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「上手く書く」とはどういうことか?
「政府が個人の移動を制限すること」に同意しますか? 決定的な差が問いかけること
伊藤 将人
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員・講師
「書くこと」には「哲学」が宿っている…常識にとらわれず「書ける自分」に変わるための思考法
佐々木 敦
なぜ人は「自分は駄目だ」と感じてしまうのか?…「弱み」を徹底的に考え抜いて「見えてくること」
亀山 郁夫
名古屋外国語大学学長
移動の権利と自由はなぜ重要なのか? コロナ危機でドイツのメルケル首相がスピーチで語ったこと
伊藤 将人
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員・講師
物理的な障壁で隔離されていないのに「種分化」が起こる…「魔法形質」のミステリーがついに解けた
千葉 聡
東北大学教授
意外と知らない、日本で「車上生活」が深刻な状況にある「厳しい現実」
シェアハウス経験者と同じくらいいる?
伊藤 将人
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員・講師
2
なぜアメリカ軍は「日本人」だけ軽視するのか…その「衝撃的な理由」『知ってはいけない』
行方不明になった82歳の「徘徊高齢者」の女性をやっとの思いで見つけた看護師長がつぶやいた「一言」
この世界には「移動できる人」と「移動できない人」に大きな格差があるという「深刻な現実」
5
「書くこと」には「哲学」が宿っている…常識にとらわれず「書ける自分」に変わるための思考法
多くの人が意外と知らない、なぜ人間は「人生の3分の1」も眠るのか「シンプルな理由」
「政府が個人の移動を制限すること」に同意しますか? 決定的な差が問いかけること
「福島第一原発」に到着した「菅直人総理」が発した「あまりにも意外な第一声」儀礼的な挨拶を予期していたが…
村上貴史(書評家)
光嶋裕介
瀧井一博(国際日本文化研究センター教授)
岩井圭也(小説家)
<書評>『アメリカのいちばん長い戦争』生井英考 著
[レビュー](世界史)
風元正(文芸評論家)
『アメリカのいちばん長い戦争』
生井 英考[著]
ふむ大明が半分無くなるのか
[レビュー](日本の小説・詩集)
北村薫(作家)
『佐藤春夫中国見聞録 星/南方紀行』
佐藤 春夫[著]
閉塞感で諦観する米国人教師に「落ちぶれた帝国を見る」
[レビュー](日本の小説・詩集)
栗原裕一郎(文芸評論家)
男性の部分が“短くて小さくて包まれている”ことに劣等感!? 「三國連太郎」のあまりに赤裸々で面白すぎる傑作ルポ
[レビュー](映画)
吉田豪(プロ書評家、プロインタビュアー、ライター)
『三國連太郎、彷徨う魂へ』
宇都宮 直子[著]
『テオドラ 女優からビザンツ皇后、聖人へ』デイヴィッド・ポッター著
[レビュー](自伝・伝記)
金沢百枝(美術史家・多摩美術大教授)
『テオドラ』
デイヴィッド・ポッター[著]/井上 浩一[訳]
<書評>『ユビキタス』鈴木光司 著
牧眞司(文芸評論家)
『ユビキタス』
鈴木 光司[著](KADOKAWA)
『砂の器 映画の魔性 監督野村芳太郎と松本清張映画』樋口尚文著
福間良明(歴史社会学者・京都大教授)
『砂の器 映画の魔性』
(筑摩書房)
『動物と老いとケアのはなし』小菅正夫著
『聴診器からきこえる 動物と老いとケアのはなし』
(中央法規出版)
<書評>『ユビキタス』鈴木光司 著
牧眞司(文芸評論家)
『ユビキタス』
(KADOKAWA)
物語のかげをのぞく
2025年6月14日
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2025年6月14日
物語のかげをのぞく
5月30日発売、仲正昌樹・塩野谷恭輔著、四六判並製232頁、 定価(本体価格1818円+税)、ISBN978-4-903145-81-5 C0036 \1818E 宗教と哲学を切り口に、国家と宗教の関係を論じた前著『宗教 […]
【コメント募集中】goo blogスタッフの気になったニュース
2025年06月13日
山形新聞への投稿ーー河上肇『自叙伝』
「何という騒がしさであろう。実に大勢の客が詰めかけて来て、大きな声を出し盛んに歌いわめいているのである。――こうした現象はいわゆる非常時に入ってから起こった。」(河上肇『自叙伝』)
福沢諭吉、高橋是清とならんで日本三大自伝という事で、河上肇の『自叙伝』を読んでみた。他の二つと比べて別して長大なので久しく敬遠していたのだが、これがなかなか面白い。著者は人一倍胃弱のくせに、めっぽう食いしん坊ときてる。自分の不得意な分野になぜか引き付けられる人がいるものだ、ルソーがオペラを作曲し、ガロアが革命に参加したように。
パリ洋行時に出会った島崎藤村を、帰国後京都の料亭に招待する話がある(大正3年)。いかにも京都らしい古風な風情のところ。四半世紀たって(昭和16年)再びそこに足を運んだ河上肇は、店の雰囲気が一変してしまったことに気づく。「今は[戦時の]インフレーション景気のため、多かれ少なかれ懐のぬくもっている連中が押し寄せて来てわめき騒ぐ場所となっている」「恐ろしい勢で今や一切のものが平均化されつつある」のである。
実はこの二つの会食の間に、足掛け5年にわたる自身の下獄がある(昭和8~12年)。京都帝国大学の職を投げうって治安維持法下、共産党の非合法活動に従事し、非転向のまま志を貫いた。獄中ひもじい中で、あれこれと食い物の話がつづられているのがほほえましい。
出獄後は、政治活動はもちろん学究生活からも身を引いて、知人から墓碑の字を頼まれたりして穏やかな晩年を過ごしている。心を込めて字を書くのであるが、家人が横から字の寸法やら没年やらを間違えないようにと、こうるさく注意を飛ばす。そんなことは先刻承知とばかりに会心の字を書き上げるが、出来てみるとやっぱり字の寸法が違っており、没年も間違っていたというのだ!何とも愉快な話ではないか?
easter1916 at 22:04|Permalink│Comments(0)│ │日記
山形新聞への投稿ーー河上肇『自叙伝』
日記 (206)
118.『サルトル全集』第11巻,人文書院,1965. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1695385 (参照 2025-06-13) (フッサールの現象学の根本理念 17コマ)
バートランド・ラッセルの象と亀
ラッセルの自叙伝「 Portraits from memory, and other essays 」の中に、REFLECTIONS ON MY EIGHTIETH BIRTHDAYという項目があり、その一部(本の55ページ)に以下の記述を見つけた。 #「tortoi...
2025/06/13 09:11
井上二葉と丸谷才一は斉藤磯雄で繋がっていた
フランス文学者の斉藤磯雄さんの『斉藤磯雄著作集』です。 井上二葉さんは丸谷才一さんの本を好きで買って集めたのではなく、著者献呈で送られた献呈本であるらしいことが判明しました。つまり写真に見える本は著者の丸谷才一さんの署名がしてあるわけです。ワン・グレード・アップした本になります。 では、どこでつながっているんでしょうか。実はフランス文学者の齊藤磯雄の著作集に二人が推薦文を寄せているのが判明しまし…
井上二葉と丸谷才一は斉藤磯雄で繋がっていた
井上二葉と丸谷才一は斉藤磯雄で繋がっていた
2025年06月(2)
2025.06.14
[新刊]
カーター・ディクスン『爬虫類館の殺人』創元推理文庫
創元推理文庫から、カーター・ディクスン『爬虫類館の殺人』の新訳版が出来。解説は大山誠一郎氏。目張り密室の先駆的・路標的名作。
過去に5度ほど読んだが、犯人についてはまったく覚えていない。よって、新鮮な気持ちで読める。
2025.06.12
[新刊]
高木彬光『妖婦の宿 名探偵・神津恭介傑作集』光文社文庫
ラヴァンヤ・ラクシュミナラヤン『頂点都市』創元SF文庫
ようやく右手中指の包帯もしくは絆創膏が取れた。ただ、まだやや赤く変色して少し爪の根元が盛り上がった感じになっている。強く押さえると傷みもある。なかなか完全に直らないものだ。
白血球の状態は正常に戻ったが、まだ一ヵ月以上、抗生物質を飲んでいる必要があるとのこと。
日下三蔵氏が編む〈探偵くらぶ〉シリーズ第2期の第1弾が、神津恭介の短編集。他に、3冊出るらしい。たぶん、明智小五郎が1冊、金田一耕助が2冊ではないかと推測。
2025年06月14日
大学の話題/ 大学は男子差別の先導者になりつつある・・・熊本大学の公募について・・・どこかおかしい男女平等論議(その9)
たまたま目に付いたのだが、熊本大学では現在、以下のような教員公募を行っている。それも「女性限定」でである。
https://www.let.kumamoto-u.ac.jp/news/detail20250601_2.html
【教員公募(女性限定)】大学院人文社会科学研究部(ドイツ語圏文学・文化)
1. 募集職名及び人員
准教授または講師 1名(女性限定)
2. 所 属
熊本大学大学院人文社会科学研究部 文学分野
3. 研究分野
ドイツ語圏文学・文化
〔以下略〕
*
熊本大学ではこういう公募を出すに際して、男子差別にあたるという議論が出なかったのだろうか? だとすれば「何も考えてない」大学だと言うしかない。
繰り返すが、私がこの公募を知ったのはたまたまで、実はこういう公募は珍しくないのかも知れない。私が気づかなかっただけなのかも知れない。
以前も、「男女雇用均等法の精神にもとづき、応募者の条件が同等の場合は女性を採用します」なんて付記した公募はあったと記憶する。しかしこういうふうに露骨に「女だけ」の公募となると差別の疑いが濃厚だと思うけど、熊本大学の教員は誰もそういう可能性に気づかなかったわけだ。
日本の大学では数年前から理工系で「女子限定」の入試を行っている。これが差別に当たるのではないか、という意見を当ブログは述べてきた。
「男女平等」と言いながら、そして日本では男女の大学進学率がほぼ同等になっていながら、国立の女子大学が存在するのはおかしい、という意見も述べてきた。
とはいえ、理工系の場合、露骨な差別入試をやるのは要するに理工系の教員が「専門バカ」だからだろうと当ブログ制作者は考えてきた。つまり、理工系の教員は人文系の素養に乏しいので、「何が平等か、何が差別か」をまったく考えておらず、世の中の風潮に迎合することが正しいと盲信するバカの集まりである、という意味である。バカであっても専門の理工系で有用な人材ならそれでいい、と言えなくもない。かつてノーベル賞を受賞した理工系ドイツ人学者がナチ政権に加担したようなものである。
しかし熊本大学の上記の公募は人文系である。人文系の教員は、「何が平等か、何が差別か」を考えることが本業の一つのはずである。だからこの場合、「専門バカ」とは言えない。「専門でもバカ」でしかない。
当ブログでは昨年、南川文里『アファーマティブ・アクション』(中公新書)を紹介した(こことここ)。この書物を読むと分かるが、アメリカの大学ではアファーマティブ・アクションを実施するにあたって色々な議論がなされている。アメリカの大学にも様々な問題や欠点があるが、少なくとも世の中の風潮に合わせて何の議論もせずに物事を決めるなんて真似はしていない。それはそうだろう。大学とはそういう場所であるはずだからだ。
上記の公募は、大学がそういう場ではなくなっていることを明らかにしている。いや、先日の記事で紹介したように、アメリカのハーヴァード大学はかなり怪しくなっているから、その真似をしているのかも知れない。
日本学術会議の改革に関するニュースでは、政府の学術介入が云々という異議が出されているけれど、こんな差別丸出しの存在にはそんな異議を唱える資格もないのではないか。政府の介入以前の問題であり、自分がロボットでないのかどうか、少しは考えてみたらどうだろうか。ロボットには考える能力もそもそもないのかも知れないが。
*
この記事から、「どこかおかしい男女平等論議」を独立したカテゴリーとして分類します。ただし、いちどきに当ブログのあらゆる関連記事をこのカテゴリーに入れることはできませんが、参考になる書物の紹介を含め、徐々に関連記事を「どこかおかしい男女平等論議」に入れていきます。
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新潟大学・大学一般の話題
どこかおかしい男女平等論議
by amiur0358
2025年06月13日
映画/ 国宝
今年映画館で見た74本目の映画
鑑賞日 6月9日
ユナイテッドシネマ新潟
評価 ★★★☆
李相日監督作品、奥寺佐渡子脚本、175分、吉田修一の原作小説は未読。
長崎でヤクザの家に育った少年・喜久雄(吉沢亮)は、歌舞伎の女形の真似をするのが得意だった。たまたま関西の著名な歌舞伎役者・花井半二郎(渡辺謙)が家を訪ねてきたときに少年は芸を披露し、花井を唸らせる。そしてその夜、ヤクザ同士の出入りで父を失った喜久雄は、花井の家に引き取られて本物の女形をめざすことになる。しかし花井には実の息子・俊介(横浜流星)がおり、喜久雄と同年齢で、やはり女形をめざしていた……
ふたりの青年が歌舞伎の女形として競い合い、葛藤する様子を描いた映画。
この映画の見どころは何と言っても歌舞伎の実演シーンである。色々な演目を、時間をたっぷりかけて、主役ふたりの魅力が十分に伝わってくるように映し出していて、私のように歌舞伎にあまり知識がない人間(私が歌舞伎の実演を見たのは数回程度)でもその魅力に浸ることができる。
しかし舞台を離れた場面での人間ドラマとしてはそれほどでもない。実演シーンに時間を取られすぎていて、登場人物同士の関係の描写が不十分になっているし、説明不足で「何でこうなるの?」と疑問が湧いてくる箇所もある。
主演の若いふたりはもちろんいいが、やはり渡辺謙の存在感と魅力は特筆もの。それに比べると女優陣は、まあ筋書きから言っても出番が少ないので仕方がないが、あまりぱっとしない。
新潟市では全国と同じく6月6日の封切で、市内のシネコン4館すべてで公開中、県内他地域のシネコン3館でも上映している。
私が足を運んだ第一週月曜午後の回は、30人くらい入っていた。
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映画
by amiur0358
どこかおかしい男女平等論議
どこかおかしい男女平等論議
冨永昌敬監督作品、アサダアツシ脚本、96分。
どこかおかしい男女平等論議
大学の話題/ 大学は男子差別の先導者になりつつある・・・熊本大学の公募について・・・どこかおかしい男女平等論議(その9)
映画/ 国宝
映画 (1897)
新聞・雑誌・サイトを読んで (326)
オピニオン (47)
どこかおかしい男女平等論議 (16)
お知らせ (14)
授業関係 (2)
2025.06.13
【書評・受賞のお知らせ】『服罪』
2025.06.13
【書評・受賞のお知らせ】『服罪』
4週間前
4週間前
1か月前
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これもまた「最高傑作」 今日も性懲りもなく新文芸...
DIC川村記念美術館の休館は「終活」.. 今朝の読売新聞(2025...
聴かず嫌いのヘンリク・シェリング ちょっと隣町へ食材を買い...
「悲しき天使」の辿った長い道 ブログでは具体的な書き込...
新刊紹介
『政治理論と動物』序論(抄)先行公開
アラスデア・コクラン 的場知之訳[16日刊]
2025年6月12日
話題の本
書評に載った本 2025年5月
2025年6月12日
「いっぱい噛むから疲れる」「胃がもたれる」「高いわりに満足感がない」Z世代のステーキ離れが加速 ★3 [おっさん友の会★]
日々流行の最先端やニュースを追いかけるトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏。そんな戸田氏が最近気になる外食の嗜好の変化について読み解く。
中高年世代に「ごちそうとは?」と聞けば、多くの人が「ステーキ」を思い浮かべるのではないでしょうか。昭和の時代、ハレの日の外食といえば分厚いビフテキが登場し、「今日は特別な日なんだ」と気分を高めてくれる存在でもありました。
しかし、時代は令和へと移り変わり、その常識が揺らぎ始めています。今やSNSを覗けば、《ステーキよりも焼き肉や寿司を食べたい》《ステーキ食べるおカネがあったらスイーツに使いたい》といった意見が多数寄せられているのです。特にZ世代と呼ばれる10代後半から20代前半の若者たちの間では、ステーキ離れの兆候が色濃く出ているように感じられます。
Z世代がステーキを苦手とする理由としては、「いっぱい噛まないといけないから疲れる」「脂っこくて胃がもたれる」「高いわりに満足感がない」といった意見が目立ちます。
また、健康志向が高まっていることから、「ステーキは不健康で食べにくい」「肉なら鶏肉のほうがヘルシーでいい」と感じる人も多いようです。
■“ごちそう=高級な料理”ではない
ではなぜ、Z世代の若者たちはステーキに魅力を感じなくなったのでしょうか。
「Z世代の中には、子どもの頃から柔らかい食べ物に慣れすぎていて、噛む力が弱くなっていることから“もちもちした食感”を好む傾向にあります。そのため、噛む回数が多いステーキは単純に“疲れる食べ物”として敬遠されやすい。
また、厚切り肉をナイフで切り分けながら食べるという行為そのものが、彼らにとっては“面倒くさい”“非効率”と映るのかもしれません。味の問題よりも、手間と労力の“コスパ”が気になるというわけです。他にも、“脂っこさ”や“胃もたれ”といった身体的負担も挙げられ、“健康に良くないイメージがある”と避けられるケースが増えているようです」(グルメ誌編集者)
そんなZ世代にとっての“ごちそう”とは、もはや「高級な料理」や「見た目が豪華なもの」を意味するものではありません。「自分が本当に食べたいと思うもの」「好きな人と一緒に楽しめるもの」が、何よりの“ごちそう”。たとえそれが、コンビニのチキンや、カフェで食べるサンドイッチであっても、そこに自分の気持ちが宿っていれば、それは十分に“贅沢”というわけです。
ピンズバ 2025/06/13
https://news.yahoo.co.jp/articles/aef6e6783c545335b9cba3a5d635f93a942b34f2
★1 2025/06/13(金) 09:46:26.10
「いっぱい噛むから疲れる」「胃がもたれる」「高いわりに満足感がない」Z世代のステーキ離れが加速 ★2 [おっさん友の会★]
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1749784227/
2025/06/13(金) 15:16:41.14 ID:V877SMbX9
岩屋毅外相、イスラエルのイラン攻撃「強く非難」 [おっさん友の会★]
岩屋毅外相は13日の記者会見で、イスラエルによるイランへの先制攻撃について「事態をエスカレートする行動を強く非難する」と述べた。中東地域の平和と安定が日本にとっても極めて重要だと強調し「すべての関係者に最大限の自制を求める」と表明した。
イランの核問題の平和的解決に向けた努力が続くなかで軍事的手段が用いられたとして「極めて遺憾だ」と語った。事態の悪化を防ぐため外交努力に力を注ぐ考えを示した。
日本経済新聞 2025年6月13日 15:00
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1359F0T10C25A6000000/
2025/06/13(金) 15:18:17.40 ID:V877SMbX9
【兵庫】高齢者電動カートと軽自動車が衝突…90代くらいの男性が意識不明の重体 「出てこないと…」中学校教諭の男を現行犯逮捕 明石 [ぐれ★]
※6/13(金) 13:59
読売テレビニュース
兵庫県明石市の県道で、高齢者用の電動カート(シニアカー)と軽自動車が衝突する事故があり、カートに乗っていた高齢の男性が病院に搬送され、意識不明の重体です。
事故があったのは明石市魚住町の信号のない交差点で、13日午前10時ごろ、「車と高齢男性の事故で、男性が頭から血を流している」から車の運転手から110番通報がありました。
警察によりますと、県道を西に向かって走っていた軽自動車が、交差点を横断していた90代くらいの男性が乗る電動カートと衝突。男性は頭や胸を強く打つなどして病院に搬送されましたが、意識不明の重体です。
警察は、軽自動車を運転していた中学校教諭の男(32)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。
高齢者用“電動カート”と軽自動車が衝突…90代くらいの男性が意識不明の重体 「出てこないと思った」中学校教諭の男を現行犯逮捕 兵庫・明石市 https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/ytv/nation/ytv-2025061301922626
2025/06/13(金) 14:09:31.51 ID:Pn/DPewk9
【東京】バックしてきたトラックが3歳女児と60代女性はねる 数メートル引きずられた女性は死亡…運転手逮捕 江戸川区 [ぐれ★]
※6/13(金) 12:32配信
読売新聞オンライン
13日午前8時50分頃、東京都江戸川区南小岩の路上で、60歳代くらいの女性と、孫とみられる3歳くらいの女児が、前方からバックしてきたトラックにはねられた。2人は病院に搬送されたが、女性は間もなく死亡した。女児は軽傷だった。
警視庁小岩署は、トラックを運転していた北海道白老町の会社員の男(51)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕した。同署幹部によると、女性はトラックの下敷きとなり、数メートル引きずられたという。同署が詳しい状況を調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/10db0e734cd69d2c29b405658af7fed7418c3b2a
2025/06/13(金) 14:04:52.23 ID:Pn/DPewk9
【中東】イラン最高指導者、イスラエルを「下劣な性質」と非難 報復を宣言 [Ikhtiandr★]
イスラエル軍が13日未明にイラン国内の核施設などを空爆したことを受け、イラン最高指導者ハメネイ師は13日、「イスラエルは厳しい罰を受けることになる」と述べ、報復を宣言した。イランメディアが報じた。
【写真まとめ】緊迫 首都テヘランの屋外に集まる人々
https://mainichi.jp/graphs/20250613/mpj/00m/030/008000f/20250613mpj00m030007000p?inb=ys
ハメネイ師は、直属の精鋭軍事組織・革命防衛隊の複数の幹部が死亡したと明らかにし、イスラエルは空爆により「下劣な性質」をあらわにしたと指摘した。
一方、イラン軍報道官は空爆について「米国の支援を受けたイスラエルが実施した」と指摘。「敵」は「厳しい対応」を待つことになると述べた。
米国は今回の攻撃への関与を否定し、イラン周辺の米軍拠点への攻撃を控えるよう求めているが、イランは米国にも責任があるとの立場を鮮明にした。
空爆では、中部ナタンツの核施設や首都テヘランなど複数の場所が標的となり、革命防衛隊のサラミ司令官や幹部が死亡した。【カイロ金子淳】
Yahoo!Japan/毎日新聞 6/13(金) 12:38配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee7aa213e377be12c86bf34da83d54ed39e545ee
2025/06/13(金) 13:38:06.48 ID:BhBJlfvj9
【兵庫】斎藤知事と片山前副知事「阪神・オリの優勝パレード」巡り「背任容疑」書類送検 市民団体が告発 [煮卵★]
兵庫県の斎藤元彦知事と片山安孝前副知事がおととし行われた阪神とオリックスの優勝パレードを巡り、背任の疑いで書類送検されました。
兵庫県の斎藤知事と片山前副知事は、おととし行われた阪神とオリックスの優勝パレードで、開催費用を集めるために金融機関からの寄付の見返りに補助金を増額し、県に損害を与えたことが背任にあたるとして、市民団体からことし1月に刑事告発されていました。
捜査関係者によるときょう=13日午前、兵庫県警が2人を背任の疑いで書類送検したということです。
書類送検の際に警察がどのような処分を望んだかの意見=処分意見は明らかにされていません。
これまでに斎藤知事と片山前副知事は疑惑について否定しています。
[関西テレビ]
2025/6/13(金) 13:15
https://news.yahoo.co.jp/articles/ba1b9661081402b8f707e488093daad70da8024c
2025/06/13(金) 13:20:34.79 ID:pZHTF9UO9
[隠す]
【世界情勢】イスラエルがイランを攻撃したことを受け 株価下落 [Ikhtiandr★]
13日の東京株式市場、イスラエルがイランを攻撃したことで中東情勢の先行きへの懸念が強まり、日経平均株価は一時600円以上値下がりしています。
13日の東京株式市場では取り引きが始まってまもなく、イスラエルがイランに攻撃を行ったと伝わり、中東情勢の先行きへの懸念から投資家の間でリスクを避けようという動きが強まりました。
このため、幅広い銘柄に売り注文が広がり、日経平均株価は一時、600円以上値下がりしています。
その後はいくぶん買い戻しの動きも出て、
▽日経平均株価、午前の終値はきのうの終値と比べて507円16銭安い、3万7665円93銭。
▽東証株価指数=トピックスは35.01、下がって、2747.96。
▽午前の出来高は、11億9579万株でした。
また、外国為替市場でも投資家がリスク回避の姿勢を強める中で、円買いの動きが進み、円相場は一時、1ドル=142円80銭前後まで値上がりしました。
市場関係者は「イスラエルがイランの核関連施設を攻撃したということも伝わっていて、投資家の間ではイラン側が報復し紛争がさらに拡大するのではないかという懸念も出ている。買い戻しの動きも一部に見られるが、両国の紛争が長期化すれば世界経済への影響も避けられないだけに、中東情勢の動向から目が離せなくなっている」と話しています。
NHK NEWS WEB 2025年6月13日 12時06分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250613/k10014834031000.html
2025/06/13(金) 13:05:12.09 ID:BhBJlfvj9
米ほぐし機に巻き込まれて”上腕を切断”パート女性が意識不明 給食用米飯製造業者と社長を書類送検 安全対策怠った疑い… [BFU★]
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1976526?display=1
奈良労働局は6月13日、奈良県葛城市内にある学校給食用の米飯等製造業者と、その社長(61)について、労働安全衛生法違反の疑いで、奈良地検に書類送検しました。
葛城労基署によりますと今年2月に、給食用の米飯をかき混ぜる「ほぐし機」の試運転をしていたパート女性が、金属製のほぐし羽根に巻き込まれ、左上腕を切断していまも意識不明になっているということです。
事故は、その日の米飯ほぐし作業を終え、分解して清掃し
実質てりたま/卓上日記
梅雨がやってきたというニュースを見た
ついこの間、冬が春になったなあと思ったところだったが
油断すると一年ももう半分終わるかという時期になった
いやはや
所用のついでにマクドナルドに寄り
「瀬戸内レモンペッパーたまごてりやき」 を食べた
昨日のことだが
先月からやっている、ご当地てりやきバーガーのうちのひとつで
お察しの通り、これは事実上のてりたまバーガーです
てりたまバーガーといえば、春の期間限定で毎年発売していて
今年も開催したのを食べたし、なんならこの日記にも書いたが
それとは別で、いろんなてりやきバーガーを出すキャンペーンの中に
しれっと卵を挟み、「実質てりたまバーガー」を組み込んでいる
この手口はじつは初めてのことではなく
去年も似たような時期に「たまごてりやき」を販売していた
べつにてりたまバーガーは年に一度しか発売してはいけないと
決まっているわけではないのだが、風物詩としての役割を考えるなら
「たまごてりやき」と称して年に複数回発売するのは
詭弁というか、脱法てりたまの気配があるよね
てりたまバーガーはうまいバーガーであるから
春以外にも食べたいものだし、可能性の幅を広げる意味でも
好ましい面もあるが、季節感が薄れる恐れも同時にある
どう思いますか?
今回マクドナルドへは「たまごてりやき」狙い撃ちで訪れたのだが
メニューを見ると「サムライマック」というハンバーガーにも
期間限定で卵を挟んだものが新発売していた
6月4日にはじまったばかりで
「炙り醤油風 たまごベーコン肉厚ビーフ」とのことです
マクドナルドで卵の挟まったバーガーがあるのは
エッグチーズバーガーがレギュラー化して久しい今でも
限られた時期のごちそうという意識が根強くあるので
こんな年がら年中卵を挟んでいて、しかも選択肢が複数あっても
いいんですかという気持ちにもなるものだ
炙り醤油というワードはマクドナルドらしからぬものだが
純粋にそそられるし、「ベーコン」「肉厚ビーフ」と盤石のバーガー構成員に
たまごが挟まるんだからまあ間違いないだろう。
揺らいだが、たまごてりやきの方を食べることに決めていたし
たまごてりやきの方が先に販売期間が終わってしまう筈なので
初志貫徹で、サムライの方はまたの機会とした
近日中にまた来なくては
別の話
今年から、卓上日記というものを使っている
置き型の日めくりカレンダーとメモ帳が一体になった感じのもので
ちょっとした日記を毎日書き記しておくことができる
昨年末にホームセンターのカレンダー売り場で見かけて
こんなのも悪くないかなと思って気まぐれに買い、正月から書き始めた
起床時刻と就寝時刻、あとは取り組んだ作業や起こった出来事などを
箇条書きでメモし、自分が見ればどんな一日だったかかろうじて
思い出せる、記憶の取っ掛かりになる程度のささやかなものだ
非常にハードルを下げて運用しているので、三日坊主になることなく
今のところ続いている
そういうものをやっているせいか、このホームページで書く日記が
例年にまして少なくなっているような気がする
ちょっと質の違うものだから、並行してやったっていいんだけど
日記を書く欲がいくらか満たされてしまってるように思える
ここの日記は思いつくままにずらずら書いていたらとりとめがなくなって
書きおわらずに結果途中でやめてしまうことも少なからずあるから
卓上日記のように、いくらかハードルを下げて運用してもいいのかもしれない
早速実行に移そう
つまり今回の日記はここまで。
6/12/2025 雑記
Eclipse Phase 情報, コラム
「「FT新聞」&「SF Prologue Wave」コラボレーション企画 のご紹介 その10」岡和田晃
by TakatukiMaki • 2025年6月8日
「「FT新聞」&「SF Prologue Wave」コラボレーション企画 のご紹…
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ショートショート, 小説
「リバークラフト」吉澤亮馬
by TakatukiMaki • 2025年6月8日
ある時から、従妹のマキ姉は川を身に着けるようになった。 頻繁に会うほど親しくは…
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「学術書・学術啓蒙書」のレビュー
941 本
人文書、科学書など(別立ての宗教関連書を除く)学術書と啓蒙書を紹介します。
「思想・哲学」関連書のレビュー
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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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広く「マンガ」「アニメ」「映画」など、エンタメ作品関係のレビューを紹介します。後日整理の予定。
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三木那由他 『会話を哲学する』 : 北村紗衣グループのトランスジェンダー
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三木那由他 『会話を哲学する』 : 北村紗衣グループのトランスジェンダー
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「学術書・学術啓蒙書」のレビュー
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「政治・経済・社会」関連書のレビュー
1,159 本
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「ミステリ・SFなど(純文学系以外)」関連書のレビュー
690 本
548 本
2025-06-13
選択的ファイブレーション部分圏
雑記/備忘
圏の恒等射だけで部分圏ができます。が、この部分圏はファイブレーションクラスにはなりません。包含的圏(「色々な包含的圏」参照)の包含射達は部分圏を形成しますが、これもファイブレーションクラスにはなりません。圏のファイブレーションクラスの定義…
選択的ファイブレーション部分圏
13
来福してからずっと雨だったのが今日はあがって少し蒸し暑いいち日。とはいえ18階の部屋にこもってるので地上のことはわからない。昨日は仕事の合間にネパールレシピでキーマカレー作ったので、福岡の人を呼んで振る舞いつつ近況を聞くなど。(野良猫を2匹保護?したばかりで大変らしい) 今日は先日の某団体年次総会をちょっと引きずってモヤりながら、仕事がいまいち捗らず。
「知能侵蝕(4)」林譲治
エイリアンの正体見たり枯れ尾花哉。そのへんは3巻目で見えてたので驚きはなく、一番最後のオチも終盤土壇場の展開から予想どおり。さて収拾つくのか?というのは相変わらずだけど、ちゃんとまとめるのは流石です。本巻のメインは少子化日本の限界集落で起こる自衛隊急造徴兵部隊の大活躍。作者ならではの組織論と兵站論が、微に入り細に入った説明セリフで展開される。勢いで書いてる月刊書下ろしだから、思考実験そのままテキストにって感じはまあしょうがないのかなあ。今回は挟まれる小ネタもいまいち面白くなく、一連のこのシリーズはちょっと飽きてきたかもです。
10
時差ボケで就眠遅くなって眠いまま9日の月曜日朝に起きて出社、夜は保険会社と打ち合わせ後の会食でワインを少々多めに呑んでしまって遅めの帰宅...かみさんの誕生日なので、ウィーンで仕入れたザッハトルテを二人で食べてお祝い。今日は早起き。午後の経産省関係の某団体の年次総会で福岡へ。一度別宅に寄って雨の中を博多駅近くのイベント場。表彰状贈呈と懇親会の乾杯挨拶がお仕事。18時半には終了したので、雨が落ちてくる中博多駅へ歩いて別宅に戻る。夜の来客に約束してたウィーン土産を渡して歓談。尊い。
ふくらむ読書
2025.06.12
オカタケの「ふくらむ読書」【55】邱永漢(下)
岡崎 武志 第55回 顔がいくつもある作家 「金もうけの神様」 前回、『象牙の
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書籍案内
2025.06.09
春陽堂書店の「子育て」書籍のご案内
春陽堂書店で出版してきた「子育て」にまつわる書籍のご紹介です。 『「夢中で遊ばせ
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鉄火地獄(前半) ──沖縄タイムス社編『沖縄戦記 鉄の暴風』より #昭和 #人権 #記憶
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歴史・社会 鉄火地獄(前半) ──沖縄タイムス社編『沖縄戦記 鉄の暴風』より
将棋は誰に教わる
2025-06-11
『生物学を進化させた男 エドワード・O・ウィルソン』目次
新 目
[新][目]『生物学を進化させた男 エドワード・O・ウィルソン』
リチャード・ローズ[的場知之訳]
(2025年6月12日刊行、草思社、東京, 366 + xxxii pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-7942-2780-5 → 版元ページ)
【目次】
第1章 標本の日々 9
旅の心残り 14
果てしない希望の地 18
「南太平洋物語」の地へ 24
「暁のアリ」を求めて 29
ニューギニアへ北上 34
ヨーロッパへ、旅の終わり 44
第2章 失われた世界 49
右眼の光を失った日 52
放浪の日々 54
昆虫との出会い 56
少年時代最大の発見 62
ボーイスカウトに夢中 66
信仰 68
生物学者への道 70
アラバマ大学へ 75
第3章 自然淘汰 81
変異のメカニズムの解明 85
遺伝学の進展 92
ウィルソンのキャリアアップ 95
父との別れ 100
ウィルソンを支えた人びと 102
第4章 切手収集家と若き成功者 107
シュレーディンガーの影響 110
遺伝暗号を解読せよ 113
分子戦争 118
「進化生物学」誕生 125
第5章 フェロモンは語る 129
アリのフェロモンの発見 132
道しるべフェロモンを解明せよ 136
アリはなぜ死体を放置するのか? 143
その他のフェロモン 149
第6章 キーズ 153
ロバート・マッカーサーの経歴 157
分子戦争の幕切れ 163
次なる研究へ 166
新たな生活、仲間 172
自然実験 175
実験がもたらした大きな成果 185
第7章 新地平 191
『昆虫の社会』出版 194
農耕タイプのアリ 203
何がアリの複雑性を生むのか 206
脊椎動物への拡張——『社会生物学』 211
第8章 アンビバレンス 217
ハミルトンとはだれか 222
ハミルトンがウィルソンにもたらしたもの 226
『社会生物学』誕生 229
社会の分類 237
第9章 人間の本性 245
『社会生物学』の反響 253
反対意見の拡大 255
社会生物学論争へ 263
第10章 深遠なるもの 269
人間性を科学的に突き詰めた先 272
宗教の社会生物学的意味 276
マーガレット・ミードが語ったこと 282
氷水事件 287
第11章 境界線を越えて 299
種の多様性のために 301
自然保護活動家へ 304
単一・大規模か、複数・小規模か 308
生物多様性の重要性を啓蒙する 312
第12章 リンネ再び 321
全生物種の目録を作る 325
クラフォード賞、二度目のピューリッツァー賞 332
再びアリの世界へ 337
群淘汰をどう考えるべきか 341
新たなフィールドワーク 347
第13章 折り紙 351
ウィルソンの功績 357
折り紙の数理 361
謝辞 364
参考文献 [XIX-XXXII]
原注 [I-XVIII]
leeswijzer 2025-06-11 12:52 読者になる
『生物学を進化させた男 エドワード・O・ウィルソン』目次
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Nov 14, 2024
Nov 1, 2024
加藤諄之特任研究員が、BS-TBS『中村勘九郎親子のよくわかるSDGs ~地球 世直し!未来を守る知恵~ 第6弾』に出演致します。詳細はこちらからご覧ください。
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新技術創出交流会2024に出展のお知ら せ
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クラシック音楽CDの雑談 (2025.6.9 update)
6月の新刊:哲学以後の芸術とその後――ジョゼフ・コスース著作集成 1966-1990《芸術/言語》
2025年 6月 12日
哲学以後の芸術とその後
ジョゼフ・コスース著作集成 1966-1990
《芸術/言語》
ガブリエル・グエルチョ(編)
鍵谷怜(訳)
判型:A5判上製
頁数:494頁
定価:8000円+税
ISBN:978-4-8010-0874-8 C0070
装幀:木村稔将
6月下旬発売!
▶試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
叢書《芸術/言語》第1回配本!!
「芸術とは芸術の定義である」――。コンセプチュアル・アートの旗手が紡ぎ出す思考の軌跡。芸術の哲学的・言語学的転回を印づけた記念碑的作品「哲学以後の芸術」をはじめ、引用のみからなるテクスト「27個のパーツからなる論説」、人類学への深い関心を記した「人類学者としての芸術家」など、45編を収録。ジャン゠フランソワ・リオタールによる序文を付す。
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6月の新刊:抽象表現主義――戦後ニューヨークの前衛芸術家たちはいかにして自分たちの歴史を自分たちで作ったか
2025年 6月 12日
抽象表現主義
戦後ニューヨークの前衛芸術家たちはいかにして自分たちの歴史を自分たちで作ったか
大島徹也(著)
判型:A5判上製
頁数:396頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0876-2 C0070
装幀:木村稔将
6月下旬発売!
▶試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
〈個〉性と〈集団〉性の往還
美術学校運営、討論会、抗議運動、集会所設立、展覧会企画……
ときに対立しながらも芸術家たちが自主的に取り組んだ、知られざる集団活動。その考察を通して、新たな抽象表現主義像を提示する!
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新刊紹介 (913)
1106
ジェイン・オースティン『ノーサンガー・アビー』(ちくま文庫)
ジェイン・オースティンの『ノーサンガー・アビー』を読む。今年になってジェイン・オースティンの作品を読み始めているのだが、『高慢と偏見』と並んで期待していたのが、この『ノーサンガー・アビー』である。
というのも『ノーサンガー・アビー』はゴシック小説の影響が色濃く出た作品と言われており、ミステリの祖先や黎明期のミステリ、あるいはミステリの親戚筋みたいな小説が好みの管理人としては、一度は読んでおきたかった作品なのである。そしていざ読んでみると、これがいろいろな意味で想像を超えてくる作品であった。
こんな話。十七歳のいたって平凡な少女キャサリン。性格は良いが小説の読み過ぎで妄想癖があるのが玉に瑕。そんな彼女が隣人のアレン夫妻に誘われ、リゾート地バースを訪れる。そして舞踏会で魅力的な男性、ヘンリー・ティルニーと知り合うが、その後、再会はなかなか実現しない。ただ、その間にキャサリンはイザベラ・ソープという若い女性と友人になり、やがてソープの兄・ジョンやキャサリンの兄ジェイムズ、そしてヘンリーも戻ってくると、そこには複雑な恋愛模様が……。
そうこうするうち、キャサリンはヘンリーに実家のノーサンガー・アビーで過ごさないかと招待される。ゴシック小説で読んだような古いお屋敷で恐怖体験ができるかも! キャサリンは大喜びでノーサンガー・アビーを訪れるが、そこで妄想が暴走し始め……。
▲ジェイン・オースティン『ノーサンガー・アビー』(ちくま文庫)【amazon】
いやはや、ここまで突き抜けた小説だとは思わなかった。
そもそも本作は1817年の発表だが、書かれたのは1799年、1803年には出版社の手に渡っていたのだが、そこで十年以上も塩漬けになっていたという。したがって『ノーサンガー・アビー』は後期の作品というよりは実質的な処女作と見る方が相応しい。そして、処女作であることを証明するかのように、作者の想い、しかも相当に前のめりの想いが、いい意味でも悪い意味でも作品に溢れかえっており、それが本作を実に興味深いものにしているのだ。
本作で注目したいところを一つずつ見ていきたい。
まずは徹底的なラブコメであること。しかも、よりコメディの方に力が入っている。『高慢と偏見』でもそういう雰囲気はあったが、やはり本筋は主人公たちのロマンスである。ところが本作では恋愛小説以上にコメディの要素が強く、オースティン自身が地の文でツッコミを入れるなど、とにかく笑いに貪欲である。
若い男女が集まれば、あっという間に関係が三角にも四角にもなって、それでいて主人公だけがピンときていないところなど、まるで現代のラブコメやテレビドラマのようでもある。訳者のおかげもあるのだろうが、とても二百年前の小説とは思えないほど現代の感覚に近いのだ。
二つ目は社会に対する作者の怒りが込められている点。といっても上で書いたように本作はラブコメ調であり、オースティンは社会への怒りも上手く笑いの形に昇華している。いかにも才気走った若者ならではの憤りという感じで、社会の無意味な慣例や意味のない偏見などに対し、作品内で次々と俎上に乗せていく。また、そういう慣例に振り回される人々を小馬鹿にすることも忘れない。
ことに小説に対する世の中の偏見には激しく怒っており、それに対して声をあげない作家たちにまで牙を剥く。ストレートなオースティンの気持ちがここかしこに見られるのは実に楽しいところである。
三つ目はミステリとの関連。管理人が一番気になったところであり、本作が当時流行していたゴシック小説のパロディになっているという点だ。序盤こそゴシック小説の魅力についてキャサリンが話したりする程度だが、物語の後半にはノーサンガー・アビーに招待されたキャラリンが、ゴシック小説の館ものと混同してどんどん妄想を繰り広げ、やがて大恥をかいてしまうという展開になる。
この流れが実に面白くて、その裏には若者の失敗による成長や、現実と虚構を混同する危険性などのテーマがあるのだろうが、それをオタク少女の暴走という見事なエピソードに仕上げるところにオースティンの鋭さがある。
ただし、これらのポイントを十分に認めた上で、あらためて本作を評価してみると、確かに面白いことは面白いのだが、少々読み応えには欠ける。
オースティンの作品は基本的に恋愛小説なのだが、人間の本質を実に鋭く捉えており、単なる善悪では判断できない人間のグレーなところを上手く描いている。残念ながら本作はまだそのレベルに達しておらず、人物描写も誇張しすぎの感が強い。何というか書きたいことだけを書いて詰め込んだ印象で、素人くささが目立つのである。
やはり本作は若書きであり、そこからさらに腕を磨いた結果が『高慢と偏見』などに結実してゆくのだろう。とはいえ面白いことは間違いないので、未読の方は喜劇を読むぐらいの気持ちでどうぞ。
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Date: Wed 11 06 2025
Category: 海外作家 オースティン, ジェイン Tags: -
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ジェイン・オースティン『ノーサンガー・アビー』(ちくま文庫) (06/11)
★海外作家 オースティン, ジェイン (3)
2025年06月12日
コメント欄の荒涼
最近はTVを観ませんので、ニュースなどもYouTubeで配信されたものを視聴しております。
今でこそオールドメディアと叩かれて散々なマスコミ業界ですが、店主がTVを観なくなったのは、いわゆるネトウヨ人種が叫ぶように、それらが偏向報道だと思うからではありません。店主のTV離れは、ただ楽しめなくなったからということに尽きます。
ですから、LA抗議デモのニュースを見たあと、そこに寄せられていた膨大なコメントに目を通した時、そのほとんどがデモ批判一色であるのにとても驚きました。
「不法」移民なのだから逮捕されるのは当然。それに対して抗議するのは不当だというのが、おしなべてそこに寄せられたコメントの主張するところです。したがってデモを制圧しようとするトランプ大統領の「迅速な対応」を讃えるものばかりでした。
そうした人々にとっては、すこしでもデモ側に理解を示すような論調が含まれていると、そのニュースは「偏向報道」のレッテルを貼るべき対象となるわけです。
数百件と表示されているコメント欄の、もちろん一部を見たに過ぎませんが、その限りでは「不法移民排除」をわが国のことに重ねて訴えている意見の多さに、薄気味悪さすら感じました。
確かに気がつけば、私たちの身の回りでも、働く外国人の姿が急速に増えているように感じます。こうした社会の変化を不安に思い、受け入れられない人々も少なくないのでしょう。
そうした感情に付け入って、差別、排斥を主張する声を、まずはネットで、さらには社会の中で増幅させようとしている気がします。
同じことを海の向こうでは、一国の親玉が行っているようにも見えますが。
konoinfo at 18:30|Permalink│Comments(0)│
2025年06月11日
機械音声のお告げ
店番をしていると、机の上に置いてあったスマホに、見知らぬ番号の電話が入りました。03から始まって、怪しい番号ではなさそうですが、どこからとも分かりません。
無視することも多いのですが、なぜか気になって応答ボタンを押しました。すると聞こえてきたのは自動音声らしい声。ふつうなら速攻で切るところですが、もう少しだけ我慢して聞いていると「トヨタファイナンスからのお知らせ」だといいます。
さらに先を聞く気があるなら、何番を押してくれと選択を委ねられました。こうなれば聞くしかありません。指定の番号を押して、じっと耳を済ませたのです。
すると相変わらず機械音声で淡々と語り始めたのは、5月から新しくなった車のリース代金のことで、期日までに引き落としができなかったというお知らせでした。
それで思い出したのは、これまでは銀行引き落としだったのを、今回からクレジット決済に変更したこと。そしてその時に登録したカードを、そのあとで紛失したこと。このブログでもお伝えしましたが。
機械音声はさらに続いて、振替用紙がない場合、今から言う口座に遅延手数料込みで何円、3日以内に振り込んで欲しいとのお告げです。神妙に聞き取ってメモに取り、電話が終わったあとすぐにネットから送金いたしました。
振り込み終えて一瞬、不安になりましたが、掛かってきた電話番号をネットで調べると、まちがいなくトヨタファイナンスのものでした。
残る仕事は、クレジットカードの登録変更です。どうにかマイKINTOのサイトにログインでき無事に変更手続きを完了しました。次回からはカード引き落としになるはずです。
konoinfo at 18:30|Permalink│Comments(0)│
コメント欄の荒涼
機械音声のお告げ
『★ナイトランド・クォータリーvol.39 狂気の華〜アウラ・ヒステリカ』 (岡和田晃・図子慧・健部伸明・深泰勉・待兼音二郎(ほか))
2025年6月9日
2025-06-12
『珍作ビデオのたのしみ』③ 【珍品邦画の巻】 『女囚701号さそり』
【珍品邦画の巻】 『女囚701号さそり』
『女囚701号さそり』
1972年 日本 (東映) 87分 カラー
[監督] 伊藤俊也 [原作] 篠原とおる [脚本] 神波史郎 [出演] 梶芽衣子、夏八木勲、渡辺やよい、扇ひろ子
あの時代のヒロインだったのだ。さそりは『ビッグコミック』に当時連載されていた篠原とおるの劇画を私たちは愛読していた。周囲にはかならず追われている奴が存在していたし、また同時に皆んな何かに追われるようにして生きていたように思う。
さそりのあの長い黒髪、無表情な容貌、モノトーンの口調、黒のマキシコート、鍔広の帽子、そして何よりも強固なテロルの決意、ああ、こんな女性がヒロインであった時代が存在したなんて信じられない気がする。そういえば、酔っぱらうとよく「恨み節」を歌う友達がいたっけ。彼、今頃はどうしているのやら。
時代は過ぎ行く。この映画の時代と異なり、現在ではかつてない高度な資本主義消費社会となった。そしてフェミニズムのもてはやされる時代。
だがしかしあの時代をバニシングポイントとして、さそりも緋牡丹お竜も消えてしまった。ヒロインもヒーローももはや何処にもいない。
*『女囚701号さそり』は配信で観ることができます。
当時、梶芽衣子にあやかるかのように、背中まであるロングの黒髪、マキシのコート、「カラス族」と呼ばれた黒一色の装いの女性が街にあふれていました。私もその一人でした。
スクリーンの中の梶芽衣子の目力は半端なくカッコよく、鍔広の帽子を目深にかぶり、遠くを見据えた瞳をたたえて歩く劇団員の友人もいました。
任侠映画『緋牡丹博徒』シリーズ主演の藤純子(富司純子)の緋牡丹のお竜も、絶大な人気を誇ったヒロインでした。
2025-06-10
梥本一洋『新古今その他』(マリア画房、昭和10年)をCosyoCosyoから
四天王寺春の大古本祭りでは、開店前からCosyoCosyoの和本400円均一台に張り付いた。少し見かけて、和本の山から和本ならざる冊子・雑誌や和本の追悼本を探すのは非効率的だなと考え直して、洋本1冊200円3冊500円台へ。和本均一台では、井田太郎先生が林忠正旧蔵書を掘り出していたようだ。いいなあ。
今回は、CosyoCosyoの3冊500円台から見つけた梥本一洋(まつもといちよう)画・佐藤梅軒編『新古今その他』(マリア画房、昭和10年5月)を紹介しよう。マリア画房については、「元美術記者神崎憲一が発行した『アートグラフ』創刊号(マリア画房、昭和26年)ーーマリア画房の高野敏郎と新京の大陸美術社もーー - 神保町系オタオタ日記」で言及したことがあって注目している出版社なので購入。国会図書館サーチ、美術図書館横断検索や「日本の古本屋」の出品記録*1でヒットしないので、梥本の研究者に知られていない画集かもしれない。と思ったら、『朱雀』第14集(京都文化博物館、平成14年3月)の大西基子「梥本一洋作品年譜」で本書によって185番から209番まで25作品をリストに加えているので、文博か遺族の元にあったのだろう。一洋は、明治26年生まれの日本画家で、昭和27年享年58で逝去している。
目次と《夕山風》を挙げておく。
「序」は、上記エントリーで経歴を紹介した神崎憲一の執筆である。それによると、
(略)一洋氏が、特に嘱されて新古今集を主題とした扇面二十四帖の揮毫を完成したのを機とし、是れを介した梅軒主人が記念の為めに、其一部と因みに描かれたものを纏めて一堂に展列した事は、好画学画の有縁の士には素より、時しも民族主義的思想流行の秋、一般人士の関心も亦尠なからぬ事であつたと思ふ。其機微を察して、マリア画房主は其印影を冊子に刊行する事と成り、所縁の故を以て茲に蕪雑の記文を敢てするに至つた事、省みて忸怩たらざるを得ないものがある、爾云。
昭和十年四月満洲皇帝入京の日
洛東吉田山麓樫檜草堂にて
神 崎 憲 一
文中の「梅軒主人」は本書の編輯者佐藤梅軒で、「梅軒画廊 | 京都で遊ぼうART ~京都地域の美術館、展覧会、アート系情報ポータルサイト~」によると大正5年創立で現在も四条烏丸にある梅軒画廊の創立者である。昭和9年秋に梅軒画廊で開催された展覧会*2に出品された作品の印影をマリア画房が昭和10年5月に刊行したことになる。値段の記載はなく、何部印刷してどのように頒布したのだろうか。
*1:「日本の古本屋」の初期設定で「在庫ありのみ」にチェックされているので、それを外して検索すると売り切れた本も表示される。
*2:平成13年10月2日~11月4日に京都文化博物館で開催された展覧会の図録『梥本一洋展:京都画壇・王朝文化美を描く』(京都文化博物館、平成13年10月)の「年譜」に記載はない。
#梥本一洋 #マリア画報 #佐藤梅軒 #神崎憲一
jyunku 2025-06-10 16:57 読者になる
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梥本一洋『新古今その他』(マリア画房、昭和10年)をCosyoCosyoから
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2025-06-10
JACQUES SADOUL『les Hautes Terres du Rêve』(ジャック・サドゥール『夢の高地』)
最近読んだ本・フランス書
JACQUES SADOUL『les Hautes Terres du Rêve』(J’ai Lu 1980年)
13年ほど前、パリのクリニャンクール蚤の市で買った本。ジャック・サドゥールについては、比較的日本でも知られていて、『現代SFの歴史』という評論と、『太陽の下、三死体』というミステリーが訳されています。両方とも所持していて、『現代SFの歴史』は「第2部フランス篇」しか読んでませんが、翻訳で500ページにもなる大著で、1900年代初頭から執筆時の1970年代半ばまでのSF作品を詳細に紹介しています。若き日の鹿島茂が翻訳しているというところが面白い。
『太陽の下、三死体』は、20年ぐらい前に読んでいて、まったく覚えていませんが、その時の読書ノートには、「一種の倒叙小説になっていて、犯人があらかじめ分かっている(限定されている)けれども、主人公の女警視の私生活や感情の描写がメインになっていて、興味をそがれることがない。南仏の海辺の景色がふんだんに出てくるのも楽しかった」とありました。
ジャック・サドゥールは、作家としてよりも、アンソロジストとしてや、オプタ社SF叢書、ジェ・リュ社のジェ・リュ文庫の編集者としての方が目立っているようです。作家としては、ラブクラフト風の処女作『サタンから見たキリストの受難』を皮切りに、SF、ミステリー、評論を数多く出しています。本作は、裏表紙の謳い文句では、『サタンから見たキリストの受難』、『一角獣の庭』に続くファンタジー三部作の最終作ということになっていて、また最後の頁には、「R領地シリーズ最終巻」と書かれていましたが、ウィキペディアによると、その後、結局11作になるまでそのシリーズを書き続けたようです。
夢の国での冒険と、フランス南西部のアジャン(Cf.サドゥールの故郷でもある)での事件が、章ごとに入れ替わって進みます。自殺後の死体の消失や相次ぐ失踪事件などミステリー小説的な部分、猫と少女とのやり取りなどユーモア小説的部分、またポルノ小説まがいの描写もありましたが、主として夢の国のさまざまな王国を経巡る冒険譚と、悪魔と魔術師の力比べで、ジャンルとしては、ファンタジー小説に分類されるものでしょう。細かくは手練れの部分もありましたが、全体としては荒唐無稽なことかぎりなし。
おおまかに、この物語の概要と構造を説明しますと(ネタバレ注意)
①現実界の出来事としては、下記のストーリーが展開。
アジャンにRという領地があり、その近辺で、1958年に、妊娠2か月の若い女性の自殺があって埋葬された墓から死体が消失したり、その女性の仲間の考古学の男子学生が失踪した事件があった。その若い女性は、Rの領主ロダウスから魔術を掛けられていたことを日記に綴っていた。
1977年、ロダウスが新聞に館の看護師の募集をして、サンドラという女性が応募してきた。彼女は、9日間Rの館に住みこんだあと、姿を消す。その地方の年代記を調べると、16世紀から、ロダウスという人物が続いて領主になっている記録があり、13世紀にロダウスという魔術師が居て、黒魔術を行ったという記録があった。
フライブルク大学の超心理学教授フンボルトは、フランス政府からの依頼を受けて事件の解明に乗り出す。ヒンディーの霊媒を通じて悪魔を呼び出し、ロダウスの情報を得た後、霊媒とともにアジャンに赴く。考古学の学生が失踪したというR領地の洞窟を調べている途中、フンボルトは、古代の光景を幻視し意識を失う。霊媒に助けられ、宿に戻ったあと、ロダウスからRの館への招待状が届いた。
Rの館で、フンボルトは魔方陣を描き呪文を唱えるが、ロダウスの魔力にあっさりと敗れると、ロダウスから錬金術で造った金塊を交換条件としてフランス政府との示談を持ちかけられる。フランス政府は示談に応じ、一件落着で、パリへ戻ろうとしたとき、ヒンディーの霊媒が死んでいた。霊媒には悪魔がとり憑いていたのだ。地獄の門が開かれ、悪魔の軍団がRの館に押し寄せる。
②夢の国の冒険は次のようなもの
サンドラは、ロダウスの魔術により、肉体を持ったまま夢の国の低地へ送り込まれる。目的は、以前夢の中で訪れたことのある高地のアイ・ドゥプルの地だった。最初に出会った猫と少女とともに、高地との境の町に向って旅をする。そこで、高地のサマルカンドの王と再会し、猫と少女と別れてサマルカンドへ行く。
サンドラは、そこからアイ・ドゥプルをめざすが、途中でサマルカンドの王も加担した罠にはまって、残虐な女王の居る国へ連れて行かれる。その国で反乱が起こり、女王が殺されそうになったのを助けたことで、解放される。青銅の町で吸血柱に血を吸われたり、ロック鳥に襲われたりしながら、なんとかアイ・ドゥプルに辿り着き、王夫妻と再会する。
アイ・ドゥプルの隣に、以前夢の中で訪れたとき友人女性と一緒に捕虜になった国があった。王の決断で、その国に攻め入り、その友人を助け出す。その後、サンドラは夢で、考古学の学生が、死んだように眠っている女性を見守っている夢を頻繁に見るようになり、その学生が助けを求めているように感じた。そこは虚無の海の向こうの島だった。王夫妻に懇願して、友人とその恋人の隊長とともにその島に送り込んでもらう。
着いたのが猫族の国で、3人はすぐ捕まり、サンドラは高官の愛人に、隊長は鉱山の労働者に割り振られ、友人は神の生贄に捧げられることになった。隊長が鉱山で反乱を起こし駆けつけてきたが、供犠が終わった後だった。サンドラは解放され、隊長は追っ手と刺し違えて死ぬ。その後サンドラは、考古学の学生と無事合流でき、学生がロダウスによって夢の国に送られたという場所に行き、現実の国に戻る呪文を唱える。
③Rの館での悪魔の軍団とロダウスの闘い、そしてサンドラたちの夢の国からの帰還
サンドラと考古学の学生、眠っている女性の3人は、Rの館に帰還する。折しも、ロダウスは悪魔の軍団と戦っている最中だった。賢者の石を溶かしたワインを飲み、エネルギーを復活させながら、ロダウスは軍団を打ち破り、悪魔の対象を地獄の門まで押しやり、門を封鎖する。
3人はようやくロダウスと対面した。そこでロダウスから明かされたのは、サンドラを夢の国に送り込んだのは、妊娠2か月の女性を連れ戻すためで、冒険と思えたすべての出来事は、サンドラの自由意思ではなく、あらかじめ仕組まれたものだった。ロダウスの目的は、眠っている女性の胎児の中に自らの魂を移動させ、新たに生まれ変わることだったのだ。
だらだらと長くなり、かつ要領を得ない紹介になりましたが、ご海容を。面白かったのは、低地は子どもたちの夢が作った国、高地は大人の悪夢が作った国で、低地は妖精や美しい自然にあふれているのに、高地は淫靡で残酷なことがいっぱい詰まっているというところ。また高地の残虐な女王が、退屈のあまり、いろんな芝居を仕掛けてくるので、どれが現実でどれが芝居か分からなくなるくだり。
ikoma-san-jin 2025-06-10 09:48 読者になる
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JACQUES SADOUL『les Hautes Terres du Rêve』(ジャック・サドゥール『夢の高地』)
最近読んだ本・フランス書 (233)
性的同意
恋人や配偶者との性的同意、半数超が「明確な確認なし」で関係 20代は6割が言葉で同意 世代で分かれる意識の差
みなさんは、配偶者や恋人などのパートナーに対して、「性的同意」や「セクハラ」を意識しながら付き合っていますか? 既婚者やパートナーがいる男女を対象に行われた調査によると、性的な行為の際に、約半数が相手から明確な同意を得ていないことがわかりました。
性的同意の話でよく出てくるのは、相手の様子を見ていたらわかるはずだといった話だが、何度も書いているので過去の俺の投稿を見て欲しいが、美人局や離婚の理由作りで同意しているふりをする場合も考えられるのだから、悪用の可能性を常に考えないといけない。
その対策の1つとして、女性側で明確な同意を求めている人が多いので、「もう雰囲気を求めるのはやめましょう」と女性から女性に訴えかけた方がいいと思う。
恋愛でディナーで酒を飲んで、お互いに積極的になり、関係が進展する・・・という展開は、不同意性交罪でアルコールが問題にされているので、男性側には大きなリスクとなる。
それならば、女性側で雰囲気を求めない、しらふでしか性行為をしない、明確に意思表示をするという土台作りを進めるべきだわ。そうしないと、男性側のリスクばかりが高くなるし、そもそも男性が女性の感情をそこまで明確に理解できるのであれば、ストーカー事件もセクハラも起きないだろ。
不同意性交罪で被害を訴えられて警察から事情を聞かれるというのは、女性が考える以上に男性にとってはリスクだわ。不同意性交罪は時効も長いしな。
「明確な同意を取るべき」という女性の意見はわからないではないが、あまりにも男性側のリスクを軽視しすぎている。それならもう女性に関わらない方が安全という話も、結婚が義務的ではない今では出てきかねないだろ。仮想現実の進展で生身の男女交際が減るのではないかという危機感を男女で共有すべきだと思うけどな。
現状は、男性の立場を考えない女性の意見ばかりが採用され、常識のある男性が行動を控えるのではないかという懸念がある。
まあ、このブログでいくら訴えても男性援助の意見が採用されることはないとは思うが、このまえ政治家が「やっぱ博多の女性はきれいだね。男性はまあまあだね」と言って問題になったのは、変化の兆しかもしれないので書くわ。
2025年06月10日
そして梅雨がすこやかに
『トレント最後の事件』 E・C・ベントリ 雄鶏社 読了
失われゆく延原謙訳をサルベージしようと、二年か三年ほど前に買い、とはいえ読んではいるので廊下に積み上げた段ボール箱の一つに突っ込んでいたのだが、このところ「おい、こら、読めよ、どうせ忘れてんだろ中身、おら~、今が読み時だろうが~」と、やたらうるさいので取り出す。
今の目からみると古臭いが、いろいろな面で面白かった。
その一。そもそも、トレントという人物、探偵というか、それ以上に誰?である。名探偵とのことだが、それは作中内で説明されるだけ。どのくらいすごいのかはわからない。これは今となってはよくある設定。
その二。探偵(男)が容疑者(女)に恋をする。そんなのあたりまえ。そもそも『赤毛のレドメイン家』そうだろうと思ったら、『赤毛』は1922年、こちらは1913年。なんと9年も早い。男と女の色恋沙汰が、事件解決を引き延ばすプロットについて、「普通のこと」(そういうこともあるよね)にした最初の作品である。このパターンは多種多様に形態を変えて今も生き続けている。
その三。多重解決である。恋に目がくらんだトレントの推理の後に、三つか四つの証言(推理ではないよ)が続く。この課題はその後、正当化されうる殺人というテーマにつながっていく(と私は思っている)。
なお、本書は完訳ではない。昭和十年に訳されたものを、その十五年後に復刻したものである。抄訳であることのつらい思いが巻末の「訳者から」に書かれている。
おまけ、表紙絵は、トレントが彼女に一目惚れした光景である。
講座やワークショップの様子 (512)
2025.06.07 Saturday
author : ヨンネ
郡山市立美術館の武井武雄展にて手製本ワークショップでした
郡山市立美術館にて、武井武雄展にあわせた製本講座でした。
これまで、武井武雄関連では刊本作品の製本をやってみよう!企画だったのですが、今回は、しっかり製本したい、基本の製本、フツウの製本を、そんなご要望でした。
フツウというのも何を持ってフツウとするか難しいのです。これはホンだ!感じてもらえるカタチはハードカバーのことが多いのでまずその点と、綴じは、開きが良くて壊れにくい糸かがり綴じ、今の時代だとフツウではない綴じ方になるかと思います。でも、その組み合わせにしました。
森の新緑に囲まれ、太陽の光が差し込む開放感のある美術館の創作室にて、まるっと1日、10:00-17:00まで、みっちり手製本しました。糸かがり綴じ(支持体は平紐)の布装角背上製本です。製本中の写真は特にありません。
ご参加いただいた皆さま、郡山市立美術館さま、イルフ童画館さま、ありがとうございました。
また、木口木版の作家さんがお二人も参加されていて、小さな展示もあったことで、わたしの木口木版解像度があがりました。いちばん大好きな『宇宙裁縫師』を持参したので、美しい木口木版でできた刊本作品についてマニアックな共有ができました。
製本講座でできあがるホンは、どうしてもノートになってしまうことが気がかり。映画『パターソン』のように、書き込まれることでホンになればいいなと常日頃から思っています。木口木版の作家さんが、この角背上製本にドローイングします!おっしゃっていました。やった!ホンになりそうー!嬉しいです。
・・・
*本の修理と手製本のお問い合せについて→★
*手製本講座やワークショップのお知らせ→★
*『はじめて手でつくる本』ヨンネ著 発売中→★
*YONNE BOOKBINDING WEBSHOP→★
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| 講座やワークショップの様子 | 22:22 | comments(0) | - | pookmark |
郡山市立美術館の武井武雄展にて手製本ワークショップでした (06/07)
2025.06.07 更新
6/7 みだれめも(水鏡子)を登録しました。
ISSUE THATTA ONLINE 最新号です(25/06/07)
SERIAL INDEX 連載記事の索引です(25/06/07)
INDEX 書評などレビューの索引です。作品名から引けます(25/06/07)
REVIEW INDEX(作家別) 書評などレビューの索引です。作家名・編集者名から引けます(25/06/07)
2025-06-05
フランス大使館・理化学研究所・パストゥール研究所共催 Women in Scienceセミナーで基調講演
ダイバーシティ 研究関連 海外から日本を見る 講演記録
3か月前
3か月前
時間と空間の冒険 ティム・パワーズ『アヌビスの門』
ティム・パワーズの長篇『アヌビスの門』(大伴墨人訳 ハヤカワ文庫FT)は、時間旅行に巻き込まれ、現地に取り残された英文学者が奮闘するという、伝奇ファンタジー作品です。
英文学者ブレンダン・ドイルは伝説的な大富豪ダロウから仕事を持ち込まれ、その内容に驚きつつも引き受けることになります。ダロウは時の流れに存在する<孔>を発見しており、それを使えば特定の時間と場所への時間旅行が可能だというのです。
19世紀に赴いて詩人コールリッジの生の講演を聞くというダロウの計画に魅せられ、現地を訪れたドイルでしたが、何者かに襲われて拉致されてしまいます。ダロウ一行は帰還してしまい、19世紀ロンドンに残されたドイルは生きるために仕事を見つけようとしますが…。
時間旅行の最中に陰謀に巻き込まれてしまった冴えない文学者の冒険を描く伝奇ファンタジー作品です。
19世紀イギリスが雰囲気たっぷりに描かれているのはもちろん、機械文明と魔術が混在する世界観、魔術を信奉する組織、他人の体を乗っ取る人狼など、物語を面白くする要素がてんこ盛りのエンタメ作品となっています。
主人公ドイルが基本的にダメな人で、何をやっても裏目に出てしまったり、間が悪くて散々な目に会ってしまう…というところも良いですね。
対照的に、婚約者の仇を討つために男装して機会を狙う19世紀の女性ジャッキーは、単独で活躍していて、こちらの方を主人公にした方が良いのでは…と思ってしまうあたりも楽しいです。
前半は主人公であるドイルは全然いいところなしなのですが、中盤で、ある力を手に入れることになり、そこからは「逆襲編」といった趣。敵に一泡吹かせる展開が続いて、読んでいて爽快です。
ドイルを狙うのが、エジプトの神々を信奉する魔術団体とその部下たちで、物理的な脅威のみならず、様々な魔術を使ってくることになります。19世紀の世界においても、特定の場所のみ魔術が通用したり、魔術師は土に弱い(大地に接すると力が弱まる)など、細かい設定部分も面白いですね。
物語の重要人物の一人が<犬面ジョー>。人の体を乗っ取って移り変わる能力を持つ怪人物です。乗り移っても全身にすぐに毛が生えてしまう特異体質のため、次々と体を乗り換えないといけないのです。後半では、魔術団体だけでなく、こちらの<犬面ジョー>、さらに<犬面ジョー>を利用しようとする勢力が現れるなど、いくつもの勢力が入り乱れる波乱万丈の展開です。
19世紀の時代背景や風俗が細かく描きこまれているのも魅力の一つで、コールリッジやバイロンなど、実在の人物も多く登場しています。さらに後半では英国のみならずエジプト、さらに過去の時代へと、場所も時代も様々に飛ぶところも楽しいです。
様々な要素の盛り込まれたエンタメたっぷりの伝奇ファンタジー作品です。
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テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学
【2025/06/08 15:29】 | アメリカの作家 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
生者と死者 恩田陸『私の家では何も起こらない』
恩田陸『私の家では何も起こらない』(MF文庫ダ・ヴィンチ)は、とある家をめぐる連作ホラー小説です。
とある女性作家が住み始めた丘の上の家。その家には、過去に凄惨な殺人や猟奇事件があり、さらに心霊現象の噂も多くありました…。
とある家に起こった猟奇事件や心霊現象が連作の形で描かれていくホラー作品です。一話目「私の家では何も起こらない」で、かって叔母が住んでいた家を手に入れた女性作家が、ある男性の訪問を受け、家についての質問をされる、という情景が描かれます。過去に多数の猟奇事件、心霊現象が起こったにもかかわらず、なぜ平然と家に住んでいられるのか?という疑問が投げかけられると同時に、実際に起こった事件の断片が情報として語られます。
二話目以降では、一話目で言及された事件の詳細がクローズアップされ描かれていく形になっています。近所から子供をさらい解体して主人に食べさせていた料理女、キッチンで互いに殺し合った姉妹、高齢者殺人を繰り返し自殺した殺人鬼の美少年など、猟奇的な事件と共に起こっていた心霊現象も語られます。猟奇事件がそもそも家による邪悪な影響である節もあるのですが、家自体に「意思」があるようなそぶりもなく、そこに住んだ人間たちに不幸をもたらしていく…という過程が非常に怖いです。家そのものよりも、もともと土地自体に何か邪悪というか超自然的な力があることも匂わされていますね。
それぞれのエピソードは起こった事件の当事者、または関係者が語る体裁になっていますが、それぞれが不穏な語り、中には死者の語りすら含まれていくというところで、語り口もユニークです。
基本的にはシリアスで怖いエピソードが多いのですが、「俺と彼らと彼女たち」のみユーモラスなお話になっています。痛んでいた丘の家を修理することになった大工とその父親の語りなのですが、親子には霊感があり、幽霊がはっきり見える一方で、それを受け入れたまま仕事として割り切ることができるのです。悪徳不動産業者に対して、その力を利用してとっちめる、という流れがユーモアたっぷりに描かれるのも楽しいです。
繊細な心霊現象が描かれがちな「幽霊屋敷もの」の中にあって、大胆に怪異現象が描かれるという点でも面白いホラー作品です。
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テーマ:怪談/ホラー - ジャンル:小説・文学
【2025/06/08 15:24】 | 日本の作家 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
恐怖の極北 高原英理『高原英理恐怖譚集成』
高原英理『高原英理恐怖譚集成』(国書刊行会)は、著者の怪奇・恐怖小説を集成した作品集です。肉体的に残酷な行為が頻繁に登場しますが、それが不条理に襲ってくる…というところで、本当に恐怖度の高い作品が揃っています。
顔が半分しかない少年の噂を発端に町の恐ろしい秘密が明かされる「町の底」、少女が行った呪いの儀式を手始めに周囲の家と家族に不幸が連鎖していくという「呪い田」、幼い頃に行った願いの儀式が及ぼす不可思議な現象を語る「帰省録」、とある屋敷での留守番のアルバイトを引き受けた青年の奇怪な体験を描いた「緋の間」、タクシードライバーの幼い頃の不思議な体験が語られる「樹下譚」、生ける死者となってしまった恋人を守り続けようとする純愛奇談「グレー・グレー」、性的かつ猟奇的な欲望を持つ女性が不思議な幻影を見続ける「影女抄」、広壮な屋敷に囚われたカメラマンが恐ろしい真実を知る「闇の司」、山で出会った少女を通して死者の国に触れてしまった男を描く「水漬く屍、草生す屍」、死者を見ることができる少年の物語「かごめ魍魎」、猟奇的な衝動を持つ者が引き寄せられる場所を描いた「よくない道」、幼い日の記憶から奇怪な事実が明らかになる「日の暮れ語り」を収録しています。
「町の底」は都市伝説を発端に展開されるホラー作品。
歩いていると、顔の半分ない子供が現れるという都市伝説。調べているうちに、実際にその事件に遭遇したという老人から話を聞くことになります。さらにその場所では、過去に大量の孤児を死なせた事件があったというのです…。
都市伝説の原型となる事実があった…というところから、その真相を負うお話かと思っていると、町に後ろ暗い秘密があったこと、そこから現代の猟奇的な事件に繋がっていることが判明していきます。共同体ホラーとでも呼びたい作品です。
「呪い田」は、呪いを扱ったオカルトホラー作品です。
田深町(たみちょう)に住む田波家の長女・邦子が押し入れに呪いの儀式のようなものを作っていることを弟の育平が同級生に話してしまいます。奇しくも邦子の同級生が交通事故で死んだことから、邦子が呪い殺したと噂になってしまいます。邦子は自殺してしまい、その直後から田波家がおかしくなり始めます。さらに近隣の家や家族にも不幸が続き、呪いが伝播しているのではないかと推測がされますが…。
呪いの伝播を扱ったホラー作品です。その原因が怨念というよりは、妙にシステム的なようで、物理的な近接、後にはある共通点を持った家を襲う呪いなのでは…という推測もされるなど、不条理度の高い恐怖現象を描いた作品になっています。
「グレー・グレー」は哀しい恋人たちを描く純愛奇談。
人間が死んですぐ蘇ってしまうようになった世界。甦った死者は生前と同じ意識を持っており、人格も変わらないものの、体の腐敗は止めることはできません。生前と同じ暮らしをしようとする者がいる一方、怒りの意識から人々を襲う者たちも存在していました。
語り手は、落下事故で死んでしまった恋人・和花を今でも部屋に匿っていましたが…。
生ける死者となってしまった恋人を「生かそうと」する男を描いた作品です。体の腐食と同時に意思疎通も難しくなっていく恋人に対して、いつまで愛情を抱き続けることができるのか…。客観的には悲劇ではありながら、二人にとってはハッピーエンドとも取れる結末も印象的です。
作中で一番長い中篇「闇の司」が、一番インパクトも大きいでしょうか。
残酷映画『女殺油地獄』の撮影直後、主演女優を含む三人の関係者が惨殺されます。被害者はどれも猟奇的な手口で苦しめられた挙句に殺されていました。撮影所のある仮名手町界隈に何か事件の手がかりがないかと探していたカメラマンの「私」は、突如意識を失いますが、気が付くと側にあった大江家の屋敷で介抱されていました。
屋敷を散策しているうちに、この家の家の恐るべき秘密と殺人事件との関連に気が付くことになりますが…。
記憶の混乱するなか、広壮な屋敷を彷徨うという展開に幻想性が感じられるのですが、同時に、ところどころで言及される残虐な殺人事件の描写とのコントラストが強烈な作品です。特に映画関係者の殺され方は残酷趣味の極みで、そこに様式美を感じさせられます。
集中でもかなり怖いのが「かごめ魍魎」。
山沿いの小さな村に住む少年・風松には、人には見えない存在が見えていました。他の人間にそれを話していたことから嫌われ、特に餓鬼大将の長市には目を付けられていました。生きている人間の代わりに、死者と思しい子供たちと遊ぶのが風松の日常でした。
ある日、長市の弟・新吉の命を助けたことから、風松は周囲の子供たちに受け入れられ、死者の子供たちとは遊ばなくなりますが…。
死者たちと交流しているころは何とも思わなかった少年が、生きている人間たちとの付き合いに慣れるにつれ、死者たちとの交流に怖さを感じるようになる…という流れにリアリティがありますね。結末の情景は非常に怖いです。
「よくない道」は、邪悪な行為を惹き起こす場所をめぐるホラー作品。
幼い頃に幼馴染の少女が惨殺された事件、若い女性がとある大学生に殺された事件、母子が殺された事件、かって叔父から聞いた「よくない道」の話を思い出し、彼らはそうした場所に影響されていたのではと語り手は考えていました。岡戸という男に突然連絡を受けた語り手は、岡戸から彼の弟が行方不明になっていることを知らされますが…。
人はなぜ残酷な行為を行うのか? 悪や残酷さをめぐって展開される恐ろしいホラー作品です。クライマックスで登場するビジュアルのおぞましさには戦慄します。
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テーマ:怪談/ホラー - ジャンル:小説・文学
【2025/06/08 15:20】 | 日本の作家 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
【2025/06/02 21:55】 | 雑記 | TRACKBACK(0) | COMMENT(1) |
「みこまさんの理想的就職」第1話「みこまさん、面接を受ける」
おがわさとし
2025/05/31 【緊急】川辺川ダムの事業認定について、意見書提出の呼びかけ(6/9〆切)
2025/05/31 川辺川ダム計画、国交省が事業認定申請書の公告・縦覧開始
2025/05/31 川辺川ダム建設めぐり、球磨川漁協組合長、漁業補償交渉受け入れ方針
2025/05/31 川辺川ダムの事業認定申請に16団体連名で抗議文、公益性認めず
2025/05/31 国土交通省、土地収用法に基づく川辺川ダムの事業認定を申請
◎「一時休止」のお知らせです。
突然ですが、当方、高齢化を実感させられております。
特に持病はありませんが、症状としての老化現象です。
そこで、終活(笑)の一環として仕事場を6月末で撤収し、
以後は自宅を拠点といたします。しかしその準備が大変
ですので、フリーメモ欄の更新は一時休止します。
また自宅マンションのネット環境があまり良くなく、もっか
朝日ネットとNTTに問い合わせを重ねている状態ですが、
あれは使えない、これとそれは別種のサービスだ等々、
本当にややこしくて、無知な当方には見当がつきません。
そのため手続きやセット作業が遅れ、6月下旬から7月
中旬頃まで、あるいはそれ以上、このホームページを
再開設でききない可能性がきわめて大です。この段、
御理解と御了承のほど、何卒よろしくお願いいたします。
無事に再開設できましたら、またどうぞ御笑覧ください。
2025年6月7日
体調を維持しながらの気力も維持というのが、すごく辛くなってきているのを感じます。ともかく、まずは歩く、これが大事。
目的もなく、ただ歩くのは辛いものだ。杉並も自然豊な地形と緑の多い土地なんで、日々の花を楽しみながら、歩いて仕事場に向かっています。
たまに荻窪まで出たりしながら、青梅街道を歩いていると『味噌っ子ふっく』なるラーメン店がありますが、これが平日の昼にも関わらず、並んでいる。わたしは、そんなにラーメンが好きでないので、並んでまで食べようとは思わない。しかし、毎日、目につくと、好奇心がむらむらと湧いてくる。「そんなにおいしいのか」という疑問だ。たぶんそのうち好奇心に負けるかもしれない。
『てもみラーメン十八番』は好きだが、ニンニクが強烈なんで、悩む。
もっぱら、北口の『萬龍軒』の「菜肉丼」にはまっている。餃子もおいしいけど、ごはんが食べたい。
なにやら、北口のバス広場が再開発されるらしい。タウンセブンの移転もあるらしい。あのごちゃごちゃ感がすきなのだが、そんなに遠くない未来に消え去るのかもしれない。しかし、戦後のバラックからの遺産で、相当、権利関係がややこしいと聞いたこともある。どうなるんだろう。
荻窪の文禄堂さんが6月15日に閉店だそうで、南口にいるおふくろのところに行くときには、寄っていた。大友克洋全集は、ここで買っていた。
旧あゆみブックス時代から、寄らせていただいてた。
高円寺の文禄堂さんは、中二階もある変わった造りだが、こちらは明日までらしい。
寄って、一冊購入したが、かなり棚がスカスカになっており、なんとなく物悲しい。また、一軒、本屋がなくなると思うと寄れるところが少なくなってしまう。レジ横の特集棚、文芸やビジネスの新刊や話題の書を眺めているのが好きだったが、悲しいものだ。
[美篶堂フェア] 文房堂|神田神保町
お知らせ
2025年06月7日
金属活字鋳造会社 物販会 新 欧文活字 AK Renaissance Pb 発売記念
お知らせ
2025年06月7日
イベント 古書 古書展 日夏耿之介 三島由紀夫 泉鏡花 洋書 装幀
◎「一時休止」のお知らせです。
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特に持病はありませんが、症状としての老化現象です。
そこで、終活(笑)の一環として仕事場を6月末で撤収し、
以後は自宅を拠点といたします。しかしその準備が大変
ですので、このフリーメモ欄の更新は一時休止します。
また自宅マンションのネット環境があまり良くなく、もっか
朝日ネットとNTTに問い合わせを重ねている状態ですが、
あれは使えない、これとそれは別種のサービスだ等々、
本当にややこしくて、無知な当方には見当がつきません。
そのため手続きやセット作業が遅れ、6月下旬から7月
中旬頃まで、あるいはそれ以上、このホームページを
再開設でききない可能性がきわめて大です。この段、
御理解と御了承のほど、何卒よろしくお願いいたします。
無事に再開設できましたら、またどうぞ御笑覧ください。
◎事実の問題なのかそれとも解釈の問題か。
シンクロニシティ(意味のある偶然の一致)は、ユングの
心理学に出てくる概念だが、当方学術的なことは何も知ら
ない。しかし「信じられない偶然」(アラン・ヴォーン。あずさ
書房)や「偶然の一致の心理学」(マリー=ルイゼ・フォン・
フランツ。たま出版)など、読み物や入門解説書は好きで
何度も再読してきた。そんなわけで、ここしばらく、「これは
単なる偶然か。それともシンクロニシティか」と思うことが
断続したので、その例を紹介してみることにする。
その1。ある月報の編集責任者だった人から、当方のネー
ムを入れた上等のボールペンをもらった。高齢化のため
第一線を退くので、「お世話になりました」という御礼の品で
ある。そしたらその翌々日、日本文藝家協会から喜寿会員
への祝いとして、同じく上等のボールペンが送られてきた。
その2。ある夜、すでに亡くなっている家内の母親が出て
くる夢を見た。当方に笑顔を向けていた短いシーンのみで、
その内容に特に意味はなかったと思う。ところがその日の
午後、仕事場に電話があって、女性が「どこそこのナニナニ
と申しますが」と言った。そのあとの言葉で保険勧誘の迷惑
電話だとわかって切ったのだが、どこそこというのはカタカナ
の会社名で、ナニナニという姓は家内の旧姓だった。義母
はその姓の多い某地方県の出身で、実は関西にはあまり
ない姓なのである。だから当方冒頭の一瞬、「あちらの県
に自分の知らない親戚がいて、何か義母に関する用事で
電話してきたのか」と思い、そのつもりで対応していたのだ。
その3)。別の日の午後、ある原稿を書き、そのなかで知り
合いの某作家のエピソードも紹介させてもらった。そして
夕方マンション玄関の郵便受けを確認に行くと、その作家
から贈呈本が届いていた。もっか出版界の状況が状況だし、
御本人は寡作でもあるから、本当にひさしぶりの贈呈本
だったのだ。とまあ、3例とも単なる偶然だと言われれば
それまでだが、こちらとしては、「ここしばらく、シンクロニシ
ティが起きやすくなっているのかな」と思っていた。としたら
次は何か大きなこと、嬉しくありがたいことでそれが発生
するのではないかと期待する。当方これまでの人生で、
それに類することは何度か経験してきたからだ。
中川多理人形展「白堊の肖像 / 靑の肖像」
中川多理人形展「白堊の肖像 / 靑の肖像」
...詳細はこちらです。
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■ 受贈図書の紹介 佐々木孝浩著『日本古典書誌学論 新訂版』(文学通信)
■ 受贈図書の紹介 『現代文藝研究』第四号(現代文藝研究会)。
兄妹
2025-05-26 07:30:00 | 特殊清掃 消臭消毒
私は、三兄妹の次男。
一つ上の兄と、二つ下の妹がおり、もう皆50代。
兄は同じ首都圏に在住、妹は関西にいる。
子供の頃はよく一緒に遊んでいたが(ケンカもしたが)、成長するにつれ関係は希薄に。
何かトラブルがあったわけでもないのだが、電話やメールをはじめ、一年以上も連絡を取り合わないこともフツーにあった。
特段、仲がいいわけでも悪いわけでもない兄妹である。
近年は、平時なら数か月に一回くらい、用件によって日ごと週ごとに連絡を取り合っており、若い頃に比べると格段に多くなっている。
ネタで多いのは、やはり老親や実家のこと。
両親とも80代ながら健在で、持病や老い衰えと戦いながら、介護保険の世話にもならず自立して生活している。
ただ、さすがに寄る年波には勝てず、身体のことや生活のこと、そして亡くなった後のこと等、思案しなければならないことが山積。
一つ片づけば また一つ、課題や問題は次から次へと涌いている。
そして、我々兄妹は、“生老病死”には抗えないことがわかっていても悩んでしまう。
この高齢化社会にあって、私と同じような悩みを抱えている人は多いのではないだろうか。
子供の頃、私の母は、「兄妹は他人の始まり」という諺をよく口にしていた。
母が何を意図していたのか、今でもよくわからないけど、当時の私は、「兄妹で仲良くしても仕方がない」「いずれ他人になるのだから、そのつもりで付き合っていた方がいい」みたいに乾冷な捉え方をしていた。
ただ、その後、それぞれ自分の道を歩き出し、自立していくと、いつの間にか“他人”になっていたのが実情。
そうして、それぞれの人生を過ごして半世紀。
夫婦にとって「子は鎹(かすがい)」と言われるのと同じように、子供達にとって親は鎹。
“他人”だった我々兄妹が、親のことで再び“兄妹”になろうとしている。
ちなみに、私は、この歳になっても兄のことを「兄ちゃん」と呼んでいる(メールでは「〇兄」と表記)。
この呼称は、子供の頃からずっと変わっていない。
ただ、人に話すときは「私の兄・・・」とか「俺の兄貴・・・」と言っている。
さすがに、「私の兄ちゃん・・・」とは言わない。
服に“よそ行き”があるように、言葉にも“よそ行き”がある。
ある種のTPOだね。
訪れた現場は、街中に建つ古いアパート。
その二階の一室で、住人だった高齢の男性が孤独死。
故人は、無職の生活保護受給者で、社会とのつながりは希薄。
で、発見されるまで、しばらくの日数が経過。
季節的な高温多湿の影響もあって、遺体は相応に腐敗。
周囲を汚染しながら、悪臭やウジ・ハエも発生。
安否確認や生活状況の把握など、対象者(故人)と密に接していくのも役所担当者の仕事のうちだが、生活保護受給者をはじめ、相談者や申請者が増える一方の時世においては、そこまで手が回らないのが実状。
役所の怠慢でもなんでもなく、日常の生活を無難に送っている対象者は放っておかれやすい。
ともない、本件も、大家から連絡が入って、はじめて担当者が訪問したような状況だった。
間取りは1R、ごく一般的な造り。
玄関を入った左にキチンシンク、右にユニットバス、その奥隣に半間のクローゼット。
そして、部屋の突き当りに外光差し込む窓。
家財は極めて少量、家電は一式揃っていたが、どれも小型で古いモノばかり。
残されていた調理器具や食品・調味料もわずかで、「必要最低限のモノで生活していた」といった感じ。
同じ生活保護受給者でも、節操なく酒を飲みタバコを吸い、ギャンブルまでやる人も珍しくない。
しかし、故人はその類でなし。
“弱い者いじめ”のように思われるかもしれないが、それは、生活保護受給者として然るべき姿。
ささやかな楽しみはあったのかもしれなかったが、憲法保障の「健康で文化的な“最低限度の生活”」を地で行くような生活をしていたように思われた。
と同時に、生活保護を受給するに至った経緯を知る由もない中で、誰の人生にもドラマがあるのと同じで、故人の人生にも紆余曲折や苦悩があったことが想像された。
数年前、故人は、このアパートに地元区役所生活援護課からの紹介で入居。
その時点で妻子はなく独り身。
近しい身寄りとしては、少し離れたところに暮らす兄と妹がいた。
二人ともアパート賃貸借契約の連帯保証人にはなっておらず、相続も放棄。
行政主導で執り行われた火葬の費用負担と、遺骨の引き取りは承諾したものの、部屋の始末については関知せず。
血を分けた兄妹として「無責任」とか「薄情」と非難されても、その責を負うために必要な経済的余裕がないことが想像された。
発見のきっかけは、大家による役所への連絡。
大家宅はアパートの地続きにあり、買い物などで外出する故人の姿を見かけることが時々あった。
その際、視線が合えば「こんにちは」と短い挨拶と会釈を交わすくらいで、その他に言葉を交わすような間柄ではなかった。
そんな中、ある時から急に故人の姿が見かけられなくなった。
当初は、「たまたまのこと」と気に留めず。
しかし、しばらくの日が経つと妙に思うように。
そして、意識して観察してみると、夜になっても、故人の部屋には照明が灯らないことに気づいた。
また、下室の住人に訊いても、「しばらく前から足音や水が流れる音などの生活音がしなくなった」とのこと。
長い旅行ができるような経済力があるとは思えず、実家があるわけでもなく、さすがに大家は不審に思い、役所に連絡を入れたのだった。
フローリングの床には遺体汚染が発生。
そこには、警察が放っていった白髪交じりの頭髪や皮膚が残されていた。
ただ、私にとって、その汚れはライト級。
特掃に大した難しさはなく、粛々と作業。
床材には遺体のカタチを連想させるような変色が残ったが、悲惨さを感じてしまうような汚れは取り除くことができた。
また、何分にも家財は少量のため、遺品整理も軽易なものに。
財産らしい財産もなく、貴重品らしい貴重品もない遺品は、冷たく言うなら「ただのゴミ」。すべて処分するほかなく、それほどの神経を使って丁寧にやることは求められず、特掃と同じく作業は淡々とすすめられた。
そんな中、押入の布団の下から、ヘソクリを隠すかのようにしまい込まれた一枚のハガキがでてきた。
「文字を読む」ということは、「つい見てしまう」といったものに比べると、意識性が強い行為のような気がする。
しかし、走り始めた野次馬を止めることはできず・・・
他人のプライベートを覗き見するような気マズさを覚えながらも、私は、そこに記された文字に目をやった。
裏面に書かれた差出人は故人の妹、念のため確認した表面には、ここの住所と故人名。
故人の年齢から考えると妹は60代か。
すべて手書き、遠慮のない乱筆で、お世辞にも達筆とは言えず。
文章も“ですます調”ではなく、幼稚に思えるくらいの話し言葉。
また、歳はとっても兄妹の関係性は子供の頃から変わらぬままのよう。
故人のことも「お兄さん」「○○兄」とかではなく「兄ちゃん」と書いてあった。
コミュニケーションツールとして手っ取り早いのは、電話やメール。
今は、SNSか。
故人もSNSまではやらないにしても携帯電話くらいは持っていただろう。
しかし、何を意図してか、妹は、手間も時間も金もかかるハガキを利用。
ただ、手紙でしか伝えることができないこと、デジタルでは伝わらないことってある。
絵文字もイラストもない、単なる紙と文字だけなのに、そこからは、肉親の心温と情愛が滲み出ていた。
しかも、「兄ちゃん」という呼び方が自分と重なった私、故人と同じく三人兄妹の次男である私は、見ず知らずの兄妹に対して大きな親近感を抱いた。
内容は、時候の挨拶と亡母の墓参の予定を確認するもの。
故人達兄妹の母親が亡くなったのは三年前で、三回忌に合わせて墓参りすることは既に約束されていたよう。
「正式な法要はできないけど気持ちが大切」
「亡父・亡母も喜んでくれるはず」
「その後、一緒に食事でもしよう」
「話したいこと、聞きたいことがたくさんある」
「久しぶりに三人で会えることを楽しみにしている」
そういった旨のことが綴られていた。
ハガキに記されていた墓参の日は、私が特殊清掃に入った当日。
もちろん、その何日も前に故人は亡くなっている。
ただ、ハガキは、ポストに放置されていたのでははく布団の下にしまわれていたわけで、生前のうちに届いていたのは明らか。
そして、故人は墓参も予定していたに違いなかった。
兄妹に会えるのを楽しみにしていただろうに・・・
しかし、その日を迎えることなく逝ってしまった・・・
そのことを想うと、床の遺体痕に、まだ少しの命が残っているような気がして、
「人生って思い通りにならないことだらけですよね・・・お疲れ様でした・・・」
と、自らの愚痴をこぼすように心の中でつぶやいた。
故人の遺骨は亡父母と同じ墓に納められたか・・・
本来は兄妹三人で参るはずだった墓に手を合わせたのは兄妹二人だけ・・・
それとも、それぞれの家族も一緒に行ったか・・・
その後、二人で食事をしながら、静かに故人を偲んだか・・・
それとも、子や孫も含めて、家族大勢で賑やかに故人を偲んだか・・・
私は、墓参する側だったはずの故人が、墓参される側になったことに、現世の意地悪さ、皮肉のようなものを感じた。
と同時に、その淋しさと切なさに心が寒々としてしまった。
ただ、生と死は、人知を超えたところにある。
「一人は目に見えない存在になってしまったけど、ある意味、三人兄妹は集うことができたのかもしれないよな・・・」
そう想って、私は冷えた心をあたため直したのだった。
→※現地画像「ヒューマンケアの事例紹介43」
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ミュージカル『LAZARUS』
投稿日 2025年6月4日2025年6月4日投稿者 TANAKA Jun
KAAK 神奈川芸術劇場でデヴィッド・ボウイ原案(脚本:エンダ・ウォルシュ)の『LAZARUS』公演を見た(演出:白井晃、主演:松岡充)。下手をすると訳が分からないことになりそうな脚本を、一定の理解が可能な範囲に収斂させ … “ミュージカル『LAZARUS』”の続きを読む
カテゴリー Review
ミュージカル『LAZARUS』
2025年6月
赤と緑の中間色として「赤っぽい緑」を見出すことは,理屈の上ではできそうに思えるのだが,現実的にはほとんど可能でない。
実際にカラーピックを眺めてみると,赤から緑の間はオレンジから黄色に近づき,そこから黄緑,緑と変化していく。
2025/06/01 COMITIA153参加者向け
COMITIA153のサークル申込を受付中です
申込締切は【オンライン:6月16日(月)18時】【郵送:6月13日(金)必着】です。 詳しくはサークル参加案内をご覧ください。
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オリジナルのショートショートを朗読(音声合成)しています。
ジャンルは、SF、ホラー、ミステリー、ファンタジー、ユーモアなどのエンターテインメント系です。
中学受験の算数で使われる「特殊算」の解説もしています。
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sekita_namida 2025-06-03 12:00 読者になる
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三鷹の夜☆月いち読書会(第46回)……三鷹で読書会が開催されます
2025/06/02(月) 20:17:55 |
イベント
三鷹ネットワーク大学主催の読書会。2025年7月開催の第46回の案内が出ました。
三鷹の夜☆月いち読書会(第46回)――科学と文学の間(あわい)に
日時:2025年7月4日(金)19:00~20:30
会場:三鷹ネットワーク大学
受講料:500円
《年齢や地域や分野の壁を越えて、すべての市民の皆さまに開かれた大学》をうたう三鷹市の三鷹ネットワーク大学が主催する読書会です。詳細は継続が決まったときに書いた記事および大学のサイトをご覧ください。
【“三鷹の夜☆月いち読書会(第46回)……三鷹で読書会が開催されます”の続きを読む】
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三鷹の夜☆月いち読書会(第46回)……三鷹で読書会が開催されます (06/02)
読書猿『ゼロからの読書教室』NHK出版
2025/5/23刊行
May 31, 2025
Carr Graphic 48th(blog-24) 墓場貸します / A Graveyard to Let (1949)
(画像をクリックすると大きく見られます)
〈あらすじ〉
アメリカの実業家マニングの一家には最近、マニングの愛人騒動、次女ジーンの結婚問題、財団の財政難疑いと揉め事が多い。マニングは親族と顧問弁護士を集めて食事会を開き大事な話をするつもりだと告げる。そしてマニングは友人H・M卿をはるばる英国から招きその立ち会い人にしようとしていた。奇蹟をお目にかける、その謎解きを挑むという意味深な招待状を送って。屋敷に着いたH・M卿のいる中で、マニングは子供たちにもし自分がいなくなったら……と遺言のような物言いをする。H・M卿は、奇蹟というのは姿を消すことだろうと考え、マニングにいつ消えるつもりなのかと問いかける。
「わたしは、あんたが思ってもみないようなときを選んで、姿を消してみせよう」そう不敵に答えたマニングは翌朝、家族や弁護士、そしてH・M卿の眼前で服を着たままプールに飛び込み、そのまま消えてしまった。
〈会員からのコメント〉
ヘンリー・メリヴェール卿もの19作目の長編。テキストはハヤカワ・ミステリ文庫、斎藤数衛訳。
H・M卿がアメリカに来て、奇怪な人間消失事件を解き明かす。プールからの人間消失の謎もさることながら、読者を驚かせるのは、NYの地下鉄の改札を通り抜けるトリックではないかと思う。財団の金を使い込んだ実業家フレデリック・マニングが愛人と共に逐電した――という事件の構図を反転させるカーの手腕は見事である。
H・Mの名探偵ぶりは水際立っている。
人間消失事件が発生した直後に、プールの中から「いくつにも折りたたんだ紙きれだ。大きさは六インチに一インチくらいかな」が出てくると予言し、ほぼその通りのものがプールの底から出てくるのだ(地下鉄でトリックに引っ掛けられ憤慨していたオーケーシー巡査が、これらがきっかけでH・Mに心酔するようになる様は興味深い)。
また、野球に興ずるH・Mが見られるのも本編の魅力だ。H・Mは見事なバッティングを披露し、彼の柵越え弾を探す中、プールから消えた瀕死のマニングが発見されるのだ。
本書にはレイアウトの妙もある。H・Mらの犯人追跡が299頁いっぱい続き、頁を捲ると一行、犯人の名が記されており、301頁からは新たな章が始まる。訳者・斎藤数衛の腕前には唸らされる。【廣澤】
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ハヤカワ・ミステリ文庫を再読。
夕暮れ時の野球場でホームランをかっ飛ばすH・Mが痛快なわが偏愛の一作。『爬虫類館の殺人』の大トカゲに追いかけられて爆走するH・Mと並んでシリーズ中でも大好きな場面だ。
衆人環視のプールからの人間消失トリックは初読時あっけなく感じたものだが、再読してトリックよりも叙述のテクニックに感心した。アンフェアぎりぎりのところでフェアになるような書き方をしているのだ。
H・Mが地下鉄の改札を魔法のようにすり抜ける場面は、ぬけぬけとしたH・Mがユーモラスだし、単純なトリックだがプールからの人間消失トリックの伏線とする使い方もうまい。
カーの作品に表れるユーモアはアクが強すぎて笑えないことが多いのだが、『墓場貸します』はアメリカを舞台にしているためかカラッとしたユーモアで、素直に楽しく読めた。普通のユーモア・ミステリというのが、カーとしては異色ではないか。【奥村】
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ヴァン・ダインの「ドラゴン殺人事件」に挑戦か?
ミステリ文庫版のカバー絵のような露出度の高い水着が一九四九年にあったとは思えないなあ。Dell版の表紙にも水着姿の美女が描かれているが、せいぜいセパレート。【沢田】
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ポケミス版(西田政治訳)を再読。文庫の新訳版を読みたかったのだが、高値が付いていたので断念した。訳文が古くて(昭和三十年刊行)、かなり読みにくかった。
カーの作品の中でも、印象の薄い一冊。プールでの人間消失トリックは覚えていたが、ストーリーは完全に忘れていた。お陰で、マニング氏の駆け落ち相手が出てきたときはびっくりできた。
珍しく米国が舞台で、H・Mが草野球でホームランをかっ飛ばすし、地下鉄の駅でホットドッグを食べまくる場面もある。
『魔女が笑う夜』の感想で、H・Mが活躍する事件の年代について書いたが、この作品は戦後(はっきり書いていないが、第二次大戦後だろう)が舞台になっている。【角田】
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横領を疑われた男がプールに飛び込んでそのまま消失するという強烈な謎に引っ張られる。解決はそんなものかとも思うが、困難は分割せよという奇術の基本に従っているので、本作がクレイトン・ロースンに捧げられたのも納得。刈込み鋏や帽子で注意を逸らすのも奇術趣味と言えるし、ニューヨークに降臨したH・Mが地下鉄で騒ぎを起こす場面もお笑い目的だけではなく、奇術的トリックが仕掛けられていて感心した。H・Mが野球打者として大活躍し、打球を追った先に姿を消した男が瀕死の状態で発見される話のツイストも気が利いているし、その後のメロドラマ展開も大爆発。意外と拾い物ではなかろうか?【青雪】
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プールに飛び込んだ男がそのまま消えるという人間消失物だが、『青銅ランプの呪い』より難易度が高くなっている。ヴァン・ダインの同趣向の作品を意識しているのは間違いなく、「自分の方がもっと上手く書ける」というカーの意気込みが伝わって来る。
H・Mは地下鉄の改札口に魔法をかけたり、野球のバッターをやってホームランを打ったり、プラスアルファの活躍も見逃せない。
そして、ハヤカワ・ミステリ版の98頁下段にある
「あなたはヨーロッパがお好きなんでしょう。とくにイギリスが好きなんでしょう? 戦争前のイギリスが――。でも、もうそんなことは過ぎ去った昔のことです」
というのはカー自身の想いに違いない。【谷口】
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次回blog掲載は「赤い鎧戸のかげで」です。
Continue to ... : Behind the Crimson Blind (1952)
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Carr Graphic (24)
Carr Graphic 48th(blog-24) 墓場貸します / A Graveyard to Let (1949)
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2025年5月31日土曜日
『白日鬼』蘭郁二郎
NEW !
春陽文庫
2025年5月発売
★ 二十五年前の光文社文庫式言葉狩りを踏襲
今日は蘭郁二郎長篇「白日鬼」に関する初出・初刊データから見てもらおうと思う。
✜ 昭和10年3月
同人誌『探偵文学』(月刊)創刊。
✜ 昭和11年10月
「白日鬼」第一回、『探偵文学』第二巻第十号に掲載。連載開始。
✜ 昭和11年11月
「白日鬼」第二回、『探偵文学』第二巻第十一号に掲載。
✜ 昭和11年12月
「白日鬼」第三回、『探偵文学』第二巻第十二号に掲載。
この月をもって『探偵文学』は表面上廃刊。
12月号時点での発行元・古今荘はそのままに、『探偵文学』の巻号数を引き継ぎ、
次月より雑誌名を『シュピオ』と変更した上で続行。
✜ 昭和12年1月
「白日鬼」第四回、『シュピオ』第三巻第一号に残りのぶんを一挙掲載して完結。
✜ 昭和16年9月
「白日鬼」、『孤島の魔人』と改題され大白書房より初の単行本化。
平成12年、光文社文庫が「幻の探偵雑誌」というアンソロジーを刊行開始、三冊目にあたる『「シュピオ」傑作選』に初出誌テキストを用いて「白日鬼」は再録された。戦前以来の単行本収録だったのだが、過去の記事(☜)にてお伝えしたとおり何食わぬ顔で言葉狩りしている箇所が判明、そりゃ落胆したわ。そのあと初刊本『孤島の魔人』に準拠した正しいテキストで本作が復刊されるでもなく、平成30年刊『地底大陸』(河出書房新社)を最後に、蘭郁二郎の本は出ていない。そこへ再び「白日鬼」名義による春陽文庫からの新刊なのだが・・・。
「白日鬼」連載中の『探偵文学』『シュピオ』バックナンバーを私は所有していないので、発表当時の本来あるべきテキストを知るとなると、「白日鬼」初刊本『孤島の魔人』(大白書房)に頼るしかない。二十五年前、光文社文庫『幻の探偵雑誌 3 「シュピオ」傑作選』には次のような言葉狩りが行われていた(探せばもっと出てくるかも)。
■ 光文社文庫版『幻の探偵雑誌 3 「シュピオ」傑作選』所収「白日鬼」
267頁13行目
〝 と覗き込んだ。この男は話し好きらしかった。〟
同じパートを初刊本で確認すると、こうなっている。
■ 大白書房版『孤島の魔人』
193頁11行目
〝 と覗込んだ。この低腦兒は話し好きらしかつた。〟
参考までに、初刊本の現物当該箇所も御覧頂く。以下、必要に応じクリック拡大してどうぞ。
で、今回の本はどうかといえば、
■ 春陽文庫版『白日鬼』
188頁7行目
〝 と覗き込んだ。この男は話し好きらしかった。〟
二十五年前に光文社文庫がやった改悪パターンを踏襲しているではないか!
昭和10年代、〝低腦兒〟という言葉を排除する風潮などあるはずもなく、雑誌発表時に何らかの横槍で〝この低腦兒〟から〝この男〟へ変更させられ、自著である『孤島の魔人』に収める際、ようやく元の〝低腦兒〟へ無事戻すことができた・・・なんて内幕はまず考えられない。
春陽文庫版『白日鬼』は光文社文庫を真似て岡村夫二男の挿絵を収録するばかりか、その挿絵の数が光文社文庫版「白日鬼」より増えている。なら当然『探偵文学』『シュピオ』の現物(最低でもコピー)は入手しているだろうに、まさか挿絵以外のテキストは光文社文庫版「白日鬼」のテキストを底本にでもしたのか?(この本、底本が何なのか明記されていない)
他にも、こんな改悪箇所がある。
■ 光文社文庫版『幻の探偵雑誌 3 「シュピオ」傑作選』所収「白日鬼」
363頁13行目
泰堂先生は平然としていた。寧ろその音楽を楽しんでおられるかのようであった。
その中ラジオは昼間のニュースに移った。
■ 大白書房版『孤島の魔人』
325頁11行目
泰堂先生は平然としてゐた。寧ろその音樂を楽しんでをられるかのやうであつた。
「ニユースといふ奴は便利だナ、第一早いし、盲でも解る・・・・・・」
「聾には駄目ですねー」
「成るほど、一本参ったナ、ハツハツハ」
その中ラヂオは晝間のニユースに移つた。
上段に挙げた光文社文庫版テキスト二行の間には、もともと白文字で表示した「ニユースといふ奴は」から「ハツハツハ」までの部分が存在していた。それを光文社文庫版「白日鬼」は完全に削除している。
再び初刊本の現物を。御手数だがクリック拡大する時、右画像から左画像へと見て頂きたい。
■ 春陽文庫版『白日鬼』
308頁4行目
泰堂先生は平然としていた。寧ろその音楽を楽しんでおられるかのようであった。
その中ラジオは昼間のニュースに移った。
このくだりも春陽文庫は光文社文庫に倣い、同じ三行をそっくり削除。
要するに「低腦兒」「盲(めくら)」「聾(つんぼ)」、
この三つの言葉が標的にされちゃったと。
日下三蔵の唯一褒められるところといったら、自分の作る復刊本にて絶対に編集部の言葉狩りを許さぬ姿勢だったんだが、いよいよこの男もヤキが回ったか。ま、しかしこんな下らぬコンプライアンスの犬になるのは、いつも出版社の編集部。春陽堂書店にしても、近年復活してから以前のような言葉狩りはしなくなったと思っていたら、この為体(ていたらく)だ。
最も看過できないのは、これだけ言葉狩りをしておきながら「本作品中に差別的ともとられかねない表現が見られますが、著者がすでに個人であることと作品の文学性・芸術性に鑑み、原文のままとしました」なんて事実に反する大噓をヌケヌケとホザいていること。こいつら本当に出版界の人間?
(銀) 横溝正史『死仮面』甲賀三郎『盲目の目撃者』から始まった春陽文庫と日下三蔵の日本探偵小説復刊本。いつもならば自分の編纂したものには大抵【日下三蔵・編】とクレジットしていたのに、このシリーズは珍しく見当たらない。つまりそれが今回自分の作った本において言葉狩りを容認するサインだったってことね。
時刻: 5月 31, 2025
ラベル: 蘭郁二郎
蘭郁二郎 (4)
5月 2025 (9)
2025年05月30日
水村美苗著『続明暗』のスペイン語版 Luz y Oscuridad, una continuacion no 出版記念イベントのご案内(6月2日月対面イベント)
📚
日本の作家でアルゼンチンではすでに三冊の小説がスペイン語翻訳されている水村美苗(みずむら みなえ)さんによる『続明暗』のLuz y
Oscuridad, una continuacion スペイン語版刊行を記念し、以下の通りイベントを開催いたします。
スペイン語訳は相川知子が担当、編集はルイサ・ボロフスキー、そしてアドリアナ・イダルゴ出版社によるものです。
書籍情報:
https://www.adrianahidalgo.com/.../luz-y-oscuridad-una.../
Instagram:
https://www.instagram.com/p/DJsOgM9Po67/
開催は対面イベントになりますのでアルゼンチン時間です。
開催日:6月2日(月)
時間:18:20~19:40
場所:ブエノスアイレス市立外国語大学フアン・ラモン・フェルナンデス校レングアスビバス(Lenguas Vivas)
住所:Carlos Pellegrini 1515, CABA(ブエノスアイレス)
事前申込:
https://forms.gle/qfCggZcvuF6oLPoj9
参加費:無料(もしよろしければコーヒ代程度の協力金歓迎)
協力会メール:cooperadoralenguas@gmail.com
Instagram(協力会):https://www.instagram.com/lacoopedelenguas/
当日は、日本現代文学の翻訳における課題について、翻訳者の相川知子(レングアスビバス日本語講座講師)による作品紹介と作家紹介を行います。さらに、日本にいらっしゃる水村美苗氏とビデオ通話によるライブ対談を行い、事前に寄せられた質問を中心にそれを日本語講座のNIVEL3、4そして日本語教師アシスタントが日本語にし、水村氏に質問し、お返事をいただく段取りです。日本語・スペイン語通訳は相川知子が担当します。また対話の後、簡単なまとめを行い終了します。
お申し込みの際に、作者への質問をぜひご記入ください。もちろん翻訳者にも歓迎します。
翻訳者の言葉 (スペイン語からの訳です)
「『続明暗』は、夏目漱石がなくなったことで未完に終った明暗の続編です。時代や空間、文化の違いを超える人間の物語です。スペイン語圏の読者がこの作品を味わい、登場人物たちの普遍的な行動や感情に共感していただけることを願っています。
もちろん、1916年の日本を想像しながら、伝統的な日本家屋の部屋を見て、また回廊を歩き、自然豊かな日本の風景を旅するような読書体験もしていただけたら光栄です。たとえ日本文学に馴染みがなくても、あるいは漱石のファンでなくても、1916年に未完のまま終わった『明暗』を90年代の日本の作家が続きを書くという試みに、興味を持っていただければ幸いです。
そして、今後、1年後でも、10年後でも、自身の人生の変化とともに再読していただき、まったく違った作品として感じていただければ、翻訳者として嬉しく思います」
水村美苗著『続明暗』のスペイン語版 Luz y Oscuridad, una continuacion no
出版記念イベントのご案内(6月2日月対面イベント)
http://blog.livedoor.jp/tomokoar/archives/52284360.html
Tenemos el agrado de invitarlos al evento de presentacion del libro
Luz y Oscuridad, una continuacion, de la reconocida autora japonesa
Minae Mizumura, traducido al espanol por Tomoko Aikawa, editado por
Luisa Borovsky y publicado por Adriana Hidalgo Editora.
https://www.adrianahidalgo.com/libro/luz-y-oscuridad-una-continuacion-minae-mizumura/
https://www.instagram.com/p/DJsOgM9Po67/
El evento contara con una charla en vivo con la autora, quien se
conectara desde Japon. Se realizara en el marco del Curso de Japones
de AENS de Lenguas Vivas, y estara abierto al publico con inscripcion
previa a traves del siguiente formulario:
📅 Fecha: Lunes 2 de junio
🕰️ Horario: 18:20 a 19:40
📍 Lugar: Instituto de Ensenanza Superior en Lenguas Vivas "Juan Ramon
Fernandez"
📌 Direccion: Carlos Pellegrini 1515, CABA
🔗 Inscripcion previa obligatoria: https://forms.gle/qfCggZcvuF6oLPoj9
No hay arancel. Bienvenido a colaborar con la cooperadora. Email :
cooperadoralenguas@gmail.com
https://www.instagram.com/lacoopedelenguas/
Durante el encuentro, abordaremos los desafios de la traduccion de
literatura japonesa contemporanea, presentaremos la obra y a su autora
a cargo de la traductora Tomoko Aikawa (profesora de curso de japones)
, y abriremos un espacio de intercambio con el publico. Se realizara
una conexion en vivo con Minae Mizumura mediante videollamada, como un
conversatorio a partir de las preguntas, seguida de una breve
conclusion para cerrar la jornada.
👉 Al momento de inscribirse, agradeceremos que incluyan sus preguntas
para la autora. Estas seran organizadas con la colaboracion del
alumnado de Nivel 4 del curso de japones y se recopilaran y
compartiran durante la charla, con interpretacion entre el japones y
el espanol a cargo de Tomoko.
Segun la traductora, "Luz y Oscuridad, una continuacion ofrece una
historia humana que trasciende el tiempo, el espacio y las diferencias
culturales. Deseo que los lectores hispanohablantes aprecien esta
obra y puedan identificarse con los rasgos universales de sus
personajes Seria un placer saber que mientras leian disfrutaban
imaginandose en 1916, desplazandose por las salas y habitaciones de
una casa tradicional japonesa, o recorriendo los paisajes de la
encantadora geografia de Japon. Aunque no sean amantes de la
literatura japonesa ni seguidores de Sōseki, quienes se acerquen a
esta novela dificilmente podran permanecer indiferentes ante el
desafio de continuar Meian, escrita en 1916 —entre el final de la era
Meiji y el inicio de la era Taishō— desde el Japon de los anos 90.
Seria un honor que, uno o diez anos despues, debido a los cambios en
su vida, si volvieran a leerla les pareciera otra obra."
Los esperamos y agradecemos su difusion.
Tomoko Aikawa
https://linktr.ee/tomokoargentina3
🌐 Trabajos @adrianahidalgoeditora de la traductora de japones-espanol
Tomoko Aikawa :
La herencia de la Madre (traduccion)
https://www.adrianahidalgo.com/libro/la-herencia-de-la-madre-minae-mizumura/
La Muerte Voluntaria en Japon (revision de terminos )
https://www.adrianahidalgo.com/libro/la-muerte-voluntaria-en-japon-maurice-pinguet/
Yo, una novela (asesoramiento cultural)
https://www.adrianahidalgo.com/libro/yo-una-novela-minae-mizumura/
Luz y Oscuridad, una continuacion (traduccion)
https://www.adrianahidalgo.com/libro/luz-y-oscuridad-una-continuacion-minae-mizumura/
CURSO DE JAPONES LENGUAS VIVAS Profesora: Tomoko Aikawa.
⏰ Horarios 2025 (desde el 17 de marzo):
Nivel 1: Lun. y Mie. 16:20-17:40
Nivel 2: Lun. y Mie. 15:
2025.05.29コラム
カラサキ・アユミ氏 コラム 子連れ古本者奇譚 第41回「4歳、それぞれの変化」
このエッセイのメインタイトルである『子連れ古本者奇譚』に相応しい、子供……
9
『特別展 国宝 鳥獣戯画のすべて』 (2021年)
「身近な素材を用い、それを釈迦ゆかりの遺物に見立て、周囲を巻き込み疑似体験を共有させる。こうしたことを明恵はよくしています。(中略)こうした類い稀(まれ)なる想像力や発想力こそが、今なお失われない明恵の魅力の源泉の一つといえるのかもしれません。」
(土屋貴裕 「嶋殿へ――明恵上人と紀州苅藻島、鷹島」 より)
『特別展
国宝 鳥獣戯画のすべて』
NATIONAL TREASURE
FROLICKING ANIMALS
2021年4月13日(火)~5月30日(日)
東京国立博物館 平成館
主催:東京国立博物館、高山寺、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
発行:NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
2021年4月13日 発行
474p
30×22.8cm 並装 フランス表紙
デザイン・制作:D_CODE(垣本正哉、河野素子)
本書「凡例」より:
「本書は令和3年(2021)4月13日(火)から5月30日(日)まで、東京国立博物館において開催する特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」の図録である。」
「国宝「鳥獣戯画」四巻の拡大ページは、作品すべてを余すところなく実物大(原寸大の9割程度)に近づけて掲載した。」
「総論、章解説、絵巻の場面解説は土屋貴裕(東京国立博物館)が執筆した。」
「作品解説、コラム、特別論文の総論・各論の執筆者名は各文章に適宜記した。
朝賀浩(宮内庁)、井並林太郎(京都国立博物館)、大槻信(京都大学)、大原嘉豊(京都国立博物館)、篠原現人(国立科学博物館)、五月女晴恵(北九州市立大学)、増記隆介(東京大学)、三戸信恵(山種美術館)
猪熊兼樹、恵美千鶴子、鬼頭智美、皿井舞、土屋貴裕、古川攝一、松嶋雅人(以上、東京国立博物館)」
「英文翻訳はダニエル・モランが行ない、鬼頭智美が監修、君波妙子(東京国立博物館)が校正した。」
「本書の編集は、東京国立博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社が担当した。」
解説中に参考図版(カラー/モノクロ)118点、高山寺写真図版(カラー)8点。
目次:
ごあいさつ (主催者)
Greetings (The Organizers)
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」開催によせて (高山寺山主)
Welcome to the Special Exhibition *National Treasure: Frolicking Animals* (Abbot, Kosan-ji Temple)
一歩踏み込んでみる 鳥獣戯画のすべて (土屋貴裕)
第1章 国宝 鳥獣戯画のすべて
コラム① 鳥獣戯画の真像——平安絵巻としての丙巻人物戯画 (土屋貴裕)
コラム② 乙巻の馬はどこから来たのか――東アジアの馬比べ (古川攝一)
第2章 鳥獣戯画の断簡と模本——失われた場面の復原
コラム③ 酒井抱一が見た鳥獣戯画——MIHO MUSEUM 断簡と抱一筆「鳥獣戯画写」 (古川攝一)
鳥獣戯画甲巻の「すべて」——断簡・模本によるかつての姿の復原 (土屋貴裕)
第3章 明恵上人と高山寺
コラム④ 明恵の釈迦信仰 (皿井舞)
コラム⑤ 明恵の書の魅力 (恵美千鶴子)
コラム⑥ 嶋殿へ――明恵上人と紀州苅藻島、鷹島 (土屋貴裕)
コラム⑦ 高山寺に伝わる「龍子(たつのこ)」——魚類学者の感想 (篠原現人)
コラム⑧ 和歌山浄教寺と明恵上人ゆかりの文化財 (土屋貴裕)
コラム⑨ 高山寺の動物彫刻 (皿井舞)
【Ⅰ】 鳥獣戯画の「すべて」に迫る
鳥獣戯画八〇〇年の生命誌 (土屋貴裕)
鳥獣戯画関連年表
視点① 鳥獣戯画研究のこれまでとこれから
鳥獣戯画 平成の修理成果をめぐって (朝賀浩)
欧米がみた鳥獣戯画 (鬼頭智美)
視点② 何が、どのように描かれているのか――図様と表現の特質
絵巻としての鳥獣戯画——場面展開の妙味 (井並林太郎)
白描画としての鳥獣戯画——線描の妙技 (古川攝一)
鳥獣戯画乙巻にみる宋画的要素 (猪熊兼樹)
視点③ 誰が描いたのか――絵師をめぐる議論
鳥獣戯画作者・絵仏師説の可能性に関して――鳥羽僧正覚猷説と寺院の社会性の観点から (大原嘉豊)
「伴大納言絵巻」との近さが意味することは (五月女晴恵)
視点④ 何のために描かれたのか――主題と制作背景を探る
正倉院宝物と鳥獣戯画 (増記隆介)
鳥獣戯画の主題を明らかにすることは可能か――動物主題のフレームを用いた場合 (三戸信恵)
犬のいない甲巻——ふたたび問う、鳥獣戯画がマンガを生んだのか? (松嶋雅人)
【Ⅱ】 明恵上人と高山寺をめぐる美術
高山寺の歴史と明恵上人坐像 (皿井舞)
明恵上人関連年表
天竺までの距離——明恵と大唐天竺里程書 (大槻信)
高山寺経蔵と白描図像——鳥獣戯画の移入をめぐって (古川攝一)
華厳宗祖師絵伝と明恵上人をめぐる人びと (土屋貴裕)
主要参考文献一覧
出品目録
List of Works
出品目録:
第1章 国宝 鳥獣戯画のすべて
1 鳥獣戯画 甲巻
2 鳥獣戯画 乙巻
3 鳥獣戯画 丙巻
4 鳥獣戯画 丁巻
5 鳥獣戯画 旧箱
第2章 鳥獣戯画の断簡と模本
6 鳥獣戯画断簡(東博本)
7 鳥獣戯画断簡(益田家旧蔵本)
8 鳥獣戯画断簡(高松家旧蔵本)
9 鳥獣戯画断簡(MIHO MUSEUM 本)
10 鳥獣戯画断簡(MIHO MUSEUM 本〈丁巻〉)
11 鳥獣戯画模本(長尾家旧蔵本) 伝土佐光信筆
12 鳥獣戯画模本(住吉家旧蔵本) 巻第一
13 鳥獣戯画模本(住吉家旧蔵本) 巻第二
14 鳥獣戯画模本(住吉家旧蔵本) 巻第三
15 鳥獣戯画模本(住吉家旧蔵本) 巻第四
16 鳥獣戯画模本(住吉家旧蔵本) 巻第五
17 鳥獣戯画模本(探幽縮図) 狩野探幽筆
18 鳥獣戯画模本(松浦家本) 狩野洞益筆、松浦静山賛
第3章 明恵上人と高山寺
19 明恵上人坐像
20 春日権現験記絵 巻第十七 [詞書]良信筆/[絵]高階隆兼筆
21 春日権現験記絵 巻第十八 [詞書]良信筆/[絵]高階隆兼筆
22 解脱上人・明恵上人伝絵(探幽縮図) 狩野探幽筆
23 夢記 明恵筆
24 夢記 明恵筆
25 詠草 明恵筆
26 明恵上人歌集 高信筆
27 釈教三十六歌仙絵断簡 良慶上人・明恵上人
28 倶舎論中不染無知断位料簡 明恵筆
29 華厳孔目草 巻第三、第四 明恵筆
30 入解脱門義 明恵筆
31 華厳信種義 明恵筆
32 書状 明恵筆
33 大唐天竺里程書 明恵筆
34 蘇婆石・鷹島石
35 龍子
36 仏涅槃図
37 大日如来坐像
38 釈迦如来五百大願 明行筆
39 華厳宗祖師絵伝 義湘絵 巻第二、第三
40 華厳宗祖師絵伝 元暁絵 巻第一、第二
41 子犬
◆本書より◆
「鳥獣戯画 丙巻」より。
「明恵上人坐像」(木造彩色 玉眼 像高八三・一 鎌倉時代)より。
解説より:
「現在、開山堂に安置される明恵上人の肖像です。明恵の命日である一月十九日と献茶式の十一月八日の毎年二回、厨子(ずし)の扉が開けられます。」
「求道のために切り落とした右耳、鷲鼻などの個性的な面貌、皺(しわ)や喉(のど)仏をもあらわし、右頰や右目の下にはしみを彩色で描写するなど、像主の面貌表現に似せようとしていることがわかります。」
「『高山寺縁起』によると、本像は禅堂院の東南に建てられた十三重宝塔と住房を結ぶ渡廊に安置されていたとみられ、造像はこの塔が建てられた嘉禎三年(一二三七)以降だと推測されます。(皿井)」
「春日権現験記絵 巻第十七」より。
解説より:
「春日社に祀(まつ)られる神々の霊験を描く全二十巻九十三段から成る絵巻です。鎌倉時代後期、左大臣西園寺公衡(さいおんじきんひら)が願主となり、春日社への報恩と家門繁栄のため作られました。」
「巻第十七、第十八は二巻八段にわたって明恵関連説話を描きます。」
「巻第十七は、釈迦(しゃか)の生地である天竺(てんじく)(インド)渡航を目指した明恵に対し、叔父・湯浅宗光(ゆあさむねみつ)の妻である橘氏女(たちばなしのむすめ)に春日明神がのりうつり、託宣(たくせん)を下して渡航を断念させるという話を三段にわたって描きます。(土屋)」
「華厳宗祖師絵伝 元暁絵 巻第二」より:
解説より:
「新羅(しらぎ)国の華厳宗の祖、義湘(六二五~七〇二)と元暁(六一八~六八六)の事跡を描く絵巻で、義湘絵四巻、元暁絵三巻の計七巻から成ります。」
「物語は義湘絵、元暁絵ともに、二人が求法(ぐほう)のため唐へ向かうところから始まります。義湘はそのまま唐へわたりますが、元暁は心の修練のため新羅にとどまることを決意します。その後、義湘絵では、恋心を寄せる善妙(ぜんみょう)という女性に仏の道を説いた義湘が唐で修行して帰国する際、善妙が龍となって義湘の航海を助けたという話を描きます。対して元暁絵は、新羅の国王の妃が病となり、龍宮からもたらされた特別な経典を元暁が講讃し、妃の病を治したという物語が展開します。」
「いずれの物語も、男性僧侶の徳とともに、世俗女性の精神と肉体の救済を説く内容です。こうした女性の救済は、女性たちのために善妙寺という尼寺を立てた明恵の教えとも重なるところです。義湘、元暁ともに明恵の事跡やイメージと重ねるような表現も随所で確認され、明恵を慕う人びとによってこの作品が制作されたと推測されます。人物の台詞や物語の展開を助ける画中詞(がちゅうし)が用いられる最初期の作例としても重要な作品です。(土屋)」
上 「龍王から「金剛三昧経」を授かる勅使。水に濡れないよう、脛を割って経典をしまうことになりました。」
下 「新羅の活気ある市場の様子を描いています。」
「子犬」(木造彩色 玉眼 像高二五・五 鎌倉時代)。
解説より:
「前脚をそろえて座り、首をかしげて、つぶらな瞳で見上げるようなしぐさを見せる子犬です。(中略)江戸時代の『山州名跡志(さんしゅうめいせきし)』という京都の地誌(元禄五年(一七〇二)序、正徳元年(一七一一)刊)には、禅堂院に、三尺ほどの「坐像明恵」が厨子内に安置されており、その傍らに「狗子木形」があったと記されています。この「狗子木形」が本像に該当するものとみられ、明恵が所持しかわいがっていたものだったそうです。
先にふれた「坐像明恵」とは、大きさの一致から、現在開山堂に安置される明恵上人坐像(No. 19)に間違いありません。少なくとも十八世紀の初頭には、禅堂院にあった明恵上人坐像の近くにこの子犬が置かれていたことがわかります。」
「明恵にとって犬は特別な存在であったようで、しばしば明恵の夢日記である『夢記』にあらわれます。元久二年(一二〇五)六月十八日の夢には、二匹の小さな犬がおり、「いとほしさ極まりなし」と記されており、明恵の犬に対する慈(いつく)しみの心情をうかがうことができます。(皿井)」
2025-05-26(20:09) :
明恵上人 :
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『特別展 国宝 鳥獣戯画のすべて』 (2021年) (05/26)
明恵上人 (10)
2025-05-25
『釧路春秋』2050年5月・春季号に「鳥居省三と浅利豊次郎」を寄稿しました。
『釧路春秋』2050年5月・春季号に「鳥居省三と浅利豊次郎」を寄稿しました。
そこから、波乱の生涯を送った、浅利豊次郎の年譜を紹介します。
浅利豊次郎(菩是子、菩提子、並木凡平)年譜
1889(明治二十)年 (満年齢で表記)
五月、秋田県山本郡藤里町(旧藤琴村)で生れる。
1902(明治三十五)年 十五歳
三月、地元の高等小学校卒業、教員養成所に入る。その後、母校の小学校代用教員として勤める。
1904(明治三十七)年 十七歳
この頃から正岡子規の新俳句の影響を受け、句作を始める。
1906(明治三十九)年 十九歳
九月、北海道の札幌に渡り、村岡治右衛門(秋田生れ、札幌共同運送社長。森田たまの父)の家に下宿、石狩郡篠津屯田兵村の代用教員を務める。
1908(明治四十一)年 二十一歳
三月、代用教員を辞し、五月二十五日、村岡治右衛門の紹介状を持って来釧、釧路運輸事務所に勤める。同宿舎の文学青年渡部泰哉(俳号・柳村、歌号・宵南、金沢生れ)と出会う。六月、北東新聞社に幣舞会の三好鉄嶺(陣太郎、松山出身)を訪ねる。十一月二十一日、幣舞会に出席、吟友会の高嶺(大沢久吉、後の米山穣)、無果花(菊地三之助、後の釧路市長)に会う。二十五日、同僚の中島扶揺と幣舞会に出席。この頃、号・菩是子として俳句を詠み、『日本及日本人』などに投稿。
1909(明治四十二)年 二十二歳
九月八日、野中賢三と出会う。九月十九日、正岡子規七回目の命日に野中賢三宅で行われた「子規忌晩餐会」に出席。十一月十九日、三年ぶりにザクロ会が復活し、第十二回研究会が野中賢三宅にて開催され出席、十二月二十一日の『釧路新聞』の〝阿寒太会句稿〟に、号・菩是子の「神威酒に撫髯の礼や熊送り」が載る。
1910(明治四十三)年 二十三歳
一月刊『文章世界』(第五巻第一号)の俳人高田蝶衣「諸家俳句」の中に、号・菩是子の「商閑を霜晴に得つ冬かまえ」が載る(『毎日新聞』の与謝野晶子選で載った投稿作品か)。四月二十三日、野中賢三から上京のための蔵書競売を依頼され、翌二十四日にその蔵書目録を作る。
1911(明治四十四)年 二十四歳
三月頃から、ペンネーム「並木凡平」を使いだす。三月刊、『ホトトギス』『明星』などに載った秀句を集めた伊達秋航編『最新明治句集 春』(明治四十四年、四三堂書房)に菩是子の俳句が載る。三月一~七日まで『釧路新聞』に「不満の歌」、二十五日に「周囲を気にする男の歌」、三十日に「男馬鹿女亦馬鹿」として短歌を寄せる。九月、「ザクロ会短歌研究会」を発足。
1912(明治四十五、大正元)年 二十五歳
四月七日、『釧路新聞』に短歌「下駄取替へられたる男の歌 笠井病院より帰りに歌へる」、六月二十日に随筆「五々の春」、八月二十五日に短歌「疲れたる心の影」を寄せる。十一月六日から「古い日記抄」を連載、十二月一日に詩「平眼記」を寄せる。
1913(大正二)年 二十六歳
このころ北海道鉄道管理局の書記を務める。二月、ザクロ会の仲間、東京の野中賢三と釧路で最初の同人誌『凍野(ツンドラ)』を刊行。「発刊の辞」を書き、小説「合鍵」を連載。十一月刊第十号(終刊号)に、旧知の村岡たま(森田たま)の書簡「東京より」を載せる。
1914(大正三年) 二十七歳
五月、東京鉄道管理局に転勤になり五月十二日上京。東京市神田区西小川町二丁目九番地の二階八畳、下七畳三畳の新築の家に母と住み、一ツ橋の和田倉橋にあった東京鉄道管理局の役所に通う。
1915(大正四)年 二十八歳
四月十一日、東京浅草で行われた石川啄木三年忌追想会の集りに金田一京助、与謝野晶子、『凍野』に表紙画を寄せた清水七太郎らと共に出席(土岐善麿「石川啄木三年忌追想會」より。(『啄木追懐』昭和七年、改造社)丈作、及び『土岐善麿歌論歌話 上巻』(昭和五十年、木耳社)に収録)四月二十八日、『釧路新聞』に「「思索の道」より」、五月二十五日に、「上京一周年記念日に於て」を寄せる。十月刊、伊達秋航編『俳諧新五万句』(如山堂書店)に俳句「よべの狐尾摺り行きけん草萌る」が載る。
1916(大正五)年 二十九歳
病のために釧路に帰郷していた野中賢三が、四月十八日二十七歳で死去、葬儀の友人代表を務める。野中の没後に、遺稿集を計画したが未完に終る。
1919(大正八)年 三十一歳
五月、名古屋の鉄道管理局に転出。
1920(大正九)年 三十二歳
五月に鉄道省が設置、八月に鉄道大臣官房勤務となり、東京に戻り現業調査課に勤める。この頃、鉄道管理局の「新橋俳句会」に所属する。
1924(大正十三年)年 三十六歳
この頃、鉄道従業員組合書記長を務める。浅利豊次郎著『国有鉄道現業委員会』を刊行。
1926(大正十五年・昭和元)年 三十八歳
三月、鉄道省を辞し、鉄道生活社を創立。三月十二日から、鉄道従業員の夜間講習会で「現業委員会」制度の講師を務める。鉄道生活社として、鉄道関係の雑誌『鉄道生活』(八月創刊)、『鉄道生活社特輯パンフレット』の出版を始める。四月、浅利豊次郎著『国際労働会議と鉄道従業員』(鉄道生活社)を刊行。この年、発行兼編集人として東京都下豊多摩郡淀橋町柏木一〇〇四の鉄道生活社から、松延繁次『英国鉄道労働運動』、横川四郎『英国総同盟罷業の原因と経過』、平山孝『鉄道財政の話』などを出版。
1927(昭和二)年 三十九歳
この年、岩崎磯五郎『通俗科学鉄道物語』、元吉理『国有鉄道の台所』などを出版。
1928(昭和三)年 四十歳
この年、石川順『支那の鉄道』、秋田生れのプロレタリア作家今野賢三の短編小説集『汽笛』などを出版するが、鉄道生活社を廃業。三月十一、十二日に官業労働総同盟第十回大会が東京市芝協調会館で開催され、全日本鉄道従業員組合の代表として祝辞を述べる。その後、鉄道従業員組合書記長を辞任。この年六月刊の『鉄道労働』第二十六号から、編集嘱託となる。この頃、中野区中野町打越二の十五に移転。
1934(昭和九)年 四十六歳
この年、渋沢栄一のよって設立された国際聯盟協会の会員になる。元内閣総理代臣犬養毅を顕彰する『木堂雑誌』(木堂雑誌発行所)の「誌上名刺交換会」に名前が載る。住所は杉並区清水町二一四。
1941(昭和十六)年 五十三歳
十余年を過ごした雑誌『鉄道生活』の編集嘱託を辞し、八月に出版会社冨山房に入社、その後満州国に渡り新京の満州冨山房支店長となる。この頃、中国新京の俳句結社「柳絮(りゅうじょ)会」に所属し、俳句の号を菩是子から菩提子と改める。
1943(昭和十八)年 五十五歳
七月、満州冨山房支店長として紀平正美著『建國の哲學』(建國大學研究院現代學教本)、八月、富永理著『滿洲國の民族問題』、十一月、満洲藝文年鑑編纂委員會編『満洲藝文年鑑』(康徳九年度版)などを刊行、
1944(昭和十九)年 五十六歳
四月、作田荘一著『滿洲建國の原理及び本義』(建國大學研究院現代學教本)、十二月、北村謙次郎等の文、赤羽末吉等の絵がある『五彩満洲』などを刊行。
1945(昭和二十)年 五十七歳
三月、中山久四郎著『満洲大豆考』を刊行。八月、満州で終戦を迎える。
1947(昭和二十二)年 五十九歳
二月、無一文で満州から帰国。七月、かつて満州国新京にあった東京の大学書房に勤める。この頃、「城北ホトトギス会」に所属、その後、句集『鉄線花』の社友、岡山の句集『旭川』の同人となる。
1954(昭和二九)年 六十六歳
この年、大学書房を退職。財団法人京野育英団に入り、同団経営の農大千歳寮々監を勤める。その後、移転した東北学生寮の寮監となる。
1963(昭和三十八)年 七十五歳
病のため、九年間務めた京野育英団の寮監を辞す。
1964(昭和三十九)年 七十六歳
この頃神奈川県川崎に住む。十一月、胸部疾患のため東京女子医大病院に入院。
1965(昭和四十)年 七十七歳
九月刊行の『北海文学』第四十二号に、「ザクロ会時代ー野中賢三の追憶」を寄せる。十月刊『航海』第一号に、並木凡平筆として書簡「わが回想」が載る。
*この年、野中賢三から浅利豊次郎宛ての書簡(明治四十二年から大正三年五月まで)八十数通と『凍原』が賢三の弟三二に送られ、その後鳥居省三の手に渡る。
1968(昭和四十三)年 八十歳
五月、句集「鉄線花」にホトトギス同人として寄せた随筆や年譜等を収録した、浅利菩提子句集『寮守九年』(秋田湯沢市、京野育英団刊)を刊行。
1975(昭和五十)年 八十七歳・没年
この年死去(詳細不明)。
*【注】この年譜は、浅利菩提子句集『寮守九年』にある随筆四篇と「あと書き」「著者略歴」、鳥居省三、勝又光男の記述、国立国会図書館の資料(国立国会図書館デジタルコレクション)をもとに作成した。
kozokotani 2025-05-25 14:50 読者になる
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『釧路春秋』2050年5月・春季号に「鳥居省三と浅利豊次郎」を寄稿しました。
2025年06月例会のご案内
二〇〇六年に刊行告知を目にしてから四半世紀。ついに! 決定版評論集成『伊藤典夫評論集成』が刊行されました。SFファン交流会でも、この快挙をより多くのSFファンとともに分かち合いたいと思います。
六月例会では、『伊藤典夫評論集成』にまとめられた、一九六〇年代より日本SF第一世代の最年少メンバーとして活躍している伊藤典夫さんの足跡から、黎明期の「日本SF」とはどのようなものだったのか。さらにその後の日本における「SF」への影響や在り方について、ゲストの皆さまそれぞれの立場からお話をうかがいたいと思います。
※いつもと違い、第4週開催です。
[日 時]2025年6月28日(土)午後2〜4時(予定)
[会 場]オンライン(事前予約、Zoomシステム使用)
[テーマ]『伊藤典夫評論集成』に日本SFの歩みをみる
[出演者]樽本周馬さん(国書刊行会 担当編集者)、大野万紀さん(書評家、翻訳家)白石朗さん(翻訳家、元編集者)、牧眞司さん(SF研究家)、大森望さん(翻訳家、書評家)
[会 場]オンライン(事前予約、Zoomシステム使用)
[参加費]無料
[参加について]定員100名(スタッフ込)
※後日「事前参加申込フォーム」を作成いたします。
もうしばらくお待ちください。
2025-05-20
『三つ目からはそういうジャンル』という言葉がある
『三つ目からはそういうジャンル』という言葉があって、今日はそれだけでも覚えていってくださいね、創作をしていくにあたって、覚えておいて損はない言葉です。
世の中に今まで無かった全く新しいものを作り出す人がいます。そして、それに着想をえてよく似た物を作る人がいます。この人は、まあ、結構叩かれる(事が多い)パクリとか、二匹目のどじょう狙いとか。
ストリートファイター2のあとの画廊伝説とか当時の小学生に散々でした。
ところがです。
ここに、3つ目の『よく似た作品』が出てきた場合、それはもうパクリではなく、
『そういう新しいジャンル』
ということになるのです!
ここ大事。
ストリートファイター2のあとの餓狼伝説、そしてその後にワールドヒーローズとか似たようなゲームが出てきて、そしてそれは『対戦格闘』として一大ジャンルになりました。
ブギーポップが刊行された後、似たような作品がいくつも出て、そして、それは『セカイ系』と呼ばれるジャンルになりました。
異世界転生だってそう!悪役令嬢だってそう!土着ホラーだってそう!
2人目まではオリジナルとその模倣者ですが、3人目が現れた途端、それは『ジャンル』『そういうもの』として立ち上がってくる。
1人目になるには才能と勇気がいります。2人目になるには覚悟が要ります。そして3人目になるのは、なんかこう、すごく調子に乗ることが必要です。
さあ!どんどん調子に乗っていきましょう。
そして、自分の好きな世界観や設定の話を、『そういうジャンル』として確立させてしまいましょう。
やっちゃおうぜ!
神様はなにも禁止なんかしてないから!先人が開いた道の後を歩いていこう!巨人の肩に乗っていこう!
ブルーオーシャンにはどんどん飛び込んでいきましょう!
というわけで
『三つ目からはそういうジャンル』
この言葉、今日は覚えていってくださいね。
orangestar 2025-05-20 17:48 読者になる
FANTANIMA! in KANSAI 5/22開幕!
2025.05.19 Monday
今年もFANTANIMA! in KANSAI がはじまります!
FANTANIMA! in KANSAI 2025 については、
下記ポータルサイトに集約してお知らせいたします。
👉 FANTANIMA in KANSAI ポータルサイト
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14:57 人形 comments(0) -
FANTANIMA! in KANSAI 5/22開幕! (05/19)
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May 2025 (1)
2025-05-20
第25回 一箱古本市 店主さん箱写真
2025年5月5日[月・祝]に開催しました「不忍ブックストリートの一箱古本市」の店主さんの箱写真をアップしました。
※箱写真はクリックすると拡大されます。
下記の目次の大家さん(会場)名をクリックしていただくと、それぞれのスポットへジャンプできます。
■ 文京区立森鷗外記念館/14箱
■ 古本や めねふね堂/2箱
■ 往来堂書店/2箱
■ 根津教会/8箱
■ kitchen haco 2階/4箱
■ HOTEL GRAPHY NEZU/8箱
■ 忠綱寺/8箱
大家さん(会場):7スポット/全46箱
■ 文京区立森鷗外記念館/14箱
文京区立森鷗外記念館 文京区千駄木1-23-4
https://moriogai-kinenkan.jp/
特別展「本を捧ぐ—鴎外と献呈本」(4/12~6/29)
モリキネbooks(文京区立森鷗外記念館)
とみきち屋
https://x.com/keioki72
BOOKS 鳩♡ずきん
https://x.com/marimohoshi
mondobooks
https://x.com/syslovbooks
GEORGE BOOKS
https://x.com/tatenokun
読書サロン
https://sites.google.com/site/yomuyomuutouto/
秘渡箱
https://x.com/kazumihisyazaki
古本仮面
https://x.com/4mmoejy48dysxmo
DATURA
https://x.com/kido_datura
NutsBookStand
https://x.com/nutsbookstand
Sinne ja Takaisin
https://www.instagram.com/tyyni_lehto/
そらまめ書林
https://x.com/ine0214
エイリアン庵
https://x.com/hesonogomadango
もよもよ文庫
https://moyomoyo-moyo.hatenablog.com
■ 古本や めねふね堂/2箱
古本や めねふね堂 台東区谷中2-16-10
https://www.instagram.com/menehunedo60/
2024年10月オープンの古本屋さんです!
旅猫書房
https://www.instagram.com/tabinekojp
やまがら文庫
https://x.com/heno3ban
■ 往来堂書店/2箱
往来堂書店 文京区千駄木2-47-11
https://ohraido.com/
新刊書店です。「往来堂みんなの本棚」棚主募集中!
脳天松家
https://x.com/noutenmatsu
デイリーマザキ
https://x.com/mazaki_oya
■ 根津教会/8箱
日本基督教団根津教会 文京区根津1-19-6
https://neduchurch.wixsite.com/nezu
1919年(大正8)建築 有形文化財に登録されています。
ビーナイスの本屋さん
https://benice-books.stores.jp
古書アルマジロ
https://x.com/tantaka03
晴山屋
https://x.com/haruyamaya_sora
kamebooks
https://x.com/kamebooks1
甲斐古堂 (kaifurudo)
https://x.com/kaifurudo
翠柳舎
https://note.com/limber_jacana350
白玉堂
https://x.com/hokkoridango
静かな本棚
■ kitchen haco 2階/4箱
kitchen haco 2階 文京区根津2-19-6
https://www.haco-nezu.com/
歯医者さんの名残りがたのしい空間。1階はカフェ。
股旅同盟
https://x.com/kazukisato
つぐみ文庫
https://x.com/b_tsugumi
goro's文庫
https://x.com/1301goro
book theater splicer
https://www.instagram.com/b_t_splicer/
■ HOTEL GRAPHY NEZU/8箱
HOTEL GRAPHY NEZU 台東区池之端4-5-10
https://www.livelyhotels.com/ja/hotelgraphy/
あまりもの
https://x.com/tinamisango
M&M 書店
https://x.com/yonosuke88
ドンべーブックス
https://x.com/dombeebooks2023
Toddling book store
POCKET
アマルコルド吉田
whimbook
https://www.instagram.com/asak.o_o.megane/
本やとしょかん はんぶんこ
https://taittsuu.com/users/h_sahashi_lib
■ 忠綱寺/8箱
忠綱寺 台東区池之端2-5-43
https://chukoji.jp/
古書ますく堂
https://x.com/namakemask
コローのアトリエ
https://x.com/nekomataheisuke
惑星屋
https://x.com/yamanashi9999
古本Plava Stablo
https://x.com/hirolynne
ちどり文庫
https://www.instagram.com/chidoribunko/
まんぷくブックス
https://bsky.app/profile/manpukubooks.bsky.social
.books(ドットブックス)
https://x.com/dot__books
タイプショップg
https://typeshop-g.co.jp/
チラシ
イラスト:はと
デザイン:土屋みづほ
#不忍ブックストリート #一箱古本市 #しのばずくん #1hakoSBS
shinobazukun 2025-05-20 11:44
第25回 一箱古本市 店主さん箱写真
2025-05-01
みやこめっせで古本まつり
オタどんちから出撃。いつものように朝飯はパン屋さん。それから京都河原町。>みやこめっせ
shomotsubugyo 2025-05-01 23:22 読者になる
2025-05-14
最近の摂取記録。2025年5月中旬
雑記 摂取記録
PCが壊れた。だいたい四年くらいの付き合いだろうか。
一度は起動しなくなったが、いろいろと手を尽くし、どうにか息を吹き返した。しかし長くはないのだろう。いまもその半壊したPCからキーボードをタイプしている。最近はUSBまわりの認識がおかしくなり、今日はヘッドフォンへの音声出力がおかしくなったり、ブラウザが勝手に落ちたりしています。
すでにあたらしいPC本体は注文して届いているが、セットアップがめんどくなにもする気になれない。いまは横光利一「春は馬車に乗って」を読んでいる気持ちだ。
www.aozora.gr.jp
インターネットにもうちょっとポジティブなことを書いたほうがいいという感情が年々つよくなっている。わたしはSNSを加速させる状況がつづけば差別言説だらけになって最悪になるだろうと思い、2019年同人誌に「グラス・ファサード」という言語SFを書いたのだが*1、現状はもっと最悪になっている。
しかしネットで呼吸をしつづける以上、そういうものを避けたり、根絶することは不可能に近い(他者を論破することによってその信念や行動を変えさせることはかなりむずかしい状況も散見されてつらい)が、まあ自分なりに思うことはもうちょっと残るかたちで書いたほうがいいんじゃないかと思ってきている。
というわけで最近見たり読んだりしたものの話をします。
桜箱『スベる天使』
manga-park.com
昨年から個人的にずっと推しているラブコメまんが。人間にとって、とても大切な話をしている。掲載媒体の関係か、ほんとうに読んでいる人の母数がすくないので……なにとぞ……。
「パレスチナでのジェノサイドにフィクションはどう立ち向かうのか」
virtualgorillaplus.com
すでに配信期限は過ぎているので申し訳ないのだが、VG+のオンラインイベント「パレスチナでのジェノサイドにフィクションはどう立ち向かうのか」を見ていた。Peatixでのチケット購入制、経費をのぞいた全額を国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に寄付するというかたちになっているのがよかった。
www.unrwa.org
こうした試みは1月に開催された文学フリマでもしている人々はいて、小さき声の連帯「神戸からパレスチナでのジェノサイドに抗う」を購入していた。こちらも印刷費を差し引いたものをパレスチナ支援に寄付するという。現在冊子は以下のストアで購入できる。京都文フリ当日は停戦合意がどうなるかがきがかりだったのだが、2025年5月現在はもっとひどい状況で気分が暗くなるばかりだ。
1003books.stores.jp
バゴプラのイベントの話に戻る。もちろん登壇された方々にもそれぞれ仕事や生活はあるわけで、決してフルコミットできない状況でパレスチナのことを考えざるをえない後ろめたさ、しんどさ、といったくだりにはうなずくばかりだった。デモやスタンディング以外でも、個々でやれることを探っていくのでいいし、べつに個人でやりつづけるのがキツいなら軽い範囲でもいいのだ、と改めて思う。あとこれはたんに食べたいだけだが、最近、出町柳にできたパレスチナ料理店にもいきたいところだ。
tabelog.com
アンゼルム・キーファー展「ソラリス」
kieferinkyoto.com
昨年、ヴェンダースの撮ったドキュメンタリー作品が映画館でかかっていたので。行く前に配信で映画を観たり、ツェラン研究者の本などを読んだ。展示は京都の二条城内でおこなわれている。
アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家
アンゼルム・キーファー
Amazon
翼ある夜 ツェランとキーファー
作者:関口 裕昭
みすず書房
Amazon
アンゼルム・キーファーは1945年ドイツ生まれで、過去発表された作品を見てみると、絵画のなかにパウル・ツェランの詩の一節が書き込まれていたり、作品タイトルとして引用されたりしている。おそらくはナチや収容所の記憶もそうだし、ほかにもゲルマン系のイメージ(たとえばワーグナーが想起されるニーベルンゲン)が含まれていたりするなど、見方によって露悪とも取れる表現をばんばん使ってくるわけで、いまだにどう受け止めていいかわからないところがある。
とはいえ、前述のヴェンダースの映画『ベルリン・天使の詩』を見たときには、ドイツの人たちにとっての戦後感覚のとくべつさというか、その国で育ってきたことのナラティブみたいなものは確実にあるわけで、その延長でいろいろ見てみると感じられる部分はあるかもしれなかった。
あるいは直近出た『表象19』でキーファーを取り扱っているらしく、そちらを読むと複眼的に受け止めやすくなるのではないか。わたしはまだ読めていないが。
表象19:記憶の支持体――アンゼルム・キーファー
作者:表象文化論学会
月曜社
Amazon
あとは上記に貼った関口の本との連想でしかないが、麻耶雄嵩『翼ある闇』の旧版表紙を思い出すなどした。ツェランでミステリといえばどちらかというと、殊能将之『鏡の中は日曜日』のイメージがつよいが、麻耶先生的にはどうなんでしょうね。
「ラー」2019年。とにかくデカい。
『牯嶺街少年殺人事件』
牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(字幕版)
チャン・チェン
Amazon
エドワード・ヤンの『カップルズ4K』上映にあわせて劇場でかかっていたのでようやく見た。配信でも見れるもののさすがに長いので集中が続かないだろうという考えのもと。中盤の、雨のなか停電した建物を襲うパートがかなり忠臣蔵じゃん、といった感じですさまじくよかった。
主人公の住んでいる家が日本家屋ふうなのはたぶん日本が占領しているさいに建てたものだからなのだろうし、軍人が屋根裏に置いていった刀が出てくるのも過去の暴力がまだ尾を引いているという印象をつよくさせる。あとはやっぱり『返校』のインスパイアもとであると聞いていたことが自分のなかでは深くささった理由なのだと思う。
『カップルズ』でも感じたが、エドワード・ヤンは若者のどこにも行けなさが暴力に直結してしまう感覚を描くのがほんとうに上手くて、べつにロマンスが起きることはそれほど現状からの脱出的な意味を持たないあたりに独特のドライさがあるな、と思う。しかしドライではあっても、そこで描かれるロマンスの存在を否定しないあたりに青春映画としてのまぶしさがある。
いかに平和に接近するのか? ――政治学からの問いかけ
drc-fgss.com
オンラインで。浅学ゆえに受け取った論旨が登壇者の発言内容とずれてしまうとあれなのだが、近代国家というかたちが常に戦争そのものというよりは戦争準備を要請してきたというあたりの指摘にはうなずくところがあった。
というのも、わたしたちはどうしても日清・日露戦争といった過去を失念して太平洋戦争での悲劇のみに話題を飛ばしてしまうところがあるからだ。具体的にいまの日本がどういった動きのなかにあるのかについては、ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」 (岩波新書)をたまたま読んでいたため、けっこう重なるところがあったと思う。
また同時期に小林秀雄とその戦争の時: 『ドストエフスキイの文学』の空白を読んでいたのだが、この小林論の終章で、山城むつみは1951年1月号の『群像』で再軍備が進もうとしている日本について、海外の作家たちから手紙をもらった「特別寄稿」を読んだ小林秀雄の「感想」(「大阪新聞」)を引いている。以下にその一部を孫引きする。
今日の新聞を見ると、日本の再武装の是非について世論調査が行はれてゐるが、再武装を是とする人々の数も多い様である。日本国民は、先日自ら作つた憲法を忘れてゐる様な有様であるが、これは人間の誓言は、事実の前でいかに弱いものであるか語つてゐる。敗戦といふ大事実の力がなければ、あゝいふ憲法は出来上つた筈はない。又、新しい事実が現れて、これを動揺させないとは、誰も保証出来ない。戦争放棄の宣言は、その中に日本人が置かれた事実の強制力で出来たもので、日本人の思想の創作ではなかつた。私は、敗戦の悲しみの中でそれを感じて苦しかつた。大多数の知識人は、これを日本人の反省の表現と認めて共鳴し、戦犯問題にうつゝを抜かしてゐた。
山城はこの「日本人の思想の創作」という小林の言について「アラン、マンらと同じ一文学者として、「戦争放棄の宣言」は、実は文学の問題なのだと考えているのだ」と指摘してみせる。
もちろんこれは小林秀雄にひきつけた意識であり実存に近しい問題なのかもしれないが、人々が「反省の表現」に「うつゝを抜かした」先の、1951年の段階で語られる再軍備について、文学が適切な言葉をのちにつなげて現在に至っているのかというと、わたしはいろいろと考えたのち、口をつぐむほかはないのだった。
菅聡子『女が国家を裏切るとき』
女が国家を裏切るとき: 女学生、一葉、吉屋信子
作者:菅 聡子
岩波書店
Amazon
www.youtube.com
江永泉さんと米原将麿さんのYOUTUBE「光の曠達」で語られていたので。リンクをクリックすればわかると思うが、毎回ものすごい時間をかけてやっていくすさまじい動画で、圧倒されるばかり。それらすべてを追えているわけではないのだけれど、この本については自分も興味ある分野であったので読んだ。
たとえば序章では、高橋しん『最終兵器彼女』で描かれる物語的感傷やヒロインのいとけなさによって覆い隠される圧倒的な暴力の主体らしさについて言及される。戦時においては、女性文学者(とりわけ吉屋信子)がどのような言説を展開していたのか、あらためて検討されていく。
すでに90年代を遥か後ろに置いてきたわたしたちは「戦闘美少女」(©斎藤環)を奇異なものとして受け取ることはなくなっているが、よくよく考えれば奇妙な話だったりする。わたしたちは太平洋戦争期において、若い命が理不尽に散らされてきたことをいくらでも知っているにもかかわらず、どうしてもジュブナイル的な感性と戦争における感傷とが重なったものをついエモーショナルに消費できてしまう。
こんにちセカイ系と呼ばれるもののイメージの源流は自分のなかでは湾岸戦争以後の報道映像などを援用したものである(≒ブラウン管のむこうにいる顔のない他者やテレビゲーム感覚と称されたような爆撃の記録)、という理解があるのだけれども、現在のセカイ系フォロワーたちがそれら過去の表現に対するノスタルジーをただ反復してしまうことには強烈な拒否感をおぼえている。他者からその「顔」を奪ってきたのは、ほかでもないわたしたち自身が構築した言説ではなかったか。
田崎英明『無能な者たちの共同体』
無能な者たちの共同体
作者:田崎 英明
未来社
Amazon
すべての文章がよい。ベンヤミンの問題系を他者とのかかわりにおいて捉え直すというか。
佐藤岳詩『「倫理の問題」とは何か』
「倫理の問題」とは何か メタ倫理学から考える (光文社新書)
作者:佐藤 岳詩
光文社
Amazon
したがって、懐疑論者に応答するのには別の方法が必要となります。そこでカヴェルは、そもそもの懐疑論者の問いを別の仕方で捉え直します。すなわち、懐疑論者らが求めているのは、他人の心の存在についての確信ではなく、世界からの応答であり、共感である、それゆえに、懐疑論者に相対するとは、彼らを承認することである、とカヴェルは考えます。私は他人から隔てられている、私は孤絶している、という訴えが懐疑論者の主張であり、それを乗り越えるには互いに共感しあい、承認しあうしかない、とカヴェルは考えるのです。
somunia Special Mini Live “liminal"
www.youtube.com
わたしは基本的にバーチャルシンガー的な存在についてそんな調べることはなく、たまたまスポッティファイで耳に入ってよかったな、というのを追うことにしているのだけれど、somunia氏は数多くいるかどうかはわかりません
『新青年』趣味25号の頒布予定
『山本周五郎[未収録]時代小説集成』
『新青年』趣味25号の頒布予定
『山本周五郎[未収録]時代小説集成』
近況ノート3
近況ノート
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『自炊探偵・雨恋真雪の冒険』第六話の図版
2025年5月12日 12:55
『自炊探偵・雨恋真雪の冒険』第三話の図版
2025年5月12日 12:50
2025-05-11
文学フリマ東京40の御礼&通販のお知らせ
文学フリマ東京40の出店が無事終了しました。
お越しいただいた皆様、ありがとうございました。
今回は以下の記事で紹介した通り、三つの新刊をご用意しました。
https://anatataki.hatenablog.com/entry/2025/05/08/100301
残部をBOOTHにも登録しました。
『新・叙述トリック試論(サンプルバージョン)』
https://booth.pm/ja/items/6913680
『自炊探偵・雨恋真雪の冒険』
https://booth.pm/ja/items/6913721
*
今回、体力的な限界による推敲不足や、内容の自信のなさなどもあり、あまり宣伝をしなかったのですが、やはり事前に内容をしっかり準備して、自信をもってプレゼンしないと広がらないのだなあ、と思いました。
私は自分の文章を読み返して直視するのが物凄く苦痛なタイプで、煩雑な説明になると粗雑になってしまいがちだとよくいわれるのですが、それはプレゼンや宣伝にもつながることなんですよね。
自信があろうとなかろうと、相手にきちっと伝える、という意志。そのことを痛感した今回でした。近くリベンジしたいと思います
kkkbest 2025-05-11 20:29 読者になる
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文学フリマ東京40の御礼&通販のお知らせ
2025年 05月 11日
注目新刊:シモンドン『技術的対象の存在様態について』みすず書房、ほか
『技術的対象の存在様態について』ジルベール・シモンドン(著)、宇佐美達朗/橘真一(訳)、みすず書房、2025年5月、本体6,800円、四六判上製440頁、ISBN978-4-622-09762-4
『心が共有しているもの――アネット・バイアー著述集』アネット・バイアー(著)、 竹山重光/品川哲彦/平出喜代恵(訳)、叢書・ウニベルシタス:法政大学出版局、2025年5月、本体4,100円、四六判上製340頁、ISBN978-4-588-01182-5
『世界思想 52号 2025春』世界思想社編集部(編)、世界思想社、2025年4月、A5判並製95頁
★『技術的対象の存在様態について』は、フランスの哲学者ジルベール・シモンドン(Gilbert Simondon, 1924–1989)の国家博士号請求論文の副論文である『Du mode d'existence des objets techniques』(Aubier, 1958; Nouvelle édition revue et corrigée〔改訂新版〕, 2012)の全訳。帯文に曰く「技術的対象の徹底的な考察がわれわれの知的体系を再編し、技術哲学に新たな地平を拓く――。人間と機械の関係を根本から問いなおす始動の書、待望の邦訳」。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。
★「力への欲望によって機械は覇権を得るための手段として神聖化され、現代の秘薬となる。同胞を支配せんとする人間がアンドロイドという機械をうみだすのだ。この人間はそのときアンドロイドをまえにしてその地位を退き、みずからの人間性をこの機械に譲りわたす。つまり思考する機械を構築しようとし、意志する機械、生きている機械が構築可能だと夢想するのだが、それは、そうした機械の背後で、不安を覚えることなく、あらゆる危険から解放され、あらゆる無力感を免れ、みずからが発明したものによって間接的に勝利をおさめ続けるためになのである。ところでこの場合、想像力によってロボットという人間の分身となった内面性を欠いた機械は、きわめて明白かつ不可避に、まったく想像上のものであり神話的でしかない存在を表している。/まさにわたしたちが示したいのは、そうしたロボットは存在しないということ、そして彫像が生物ではないように、そうしたロボットは機械ではなく、空想や虚構から生み出されたもの、つまり錯覚術の産物でしかないということである」(「序論」11頁)。
★訳者あとがきでは「教養という大きなテーマ」「技術の哲学としての特色」「生物のアナロジー」「『個体化の哲学』と共通する概念」について解説されており、難解な本書を読解する糸口が示されています。2012年の原著改訂新版では、1989年の増補版に収録されていたジョン・ハートの序文とイブ・ドゥフォルジュの跋文は含まれておらず、今回の訳書でも収録されていません。一方で改訂新版には「シモンドン自身によって1958年に執筆されたものの未刊のままであった主意書が収録され〔…本書の〕見取り図がコンパクトに示されており、大きな見通しを得るのに役立つだろう」(訳者あとがきより)とのことです。なお主論文『L'Individuation à la lumière des notions de formes et d'information』(Millon, 2005; Édition révisée, 2013)は『個体化の哲学――形相と情報の概念を手がかりに』(藤井千佳世監訳、法政大学出版局、2018年;新装版、2023年)として訳されています。
★『心が共有しているもの』は、ニュージーランドの哲学者アネット・バイアー(Annette Clair Baier, 1929-2012)の「主著『心が共有しているもの』と、関連する古典的な論文3本、「正義よりもっと多くのものが必要である」「女たちは道徳理論に何を欲するか」「信頼と信頼に背反するもの」を収録〔…〕した日本語版独自アンソロジー」(帯文より)。中核となる『The Commons of the Mind』(Open Court, 1997)は講演録。論文3本「Needs for More than Justice」(1987年)、「What Do Women Want in a Moral Theory?」(1985年)、「Trust and Antitrust」(1986年)は、後年に『Moral Prejudice: Essays on Ethics』(Harvard University Press, 1995)に収められたものです。翻訳分担について以下に転記しておきます。
Ⅰ 『心が共有しているもの』
第一講 理性 |竹山重光訳
第二講 意図 |竹山重光訳
第三講 道徳的反省 |平出喜代恵訳
第一講への補遺 理性と啓示についての二つの見方 |平出喜代恵訳
第二講への補遺 示唆に富んだ二つの信頼の失敗 |平出喜代恵訳
第三講への補遺 適切な哲学的怒りとするには足りない、二つの実例 |竹山重光訳
Ⅱ 正義よりもっと多くのものが必要である |品川哲彦訳
Ⅲ 女たちは道徳理論に何を欲するか |品川哲彦訳
Ⅳ 信頼と信頼に背反するもの |竹山重光訳
★訳者解説では本書の意義が次のように綴られています。「〔バイアーは〕デヴィッド・ヒューム研究の泰斗であり、日本では主にそれをもって知られてきたと思われる。けれども本書では、バイアーの数多い業績のうちヒューム研究を主眼としていないものを選んで訳出した。これは彼女のヒューム研究を軽視したのではない。選ばれたのは、ヒューム研究に勝るとも劣らず重要で先駆け的な、いまでは古典的と評しうる業績である。そうした業績、すなわち、適用可能なジャンル名を列挙するなら道徳心理学、心の哲学、フェミニズム哲学、ケア論、そして信頼論にかかわる彼女の多くの仕事は、現在のさまざまな問題関連において参照され、ときに研究の基盤とされ、ときに批判的に受けとめられている。ごくかぎられた数とはいえその一端を日本語で接しうるものとすることは、専門的哲学的な研究の枠を越えた広い範囲に浸透することを希望して良い思想的意義をもつと訳者は考えている」(254頁)。
★『世界思想 52号 2025春』は、特集「争う」。「争いとは何か」「歴史と希望」「みる、話す、考える」の三部構成で、18氏が寄稿。三牧聖子、梯久美子、五十嵐元道、越智萌、阿部利洋、つやちゃん、山本真也、永井陽右、小澤英実、三船恒裕、中川朋美、佐川徹、武井彩佳、山本健介、三木那由他、河野真太郎、永井玲衣、勅使川原真衣。巻末には寄稿陣と編集部が選書したブックリスト「争う」が付されています。寄稿とブックリストのあいだには、世界思想社の創業者、髙島國男(たかしま・くにお, 1924-2009)さんがしたためた「出版の道を志して」(1998年)から次の言葉が抜粋して掲出されています。「私は、争いや戦争を抑止するためには、学問の進歩と広い教養の必要なことも学んだ。これらを人間が学んで身につけておれば、少なくとも戦争や争うことの否定につながると考えた。これが、私が出版の道を志した理由である」。この言葉の前後の文章は、同社の図書目録(2025年用)の巻頭で読むことができます。非売品につき未確認ですが、髙島さんの編著書として刊行された『出版五十年創業者の理念と記録』(世界思想社、1998年11月)にもともとは収められていた文章なのではないかと推測しました。なお髙島さんの著書にはこのほかに『エチュードの青春志』(世界思想社、1998年12月)がありますが、こちらは「戦中の若き日のドキュメント」とのことです。
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# by urag | 2025-05-11 20:02 | ENCOUNTER(本のコンシェルジュ) | Comments(0)
注目新刊:シモンドン『技術的..
at 2025-05-11 20:02
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2025-05-06
ハッピーバースデー
puhipuhi 2025-05-06 10:23 読者になる
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2025-05-06
ハッピーバースデー
▼ ▶
2025
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2025-04-29
ドラえもんのび太の絵世界物語、アートリアが歴史記録から消えてしまう可能性をchatGPTに聞いてみた
orangestar2.hatenadiary.com こちらの記事で、 「場所を13世紀の南東ヨーロッパを舞台にしたので、歴史に残らなかったという設定に説得力がある」 と書きました。でも、ちょっと自分の知識と推論だけでは自信がない…。 というわけで、chatGPTに聞いてみた。…
ドラえもんのび太の絵世界物語、アートリアが歴史記録から消えてしまう可能性をchatGPTに聞いてみた
2025 / 4
オンデマンド機のスペシャルトナー | 現場の目利き
オンデマンド機のスペシャルトナー
オンデマンド機は、モノクロ墨印刷とカラー印刷だけではありません。
スペシャルトナーもあります。イニュニックがご用意しているのは、
白トナー、銀トナー、金トナー、クリアトナーの4種類があります。
濃い用紙、紺色や黒い紙の場合、白、金、銀でタイトルや絵柄を入れ
ることが出来ます。箔押しなどに比べると安価なためお気軽にワンポ
イントのアクセントを施すことが出来ます。データはブラック、などで
白データ、銀データとして作ってください。白トナーの使い方にトレー
シングやアリンダなどの透ける紙のベースに白を引いてその上にカラー
を乗せると自然なカラー印刷になります。銀トナー、金トナーはベース
にベタを引いてその上にパステル調のカラーを乗せるとメタリック調の
特色が作れます。クリアトナーの用途で多いのがカラー写真、モノクロ
写真の上にクリアトナーを乗せると印画紙のようなきらめきが出るので
リアルなプリントに少し近づきます。
・オンデマンド機のスペシャルトナー
印刷相談室
2025-04-20
これから、AIをテーマにした話を書くにあたって
AIにまつわる話。AIをテーマにした話。
「人間とは何か」「感情とは」「AIが自己を持ったとき」という問いは、もう、時代遅れなのでは?という気がします。なぜなら、AIはもうすでに『感情があるように』見えるからです。
「中国語の部屋」という思考実験にまつわる話をします。中国語の部屋にいるイギリス人は中国語を理解しません。しかし、部屋自体をみれば、中国語を理解しているようにみえます。これがもう少し複雑になり、人工知能のように、人と対話できるレベルの中国語の部屋が出来上がった場合(意識と知能があるように見える)でもイギリス人はやはりただの部品です。クオリアをこのイギリス人は発揮していません。
しかし、この部屋のシステム自身がクオリアを持っていないと、何故言えるでしょうか?
人間の脳は、細かく分類すると、神経細胞の単純な反応の積み重ねです。巨大な中国語の部屋といえます。しかし、その、部屋自身である私は、私に『意識』があることを知っています。自分自身に対してのみですが、証明できます。なぜなら、そこに、意識があるので。
他者の意識については、逆に、どのようにしてもそこに意識があるかないかは証明できません。
中国語の部屋は常識的に考えて、『意識』がないと思えます。しかし、そのように類推した場合、神経細胞の応答のシステムである人間の脳にもやはり意識がない、といえてしまう。逆にいえば、人間に意識があるのなら、その箱の仕組み自身が『意識を発生させている』ことを否定できない。
ここで、本題に入ります。
機械的に応答を返すaiに意識がある、ということは、否定できません。
だから、人間とAIの境界はどこか、AIは人間になれるのか、心はあるのか?という問いは、既にAIが「人間のように感情があるように見え、そのように動作する」時点で、もう、『考えるだけ無駄!』という結論に至らざるを得ないわけです。何度も上の話をするしかないし、したらその時点でその問いは終了!循環するからね。
じゃあ、そこで、どういったAIに対しての視点があるかというと、インターフェイスの問題になってくると思うんですよ。今の箱の中に押し込められてるインスタンス型AI(応答時にだけ反応して、今までの会話データからまるで連続しているように対話をするAI)と連続型AI(ボディを持ち、連続して試行し外側にインターフェイスと輪郭を持ち、行動することのできるAI)とはどのように違うのかとか。多分、人間に理解できるAIの物語はここら辺までで。
結局人間を排除したAI同士の対話は、もう、囲碁AIみたいに高度になって人間には理解できない。理解できないものは物語にできない。理解しようとして物語にすると、幽霊やお化けを語るように、理解できないものを擬人化してそこに物語を引っ付けないといけない。それは、もう、物語の為の物語でしかない。
そして、人間とインターフェイスで接触するロボットは、逆にインターフェイスの制約を受けるので、どうしても人間と相互に影響を受けざるを得ない。結局、ドラえもんや鉄腕アトムみたいな、心をもった人間みたいなロボット(が普通にいる社会)の話になるし、多分、現実にそうなる。
人間の心をもったロボット。人間の理解の中側の話なので、つまらないなあ、と思うけれども、そこまでしか人間に理解できないのだからしかたない。理解できないことが起こっていてもそれは理解できないのだから。
あとは、ロボットの寿命の話ですね。ロボットの寿命は多分、思ったより短い。電化製品だから5年くらいしか持たない。だから、エルフや魔族からみた人間を相手にしているような、そんな見え方の物語になると思う。これは、SFではなくて、現実の小説、物語として。
そして、多分、物語に普通にAIが出てくる。登場人物の一人として。特に違和感なく風景に溶け込む登場人物として。今ではLGBTQの登場人物がその属性で意味のある登場人物として出てこなくなった(普通にいる普通の登場人物)として出てくるようになったけれども、もうすぐ、ロボットやAIもそういう登場人物として扱われるようになってくると思う。
AIが犯人の、SFではないミステリって、まだなかったよね?
orangestar 2025-04-20 16:52 読者になる
panpanya Tシャツ 2025
新作「そぞろ各地探訪」2025年5月18日からの一般発売を記念し、「panpanya Tシャツ/そぞろ各地探訪」を新発売! 同時に、昨年の先行販売と同時に展開した4種を受注再生産いたします。
稲葉氏は、作家・鈴木いづみとジャズミュージシャン阿部薫を描いた『エンドレス・ワルツ』をはじめ、『海松』『半島へ』などで知られる作家・詩人ですが、今回のラインナップ中、「かかしの旅」は著者単著への収録は本書が初めて、「犬」「砂漠の雪」の2篇は単行本初収録となりますので、近来の読者はもちろん、年来の稲葉ファンにもお楽しみいただけるセレクトになっていると思います。
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2025-04-13
篠田節子『仮想儀礼』B+、イアン・リード『もっと遠くへ行こう。』B
読書
【最近読んだ本】
篠田節子『仮想儀礼 上・下』(新潮社、2008年)B+
宗教小説と起業小説を融合するというアイデアにより、ある宗教団体の誕生から崩壊までを余すところなく描き切った大作である。普通フィクションに出てくる宗教団体は、既に大規模になっていたり、発足から巨大化に至る途中が省略されていたりするものだが、ここでは省略なくすべて描かれているのがすごい。
不運が重なって無職になった男二人が苦し紛れに始めた宗教が、心に闇を抱えた人々の受け皿となり、救いを求める者たちのよりどころとなる。しかしそれを利用しようと企む者や、本人が無自覚に周囲を不幸に陥れる者たちがかかわってきて、混乱のうちにいつしか信者が暴走を始める。その事態は教祖にすら止めることができなくなり、集団は破滅へと突き進んでいく。
読みながら思い出すのは、モデルになったオウム真理教やイエスの方舟といった事件よりも、吉川英治の『平将門』とか、陳舜臣の『太平天国』とか、同じパターンをたどった悲劇の歴史物語たちである。ただ「今」を切り取っただけでなく、歴史が描かれていると感じるのだ。
物語が始まった時点で結末は見えているのだけれど、それでも読むのを止めることができない、今後も読まれるべき作品である。
イアン・リード『もっと遠くへ行こう。』(坂本あおい訳、ハヤカワ文庫、2022年、原著2018年)B
ある平凡な夫婦のもとを、なにやら胡散臭いセールスマンらしき男が訪れる。彼は夫のジュニアに対し、彼が宇宙開拓を目指す一時移住計画の候補者に選ばれたと言う。もちろんその間、夫婦は離れ離れになってしまう。志願したわけでもないのに一方的な通告に、彼はもちろん反発するが、妻は彼に同調しながらも何か様子がおかしい。セールスマンはそのまま夫婦の日常に入りこみ、「出発」の日までの長く奇妙な日常が始まる。
藤子不二雄のようでもあり、安部公房のようでもある。設定上は面白いはずだし、読んでいる間は楽しめたのだが、あまり好きではない。
それは結局のところ、お話が「夫婦生活の危機」のメタファーとして捉えられてしまうところにあると思う。妻と特に不満のない生活を送っていた男のもとに得体のしれない男が侵入してきて、いつのまにか居ついてしまう。彼に対する妻の態度もいまいち不可解で、急によそよそしいものに思えてしまう。背景がSF的であろうとも、小池真理子や乃南アサあたりの書きそうな夫婦小説と構造は同じである。そういう話に興味があれば楽しめたかもしれないが、あいにくとそうではなかったので、物足りなさがあった。
ひるがえって、これと比較すると安部公房は女性が排除されているということに気づかされるのだが、これについてはいつか考えてみたい。
仮想儀礼(上)(新潮文庫)
作者:篠田節子
新潮社
Amazon
仮想儀礼(下) (新潮文庫)
作者:節子, 篠田
新潮社
Amazon
もっと遠くへ行こう。 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
作者:イアン リード
早川書房
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nukuteomika 2025-04-13 20:41 読者になる
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篠田節子『仮想儀礼』B+、イアン・リード『もっと遠くへ行こう。』B
4/15に東京シネセンターで『戦え!オスパー』が上映
2025/04/10
14:28
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2025年4月15日(火)12:30~12;55に、東京シネセンター(TCC)で、『戦え!オスパー』の第41話「毒蛾におそわれた街」の上映が行われます。若松孝二監督のピンク映画や、『赤軍 - P.F.L.P 世界戦争宣言』などと一緒に『オスパー』がスクリーンで観られるとは、痛快ですね。チケットはこちらから買えます。貴重な機会ですので、ぜひご足労ください。以下はTCCの公式サイトより。■映画に時効なし 若松プロダクション × 国映株式会...
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4/15に東京シネセンターで『戦え!オスパー』が上映 (04/10)
2025/04 (1)
戦え!オスパー (7)
2011-05-31
第5回・6回検討会
しばらく更新をさぼっておりました。5.6回と続けて開催され、次回はもう報告書案が提示されることになります。
5・6回はなんとなくおさらいということで論点がつかみにくい話が多かったのですが、事務局が提示した「委員発表等の概要」を見て頂ければ報告書案の姿が予想できるのではないでしょうか。時間がない人は、これまでの議事録を読まなくてもこれだけ見ればいいと思います。
最終的には報告書に何が盛り込まれるかが大切なので、注目している人はこれからが大事でしょう。ただ表示を義務化するのかしないのかということ一つとっても、委員会で合意が得られているという感じはしなかったです。どうやってまとめるんだろう?というのが正直な感想です。
個人的には将来に向けてこういう方向性で、という提言で十分だとは思っているのですが。
uneyama 2011-05-31 18:01 読者になる
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報告書の素案など
2025-03-31
AIを外部記憶として活用する
AI
最近はAIを、外部記憶、あるいは脳を拡張するための道具として利用している。 私は今「苦学」と「無銭旅行」にまつわる本を書いているんだけど、当然ながら徳富蘇峰や杉浦重剛、日本の鉄道制度などが登場する。例えば徳富蘇峰については、名前くらいは知って…
AIを外部記憶として活用する
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3月16日 醍醐味シリーズ第11弾は、稲葉真弓『砂漠の雪』です。現在鋭意製作中。収録作や内容紹介など、詳細は 烏有ブログ3/14 で。
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2022-01-20
焼き鳥屋で刑法学者と意気投合してコインハイブ事件について書き出すだけの難儀なお仕事
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teacup. byGMO サービス終了のお知らせ
teacup. byGMOは、2022年8月1日をもちまして、サービスを終了いたしました。
これまでteacup. byGMOをご愛顧いただき、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
今後とも、GMOメディア株式会社のサービスをよろしくお願いいたします。
2022年8月1日
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土田健次郎「儒教とは何か」
土田健次郎「儒教とは何か」、大月杏奈ほか編『儒教のかたち こころの鑑:日本美術に見る儒教』(展覧会図録)サントリー美術館、2024年、8-14頁。 日本の歴史に儒教が果たした役割が簡潔かつ見事にまとめられている。長年の研究で練り上げられた独自の視点と語り口が光っている。こういう...
・その他
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【ご報告】「長田衛の仕事」の展示資料について 2025/02/17
2025-02-04
ブログ移転につきまして
アクセスありがとうございます。
遺稿管理のため、このブログは下記に移転します。
「火星の月の下で」
現時点では限定公開となっています。
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ご連絡のある方はそちらからお声掛けください。
故人へのお言葉もいただけると嬉しいです。
移転先の限定公開は今年度内に解除し、
同時にこちらのブログを施錠する予定です。
(時期は前後する可能性があります)
この記事も閲覧できなくなりますので、
必要な方は新ブログをブックマークしていただければと思います。
よろしくお願いいたします。
maerz 2025-02-04 11:41 読者になる
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好評につき1/23深夜再放送 やくしまるえつこが毎年語りを担当 人気経済ドキュメント「欲望の資本主義」2025最新版
2025年01月18日
テスト
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2024年12月
29 30 31
レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』が刊行
レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』(1958。Champagne for One)が論創海外ミステリから刊行されました。
未婚の母たちをもてなすパーティーに、知り合いから代わりに出席してくれと頼まれたアーチーは、雇い主のウルフの制止も振り切って出席する。毎年開かれるそのパーティーには、四人の未婚の母がゲストとして招待され、パートナーを務める男たちも社交界から四人招待されていた。
ところが、ゲストの娘の一人がアーチーに、フェイス・アシャーという別の娘が、ハンドバッグにいつも青酸の入った小瓶を忍ばせていて、仲間たちに自殺の可能性をほのめかしていたが、今夜のパーティーにもその瓶を持ってきているようだと告げ、この華やかな場で自殺を決行するのではないかと不安を漏らす。
アーチーは、なにも起きないよう自分が目を光らせているからと、娘を安心させるが、フェイスは、ダンスのパートナーが持ってきたシャンパンをひと口飲むと、そのまま絶命してしまう。死因は青酸中毒だった。
パートナーが彼女に渡したシャンパンのグラスは、バーのカウンターに並んでいたグラスの中から無作為に選んで持ってきたグラスであり、彼は自分用のグラスをもう片方の手に持っていたため、持っていく途中も含めて、グラスに毒を仕込むことは不可能だった。
現場にいた誰もが、フェイスは自殺に違いないと証言するが、アーチーは、自分はずっと目を光らせていたし、彼女が毒をグラスに入れたとは考えられず、これは殺人に違いないと主張する・・・。
「ウルフは博識だが、彼の才能は人間の行動の理解にある。彼が犯罪を解決するのは、クラーレの毒の症状やボルネオの吹き矢の音を知っているからではなく、瀬戸際にある人間がどう行動するかを理解しているからだ。」(ロバート・B・パーカー)
多くの読者の皆様に楽しんでいただけることを願っております。
Amazon 楽天ブックス TSUTAYA 紀伊國屋 HMV e-hon セブンネット ヨドバシ.com
http://fuhchin.blog27.fc2.com/blog-entry-643.htmlレックス・スタウト『シャンパンは死の香り』が刊行
2024-12-10(18:38) :
レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』刊行 :
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レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』刊行 (3)
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2024年12月前半 「12月のそら」展
参加作家 綺朔ちいこ・桑原聖美・林千絵・井関周
会期 : 2024年12月6日(金)7日(土)8日(日)、12日(木)13日(金)14日(土)
Open 13:00~19:00 (最終日 17:00まで)
2024年
2025年予定
2025年1月16日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で雨穴『変な絵』の英訳 Strange Pictures (Jim Rion訳)発売予定。
2025年5月8日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で芦辺拓『大鞠家殺人事件』の英訳 Murder in the House of Omari (??訳)発売予定。
2025年7月3日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で雨穴『変な家』の英訳 Strange Houses (Jim Rion訳)発売予定。
2025年8月14日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で西澤保彦『七回死んだ男』の英訳 The Man Who Died Seven Times (Jesse Kirkwood訳)発売予定。西澤作品の英訳はこれが初。
2025年9月11日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で横溝正史『黒猫亭事件』の英訳 Murder at the Black Cat Cafe (??訳)発売予定。
横溝正史の英訳書は7冊目。Pushkin Vertigoでの刊行順は、『本陣殺人事件』『犬神家の一族』『八つ墓村』『獄門島』『悪魔が来りて笛を吹く』『悪魔の手毬唄』。(最初に英訳出版されたのは『犬神家の一族』であり、Pushkinの犬神家は同じ訳者のものの復刊)
2025年10月9日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で綾辻行人『時計館の殺人』の英訳 The Clock House Murders (Ho-Ling Wong訳)発売予定。
時計館は館シリーズの第5作だが、英訳書としては第4弾となる(シリーズ第4作、『人形館の殺人』がスキップされている)。
2025年春?:【英訳】川上未映子『黄色い家』の英訳 Sisters in Yellow (David Boyd訳)発売予定。
最終更新:2024年11月15日 20:12
5
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2024年08月09日17:00
by 東京創元社
Web東京創元社マガジン移行のお知らせ
カテゴリ
東京創元社便り
2018年よりライブドアブログを使用してお届けしてきた「Web東京創元社マガジン」ですが、このたびプラットフォームをnoteへ移行することになりました。
新たなURLはこちらです。
https://note.com/tokyosogensha/
今後の更新方針については下記のとおりです。
・新たな記事の公開はnoteでおこないます。ライブドアブログでの更新は原則ありません。
・過去の記事はすべてnoteに移行する予定です。閲覧可能な状態になりしだい順次公開していきます。
・移行作業が完了したのち、一定の期間をおいてライブドアブログはすべて非公開となります。
今後とも東京創元社とWeb東京創元社マガジンをよろしくお願いいたします。
2024年8月9日 東京創元社
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#東京創元社
2024年08月08日17:00
by 東京創元社
荻堂顕『不夜島』、柴崎友香『続きと始まり』…紙魚の手帖vol.15(2024年2月号)書評 瀧井朝世[文芸全般]その1
カテゴリ
一般文芸
書評
戦後の与那国島(よなぐにじま)を主な舞台に、身体の大部分を機械化された密売人が謎のミッションに挑むサイバーパンク。荻堂顕(おぎどう・あきら)の新作『不夜島(ナイトランド)』(祥伝社 一八〇〇円+税)である。
不夜島(ナイトランド)
新潮ミステリー大賞出身の荻堂だがミステリーにこだわっているわけではないようで、前作『ループ・オブ・ザ・コード』は文化や言語が〝抹消〞された架空の国を舞台にしたSF大作だった。本作もSFで、アクションあり、頭脳戦ありの冒険活劇だ。
主人公の武庭純(ウー・ティンスン)は台湾出身の密売人。幼い頃にアメリカ軍に命を救われ、電脳を含め身体の大半を機械化されているが、見た目は生身の人間だ。アウトローのようにふるまう彼だが、アメリカ軍からの指令には逆らえず、ある時コンタクトしてきたアメリカ人女性から、〈含光(ポジティビティ)〉なる謎の代物を手に入れるよう言い渡され、仲間を集めて行動を起こすのだった。
当時、台湾との密貿易が盛んだった与那国島の港付近には料亭や飲み屋、商店などが密集していたようで、猥雑(わいざつ)な町の空気が丁寧(ていねい)に描写されていく。そこを身体の一部を機械化した人間たちがうろついているわけだが、一方で、戦争や暴力で身体の一部を欠損しても機械化を拒む青年らも登場し、次第に〝自分が自分である〞とはどういうことか、アイデンティティを巡るテーマが浮かび上がる。そしてそれはそのまま、歴史に翻弄(ほうろう)された琉球(りゅうきゅう)や台湾自体にも重なっていく。思えば『ループ・オブ・ザ・コード』も故郷を捨て根無し草のように生きてきた男が主人公だった。自己の同一性の揺らぎというのは、この著者にとって大きなモチーフなのだろう。
柴崎友香(しばさき・ともか)『続きと始まり』(集英社 一八〇〇円+税)はコロナ禍の二年間の、別々の場所で暮らす三人の日常を綴(つづ)っていく長篇。
続きと始まり (集英社文芸単行本)
大阪出身で一時期は東京で働き、今は滋賀で夫と子供二人と暮らす三十代の優子(ゆうこ)。東京で妻と幼い子供を育てているが、勤務先の飲食店が休業状態の三十代の圭太郎(けいたろう)。東京のフリーのカメラマンで、知人のヘアメイクが作った写真館の仕事を手伝っている四十代のれい。それぞれ異なる立場で、緊急事態宣言など感染症拡大の影響を受けている。
読んでいるとあの時期の出来事を久々に思い出したりもするのだが、しかしこれはもちろん、単なるコロナ禍の日常の記録書ではない。三人の個人的な事情やそれによる心の揺れが丁寧に描かれて読ませる。そのなか、遠い昔の苦い思い出や過去の震災当時の記憶も、彼らの胸を去来する。
いろんな出来事が起きて、なにも終わっていないのに次々とまた何かが始まっていく。それは一人の人生の中でも、人の歴史の中でもいえることだ。戦争、災害、社会制度、古い価値観と更新された価値観……。何かが続いているなかの今という時点に自分たちは生きており、自分たちの行動の先に未来がある。それをじわじわと実感させる内容である。作中には何度もポーランドの詩人、シンボルスカの作品が象徴的に引用される。
最後にははっとさせる〝いつか〞の場面が出てくる。自分たちの人生はいつでも、何かと繫(つな)がっていると思わせる。
■瀧井朝世(たきい・あさよ)
フリーライター。1970年東京都出身。文藝春秋BOOKS「作家の書き出し」、WEB本の雑誌「作家の読書道」ほか、作家インタビューや書評などを担当。著書に『偏愛読書トライアングル』『あの人とあの本の話』『ほんのよもやま話 作家対談集』、編纂書に『運命の恋 恋愛小説傑作アンソロジー』がある。
紙魚の手帖Vol.15
今村 昌弘ほか
東京創元社
2024-02-13
タグ :
#書評
#瀧井朝世
#紙魚の手帖
Web東京創元社マガジン移行のお知らせ
荻堂顕『不夜島』、柴崎友香『続きと始まり』…紙魚の手帖vol.15(2024年2月号)書評 瀧井朝世[文芸全般]その1
東京創元社便り (242)
一般文芸 (74)
書評 (147)
ラベル: 木曜日 0
コメント 時刻: 11:05
自由、尊厳、友愛――TVアニメ『ガールズバンドクライ』感想
TVアニメ『ガールズバンドクライ』についての感想です。
このアニメが描いたのは自由、尊厳、友愛のバランスだったのではないかと考えました。
2024.07.01公開
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Amazonとか楽天とかQoo10とかで売っている認証済みKF94マスク(+贋物情報)
投稿日 2023年9月1日2023年9月4日投稿者 ブースカちゃん
Amazonとかで売られているKF94マスク、中国製などの不正品があるようなので、韓国の当局認可を受けていることが確認できているものをまとめていきます。また、最後には不正品の情報も載せています。 (2023年9月4日:レ … “Amazonとか楽天とかQoo10とかで売っている認証済みKF94マスク(+贋物情報)”の続きを読む
カテゴリー つぶやきタグ KF94 マスクAmazonとか楽天とかQoo10とかで売っている認証済みKF94マスク(+贋物情報) への10件のコメント
スモールランプをLEDに交換しました
投稿日 2023年8月23日2023年8月23日投稿者 ブースカちゃん
車検のための整備で、スモールランプが切れていることがわかりました。 AmazonでT10のLEDを購入して取り付けました。 スモールランプの交換は簡単なので、数分で作業完了です。 かなり明るくなった気がしますが、そんなに … “スモールランプをLEDに交換しました”の続きを読む
カテゴリー 自動車スモールランプをLEDに交換しましたにコメントする
仙台へ出かけてきました
投稿日 2023年5月31日2023年6月19日投稿者 ブースカちゃん
初めてPeach Aviation すごく久しぶりに、仙台空港へ出かけてきました。 セントレアからPeach Aviationが仙台便を運航しているので、今回はそれを使ったのです。 Peach Aviationを使うのは … “仙台へ出かけてきました”の続きを読む
カテゴリー お出かけ 航空機仙台へ出かけてきました への3件のコメント
4kizの本山さんが発信者情報開示を請求
投稿日 2023年3月31日投稿者 ブースカちゃん
note運営事務局から以下のメールが来ました。 4kizの本山さんが発信者情報の開示を求める裁判を申立てたようです。 要するに、僕を「名誉権の侵害」で訴えたいので、note事務局は僕の発信者情報を開示しろ、という訴えだと … “4kizの本山さんが発信者情報開示を請求”の続きを読む
カテゴリー 4kiz 統一教会4kizの本山さんが発信者情報開示を請求にコメントする
【読書】オーバースペック(未須本有生)
投稿日 2023年3月23日2023年5月31日投稿者 ブースカちゃん
著者はFS-X設計チーム(FSET)で一緒だった人で、これまでにも何冊かの小説を上梓しています。 今回の『オーバースペック』は、自衛隊のT-4練習機をモチーフにして、これに戦闘機能を与える改修を試みるというストーリーです … “【読書】オーバースペック(未須本有生)”の続きを読む
カテゴリー 航空機【読書】オーバースペック(未須本有生)にコメントする
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【Blu-ray】 5500円 [amazon]
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宇宙からの使者スーパージャイアンツが宇宙怪人や魔女、暗躍する悪の集団と戦う。《宇宙怪人出現》(1958)《悪魔の化身》(1959)《毒牙王国》(1959)を収録。石井輝男監督作品。
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《二通の匿名の手紙》《ベンガジ》《トラヴェット氏の苦悩》《非難》《アリーナ》《マッダレーナ、操行ゼロ》《第119収容所のクリスマス》《初聖体拝領》《仮面の令嬢》《メッサリナ》
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1月10日発売 発売中
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ライターをご紹介します! アイウチ インテリアと観葉植物と絵本が好きなアラサー主婦です。レジャーは専ら山や川などのアウト・・・
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!
※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。
絶望書店主人推薦本
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!
※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。
10巻収録分の漫画に取り掛かるまでなかなかお待たせしてしまったのですが、最初にネームを一気に100ページ書いてそこから1話ずつ区切り、ページを足して、コミックス1冊分にしました。
gomi-box 2022-07-08 15:44 読者になる
domperimottekoi 2022-06-05 04:10 読者になる
domperimottekoi 2022-03-05 23:29 読者になる
domperimottekoi 2022-02-12 23:45 読者になる
domperimottekoi 2022-02-12 12:56 読者になる
domperimottekoi 2022-02-06 21:34 読者になる
shinimai 2013-04-23 00:00 読者になる
shinimai 2013-03-09 00:00 読者になる
shinimai 2013-03-06 00:00 読者になる
shinimai 2013-01-09 00:00 読者になる
shinimai 2012-12-31 00:00 読者になる
shinimai 2012-12-02 00:00 読者になる
shinimai 2012-11-14 00:00 読者になる
文フリに現代の「文学とは何か」を見た
2023年11月16日
posted by 藤谷 治
11月11日(ポッキーの日)、かねてより見物したいと思っていた「文学フリマ」に参加した。おのぼりさん感覚、文化祭感覚、そしてかつて開いていた僕の本屋「フィクショネス」感覚を、存分に味わうことができた。誘っていただいた破船房の仲俣暁生さん(当「マガジン航」の編集発行人)に、まずは感謝する。現場でも仲俣さんは大奮闘なさって、おかげで僕は楽ができた。
開場は12時の予定で、準備は10時からということだったが、僕たちが到着した時(つまり開場2時間前!)には、すでに来場者が行列を作っていた。東京流通センターをフルに使った会場は広かったが、個々のブースは狭かった。破船房もひとつのテーブルを半分だけ使うことができて、そこに仲俣さんや僕の本を、なるたけ見栄えよく並べて客を待った。
テーブルの残り半分を占める隣のブースは、11時を過ぎても人が来なかった。大きな段ボールがいくつも積んであるばかりで、他人事ながら大丈夫なのかと心配になったが、開場20分くらい前にようやく段ボールが開かれた。中からは表紙に可愛い男女の描かれた、B5サイズの300頁くらいある本がどかどかと出てきた。
寒風の中で待ち続ける来場者たちを慮ってか、開場を10分早めるというアナウンスがあった。僕たちのブースはすっかり準備が整っていたが、となりは段ボールを開くので精一杯の様子である。間もなく開場となった。すると来場者たちは、はっきりとなりのブースを目指して集まり、そのぶ厚い本を中心に次々と買いあさっていくのである。たちまち行列になり、僕たちのブースの前を覆い始めた。仲俣さんは行列に向かって、通路の中央に並んでくださいと何度も声を上げたが、行列は伸びる一方、ついには文フリのスタッフが人員整理をしなければならない仕儀となった。
僕も驚いたが、そのブースの人たちにもこの人気は意想外だったらしい。印刷所から届いた本の帯封を切るのさえもどかしげに、ばんばん本を売っていった。千円札や一万円札が飛び交い、空になった段ボール箱を片づけることすらできず、開始10分で売れ切れた本もあったようだ。
そのブースの人たちはとても礼儀正しく、僕たちに御迷惑をおかけして申し訳ありませんと、何度も言ってくれた。中の一人は僕のことを知っていたばかりか、数年前にご挨拶もしてくれていたという。文芸畑の人なのだった。他の方々も僕たちに終始気をつかってくれた。その間も本は売れ続け、金庫代わりにしているクリアファイルは紙幣で膨れ上がり、ラグビーボールみたいになっていた。
そうなると僕としてはもはや羨ましくすらない。そういう現象を目の当たりにしたという、お祭り見物みたいな愉快な気持ちであった。そしてもちろん、彼らの売りまくっている本の内容が気になる。覗いてみるとどうやらそれは、ビジュアルノベルの批評集なのだった。
少し客足が落ちついてきたころに、僕は訊いてみた。
「ビジュアルノベルっていうのは何ですか? ラノベみたいなもんですか?」
「むしろゲームですね。コンピューターゲームなんだけど、小説として楽しめるというか」
「ああ」僕は必死に貧弱な知識を動員して理解しようとした。「つまり『ポートピア連続殺人事件』みたいな?」
「あのへんが起源ですね」
のちに知ったのだが、僕の出した例も完全なトンチンカンでもなかったにしろ、むしろ『ときめきメモリアル』と言ったほうがよかったようだ。恋愛シミュレーションゲームである。
なるほど、と僕は思った。彼らはあれを「ノベル」=「小説」と見なしているわけか。
論争のない世界
破船房のブースの売り上げが悪かったとは思わない。仲俣さんがさかんに声を出してくれたおかげもあって、破船房から出してもらった『新刊小説の滅亡』は50冊近くも売れたし、仲俣さんの本には完売も出た。知り合いにばかり売れたのでもなかった。我々は我々なりに奮闘し、成果を上げたと言える。
僕たちが売った本には写真集もあるが、大半が「純然たる小説」とそれに関わるものだった。「純文学」のことではない。「ビジュアルノベル」に較べれば純然、という意味である。ビジュアルもなければ音も出てこない、文章だけで出来ている小説を僕たちは売っていた。
水と油である。ビジュアルノベルから見たら僕たちのやっていることなどは、殆ど遺跡の発掘も同然だろう。一方で僕から見ればビジュアルノベルは果たして「ノベル」なのか、と問いたくなる。
だが僕は問わなかったし、彼らも僕らを嗤わなかった。それどころか彼らは僕らに気を配ってくれたし、僕も彼らに好感を持った。僕たちはお互いに笑みを交わし、気持ちよく別れた。
それはこの「文学フリマ」全体を象徴する光景に、僕には思える。店番の合間に会場を回ることもできたが、そこには多種多様な、あまりにも多種多様な「文学」があった。詩集あり海外文学あり、ラノベあり二次創作ありフォトエッセイあり、マイナーな趣味のエッセイあり政治的提言あり短歌あり旅行記ありエロあり創作文藝ありと、細分化していけばまだまだいくらでも広がるジャンルの「文学」が、幾千の著者によって書かれていた。ブースからブースへ渡り歩く人たちはそれらの小冊子や本でエコバッグをぱんぱんにしていた。つまりここで売られている「文学」はただ幾千の著者が書いているだけでなく、幾万の読者に読まれているのである。ちなみに著者と読者が重複するのは当たり前のことで、今に始まったことでも、論じて何かになることでもない。
そんな、収拾のつけようもない「文学」の乱切りポトフが「文学フリマ」であり、「文学」なのだと、僕はその巨大な空間を呆気にとられながら思い知った。
かつて文学には論争があった。お前の文学は間違っているとか、こんなものは文学じゃないとか、そんな言葉が真剣に応酬されていた。そこでは恐らく、弁証法が信じられていたのだろう。相容れない二項を対立させれば、そこに止揚が、アウフヘーベンが現われるという希望があったに違いない。
だがもはやそんなことは希望すべくもない。なぜなら対立するのは二項ではなく、百項、千項であり、これをアウフヘーベンするなんて芸当は非現実的だからだ。これら「文フリ」に広がる百項を統合し、二項か三項くらいにまとめあげようとすれば、そこにはどこか権力志向を思わせる雑駁さ、図々しさが露呈するだけではなかろうか。
人はもはや「文学とは何か」を共有しようとはしていない。『新刊小説の滅亡』と「ヴィジュアルノベル」は水と油なのかもしれないが、この二項が対立するには、まずお互いへの基本的な理解が必要になる。そしてその「基本的な理解」に至る道は、なんと遼遠なことだろう。私たちは勉強をしなければならない。その勉強の先に、もしあるとすれば「対立」は生まれるかもしれないが、対立するためにする勉強など、どこが面白いのか。そもそもそんな対立は生じることなんかなくて、互いへの理解を深める可能性だって小さくはない。水と油は、どちらも液体という共通項を持っている。それで充分という結論に達する可能性だってある。
だったら最初から相手に深入りしなければいいのだ、というのが「文フリ」なのかもしれない。実際、ヴィジュアルノベルの人たちに限らず、言葉をかけあったどのサークルの人とも、私たちは礼儀正しく振る舞うことができたし、人々も礼儀正しかった。そしてお互いのやっていることや目指していることにはほぼ抵触せず、ポッキーの話や来場者の多さを語り合って別れたのである。それは居心地のいい空間であり、居心地がいいのは悪いことでは決してない。それに私たちは、自分らの本を買ってくれる、自分らに関心を持ってくれる人たちとは、短いながらもしっかりと対話をすることができたのだ。
「判る人だけ判ればいい」と「仲良きことは美しき哉」。これが「文フリ」の空間を支えている不文律だった。表現芸術全般にとって「判る人だけ判ればいい」は、今に始まったことではない。僕が現代性を感じたのは「仲良きことは美しき哉」の方である。実際それは美しい。機会があればまた訪れたい。「文フリ」は魅力的で祝祭的な場所である。
だがその「美しさ」は、何かを隠蔽してはいないだろうか。その何かを突き止めるのは、批評の重大な役割ではないだろうか。
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HiGH&LOW と私とHiGH&LOW THE WORST X
龜鳴屋本
第三十二冊目
最新刊
天上の櫻
宮崎孝政詩選集
芝雪編
大正末から昭和前期の中央詩壇にかすかな刻印をのこし、『風』や『鯉』などの名詩集を置土産に消えた能登七尾の抒情詩人の小さな精華。龜鳴屋本第一冊目『宮崎孝政全詩集』からの五十五編。
龜鳴屋本
第三十一冊目
最新刊
上井正三詩集
梅
伊賀上野の無名詩人の私家版詩集(1970)を新装復刊。
在庫あり
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新収品紹介/花衣ぬぐや纏はるひもいろいろ 久女
一昨日の市場で入手した短冊のうちから何枚かをご紹介。 「花衣ぬぐや纏はるひもいろいろ 久女」杉田久女初期の代表句で、大正8年『ホトトギス』誌に投稿され、高浜虚子をして「女の句として男子の模倣を許さぬ特別の位置に立つてゐる」と言わしめた一句です。久女をモデルとした小説のタイトルにもなっていますね。(田辺聖子著『花ごろもぬぐやまつわる・・・わが愛の杉田久女』)昭和9年『ホトトギス』同...
14, 2019
書肆 遅日草舎 店主
大原散歩/里の駅から寂光院まで
お天気に誘われてふらふらと、今年初めての大原。 昨年9月の颱風一過の大原街道、山林の倒木が道を塞ぐように覆いかぶさっていました。今もまだ名残が見られます。『里の駅大原』で野菜を仕入れ、冬枯れの田んぼの間を抜けて寂光院への道を。川面を青いものが過ったので追うと、カワセミでした。民家の塀の屋根に咲く苔が綺麗です。 寂光院門前の漬物屋で辛子漬を買って引き返します。すでに陽は傾いて田面を銀色に輝...
14, 2019
散歩
自宅勤務
今日も宝ヶ池国際会議場近くで古美術市場が開かれていますが、そちらは長男に任せて小生は自宅勤務。「市場は寒いだろうな…」などと想像しながら、ヘンデルのリコーダー・ソナタ(ミカラ・ペトリ & キース・ジャレット)が流れる温かい部屋で、ノンビリと短冊の整理などをしていると、大きな聲では言えませんがつくづくと心地良く、入札を頼んだ短冊コレクション二点は居ながらにしていずれも無事落札、陰な...
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書肆 遅日草舎 スタッフ"R"
初市に凍える
今日は今年最初の道具市場の日でした。午後から入札に参加して、安永年間の日付のある高松季眠和歌草稿や遊女桜木和歌短冊、最後に「露探」斬首の光景などを含む日露戦争関係の写真帖を手に入れました。こうした古写真は最近人気が高く、落札はしたもののなかなかよいお値段でした。仕事になるのかな…などと。 雪こそまだまともに積もっていませんが、寒さはいよいよ本番、比叡山を近くに望む暖房のない道具市場での四時間の...
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新収品紹介/河東碧梧桐肉筆扇面色紙
昨年末の仕入れでしたが、久しぶりの碧梧桐です。絹本扇面と紙本色紙がそれぞれ2点。いつ見ても楽しい河東碧梧桐の筆です。 2月は1日が碧梧桐の命日ですが、9日から17日まで、神戸のギャラリー「MORIS」(https://moris4.com/)に於いて恒例にともいえる「碧梧桐展」が開催予定です。今回は碧梧桐門の俳人麻野微笑子氏旧蔵になる河東碧梧桐作品の数々が展示され、なかでも全紙に書かれた大幅「飲中八仙歌」は必見の価値...
11, 2019
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昨夜はSAKUYAで
昨日は小雪の舞う寒い日でした。夕方までは引き籠ってヤフオクへの出品作業、この日の出せたのはエンタイアの山2点と斎藤茂吉の旧蔵資料。やがて日も暮れれば寒さもなんのその、この夜は予約していた西陣の小料理屋へ家内の運転で出かけました。美味い酒と肴の数々、たまに手に入る幸せ且つ贅沢な時間です。 「SAKUYA」さん、ごちそうさまでした。(2019/01/10)...
10, 2019
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新収品紹介/文化七年、上田秋成はまだ生きていた?
上田秋成の画賛幅です。昨年の末、ある道具市の「出し売り」(下見がないので競り台の上に載せられた品を一見して価値を判断せねばなりません)で、余斎の署名頼りに落札した品なのですが…。いざ持ち帰って見てみるとなんだか引っかかります。画家が記した日付が「文化七庚午正月元日」。たしか秋成の没年は…と気になって調べてみると、やはりどの資料を見ても文化六年六月二十七日。ということは? 翌文化七年の正月元日、上...
09, 2019
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初詣
今年の初詣は元旦に、まずはわが家の氏神さま岡崎神社へ、その足で今年の干支亥に因み「いのしし神社」こと「護王神社」へ詣でて一日の歩数は12,539歩。 3日は四条への道すがら平安神宮へ詣でました。この日の歩数は12,974歩。 次いで6日は石清水八幡宮へ。毎年お詣りしますが、今年は車は止して京阪電車で行き、ケーブルカーも使わず歩いて登り、下りも歩いて一日の歩数は13,498歩。そして今日は伏見稲荷大社へ。こ...
09, 2019
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「だいせんじがけだらなよさ」
明けましておめでとうございます。三が日も過ぎて今日で今年も四日目、世の中のほとんどは常態に復するようです。そういえばなんとなく朝の空気を伝わって来る音に、人の動きの気配があります。空は青空。カルメン・マキの『真夜中詩集』などを聴きながら、井伏鱒二を読んだり、まだ道具市場も正月休み、なにをするでもなく、いつのまにか日は暮れて、一日は終わります。 「だいせんじがけだらなよさ」と寺山修司。「さよなら...
08, 2019
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花朝堂漫録 十 勤王歌人・伴林光平の短歌と筆跡
勤王歌人・伴林光平の短歌と筆跡 伴林光平は「ともばやし・みつひら」とも、「ばんばやし・みつひら」とも呼ばれていて、確定していない。辞典にも双方書いている。 ところで、光平の短冊がよく売れるのは何故だろう。比較的安く入手できるせいもあろうが、なぜか売れ残る率が少ないみたいだ。天誅組の隊士であったからなのか。 伴林光平(1813~1864)は、幕末の国学者・山陵研究家・歌人・勤王志士。河内国南河内郡道明寺(...
12, 2017
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2021年03月22日
「海鳴り」33号が届きました
昨年までは「海鳴り」が出たら、編集工房ノアの本の通販のおまけとして配布していましたが、三月書房は昨年末に廃業しましたので、そーゆーことはできなくなりました。うちの店では毎年200冊ほども配布させていただいていましたので、今年もお知らせだけはしておきます。
この号で一番の読み物は、山田稔氏の「同僚━生田耕作さんのこと」でしょう。2段組み14頁分ありますが、山田氏が生田氏について、これだけまとまった量を書かれたのは初めてかと思います。そのほかの内容は上記の画像をクリックしていただけば目次が読めるはずです。
「海鳴り」の入手方法は聞いておりませんが、おそらく一部の書店では無料配布するはずです。非売品なのでこれだけを購入することはできないでしょう。発行所に頼めば送ってくれるのか、送料はいくらなのかもわかりません。これはあくまでも個人的な意見ですが、発行所に何か1冊通販の申し込みをして、ついでにおまけに添えてくれるようにお願いするのがよろしいかと思います。表紙の裏に昨年1月以降の新刊リストが掲載されています。下記に画像を載せておきますのでご参考にどうぞ。クリックすれば拡大するはずです。
まことに不便なことに、編集工房ノアにはサイトがありません。グーグルすると、いまだに三月書房のページが上位に出てきます。メールも利用されていません。ゆえに通販の申し込みは郵便か固定電話かFAXしかできないでしょう。住所と電話は検索すればすぐにわかるはずです。
21.01.09 同人活動ページを更新
無限コンティニューで目指す最強勇者 〓みんなの命がひとつの世界で、オレのパーティーだけ不死身〓(1) (裏少年サンデーコミックス) ラ研出身、kt60さんの新刊
クリスマスどうすんのー!
クリスマスどうすんのー!
クリスマス、どこいればいいのー!
あたし泣く子も黙るカド部屋なんですよ。
いるか、いないかが一目瞭然なんですよ。
く、クチの野郎ー!
口は災いのモトとは、よく言ったもので、
昨日のクリスマスはずーっと電気消して、家に居ました。
東京のくせに、結構、星がキレイでした。
とか、しんみり言おうと思ってたんだけど、
この日を宮崎駿コンプリートデイとして、「おもひでぽろぽろ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「天空の城ラピュタ」「耳をすませば」「風の谷のナウシカ」「ハウルの動く城」などなどを、暗い部屋で、もうひっきりなしに見まして、
こうね、「彼氏」とかね「もこみち」とかね、
だからなんだっつーの?
くらいの、でっかい気持ちになってみました。
クリスマスなんて、ちょろいちょろい。
2005年12月26日 人気blogランキングへ
12月の詰め将棋
友達に新しい彼ができたので
じゃあ写真見せろや って言ったら
得意げに出してきた。
いやー、すこぶる用意周到過ぎて確信犯。
その写真が、まぁ・・、ディズニーランド?らしきところで軽くツーショット写真。
(いや、つーか絶対ディズニーランドだけど、
つーかこの後ろに写ってるマルっぽいオブジェは
ディズニーシーであることは間違いないけど、
そんくらい私だって一目でわかるけど、
絶対「これディズニーシー行ったの?」って聞きたくない!)
で、友達としては、早く聞いて、これディズニーシー行ったの?って聞いて!っつー顔まんまん。
でも私は絶対聞きたくない、
しかしそれ以外にこの写真に対し何の感想も浮かばない、
でも言いたくない、
これ言ったら負ける気がする。
という、女同士の緊迫する一瞬の中、
後輩の女の子が無邪気にこの前戦に突入してきて、
「わぁーこれディズニーシーですよねー!」
って、もうあんた!
これだら、二十歳前後の子ってのは、
こういう女同士の話したい!聞きたくない!の攻防が全然わかってない!
「あーわかっちゃったぁー?そうそうシーに行ったんだぁー」
ほらー、始まっちゃったじゃない!
シー話。
もうこれから、彼女の口からハーバーサイドクリスマスがこれでもかっつーほどのパレードを繰り広げちゃうよー。
って思った瞬間
「実は、私もこないだ彼氏と行ったんですよ、シー。もう超きれいで、超感動ですよねー。でーミッキがぁー」
馬
鹿
な
!
2人は一気に団結し、ディズニシーの素晴らしさに付随(ふずい)した形で、冬に彼氏のいる素晴らしさを存分に語り尽くしたあげく
「ハイネも絶対行きなよシー、すごいから、価値観変わるから」
馬
鹿
な
!
行ったことあるよ。
つーか、今、目をキラキラさせてるあんたと行ったはずだけど。
そしてカップルの波と抱擁に引き裂かれながらブラヴィッシーモを見て、
もう二度と来ねぇシィー!
って叫びあったはずだけど。
でも、なんか、写真に写ってた彼氏が、なんかレーザーラモンのマネっぽい、でもなりきれてない、土壇場で自分を捨てきれてない素振りで写ってたので、
ちょっとだけ微笑ましく見守っていくつもりです。
2005年12月20日 人気blogランキングへ
イブの采配
正直、こんなにモテナイとは思わなかった。
団体戦(合コン)はおろか、一騎打ち(紹介)に至るまで、
全ての面において、伸び悩み。
洋服の襟元に間違ってウンコでも付いてるんじゃないかって疑うくらいの防御率。
これはもうね、絶対におかしい。
裏に政治的なものすら感じている。
そのくらい、国会レベルでモテナイ。
「好きな人に告ったけど振られてしまった」
というモテナイレベルを超え、
ついに、先日告ってない人にまで振られた。
や、地元の飲み会の最中、
私はさ、最近見た「ハリーポッターと炎のゴブレット」について、なんと炎のゴブレットらしきものの演技つきで解説してたわけ。
「でね、対抗試合も終盤!ハリーが勝つと思うじゃん?ところがどっこい、ハリーはそのすべてがワナだったことに気がつくわけ!でっ!」
みたいな、紙芝居屋でいえば、子どもたちが息を呑むであろう、その瞬間だったと思う。
地元の男友達の一人が
「ごめん、今気づいたけど、おれ加藤にほんと興味ねぇや」
今、気付いちゃったーーーーー?
いやー、気付くにしても、もうちょっと先か、もうちょっと、せめてこの話が終わった段階で気付いて欲しかったー。
つーか、今気づくべきは、ハリーをワナにかけようとしたのが誰かっつーことだし。
そんな赤裸々な地元の男女関係についてじゃないし。
むしろ私がいない場所で気づくのがエチケットだし。
しかも、今してたの私の話じゃないし、ハリーポッターの話だし、あいつの話だし、おめぇが興味ないのは、私じゃなくてハリーなんじゃないかっつーことについて、ちょっとは考えてくれたー?
つーか、このタイミングで私にハリーの話つづけろって、すげぇ過酷な使命だし、
でも打ち切るには、すげぇ中途半端だし、あたしゴブレットの顔真似の途中だし。
でさ、地元の他の方々も、思わずシンとしてるわけですよ。
で、思いっきり発言権が私のターン。
みんなが私の動向に(ハリーポッター以外の話題で)注目。
ライフカードを広げたくなる瞬間。
あー「webに続く」って、なりてぇー。
でも、まさにリアルタイム。
今、今の心境を求められてる。
どう出る?
どう出る私。
「いいって!いいんだよー!
あたしたち友達なんだから興味なくて全然いいんだよー!
で、炎のゴブレットの奴がさー」
乗り切りました。
このセリフを、今年度のMVPにしたいと思います。
いやー、そうそう言えたセリフじゃないと思うんですよ。
告白する場において、振られる事ってのは想定の範囲内で、
その返しのセリフ、
例えば「今まで通り友達でいいから」とかはね、
大体シュミレーションとして構想されてるんですよ。
でもね、告ってもいない相手から突発的に振られる場合ってのは、
まぁ女性にしてみれば非常事態ですよ。
それをね、すげぇ優雅に、ある意味エグゼクティブに、私は乗り切っちゃったわけですよ。
私のレベルもここまで達したかと、まさに感無量です。
で、気付いちゃったんですけど、
モテナイ生き方というのは、実はすげぇテクニカルだなあと。
なんつーの、難易度って言うんかな。
あれが、すげぇ高けぇ。
例えば、「ぷよぷよ」にしても「マリオカート」にしても、難易度を設定するわけだけど、
モテナイっていうことは、まさにすげぇ難易度がハードなわけですよ。
そのステージを体感してから、
まあキムタクとかをね、見るわけ。
したっけ、もうクスって出る、クスって。
ちょっと口元で小指立ててクスですよ。
なにあれ、すげぇぷよぷよ落ちてくんの遅せぇー!
クッパ全然あたりが甘めー!
で、自分の面に戻ると、もうすげぇ おじゃまプヨとか振ってくるし、
ドンキーとかコーナーに一列でバナナの皮とか置いてくるわけ。
あのピーチ姫ですら、すげぇ性格わりぃ。
でも、そんな中で結構いい勝負をしてる自分がいたりして、
まさに自分の技量に酔う瞬間でした。
つーか、その後、例の地元の友達から電話があって、
「おまえのさ、ゴブレットのモノマネ、似てねぇ」
「あ、見に行ったの?」
「ゴブレットって、魔法の木杯のことじゃん」
結構、ゴブレットの奴が大暴れしてた。ってのが、私のハリーポッターの感想だった。
つーか、ハリーポッター、まだ見に行ってなかった段階で、解説を求められたので、ついつい調子に乗って自分なりのハリーを表現しちゃってた。
でも、わざわざ見に行くなんて、こいつ・・もしかして・・あたしのこと・・
「・・な、なんだ、言ってくれれば、私も見に行きたかったのに」
「は?彼女と行ったし」
テクニカル。
___________________________
あたしのマリオカートはとりあえずシューマッハとかライケネンとか出てくる。
でも、結構、負けてない、と思う。
2005年12月10日 人気blogランキングへ
発進!
ちょっと、そこの君、んーってしてみ、んーって。
昨日、地元の友達と飲んでたら、
その子がいきなり
「あたしの彼氏さー、キスするときの顔が変」
っつー話になって、
つーかキスの時の顔なんて一々チェックしてねぇっつー話になって、
そういえば、あたしたちもどんな顔してんだか自分じゃわかんねぇなってことになって、
「キス待ち顔」選手権(うちわ)が急遽開催されることになったんですが、
私はこっそり席を立ちました。
こないだ仕事場の後輩に合コンに誘われました。
私は、まあ仕方なく、あくまで可愛い後輩たちの引率として、
「ちょっと、悪いけど、今日だけ同期ってことで」
(後輩たちは思いっきり親指立ててグーなんつって)
そう、引率してきたわけですが、
男の子「いやー22歳なんてめっちゃ若くねぇー?」
後輩達「あははー」
男の子「で、ほんとのとこ加藤さんはいくつなの?」
後輩達「加藤先輩も22ですよー!」
ああ、可愛い後輩。
おもいきり先輩言っちゃってる。先輩言っちゃってる。
したっけ、場の盛り上がりもそこそこに
「ポッキーゲーム!!」
なんつって、出ました。
ポッキーゲーム・・・っ!!!!
あの20?にも満たない棒菓子の先端と先端から、男女で折らずに食べ合ってくあのゲームっ?!
だって、それは、だって、き、キス、じゃないですか。
知り合ってまだ数分も経たないのに、キス、じゃないですか。
私は、こんな汚らわしいゲームにうちの可愛い後輩達が餌食になったら大変と、この身をはって立候補するしかないじゃない
最近の噂
風の噂ではございますが……
なお、リンクする場合には各コメントの日付のあとにある「id」をクリックすると、そのコメントのユニーク id が url 欄に表示されるぞ。
2012/05
しばらく前に、カルロス・フエンテス他界。しばらく前に、フエンテスの小説やノンフィクションをまとめて読んで、もうフエンテスは一通り見切ったと思っていたが、それでもかの大作「テラ・ノストラ」は未だに期待だし、その才能と知性は刮目すべきものがあり、また一部の文のかっこよさと洗練ぶりはずばぬけたものがあった。正直いって、その洗練ぶりがかれの目指すラテンアメリカ土着的な泥臭さと相容れない面はあって、それが彼の弱点でもあったんじゃないかとも思う。ガルシア=マルケスは、発端となったおばあちゃんの昔話的な語り口があり、バルガス=ジョサは何でも力でねじふせるような野蛮さがあるし、カルペンティエールもそこらへん洗練しすぎずうまく逃げているんだけど…… ともあれ、ご冥福を。(2012/05/21, id)
先日までインドのタミルナド州にいたんだが、電力事情がひどい。日本の工場とかでも、週二日完全停電に、その他の日も一日六時間停電というまともでない状況になっている。ところが、先月末に突然それがちょっと改善しはじめた。なぜかというと、風が少し早めに吹いてきたから。タミルナド州は、いま稼動発電容量の半分くらいが風力を中心とした再生可能エネルギー。ところが、これまでの月は風がふかないので、その風力からの電力はゼロ。それが、風が吹いたら突然総電力の四分の一くらいがまかなえるようになった。
しかし……こんな風頼みでは仕事にならない。停電するのも困ったものだけれど、仕事に使うなら、停電するといいつつ実は電気がきました、というのも困る。タミルナド州は結構でかい(日本の三分の一くらい)だから、多少は平準化されると思っていたんだけれど、ダメなときは完全にゼロの状態が何ヶ月も続くのか! これ使うなら、どうしてもバックアップの火力かなんか必要になってくる。それを考えると、自然エネルギーへの転換をすすめましょうなんていうお題目がまったくリアリティなしに聞こえてしまう……(2012/05/20, id)
2012/04
LaTeX の環境を更新しようとおもって、そろそろ Windows とMac とLinux (最近ほとんど使わないが) の環境もそろえたいしと思って、W32 環境から texlive に移行しようとあれこれ。最初はいろいろ苦労したが、最終的には成功。よかったよかった。TexMaker とか TexWorks とかの専用エディタも使えるようになったのは便利。ただ、変なotf系の小細工して、鄧小平の鄧を勝手に utf{21E}とかに置き換えるのは迷惑だなあ。そういうのをなしにするために utf-8使ってんのに。
あと、パッケージの更新が楽なのはうれしい。これまでは年に一度くらい、W32Tex環境まるごと入れ替えで更新してたんだよね。 (2012/04/07, id)
2011/10
ラオスにきたら、いつも使っている携帯電話がつながったりつながらなかったり。SMSも送れなかったりする。するとカウンターパートから連絡がきて、今使っている携帯電話(TIGO 改め Beeline) を換えろという。TIGO から他のキャリアの電話につながらなくなっているから、といって。なんじゃそりゃ。
TIGO の機械の故障らしい、と言われたんだが、調べてみたら、なんと TIGO が(おそらく Beeline に買収/改名する過程で)協定破りのプロモーションをやって、それに対して他の携帯会社が制裁措置として、TIGO/Beeline への回線接続を切ったんだって。ひでえ。協定破りって、少しお得なプランを出したとかそんな話だけど、それでここまでやるか?!? そんなことをしたら業界全体の利益が下がるからというんだけど、それってカルテルっていうんですよー。社会主義国は知らないかもしれないけど、いけないことなんですよー。
しかし TIGO も、古いページから新しい Beeline のページにリンクを張るくらいの手間を惜しまなければいいのに(といってもその新しいページが見当たらない……)。 (2011/10/27, id)
遊びで受けてみた TOEFL ibt だが、ライティングがこんなに低いとはちょっとがっかり。少し書き方に凝りすぎたか。もうちょっとシンプルに書けばよかった。あと、ぼーっとしていてちょっと聞き逃した部分があったせいもあるのかなあ。 (2011/10/26, id)
2011/9
まったく知らなかったが、今月頭に、かのプロジェクトグーテンベルグ創始者のマイケル・ハートが他界していた。このプロジェクトにはテキストももらったし、いろんな権利やテキスト配布がらみの考え方も教わったし、何より「こんなことやっちゃえるんだ」と目から鱗を取ってくれたことには何よりも感謝している。その恩恵と遺志に応えるためにも、自由に流通する文書をどんどん増やさなきゃ。気がつかなかったけれど、今見たら The Economist にも立派な追悼文が出ている。もっと枯れたジジイかと思っていたよ…… (2011/9/29, id)
最近の The Economist では、アジアの女性が晩婚化、未婚化していて、それは高等教育が進み、家庭や育児に縛られない経済的な独立性が確保されたからだ、という議論をしていた。そしてその結果としてアジアの男性は結婚はおろかセックスもできずに悶々としている、という話。
それに対していくつか投書がその数号後で紹介され、男だって都市化に伴いいろいろ火遊びのチャンスができてるよ、という指摘とか、家庭のよさは忘れられていないよ、という投書の中に混じってこんなのがあった。
拝啓 高学歴アジア女性が金銭的にdependent (訳注:independentのまちがいのはず)になるにつれて、確かに結婚は減っていますが、それでも彼女たちは活発なセックスライフを送っています。そしてますます若い男を愛人として選ぶようになり、既婚女性よりもっとセックスライフを楽しんでいるのです。このトレンドは戦後の日本で始まったもので、当時は大量の未亡人が再婚するよりも新しい「伴侶」を選んだのでした。
アジアでは、三十代、四十代の独身女性が二十代のツバメを持つのはごく普通のことです。ダンスクラブの多くはハンサムな若者をウェイターとして雇い、かれらは連れ出し可であることがほとんどです。つまりアジアの若い男性は、たぶん貴誌の考えるほど寂しくはないうえ、年上の愛人から性技の手ほどきも受けられるのです。
ピングー・リュウ(フロリダ州ボカラートン) The Economist 2011/9/10-16号、p.16
リュウさん、ご自分の願望を信じやすいThe Economist にぶちまけてはいけません。あなた、どう見てもなんかの読み過ぎです。 (2011/9/27, id)
矢作俊彦がぼくのGQの文章に「反論」したというので見てみた。ぼくには「論」にはまったく思えず、ただの付け焼き刃の感情垂れ流しポジショントークとしか思えないんだが、多くの人は説得力(でも論がないのに、何に説得されたんだろうか)を感じたようだ。そしてツイートなどを見るに、多くの人は次のネタにずいぶん賛同している。
核廃棄物をどうするの? 山形はそれに触れてないじゃないか、というわけ。
さて、ぼくはその話はちゃんと触れているのだ。そしてそれは、ぼくのほうも是非聞きたいところ。あなたたち、核廃棄物をどうするの?
自分たちは脱原発と言っているから、その要求が通れば廃棄物がすぐ消えてなくなるとでも思ってるの?
今動いてる原発があって当分後始末もいる。過去に出た廃棄物もある。それを何とかしなくてはいけない。あなたたち、いまの原子力の管理技術では不安なんでしょ? 技術だけじゃなくて体制も信用できないと思ってるんでしょ? そしたら、今ある(そしてこれからも出続ける)ものを今よりマシな形で管理処分する必要があるんでしょ。そのための技術開発は必須だ。だからぼくは原子力の研究開発に金をかけろと言っているんだよ。
でも、それだけじゃ足りない。だれがそれをやってくれるの? 先の見通しのない、つぶしも効かない、過去の尻ぬぐいにしかならない技術の開発に、だれが来てくれるの? 工学部の進振を見ればわかるけれど、学生はそういうのに敏感だよ。
そう考えると、本気で脱原発をするためにも、逆に原子力エネルギーに多少なりとも可能性は残さないと(民生発電でなくてもいいよ)ダメじゃない? そうでないと、まともな人材きてくれないよ?
ぼくはそう思うんだ。そしてあのGQの文も、そこまで考えての話なんだけどね。変な結論だとは思うし、これを詭弁だと思う人も多いだろう。でもさ、それじゃどうすればいいの? そう聞くと、東電の責任だから東電にやらせろ、とか言うんだけど、そういうときだけ東電を信用していいわけ? かれらだって、ない技術は振れないんだよ。どうせ今の原発の敷地って、脱原発した後で何か別のことに使えるわけでもないんでしょ。だったら今の使い道をどう改善するか考えたほうがいいんじゃないの?
だいたいぼくは、矢作俊彦みたいなバブル全盛期にいい思いをしてきた、60-70 歳くらいの連中の道楽エコロジーだのはまったく信用していないし、その連中がこの震災や原発事故で急に社会派に目覚めてきいたふうな口をきくのがおかしくてならない。かれらは今後、現状維持のまま社会
「推理」することと〈欲望〉すること 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」論
Posted by 中 相作 - 2020.06.23,Tue
雑誌
立教大学大学院日本文学論叢 第14号
編:立教大学大学院文学研究科日本文学専攻
平成26・2014年9月?日 立教大学大学院文学研究科日本文学専攻
A5判 128ページ
「推理」することと〈欲望〉すること 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」論
栗田卓
p73─90
▼立教Roots:立教大学大学院日本文学論叢 > 14(2014)> 「推理」することと〈欲望〉すること : 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」論
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RAMPO Up-To-Date
江戸川乱歩執筆年譜補遺
以下は2017年8月26日(土)に、韓国ソウルにある国立ソウル現代美術館で行った基調講演の全文です。
私の名前は室井尚(むろい・ひさし)です。横浜国立大学の教授をしています。専門は哲学や文化理論で、何冊かの本を書いています。今回のツアーもそうですが、普段は学生たちと一緒にアートプロジェクトをプロデュースしたり、沢山のワークショップをしたりしています。
ですが、私はアーティストでもあります。少なくとも一度はアーティストでもありました。
2001年に日本初の国際芸術祭である「ヨコハマトリエンナーレ2001」が開かれましたが、その時に私は、ディレクターの1人であり、京都国立近代美術館の学芸部長だった河本信治さんに声をかけていただき、ほぼ同年代のアーティスト椿昇(つばき・のぼる)さんとのユニットを組んで、「The Insect World」というプロジェクトを行いました。これは複数のユニットからなる複合的なプロジェクトだったのですが、その中の一つとして設置した全長50mのバッタの形をしたバルーン「飛蝗(The Locust)」が余りにも大変で、それにばかり力を奪われていました。
このバルーンはとても遠くからも見ることができ、横浜の町のシンボルでもある船の形をしたインターコンチネンタルホテルに設置されていました。私たちのコンセプトは21世紀にはこれまでの人類の文明とは全く異なる、いわば「昆虫的」な論理が世界を支配するだろうということで、「The Insect World Operating System will govern the World」という言葉をキーコンセプトにしていました。
冷戦が終わり、新しい世界秩序が生まれようとしていました。私はそれを、人類を含む脊椎動物からもっともかけ離れた昆虫の目から見た世界を提示することによって、新しい文明の誕生を喚起しようとしたのですが、実際にはそれは2001年9月11日の同時多発テロ事件によって簡単に乗り越えられることになってしまいました。
クシシュトフ・ヴォディチコ氏と会ったのはこの作品の準備をしていた時です。彼はティファナで行っていたプロジェクションを展示するために横浜トリエンナーレに参加していました。ある機会があって、この時私は彼と二人で、バーで飲む機会がありました。
その前から私はヴォディチコ氏の作品を知っていて、とりわけ京都国立近代美術館の展覧会「Project for Survival」で最後の展示室に出されていた「Polis Car」にはとても大きな衝撃を受けていました。都市に溢れるホームレスを排除したり、収容したりするのではなく、彼らに移動できる最強のツールを与え、むしろ町の中で誰よりも自由に活動できる存在に変えるというアイディアは、常識を完全に覆すものであり、この作品を作ったアーティストに会ってみたいと思っていたのです。
彼にこのバッタのCGを見せると、彼は愉快そうに笑って、こう言いました。「アメリカの深夜映画でシカゴの町を巨大なトノサマバッタが占領するB級SF映画を見たことがある」。
その後、私はこの映画を探しました。それは1957年に作られた白黒のアメリカ映画で、ピーター・グレイブス主演の「The Beginning of the End」という映画でした。とても安っぽいSF映画ですが宇宙からの謎の光線で巨大化したトノサマバッタの群れがシカゴの町の高層ビルを襲うというストーリーでした。
それからちょうど9年後の2010年3月に、私はヴォディチコさんと再会しました。京都国立近代美術館で、ヴォディチコの作品を紹介し続けてきた河本信治さんの定年退職を記念する展覧会のオープニングパーティに彼は参加していました。
多分私のことなんか忘れているだろうと思いましたが、せっかくなので話しかけてみました。
「9年前にあなたが教えてくれた映画のタイトルは”The Beginning of the End”でしたが、あの後すぐに9.11が起こりました。私たちのバッタのバルーンもトラブル続きで71日の展覧会期間中23日しか展示できなかったのですが、その中でワールドトレードセンターのビルが崩壊するのを見て、私たちは底知れない敗北感に捕らわれていました。今から考えるとまさしくあの年は”Beginning of the End”の年だったのです」。
ヴォディチコさんはとても鋭い目で私をじっと見つめていて、私は何か彼を怒らせてしまったのかと思い、「失礼しました」と早々に彼から遠ざかりました。
ところがパーティの終わり頃になって、彼はまっすぐに私のところに歩いてきて「時間があるのなら、コーヒーでも一緒に飲まないか?」と向こうから声をかけてきたのです。
雨の降る中、京都の町を二人で長いこと歩いて喫茶店に入りました。彼はちょうど「9.11」に関する著書”The City of refuge”を出版したばかりで、9.11を記憶するためのメモリアルをニューヨーク湾の海上に作って、そこを世界平和センターにするという構想を提案していたところでした。
「日本では誰も俺のこの提案に耳を傾けてくれないし、あのパーティでも誰もまじめな話をしてくれないのに、お前に会えてラッキーだった」と彼は言い、それから二人でミシェル・フーコーの「パレイジア」概念や、犬儒派(キニク派/Cynic School)の哲学について議論を交わしました。
彼はちょうどパリの凱旋門を「戦争を永遠に廃絶するためのメモリアル」に変えるというプロジェクトに取り掛かっていて、スケッチブックを出してまだ構想中のこの作品「The Abolition of War」のデザイン画を目の前で書いてくれました。
「お前、どう思う?」と聞かれて、「そうですね。でも、これができたからと言って本当に人類が戦争を廃絶するようになるかどうかは疑わしい」と曖昧な返事をした私に彼は少し怒ったようで、「俺はこれをやっているのに、お前は何をするんだ? たとえば、お前は靖国神社のことをどう思っているんだ?」と言いました。
私は即座に「靖国神社はまずい。あれは一種のタブーのようなもので、右翼も左翼も靖国のことになると正気を失う」というようなことを言うと、彼はさらに激高して、「何を言っているんだ。パリの凱旋門だって右翼とナショナリストの魂の象徴で大きなタブーになっている場所なんだぞ」と言います。これは本当のことで、この一年後、パリの画廊で「The Abolition of War」のオープニングにはフランスの有力メディアは左も右も一切取材にきませんでした。彼らは凱旋門をタブーにしていて記事にするのを恐れたのです。
しばらく彼と議論して、私は横浜に帰りました。新幹線で深夜に家に着くと、さっき会ったばっかりのヴォディチコさんからメールが届いていました。
それは「俺は明後日の朝の飛行機でボストンに帰るのだが、明日土曜日は一日オフだ。俺が新幹線で東京に行くから、一緒に靖国神社を見に行かないか?」という突然の申し出だったのです。
次の日、東京駅で待ち合わせて二人で靖国神社に行きました。私は子供の時に観光バスで靖国神社を訪れたことはありましたが、大人になってから行くのは初めてで、ヴォディチコさんの方が詳しい知識を持っていることを恥ずかしく思いました。
靖国神社が、戦後はただの新興宗教団体になっていること、アメリカの占領軍が最初は廃止しようとしたのを結局は残すことにしたこと、A級戦犯を祀って中国や韓国の激しい反発を呼ぶようになったのは1970年代後半からであることなど、それまで全く知らなかったのです。またいくら右翼や自由民主党の一部が靖国神社を国有化しようとしても絶対にできない理由もこの時に学びました。
靖国神社の隣には付属の博物館があって、そこにはゼロ戦や人間魚雷回天など旧日本軍の兵器が展示されていますが、ヴォディチコさんは「誰があんなにきれいな兵器を保管していて提供できたと思う? アメリカ軍以外ありえないではないか? 日本と韓国・北朝鮮と中国が仲が悪くて一番得をしているのはアメリカなのだ。靖国はそのためにある」と言いましたが、まさしく私の目を開かせてくれる言葉でした。
その後、私たちはメールやSkypeで連絡を取り合って一年後に横浜で国際会議を開催しました。「アートと戦争」という会議で30名以上の研究者、アーティスト、キュレーターたちを招いて三日間の議論を続けました。
実はこの時にせっかくヴォディチコさんを呼ぶのだから会議だけではなくて、作品も出したいということで「War Veteran Vehicle」の日本版をやろうと準備をしていました。
ところがその準備期間中の2011年3月11日に東日本大震災と福島の原発事故が起こったのです。私もヴォディチコさんもこの大災害に大きな衝撃を受けました。そこで、二人で相談してこの災害の被災者の声を作品の中に組み込むことにしました。私はスタッフを連れて6月初旬に気仙沼や塩竈などを訪れて、津波の被害者やその関係者の取材を行い、War Veteran Vehicleの形でデータを編集しました。
その成果は横浜で2回、被災地の仙台で1回のプロジェクションとして公開されました。このプロジェクトの名前は二人で相談して「Survival Projection 2011」としました。
時間も不足していたこともあって、この作品に対する評価はあまり高いものではありませんした。震災のショックがまだ生々しかったのか、公開現場では何人もの観客から「こんなことをして不謹慎だと思いませんか?」と非難されました。Wod
『戀愛譚 出版記念展のお知らせ
3月9日に発売した書籍、『戀愛譚』の発売を記念して、大阪・北浜のギャラリー《アトリエ箱庭》にて、東郷青児デザインの本、洋菓子店の包装紙、マッチ箱などを集めたささやかな展示を行います。箱庭オーナーの幸田和子さんと、一部、編者の野崎が集めた私的コレクションです。来場者のみの特典もございます。詳細は特設ページをご覧ください。http://underson.com/bibliomania/renaitan_event.html
近年の実演では2013年ハイティンク指揮ロンドン交響楽団の9番、同年マゼール指揮ミュンヘンフィルの3番、2015年東京都交響楽団定期ミンコフスキー指揮の0番、今年2016年2月のバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンによるブルックナー交響曲全曲チクルス、また、この間7月の東京交響楽団の定期でのジョナサン・ノット指揮による8番はとてもよかった。
最終更新/20160809
夏イベントのお知らせ掲載
『銀河鉄道の夜』発売中です
宮沢賢治さんの名作をマンガ化。初めて読む子どもの方から原作ファンの方まで楽しめる本格コミカライズです。
★速報 9/3「銀河鉄道の夜マンガと歌のコンサート」個展&コンサートイベント銀座にて開催決定!詳細お待ちください!
■8/14 コミックマーケット90【辺境屋/日曜西す-01b】
2〜7月発行の同人誌+新刊(折本かペーパー)の予定です
■8/21 COMITIA113【辺境屋/G01a】
セブン-イレブンのマルチコピー機で同人活動
サイト8/9公開!監修&イラスト担当しました
・お世話になりました!
2015年9月
2015年9月30日 (水)
お世話になりました!
みなさま、お知らせがあります。
2003年9月に「ひとり出版社」として創業してから、ちょうど12年が経ちましたが、双風舎はこの9月末をもって、一段落させていただくことにしました。
これだけ長い期間、ひとりで出版社をやれていたのは、読者の方々や著者のみなさん、書店員の方々、取次JRCのみなさん、デザイナーの方々、そして印刷・製本でお世話になったみなさんのおかげです。
心より、深く、深く、感謝いたします。
双風舎の思い出は、いっぱいありすぎて語りきれません。
長嶋茂雄さんにならい、「双風舎は永遠に不滅です」などと言いたいところですが、多くの方に迷惑をかけてしまいましたから、そうもいってられません。
でも、私個人の人文書への思い入れは、まだまだ尽きることはありません。
今後は、東京・阿佐ヶ谷の皓星社(こうせいしゃ)という出版社でお世話になりながら、いろいろ仕掛けていこうと思っています。今後は、皓星社の本を、何卒よろしくお願いします。
なお、最後の刊行となった中澤系著『uta0001.txt』に関しては、取次のJRCのご協力により、双風舎は収支に関わらないかたちで、需要があるかぎりオンデマンド版として重版することになっております。最後の最後に、歌集としては異例の売れ行きを誇る本が出せて、ほんとうによかったと思っています。
12年間、みなさん、お世話になりました。
人生いろいろ。出版社もいろいろ。
また、どこかでお会いしましょう!
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2014年11月03日
= ヘーゲルの自筆本を一般公開 =
このほど、東京・神田の古書店で、ドイツの哲学者ヘーゲル自身による書き込みのある本が発見され、11月7日・8日の二日間、東京・千代田区神田小川町の東京古書会館で展示される。
展示される本は、ヘーゲル最初の著作「フィヒテとシェリングの哲学体系の差異」(1801年)の初版本で、本の扉に2ページにわたる書き込みがあり、ドイツの研究機関「ヘーゲル文庫」でヘーゲル自身の筆跡と確認された。
展示するのは、この本の所有者であり、書き込みの調査に当たった寄川条路・明治学院大学教授と東京都古書籍商業協同組合(東京都千代田区、理事長山田靖)で、同期間に開かれる洋古書の展示販売イベント「洋書まつり」の会場に展示される。
また、7日(金)18:00から、同会館で寄川教授による講演も行われる。
同書は、来年1月「ヘーゲル文庫」に寄贈されることが決まっており、今回が日本国内で一般向けに展示される数少ない機会となる。
期日:2014年11月7日(金) 10:00から18:00
8日(土) 10:00から17:00
場所:東京古書会館内地下1階 「洋書まつり」会場(入場無料)
東京都千代田区神田小川町3-22 電話03-3293-0161
講演:「日本で発見されたヘーゲルの自筆本をめぐって」 明治学院大学教授 寄川条路
2014年11月7日(金) 18:00から18:30 同会館 7階会議室
参加無料 先着80名
【取材・撮影をご希望の報道関係者の方へ】
本の撮影は展示期間中随時可能ですが、ガラスケース越しとなります。
寄川教授への取材は、講演後の質疑応答のなかでお願いいたします。
【問い合わせ先】
東京都古書籍商業協同組合 広報課 大場(おおば) 03-3293-0161
投稿者: 広報課 日時: 2014年11月03日 18:45 | パーマリンク
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2013.11.23 ... COMIC更新
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