏の言い方だと、犯人は、ユーモアの知性を理解しない人間であるがゆえに、犯行に及んだように聞こえてしまう。
そうでなくても、彼のものの言い方は、ユーモアを解さない人間をテロリストと同じ集合に分類してしまっている。
とすると、私も犯人と同じ側の人間だってなことになってしまう。
違うぞ。
私は、シャルリ風の高飛車なユーモアを解さないという意味では、犯人と同じだ。しかしながら、私は非暴力を貫いている点で、自らの主義主張を暴力という手段で実現しようとした犯人とは正反対の人間だ。
一緒にされては困る。
ユーモアみたいな粗雑なもので私を分類しないでほしい。
ルジエ氏の立場に立って考えてみれば、彼のあの日の会見での発言は、普段の彼の言葉とは違う、感情的な反応だったのだろう。
当日、彼は、自分の同僚を何人も殺された直後の状態で会見に臨んでいた。
感情的にならない方がむしろ不自然だったと言っても良い。
ルジエ氏は、自分自身もまかり間違えば殺されたかもしれない立場だった。
そう思えば、犯人を貶めたかった気持ちは十分に理解できる。
興味深いのは、ルジエ氏が犯人を「ユーモアを失っていた」という言い方で非難しようとしたことだ。
非難の言葉にはその人間の信念が露呈する。
ルジエ氏は、おそらくユーモアを持たない人間を、人として低級な人間であると考えている。
だからこそ、テロリストに対してその言葉をぶつけた。
ということは、彼自身は、ユーモアを使いこなし
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5年と3ヶ月住んだ部屋から、引っ越しました。 理由は一般的なところで言う「気分転換」です。引っ越すのは徒歩5分の近所。 ちょっと前は早く引っ越したい一心でしたが、長く住んだこともあり、最後の数週間は惜別の気持ちが募りました。 上京してからずっと住んでいた…
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SmartHR Tech Blog - 2021-07-05 12:01:06
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ソレドコ - 2021-07-05 10:30:04
資産形成・投資
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おはようございます。 最近、FIREという言葉を耳にすることが増
2021年6月4日
なにもいいたくない。
2021年03月22日
「海鳴り」33号が届きました
昨年までは「海鳴り」が出たら、編集工房ノアの本の通販のおまけとして配布していましたが、三月書房は昨年末に廃業しましたので、そーゆーことはできなくなりました。うちの店では毎年200冊ほども配布させていただいていましたので、今年もお知らせだけはしておきます。
この号で一番の読み物は、山田稔氏の「同僚━生田耕作さんのこと」でしょう。2段組み14頁分ありますが、山田氏が生田氏について、これだけまとまった量を書かれたのは初めてかと思います。そのほかの内容は上記の画像をクリックしていただけば目次が読めるはずです。
「海鳴り」の入手方法は聞いておりませんが、おそらく一部の書店では無料配布するはずです。非売品なのでこれだけを購入することはできないでしょう。発行所に頼めば送ってくれるのか、送料はいくらなのかもわかりません。これはあくまでも個人的な意見ですが、発行所に何か1冊通販の申し込みをして、ついでにおまけに添えてくれるようにお願いするのがよろしいかと思います。表紙の裏に昨年1月以降の新刊リストが掲載されています。下記に画像を載せておきますのでご参考にどうぞ。クリックすれば拡大するはずです。
まことに不便なことに、編集工房ノアにはサイトがありません。グーグルすると、いまだに三月書房のページが上位に出てきます。メールも利用されていません。ゆえに通販の申し込みは郵便か固定電話かFAXしかできないでしょう。住所と電話は検索すればすぐにわかるはずです。
※https://blog.goo.ne.jp/j9090380は、見つかりませんでした。
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codoc用テスト記事
2020年12月
最近の噂
風の噂ではございますが……
なお、リンクする場合には各コメントの日付のあとにある「id」をクリックすると、そのコメントのユニーク id が url 欄に表示されるぞ。
2012/05
しばらく前に、カルロス・フエンテス他界。しばらく前に、フエンテスの小説やノンフィクションをまとめて読んで、もうフエンテスは一通り見切ったと思っていたが、それでもかの大作「テラ・ノストラ」は未だに期待だし、その才能と知性は刮目すべきものがあり、また一部の文のかっこよさと洗練ぶりはずばぬけたものがあった。正直いって、その洗練ぶりがかれの目指すラテンアメリカ土着的な泥臭さと相容れない面はあって、それが彼の弱点でもあったんじゃないかとも思う。ガルシア=マルケスは、発端となったおばあちゃんの昔話的な語り口があり、バルガス=ジョサは何でも力でねじふせるような野蛮さがあるし、カルペンティエールもそこらへん洗練しすぎずうまく逃げているんだけど…… ともあれ、ご冥福を。(2012/05/21, id)
先日までインドのタミルナド州にいたんだが、電力事情がひどい。日本の工場とかでも、週二日完全停電に、その他の日も一日六時間停電というまともでない状況になっている。ところが、先月末に突然それがちょっと改善しはじめた。なぜかというと、風が少し早めに吹いてきたから。タミルナド州は、いま稼動発電容量の半分くらいが風力を中心とした再生可能エネルギー。ところが、これまでの月は風がふかないので、その風力からの電力はゼロ。それが、風が吹いたら突然総電力の四分の一くらいがまかなえるようになった。
しかし……こんな風頼みでは仕事にならない。停電するのも困ったものだけれど、仕事に使うなら、停電するといいつつ実は電気がきました、というのも困る。タミルナド州は結構でかい(日本の三分の一くらい)だから、多少は平準化されると思っていたんだけれど、ダメなときは完全にゼロの状態が何ヶ月も続くのか! これ使うなら、どうしてもバックアップの火力かなんか必要になってくる。それを考えると、自然エネルギーへの転換をすすめましょうなんていうお題目がまったくリアリティなしに聞こえてしまう……(2012/05/20, id)
2012/04
LaTeX の環境を更新しようとおもって、そろそろ Windows とMac とLinux (最近ほとんど使わないが) の環境もそろえたいしと思って、W32 環境から texlive に移行しようとあれこれ。最初はいろいろ苦労したが、最終的には成功。よかったよかった。TexMaker とか TexWorks とかの専用エディタも使えるようになったのは便利。ただ、変なotf系の小細工して、鄧小平の鄧を勝手に utf{21E}とかに置き換えるのは迷惑だなあ。そういうのをなしにするために utf-8使ってんのに。
あと、パッケージの更新が楽なのはうれしい。これまでは年に一度くらい、W32Tex環境まるごと入れ替えで更新してたんだよね。 (2012/04/07, id)
2011/10
ラオスにきたら、いつも使っている携帯電話がつながったりつながらなかったり。SMSも送れなかったりする。するとカウンターパートから連絡がきて、今使っている携帯電話(TIGO 改め Beeline) を換えろという。TIGO から他のキャリアの電話につながらなくなっているから、といって。なんじゃそりゃ。
TIGO の機械の故障らしい、と言われたんだが、調べてみたら、なんと TIGO が(おそらく Beeline に買収/改名する過程で)協定破りのプロモーションをやって、それに対して他の携帯会社が制裁措置として、TIGO/Beeline への回線接続を切ったんだって。ひでえ。協定破りって、少しお得なプランを出したとかそんな話だけど、それでここまでやるか?!? そんなことをしたら業界全体の利益が下がるからというんだけど、それってカルテルっていうんですよー。社会主義国は知らないかもしれないけど、いけないことなんですよー。
しかし TIGO も、古いページから新しい Beeline のページにリンクを張るくらいの手間を惜しまなければいいのに(といってもその新しいページが見当たらない……)。 (2011/10/27, id)
遊びで受けてみた TOEFL ibt だが、ライティングがこんなに低いとはちょっとがっかり。少し書き方に凝りすぎたか。もうちょっとシンプルに書けばよかった。あと、ぼーっとしていてちょっと聞き逃した部分があったせいもあるのかなあ。 (2011/10/26, id)
2011/9
まったく知らなかったが、今月頭に、かのプロジェクトグーテンベルグ創始者のマイケル・ハートが他界していた。このプロジェクトにはテキストももらったし、いろんな権利やテキスト配布がらみの考え方も教わったし、何より「こんなことやっちゃえるんだ」と目から鱗を取ってくれたことには何よりも感謝している。その恩恵と遺志に応えるためにも、自由に流通する文書をどんどん増やさなきゃ。気がつかなかったけれど、今見たら The Economist にも立派な追悼文が出ている。もっと枯れたジジイかと思っていたよ…… (2011/9/29, id)
最近の The Economist では、アジアの女性が晩婚化、未婚化していて、それは高等教育が進み、家庭や育児に縛られない経済的な独立性が確保されたからだ、という議論をしていた。そしてその結果としてアジアの男性は結婚はおろかセックスもできずに悶々としている、という話。
それに対していくつか投書がその数号後で紹介され、男だって都市化に伴いいろいろ火遊びのチャンスができてるよ、という指摘とか、家庭のよさは忘れられていないよ、という投書の中に混じってこんなのがあった。
拝啓 高学歴アジア女性が金銭的にdependent (訳注:independentのまちがいのはず)になるにつれて、確かに結婚は減っていますが、それでも彼女たちは活発なセックスライフを送っています。そしてますます若い男を愛人として選ぶようになり、既婚女性よりもっとセックスライフを楽しんでいるのです。このトレンドは戦後の日本で始まったもので、当時は大量の未亡人が再婚するよりも新しい「伴侶」を選んだのでした。
アジアでは、三十代、四十代の独身女性が二十代のツバメを持つのはごく普通のことです。ダンスクラブの多くはハンサムな若者をウェイターとして雇い、かれらは連れ出し可であることがほとんどです。つまりアジアの若い男性は、たぶん貴誌の考えるほど寂しくはないうえ、年上の愛人から性技の手ほどきも受けられるのです。
ピングー・リュウ(フロリダ州ボカラートン) The Economist 2011/9/10-16号、p.16
リュウさん、ご自分の願望を信じやすいThe Economist にぶちまけてはいけません。あなた、どう見てもなんかの読み過ぎです。 (2011/9/27, id)
矢作俊彦がぼくのGQの文章に「反論」したというので見てみた。ぼくには「論」にはまったく思えず、ただの付け焼き刃の感情垂れ流しポジショ
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むしろスチームクリーナーのパワーで溶けた油が飛び散ってかえって面倒な事に! 高温の効果があっても圧力だけで汚れを落とすのはおすすめできない。
各メーカーの商品ページをよく読むと「水道水はタンク内にカルキの結晶が付くため、必ず蒸留水をお使いください」と注意書きがあります。スチームファーストはカルキ除去パウダーが付いてくるので唯一水道水が使えるスチームクリーナーです。
● 公式サイトでは推奨されていませんが、効果があるのでは?と思った私は、スチームクリーナー専用洗剤をスチームファーストミニに少しだけ入れてみました。
● ハンディタイプのスチームクリーナーなら、充電式でコードレスがありそうな気がします。しかし、コードレスのスチームクリーナーは、今のところ存在していません。
小型のバッテリーでお湯を沸騰させる電力をまかなえません。バッテリーが大きくなりスチームクリーナーは相当な重さになると思います。
ネットで調べてみても評判いいのに…私の評価としては微妙です。
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5つ星のうち 2.0 つまらんのだ, 2017/11/13
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のちに五社英雄が再映画化するがこれもつまらなかった。だいたい原作からして、占領下の解放的雰囲気にあっていたから話題になっただけで大したもんでhなく、娼婦のリンチシーンがあるというだけのもので、筋立てはごくつまらない。野川由美子が美人だったのは分かった・・・。
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5つ星のうち 4.0 常磐貴子が美しい, 2017/11/12
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井上荒野の原作(2010年)。人妻が美容師にストーカーする話だが、もっと激しくなるのかと思っていたらわりとあっさり終わった。常盤貴子の美しさが印象に残るが、原作ではこんな美女ではないようだ。あと娘役の木村美言が可憐。池松壮亮は寺島しのぶとも人妻不倫の映画に出ていたがなんかそういう俳優なんだろうか。
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フォーレ協会の研究会での講演
二月初めの記事でご案内した四月十六日の講演会はすでに満席になり、キャンセル待ちださうです。ひとりで吃驚してをります。
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日本野球は韓国に敗れたのではない。恥辱のあまり崩れ落ちたのである (11)