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私たちは「死ぬまで働かないといけない」のか? 意外と誤解している「定年後の実態」
「ふつうに生きていたら下級国民になる」…絶望する「ふつうの人」に残された「人生を逆転」させるための「たった一つの方法」
【マンガ】ジョブズが「iPhone」を発表した日にアップル株を「100万円」買っていたら、今いくらになっていた?
「法を守る気ゼロ」…江戸時代の長崎が幕府直轄地であるにもかかわらず、幕府お手上げの「犯罪都市」になった「特殊な法意識」
「お金を使わない人」が「一番の無駄遣い」とも言える「シンプルな理由」
市中引き回し、ためし斬り、陰茎切り…「江戸時代の刑罰」は「身分」によってどう違っていたか
日本人はこのまま絶滅するのか…2030年に地方から百貨店や銀行が消える「衝撃の未来」
どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体
多くの人が意外と知らない、ここへきて日本経済に起きていた「大変化」の正体
多くの人が意外と知らない、ここへきて日本経済に起きていた「大変化」の正体
失われた数十年からの転換
私たちは「死ぬまで働かないといけない」のか? 意外と誤解している「定年後の実態」
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じつは「65歳以上高齢者」の「6~7人に一人」が「うつ」になっているという「衝撃的な事実」
意外と知らない「子どもの体験」の実態、一番格差が大きいのは「水泳」だった
「ふつうに生きていたら下級国民になる」…絶望する「ふつうの人」に残された「人生を逆転」させるための「たった一つの方法」
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日本人はこのまま絶滅するのか…2030年に地方から百貨店や銀行が消える「衝撃の未来」
透析を止めると、その先に「まともな出口」はない…約35万人が透析を受ける「透析大国日本」の「知られざる現実」
「息子が突然正座になって泣きながら…」日本で拡大している「体験格差」の厳しい現実
「俺はさ、バナナをいっきに食べたら簡単に死ぬらしいよ」…透析患者につきまとう「突然死」の恐怖
「お金を使わない人」が「一番の無駄遣い」とも言える「シンプルな理由」
「神武天皇」は本当に存在するのか…日本人が意外と知らない「日本人の起源」をめぐる「神話」の真実
「早朝に通院、4時間の透析を終えてから出社」「飲みたいのに、水も飲めない」…多くの人が知らない「働く透析患者」の過酷な生活
意外と知らない、「定年後」幸せに働いている人の「仕事の特徴」
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多くの日本人が意外と知らない「老後にいくらあれば安心なのか」ひとつの答え
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先日、手のひらサイズの同人出版文庫本『南幸夫探偵小説集』(☜)を取り上げたもんで、敗戦直後に出回っていたという手帖文庫のことを思い出した。手帖文庫には何点か探偵小説家の巻も存在していて、今回は角田喜久雄の『飛妖』を紹介したいと思う。版元は地平社となっており、配給元は鉄道弘済会。キオスクの前身にあたる鉄道弘済会売店などでこの文庫は販売されていたそうだが、一般書店への流通はあったのだろうか?
メリイ・セレスト號に乗っていた人間全員が姿を消したのと同じく、当時の最優秀八人乗旅客機フオッカーから乗客が消え失せる大空の怪談かと思わせといて、そこには金に纏わる一族の欲望が絡んでおり、少々強引ながらも謎の核心を犯罪へ持っていくのが面白い。初出発表が戦前とは思えぬ空中での手に汗握る展開も、一歩間違えれば007のアクション・シーンみたいになりそうだけど、ギリギリの線で探偵小説のサスペンスを保てている。
中川博之(大阪家庭裁判所所長)
安達まみ(聖心女子大教授)
坂本龍一(音楽家)
藤井太洋(小説家)
お茶と海苔の老舗企業「山本山」会長が、娘に社長を任せた理由 人気ファンタジー時代小説「しゃばけ」シリーズの主人公に重ねた想いとは?
山本嘉兵衛(「山本山」会長)
『なぞとき』
畠中恵[著](新潮社)
『解剖学者全史 学者とその書物でたどる5千年の歴史』コリン・ソールター著
小池寿子(美術史家・国学院大客員教授)
『解剖学者全史』
(グラフィック社)
『碧血(へっけつ)の碑(いしぶみ)』赤神諒著
『碧血の碑』
(小学館)
<書評>『多頭獣の話』上田岳弘(たかひろ)著
重里徹也(聖徳大特任教授・文芸評論家)
『多頭獣の話』
(講談社)
9時間前
9時間前
とらせん
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とらせん
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とらせん (ワッチョイ 9b85-t8qP [114.161.98.97]) 2024/11/21(木) 22:08:40.95 ID:5Mx+fSq90
若者達が「今度お詫びにご飯でも」の誘いに警戒する理由「なぜこちらの時間を使わなければならない★2 [七波羅探題★]
前スレ:2024/11/21(木) 18:28
若者たちが「今度お詫びにご飯でも…」の誘いに警戒する理由「なぜこちらの時間を使わなければならない
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七波羅探題 ★ 2024/11/21(木) 21:59:15.42 ID:V4OK9ynD9
こいせん 全レス転載禁止
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沖データコンピュータ教育学院 ハンター[Lv.767][UR武][UR防][木] 2024/11/21(木) 21:55:51.97 ID:vaopQ18+
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ハム専2
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どうですか解説の名無しさん (ワッチョイ b75f-jspb [126.143.20.38]) 2024/11/21(木) 21:38:17.50 ID:D3VhkdPk0
【WBSC】日本 × アメリカ【プレミア12スーパーラウンド】★6
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【WBSC】日本 × アメリカ【プレミア12スーパーラウンド】★1
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【WBSC】日本 × アメリカ【プレミア12スーパーラウンド】★2
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【WBSC】日本 × アメリカ【プレミア12スーパーラウンド】★3
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【WBSC】日本 × アメリカ【プレミア12スーパーラウンド】★4
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どうですか解説の名無しさん 2024/11/21(木) 21:51:00.80 ID:9Z4ly48K
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どうですか解説の名無しさん 2024/11/21(木) 21:27:04.86 ID:9Z4ly48K
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どうですか解説の名無しさん 2024/11/21(木) 20:45:41.15 ID:9Z4ly48K
【経済】食用コオロギのグリラス、自己破産申請 ネット風評響く ★2 [牛乳トースト★]
食用コオロギの養殖・加工を手がけるグリラス(徳島市)は事業を停止し、徳島地裁に自己破産を申請した。負債額は約1億5000万円。同社はコオロギの乾燥粉末を使い、菓子やパン、調味料などを商品化してきた。徳島県内の高校が2022年度に粉末入りの給食を提供したところ、インターネット上に批判的な意見が集中し、業績が悪化していた。
徳島大学でコオロギの発生メカニズムを研究する渡辺崇人氏らが19年に設立した。20年に「無印良品」のせんべいに粉末が採用されて注目を集め、21年に自社ブランドを立ち上げた。
業績悪化は県内高校が粉末を給食に使ったことがきっかけになった。食糧危機や昆虫食に関する授業を開き、甲殻アレルギーへの注意も促した上で希望者だけに提供した。だが、ニュースに反応した人々がネット上で昆虫食への嫌悪や安全性への批判を繰り返し、商談が相次いで立ち消えた。
*記事全文は以下ソースにて
2024年11月21日 17:15 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC2126A0R21C24A1000000/
★2024/11/21(木) 18:44:12.82
*前スレ
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牛乳トースト ★ 2024/11/21(木) 20:48:54.19 ID:mhLYE0yG9
【D専】
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【D専】
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どうですか解説の名無しさん (ワンミングク MM22-SUb8 [153.234.157.23]) 2024/11/21(木) 20:22:52.35 ID:OL+GtWlmM
とらせん
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とらせん
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どうですか解説の名無しさん (ワッチョイ 6f64-wxQF [60.61.133.223]) 2024/11/21(木) 20:41:07.19 ID:rrXJJA3R0
「出てこい」県議宅前で演説、SNS中傷で辞職も 兵庫知事選で何が [蚤の市★]
兵庫県知事選では、告発文書問題を調査している県議会の調査特別委員会(百条委員会)のメンバーに対する恫喝(どうかつ)めいた演説や、名指ししたSNSによる中傷も相次いだ。SNS投稿は、議員辞職の「引き金」になった可能性もある。現場では何が起きていたのか。
「出てこい奥谷」
「あまり脅しても自死されたら困るので、これくらいにしておく」
告示後の11月上旬、百条委員会の奥谷謙一委員長の自宅兼事務所前で、「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が拡声機を使って街頭演説を繰り広げた。大勢の人が集まって笑い声を上げる様子も含めて、演説の動画はSNSなどを通じて拡散された。
百条委は6月、元西播磨県民局長(7月に死亡)が斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを匿名で内部告発した内容について、真偽や経緯を調べるために設置された。
奥谷氏は家族を避難させたとし、「すごい怖い思いをした」と話す。立花氏を名誉毀損(きそん)容疑などで刑事告訴することも検討しているという。
元県民局長の公用パソコンの中にある私的な文書を見て知っていて、マスコミに圧力をかけて隠蔽(いんぺい)しようとした▽公益通報の結果を県が発表しようとしていたが、それを遅らせた——などの投稿が、SNS上の複数のアカウントから拡散していた。奥谷氏はいずれも「デマだ」と断言したうえで、「SNSを通じてデマが広がっていくことは本当に怖い」と話す。
一方、立花氏は奥谷氏の自宅前での行為を自身のユーチューブで「選挙演説をしただけ。彼が『立花に脅されて、母親が困ってる』と記者会見の場で言ったのは名誉毀損」と主張している。
百条委メンバーだった別の県…(以下有料版で,残り581文字)
朝日新聞 2024年11月21日 18時00分
https://www.asahi.com/articles/ASSCP1S9BSCPPTIL00LM.html?iref=comtop_7_05
蚤の市 ★ 2024/11/21(木) 20:26:08.99 ID:vZsmU/KQ9
ロシアがICBM発射、ウクライナ空軍が発表 ★4 [Hitzeschleier★]
ロシアがICBM発射、ウクライナ空軍が発表
https://jp.reuters.com/world/ukraine/PXA2DAS5IBOOZDKHH6DLPN3DPU-2024-11-21/
[キーウ 21日 ロイター] - ウクライナ空軍は21日、ロシアが午前中に南部アストラハン州から大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したと発表した。
ウクライナ戦争でロシアがこうした強力な長距離ミサイルを発射し
2024/11/21 06:00
トム・クルーズの映画『ワルキューレ』とクナのワルキューレの騎行・グッドォール・飯守泰次郎
クナッパーツブッシュ指揮ベルリン・フィルのワーグナー名曲集である。所収の『ワルキューレの騎行』はクナッパーツブッシュ指揮ベルリン・フィルで1928年1月録音である。発売当時はSPレーコード仕様であった。このSP原盤がトム・クルーズの映画に出てきます。如何にワーグナーの巨匠といえど弱冠40歳の若書きでした。同窓生で年下のブッシュは4年前バイロイトに立ち、彼は副指揮者でした。 トム・クルーズの映画『…
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トム・クルーズの映画『ワルキューレ』とクナのワルキューレの騎行・グッドォール・飯守泰次郎
エッティンガー指揮東京フィルのブルックナー4番
アバドと村上春樹はたらこスパゲッティが大好きだった
ブルーノ・ヴァィル指揮ターフェルムジークのモーツアルト41番
エッシェンバッハ指揮NHK交響楽団のブルックナー7番
2024年11月(7)
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【コメント募集中】「おでん」に欠かせない具は何ですか?
遂に明かされた石井桃子、その生涯の「.. 七年前の2007年3月の...
「幻の朱い実」をどう読むか この三月、百回目の誕生日...
コペルニクスは水星を見たか このところ毎夕のように西...
2024年11月21日
身辺雑記/ 清津峡と松之山温泉へ友人二人と一泊旅行(2024年10月30~31日) その2
(その1はこちら)
10月31日は、朝食前に旅館の近くを友人と散策する。薬師堂という寺があり(もっとも建物だけで住職はいないようだ)、渓流には不動滝という小さな滝もある。木造の塔のような建物が渓流に建っていたが、そのすぐ後から白い湯気が立ち上っているところを見ると、おそらく温泉を地下から汲み上げる設備なのではないか。
(不動滝 ↑)
(不動滝 ↑ 上の方からも水が落下してきている。)
(渓流に建っていた木造の塔 ↑ 多分、温泉を地下から汲み上げているのだろう。)
(薬師堂 ↑ 道路から見上げる。)
(薬師堂 ↑)
散策のあと、温泉に浸かる。今回は前夜のような一階の風呂ではなく、三階にある露天風呂である。露天風呂だけあって外気が入ってくる。洗い場はない。
朝食は昨夜と同じく個室で、夕食ほどではないが品数は多く、十品ほどあった。
朝食後に出発する。私のクルマは旅館に隣接する建物内の駐車場に駐めたのであるが、旅館前にも駐車スペースがあり、川崎ナンバーなど県外のクルマも目立つ。
友人二人がスマホで調べて、紅葉が見られそうなところというので、旅館を少し先まで行くとキャンプ場があるはずだからそこではどうかという話になった。今年は夏が長くて9月20日頃まで冷房が必要だったし、10月に入っても暖かな日が続いていたので、10月末なのに前日訪れた清津峡の紅葉はもう一つだったからである。
クルマでそのキャンプ場に行ってみると、この季節でもキャンプをしているグループが一組だけだが存在した。テントを貼る場所以外にも、簡単な宿泊に使えそうな建物が複数ある。池に面した小さな崖の紅葉は、昨日の清津峡よりはマシだったけれど、感心するほどではない。池には、釣りは有料ですと書かれた看板が立っていたけれど、こんな池に魚がいるのかなあ、と疑問を感じた。
(池沿いのキャンプ場 ↑)
(キャンプ場 ↑ 白い建物はトイレ。その左にキャンプをしている人たちが一組。トイレ前のクルマは私の愛車。)
(紅葉はまだ十分ではなかった ↑)
キャンプ場の次は、美人林なるところを訪れた。昨日旅館に行く途中の道路に「ここで曲がると美人林へ」というような表示が出ていたからである。行ってみると別段美人はいなかったが、ブナの林が広がっており、中央部には小さな池もある。池のほとりでオカリナを吹いている人がいて、これがなかなか上手なので、観光客から喝采を浴びていた。看板に記された説明によると、このブナ林は原生林ではないが、かつて木材などにするために原生林の木が利用されたあと、杉の木を植えるという話があったものの、広葉樹であるブナをあえて選んで植樹したのだそうである。
(美人林 ↑ 中央に小さな池がある。)
美人林のあとは、クルマで十日町市の中心部へ向かい、「星と森の詩(うた) 美術館」を訪れる。この美術館は、郷土出身の版画家・星襄一(ほし・じょういち)と彫刻家・藤巻秀正、そして刀剣製作家である天田昭次(あまた・あきつぐ)の作品を展示するために1996年に開館したそうである。「星と森の詩」という館名は、星襄一の木版画「星の森」、天田昭次の刀剣「七星剣」、藤巻秀正の彫刻「森の詩」にちなんだものだという。
実際、駐車場から美術館の建物に向かう道には藤巻秀正の彫刻が並んでおり、美術館に着く前から訪問客を芸術的なムードで満たしてくれる。これ以外にも、美術館に面して池があり、その周囲を一周する散歩道にも彫刻が並んでいるのだが、この日は工事中で池の水は抜かれており、散歩道も通行禁止になっていたのが残念である。
(「星と森の詩 美術館」の駐車場脇と美術館に行く歩道沿いに置かれていた彫刻 ↑)
この日は、「飛鳥部勝則と、そのコレクション展」をやっていた。入場料は大人500円。
飛鳥部勝則(1964~)は本名が阿部勝則で、地元出身の画家・小説家。新潟大学大学院を修了後、新潟県の高校教員を勤めながら、小説(主としてミステリー)を書き、絵を描いている。自作の絵も組み込んだ『殉教カテリナ車輪』(東京創元社)で第9回鮎川哲也賞を受賞。それ以外に10冊以上の著書(小説)を刊行しており、また画家として個展を開いたり、各種展覧会に出品している。
私も新潟県に住むようになって40年以上になるが、こういう方がいるということも知りませんでした。すみません(汗)。
ただし、この展覧会は飛鳥部勝則氏自身の描いた絵(も少数あるが)ではなく、飛鳥部氏が集めた美術作品(つまり他人の作品)の展覧会である。「自分に絵を描かせるため」に収集した美術品だという。つまり、10代の頃から絵を描いていたものの、高校教員として勤務するかたわら小説を書くという生活をしているので、絵を描く時間がなく、他人の美術作品を集めて自分を鼓舞し、将来時間ができたら絵も小説も、という生活を送ろうという意図の下に集めたものだという。
したがって展示されている絵画は様々ではあるが、「女」というモチーフが多数の作品に見られるところに、私としては共感を抱いた。池永康晟「十数えて」は少女の表情を凝視して作られた作品だし、飛鳥部氏の小説『誰のための綾織』の挿絵として描かれた山本タカトのイラストは、セーラー服姿の女高生を中心にしつつも、どこかユーゲントシュティール(アール・ヌーヴォー)のイラスト画を想起させる作風である。
(「十数えて」 ↑)
(『誰のための綾織』挿絵 ↑)
…というわけで、「星と森の詩 美術館」は行くだけの価値があるなと思わせる施設でした。この近辺には他にも美術館があるのだけれど、残念ながら今回は訪れることができなかった。美術が趣味の人は、この美術館を初めとして十日町市の美術館めぐりをするのもいいだろう。クルマが必要だけどね。
このあと、小嶋屋総本店で昼食にへぎ蕎麦を食べる。小嶋屋という名の店舗は十日町市内にはいくつかあり、私はあらかじめ調べて十日町駅の近くの店を予定していたのだが、友人がスマホで改めて調べたところ、駅から少し離れたところにある小嶋屋総本店がよさそうだということになり、そちらへ。客は結構多く、繁盛しているよう。大きめの容器に盛った、四人前くらいあるという蕎麦を頼んで、三人で食べました(蕎麦以外のものは頼まず)。税込み3872円。
昼食後は、十日町高校近くにある「Ribbon Cafe」という喫茶店に行って、紅茶とケーキ。小さな店だが味は悪くない。友人二人はこのあと十日町駅からほくほく線に乗って首都圏に帰る予定だったけど、同じ十日町駅でもほくほく線と飯山線とでは入口が正反対の側であることも教えてもらいました。感謝します。
というわけで、友人二人を十日町駅まで送ってから、私は一般道を走って新潟市まで戻ったのであった。
(終わり)
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身辺雑記
by amiur0358
身辺雑記/ 清津峡と松之山温泉へ友人二人と一泊旅行(2024年10月30~31日) その2
身辺雑記 (213)
『Luz del alva:Spanish Songs of the Early Renaissance』 La Morra
猫と聴く古楽
La Morra
アリアンナ・サヴァール(歌) Ens. ラ・モルラ(古楽器使用)
Luz del alva
Spanish Songs of the Early Renaissance
Spanische Lieder der Frührenaissance
Chansons espagnoles du début de la Renaissance
夜明けの星
~大航海時代のスペイン音楽さまざま~
CD: Ramée / Outhere
RAM 1203 (2012)
Made in Austria
輸入販売:株式会社 マーキュリー
RAM 1203
2,800円(税別)
帯文:
「清らかな声、撥弦の妙。船乗りたちの活躍をよそに、かの国を彩った静かな、艶やかな音。」
帯裏文:
「十五世紀の終わり頃、キリスト教の名のもと強力な統一国家となったスペイン――その国土は今や、地中海の向こうにあるシチリアやイタリア南部、さらに大西洋の彼方に見つかった新大陸・・・と、世界の海をまたにかけ広がりはじめます。新時代の夜明け――そこでは、周辺諸国のすぐれた音楽を吸収しながら、中世以来つちかわれてきたイベリア半島独自の音楽伝統も静かに受け継がれており、ネーデルラントやイタリア、フランス、ドイツなどの音楽史観では説明しにくい、まさに「スペインならでは」の音楽が育まれていたのです! イタリアでオペラが生まれる一〇〇年も前から独唱芸術が栄え、鍵盤楽器や弦楽器などの独奏もいちはやく深められていった、ユニークな音楽文化・・・欧州古楽界を牽引してきたカタルーニャの巨星ジョルディ・サヴァールを父にもつ名歌手、アリアンナ・サヴァールのうつくしく清らかな歌声を得て、謎多き中世音楽に深く通暁するミハウ・ゴントコをはじめ、世界随一の俊才古楽プレイヤーたちが蘇らせる、大航海時代を彩った響き。演奏者による解題も含め、解説も充実、日本語訳付――艶やかに息を吹き返す、おどろくべき美の世界、世界をまたにかけた者たちの美、ここに。」
1. Calata ala spagnola ditto terzetti (Joanambrosio Dalza, fl 1508) 3:33
スペインのカラータ、通称“三連符続き” (ヨアン・アンブロージオ・ダルツァ、1508年頃活躍) OPD [vl vha gt hrp]
2. Calata spagnola (Joanambrosio Dalza) 2:46
スペインのカラータ (ダルツァ) OPD [vl vha gt hrp]
3. La graçia de vos, donsella (anonymous) 2:09
あなたは魅力的で (作者不詳) JM [AS PUJ vha]
4. Bien perdí mi coraçón (Juan Ponce, * c1476; † after 1520) 3:21
心を失くしてしまった (フアン・ポンセ 1476頃~1520以降) CMP [AS cmb]
5. ¡O, desdichado de mi! (Garci Sánchez de Badajoz, * c1460; † after 1524) 2:42
ああ、不幸なわたし (ガルシ・サンチェス・デ・バダホス 1460頃~1524以降) CMP [PUJ vha lt]
6. Ay, que non sé premediarme (J[uan?] de León, fl ?1480-1514) 2:47
ああ、自分をどう慰めればよいのだ (レオンのJ 1480~1514頃活躍) B [cmb]
7. La pena sin ser sabida (Vincenet du Bruecquet, † before 1480) 2:11
理由なき心の疼き (ヴァンスネ・デュ・ブリュケ) M [bfl vha lt hrp]
8. Alburquerque, Alburquerque (anonymous) 2:39
アルブルケルケ、アルブルケルケ (作者不詳) CMP [PUJ gt]
9. Falla con misuras (?Guglielmo Ebreo da Pesaro, * c1420; † after 1484) 1:35
礼節ある過ち (ペーザロのユダヤ人グリエルモ 1420頃~1484以降) P [bfl vha prcG]
10. Alta (Francisco de la Torre, fl 1483-1504) 1:13
アルタ (フランシスコ・デ・ラ・トレ 1483~1504頃活躍) CMP [vha hrp prcG]
11. La spagna (Johannes Ghiselin, fl 1491-1507) 3:43
ラ・スパーニャ (ヨハンネス・ジスラン[またはヒスリン] 1491~1507頃活躍) OPM [vl vha lt prcS]
12. ¿Que me queréis, cavallero? (anonymous) 1:22
騎士さま、何の御用? (作者不詳) CMP [AS bfl vha]
13. Las mis penas, madre (Pedro de Escobar, * c1465; † after 1535) 0:49
母さん、俺の悲しみは (ペドロ・デ・エスコバル 1465頃~1535以降) CMP [AS bfl vha]
14. Dindirín (Anonymous) 1:31
ディンドリン (作者不詳) CMP [AS gt]
15. Al alva venid (anonymous) 3:46
夜明けにおいで (作者不詳) CMP [AS vhm]
16. De ser mal casada (Diego Fernández, † 1551) 2:00
結婚の失敗 (ディエゴ・フェルナンデス ?~1551) [AS bfl vha gt prcJ]
17. ¿Qu'es de ti, desconsolado? (Juan del Encina, * 1468; † late 1529 or early 1530) 8:24
どうした、そんなに沈んで (フアン・デル・エンシーナ 1468~1529/30) CMP [PUJ vhm]
18. Bive leda, si podrás (anonymous) 3:18
レダよ飲むがいい (作者不詳) CMC [vha lt hrp]
19. Por unos puertos arriba (Antonio de Ribera, fl early 16th century) 3:48
ある高い山の暗い小路を (アントニオ・デ・リベラ 16世紀初頭に活躍) CMP [AS PUJ bfl vha vhm hrp]
20. Es la vida que tenemos aborrida (anonymous) 3:15
人生はかくも重い (作者不詳) CMP [PUJ vhm]
21. Donsella, Madre de Dios (Juan de Anchieta, * 1462; † 1523) 3:56
乙女よ、神の母よ (フアン・デ・アンチエタ 1462~1523) CMP [AS bfl vha]
22. Mas vale trocar (Juan del Encina, 1468; † late 1529 or early 1530) 2:33
喜びを苦しみと換えた方がましだ (エンシーナ) CMP [AS PUJ bfl vha gt]
23. Todos los bienes del mundo (Juan del Encina) 2:55
この世の良いものは皆すぐに (エンシーナ) CMP [AS PUJ bfl vha gt]
Sources
《楽譜出典》
Madrid, Biblioteca de Palacio Real, MS II-1335 (*Cancionero musical de Palacio*, CMP) [Tracks 4, 5, 8, 10, 12-17, 19-23]
『王宮の歌集 Cancionero musical de Palacio』 マドリード王立図書館(Ms II-1335) CMP
Sevilla, Biblioteca Capitular y Colombina, MS 7-1-28 (*Cancionero musical de la Colombina*; CMC) [Track 18]
『コロン家の歌集 Cancionero musical de la Colombina』 セビーリャ市立図書館(MS 7-1-8) CMC
Paris, Bibliothèque Nationale de Francem Rothchild 2973 (I.5.13) (*Chansonnier de Jean de Montchenu*; *Chansonnier Cordiforme*) [Track 3]
『ジャン・ド・モンシュニュ歌集 Chansonnier de Jean de Montchenu』(別名「ハート型の詩歌 Chansonnier cordiforme 集」) パリ、フランス国立図書館(Rothschild 2973) JM
New Haven, Yale University, Beineke Library for Rare Books and Manuscripts, MS 91 (*Mellon Chansonnier*) [Track 7]
『メロン歌集 Melon Chansonnier』 ニューヘヴン(米国コネチカット州)、イェール大学バイネッケ希少本・写本図書館(MS91) M
Perugia, Biblioteca Comunale Augusta, MS 431 [Track 9]
ペルージア市立図書館の写本(MS431) P
Bologna, Biblioteca Universitaria, MS 596.HH.2⁴ [Track 6]
ボローニャ大学図書館の写本(MS596. HH. 2) B
*Motetti A mumero trentatre* (Venezia: Ottaviano Petrucci, 1502) [Track 11]
『第33モテトゥス集』(オッタヴィアーノ・ペトルッチ編纂、1502年ヴェネツィア刊) OPM
Joanambrosio Dalza, *Intabulatura de Lauto Libro Quarto* (Venezia: Ottaviano Petrucci, 1508) [Tracks 1-2]
『第4リュート奏法譜集』(ダルツァ作曲、ペトルッチ編纂、1508年ヴェネツィア刊) OPD
Total 66:29
La Morra
アンサンブル・ラ・モルラ(古楽器使用)
Arianna Savall: voice [3, 4, 12-16, 19, 21-23] / harp [1, 2, 7, 10, 18, 19] / drum [11]
アリアンナ・サヴァール:歌AS、ハープhrp、打楽器prcS
Petter Udland Johansen: voice [3, 5, 8, 17, 19, 20, 22, 23] / fiddle [1, 2, 11, 13, 19] / drum [16]
ペッター・ウラン・ヨハンセン:歌PUJ、弓奏ヴィエルvl、打楽器prcJ
Corina Marti: flutes [1, 2, 7, 9, 11-13, 16, 19,
1811
ゾラン・ジヴコヴィチ『フョードル・ミハイロヴィチの四つの死と一つの復活』(盛林堂ミステリアス文庫)
セルビアの幻想小説家ゾラン・ジヴコヴィチの作品集が盛林堂ミステリアス文庫でシリーズ化されているが、その三冊目が出た。フョードル・ミハイロヴィチことドストエフスキーを主人公にした連作短編集『フョードル・ミハイロヴィチの四つの死と一つの復活』である。
▲ゾラン・ジヴコヴィチ『フョードル・ミハイロヴィチの四つの死と一つの復活』(盛林堂ミステリアス文庫)【amazon】
「公園」
「食堂車」
「精神科医の診察室」
「トルコ式浴場」
収録作は以上。ドストエフスキーという大文豪を主人公にした連作短編集、ということだけでもけっこうな挑戦だと思うのだが、作者はさらにひとつ企てをプラスした。題名にもあるように、四つの短編すべてでドストエフスキーが死ぬ、あるいは死が確定する物語なのである。
では、ドストエフスキーが各話でどのような最期を迎えるのか。そこはシュールな幻想小説やSFを書き続けているゾランさんのこと、すべての話が史実をネタにしつつも、非常にブラックでコミカルな幻想小説やSFに仕上げていて、これが大変に面白い。
冒頭の「公園」は、ドストエフスキーがもう一人の自分と出会う物語。しかし、その別の自分は誰かに追われているようで……という一席。追っ手の人物の正体もまた興味深く、最後はまるでドリフのコントのように終える(褒めてます)。
「食堂車」はミステリ好きなら思わず『オリエント急行殺人事件』を連想する物語。食堂車で死亡した男性から、容疑者の乗客、刑事に至るまですべてがドストエフスキー愛に溢れていて、大変に楽しい。
「精神科医の診察室」は本書で一番好みで、一番笑える作品。人工作家として生まれ変わった若きドストエフスキーが、既存の作品を現代に合わせて改作しようとする。この改作がとにかく面白くて、たとえば『罪と罰』は心理描写ばかりで長すぎて退屈だから、もっと探偵小説要素を強くするべきだという。エンタメ度をアップし、各国語バージョンを作成し(つまり国に合わせた超訳化だ)、メディアミックスを進める。最終的には漫画である。また、『白痴』も探偵小説にするがそれだけでなく、題名が侮辱的・差別的なので、『特別な支援を必要とする人』にすべきだとか、とにかくこの調子でさまざまな代表作を俎上にあげていく。もう、ぜひ読んでほしい一作である。
ラストの「トルコ式浴場」は浴場に立ち寄ったドストエフスキーが、自分の生涯を詳細に知る謎の人物と出会う話。笑いの要素は少ないが、締めの作品として綺麗にまとめた印象である。
ちなみにドストエフスキーに関する深い知識がなくとも、『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』などを書いた偉大なロシアの文豪であることぐらいの知識であっても、それなりに楽しめる。その辺りは作者も配慮しているのか、解説や蘊蓄をうまく作中に溶け込ませているし、語り口も平易で軽いブラックユーモアに包み込んでいるので心配は無用である。もちろん熱心なドストエフスキーの読者であれば面白さは倍増である。また、筒井康隆のこの手のパロディが好きな人なら絶対に気に入るのではないだろうか。
これまで読んだ短篇集も十分に楽しめたが、面白さだけでいえば、個人的には本作が一番。堪能しました。
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Date: Mon 18 11 2024 Theme: 幻想文学 Genre: 本・雑誌
Category: 海外作家 ジヴコヴィツチ, ゾラン Tags: -
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こんな話。取り壊しが決定した、ロンドンのとある集合住宅。しかし、住人の中には強制的な執行に反対し、支援団体のサポートを受けて反対運動を繰り広げる者たちがいた。そんなある日のこと。反対運動のグループが集まってパーティを催していたととき、見知らぬ男に襲われ、正当防衛で男を殺してしまった女性がいた。最近メキメキと名ををあげてきた女性活動家のエラである。
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ゾラン・ジヴコヴィチ『フョードル・ミハイロヴィチの四つの死と一つの復活』(盛林堂ミステリアス文庫) (11/18)
★海外作家 ジヴコヴィツチ, ゾラン (5)
2024-11-21
古本夜話 番外編その四の3 前田出版社と『トップ』
かつて伊達得夫の『詩人たち―ユリイカ抄』を読んで、ふたつのエピソードがずっと記憶に残っていた。それらは冒頭に置かれた「『余は発見せり』」の中で、原口統三遺稿集『二十歳のエチュード』の初版がユリイカではなく、昭和二十二年六月に「M出版社」から初版五千部で出され、たちまち売り切れたが、その暮に出版社が倒産してしまったこと、伊達が原口の遺稿の出版のことで、一高の寮を訪ね、中村稔と出会い、それがきっかけとなって、中村が書いた探偵小説をカストリ雑誌に売りこみ、中村がいくばくかの原稿料を稼いだことだった。
(ユリイカ)
このふたつのエピソードから、伊達がユリイカを始める前は別の出版社にいて、カストリ雑誌にも関係していた事実を知った。そしてほどなくして、古本屋の棚で『二十歳のエチュード』初版を見つけ、「M出版社」が前田出版社だとわかった。田中栞の『書肆ユリイカの本』(青土社)の初版書影によれば、初版にはフランス語仕立てのジャケットがあったようだが、私が買った初版にはそれがなかった。
(前田出版社) (『書肆ユリイカの本』)
この前田出版社について、長谷川郁夫は伊達の評伝『われ発見せり』(書肆山田)で、宮城のお濠の内側にある旧近衛師団の木造兵舎跡の一室を借りていて、思索社や角川書店も同じ建物内にあったと記し、次のように書いている。
(『われ発見せり―書肆ユリイカ・伊達得夫』)
前田出版社は、戦後できた典型的なタケノコ出版社のひとつである。「トップ」という、ゴシップスキャンダルをあつめたカストリ雑誌を出していた。「トップ」は創刊当時よく売れていたが、やがて売れ行きが落ちていった。社員は、書籍編集、雑誌編集、営業をふくめて二十名ほどだった。
この出版社で伊達は書籍担当責任者だったが、社長の前田豊秀が女子社員と九州に逐電し、夫人と協議離婚し、伊達は夫人の離婚慰謝料を借りてユリイカを始めたようだ。その借金はユリイカ版『二十歳のエチュード』ですぐに返済したが、夫人は共同経営のつもりだったので、別の社員に「泣き言」をもらしたと長谷川は書いている。
それはともかく、中村稔の探偵小説の売り込み先のカストリ雑誌は『トップ』と考えていいだろうし、中村も『私の昭和史・戦後篇』上巻で、小栗虫太郎の影響の強い上海を舞台にした「エロっぽい」タイトルも覚えていない探偵小説は『トップ』に掲載されたと判断している。
この『トップ』は山本明の『カストリ雑誌研究』(出版ニュース社、中公文庫)に表紙が掲載され、田中栞も実際に『トップ』の現物を古本屋から入手し、その出版社はトップ社だが、発行者は前田出版社と同じ前田豊秀だと確認している。だがこのカストリ雑誌『トップ』にどうして中村の探偵小説が採用されたのか、それを長谷部史親が『探偵小説談林』(六興出版)の「『トップ』の創刊と終刊」の章で明かし、創刊号と終刊号の表紙写真を収録している。
長谷部の解題によれば、戦後になって探偵小説雑誌が相次いで創刊され、先陣が『ロック』で、次に『宝石』が登場し、それに続いたのが昭和二十一年五月創刊の『トップ』だとされている。だが最初は「大衆文化雑誌」と銘打たれ、探偵小説雑誌らしくなっていったのは通算第四号にあたる二十二年四月号からで、第五号からは江戸川乱歩がよく随筆を寄稿するようになり、同時に増刊号として「傑作探偵小説特集」を発行し、二十三年半ばまでは探偵小説雑誌の体裁を保っていたが、それ以後は実話雑誌的色彩に覆われ、二十四年七月号の「裸体写真特集」で発禁処分を受け、終刊になってしまったようだ。
(昭和23年2月第11号)
前田出版社版『二十歳のエチュード』の刊行は昭和二十二年五月、中村が小遣いに窮して伊達に探偵小説を売り込んだのはその後だと考えられるので、ちょうど『トップ』が探偵小説雑誌の体裁を整え始めた時期と重なり、それで採用され、中村は小遣いを稼いだことになる。伊達は書いている。「いくばくかの原稿料を、かれはポケットに納めて、心もち背を丸めながら、夕暮れの神保町に消えていった」と。
しかし残念なことに長谷部の『トップ』に掲載された作家名や探偵小説から類推してみても、中村がペンネームで書いた「上海を舞台にしたコミュニストの男女間のもつれから生じた殺人事件」を突き止めることはできない。それにこの『トップ』自体が前田出版社とどのような関係にあったかもよくわからない。長谷部はこの雑誌の編集に携わっていたのは大月桓志だと述べている。大月も探偵小説家のようで、自らも『トップ』に「恋と牢獄」などを書いているが、どのような人物なのかつかめない。
また長谷部は『トップ』の版元の移動についても記し、創刊時の前田出版社からトップ社を経て、最後に東京書館となった『トップ』は「かなり高度な読者を対象とする“大衆文化雑誌”から探偵・実話雑誌へ、そしてカストリ雑誌へと、短期間に二度も変貌をとげた」ことになり、変転の激しいこの時期でもめずらしい雑誌だと述べている。
このような雑誌に象徴されるように、敗戦後の出版社も謎に充ちている。それはユリイカまで続いていて、伊達はユリイカのかたわらで、教科書参考書専門の自由書院に内職のつもりで勤めたり、朝日書房という別会社をつくったりしている。これらは伊達がよぶように「あやしげな出版社」の気配が漂い、その実態は明らかではない。そのような戦後出版業界の中で、ユリイカを通じて、所謂現代詩が刊行されていったことになる。
そのあと話題はいろいろと広がり、紀田順一郎さん、小田光雄さん、由良君美先生、四方田犬彦さん…しばし尽きることがありませんでした。
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【速報】『旧ドイツ領全史』がついに6刷りに!
2024年11月19日 書籍
コロナ禍真っ只中の2020年8月に出版された衣笠太朗さんによる『旧ドイツ領全史』。弊社としては比較的高価格帯の …
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『ミニスターリン列伝』が完成したので、中身を紹介します
2024年11月18日 書籍
木村香織さんによる『ミニスターリン列伝 冷戦期東欧の小独裁者達』が完成したので、中身を紹介します。 カバーはカ …
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2024年
2025年予定
2025年1月16日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で雨穴『変な絵』の英訳 Strange Pictures (Jim Rion訳)発売予定。
2025年5月8日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で芦辺拓『大鞠家殺人事件』の英訳 Murder in the House of Omari (??訳)発売予定。
2025年7月3日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で雨穴『変な家』の英訳 Strange Houses (Jim Rion訳)発売予定。
2025年8月14日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で西澤保彦『七回死んだ男』の英訳 The Man Who Died Seven Times (Jesse Kirkwood訳)発売予定。西澤作品の英訳はこれが初。
2025年9月11日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で横溝正史『黒猫亭事件』の英訳 Murder at the Black Cat Cafe (??訳)発売予定。
横溝正史の英訳書は7冊目。Pushkin Vertigoでの刊行順は、『本陣殺人事件』『犬神家の一族』『八つ墓村』『獄門島』『悪魔が来りて笛を吹く』『悪魔の手毬唄』。(最初に英訳出版されたのは『犬神家の一族』であり、Pushkinの犬神家は同じ訳者のものの復刊)
2025年10月9日:【英訳】イギリス〈Pushkin Vertigo〉で綾辻行人『時計館の殺人』の英訳 The Clock House Murders (Ho-Ling Wong訳)発売予定。
時計館は館シリーズの第5作だが、英訳書としては第4弾となる(シリーズ第4作、『人形館の殺人』がスキップされている)。
2025年春?:【英訳】川上未映子『黄色い家』の英訳 Sisters in Yellow (David Boyd訳)発売予定。
最終更新:2024年11月15日 20:12
8日前
8日前
続いて、田中聡・斎藤英喜・山下久夫・星優也編『〈学知史〉から近現代を問い直す』(有志舎、令和6年3月)の栗田英彦「ポスト全共闘の学知としてのオカルト史研究ーー武田崇元から吉永進一へーー」。「なお、U超研-近代ピラミッド協会からは、在野の古書マニアでブロガーとしても知られる「神保町のオタ」も輩出している」とある。岩波の「帝国日本の学知」以来「学知」という言葉が好きなので、タイトルに「学知」を冠した本に名前が出て嬉しい。私なんかは、京大UFO超心理研究会や近代ピラミッド協会に参加していたことが自慢である。しかし、世間的には必ずしも自慢できるサークルとは受け止められないので、他に「輩出」したアカデミズムの研究者名を追加するのは遠慮しておこう(^_^;)
そして、古本道の大先輩高橋輝次さんから届いたばかりの『戦前モダニズム出版社探検:金星堂、厚生閣書店、椎の木社ほか』(論創社、令和6年11月)。「毎回、興味深く拝見している”神保町のオタさん“の最近のブログ」云々と登場していた。ありがとうございます。いつまでもお元気で御活躍いただけますように。
アート・シアターのもくじのもくじ
2,000円
「英国犯罪実話集3」ヒラヤマ探偵文庫
2,100円
そぞろ各地探訪情報
今月末、発売予定の新刊「そぞろ各地探訪」ですが
想定より多くの御予約を頂き、最短で発送される分が品切れと
なってしまいましたが、現在二次出荷分の予約受付を開始しています。
(panpanya直売所/1月と7月通販)
・特典の扱いについて
今月末の出荷開始までの注文分は「御予約シール」が貼られますが
以降、御予約シールはなくなり次第終了となります。
シール貼付版が欲しい方はお早めに御予約ください。
「特製しおり」の方は予約期間終了後も直販でご購入の場合
引き続き付属することになっています(終了時期未定)
二次出荷分は、12月中旬頃までには発送予定ですが
先行販売書店の発売と前後する可能性があるとのことです。
また、同時に予約を募っているTシャツですが
既に生産が始まっている為、残数に限りがあり
サイズによっては残り僅かとなっています
こちらもお求めの方はサイズが選べるうちにどうぞ。
11/20/2024 告知
2024-11-20
梅原猛『日本人の「あの世」観』
最近読んだ本
梅原猛『日本人の「あの世」観』(中公文庫 1993年)
タイトルに惹かれて昔買っていたもの。恥ずかしい話ですが、梅原猛を読むのは初めてです(と思う)。学生の頃、『隠された十字架』や『水底の歌』がベストセラーになっていて、その頃からすでに表立って流行してるものを遠ざけるたちだったので、人の話でだいたいの内容を知る程度でした。今回読んでみて、思索の過程をたどるような筆致に魅せられました。哲学者らしいオリジナリティに溢れています。この世代の関西の学者には、梅棹忠夫、桑原武夫、今西錦司、山崎正和など、自分の頭で考え抜くタイプの人たちが集まっていたようです。
梅原自身も、先日読んだ『日本の原像』の中で、「日本の学者や思想家は、ある学問集団や政治集団に所属し、その集団の内部で自分の学問や自分の存在を認めさせることに満足している」というようなことを嘆き、「私はもっぱら私の説を仮設として語ってきた」と吐露していましたが、ここには、専門知と哲学知、あるいは学者知と編集知といった別があるように思います。梅原自身は、日本古代史の専門家でもなければ考古学者でもありませんが、各分野の専門家の業績を巧みに取り入れながら、自らの頭の中で整理し、大きな仮説を提案しています。
テーマは、日本の宗教のあり方、縄文時代の日本とアイヌと沖縄、日本語とアイヌ語の関係、『記紀』と日本語書き言葉の成立、『万葉集』と『古今集』の比較、宮沢賢治の世界観など、一見多岐にわたっているように見えますが、底流として、古代日本の原風景に対する愛着が感じられました。また梅原には戦争体験が嫌悪すべき強烈な印象として沁みついているようです。
恒例により、個人的に印象に残ったいくつかの論点をピックアップします。
①現在の仏教は、その経済的精神的な基盤を葬式を中心とする宗教儀式に置いているが、南都六宗の僧が葬式を司らないように、もともと葬式は仏教の行事ではなかった。神道に代わって仏教が葬式に関わるようになったのは、浄土教によると思われる。その浄土教も、日本人の心にすでに存在していた「あの世」観の影響を受けて、日本独自のかたちに変容したものである。
②沖縄やアイヌには仏教がほとんど入っていないにもかかわらず、彼らの死者送りの行事はわれわれが仏教の名のもとに行っているものとほとんど変わりがない。例えばお盆という行事も、仏教以前に日本に存在した習俗が仏教の中に入ったものであり、推古14(606)年に、聖徳太子が、その日本古来の死者供養の行事と結びつけることによって、仏教を日本に定着させたのである。
③神道は、定まった経典をもたない祀りを中心とした宗教儀式体系であり、もともとは縄文の昔に遡る土着宗教を基本にしたものであるが、8世紀の初めに、中臣氏・藤原氏による律令神道の成立を契機として、大きく変化した。それは中国の道教の影響を受けたものであった。仏教思想は外来のものだが、神道は悠久の昔から存在するものという区分けは全く成り立たないのである。
④ある、行く、帰る、食う、飲む、好む、こばむ、あやまる、突くなど、基本的動詞は、アイヌ語と日本語がほとんど同一か相似になっている。金田一京助は、アイヌ語は日本語の語彙を取り入れたものという見解をもっていたが、これは逆である。例えば、アイヌ語で人のことをピトというが、日本語ではP音がF音に変化してきたことを考えると、ピトがヒトに変化したと考えるほうが自然である。金田一の影響で、アイヌ語を日本語の起源とする可能性を完全に排除してしまったことで、日本の言語学は停滞してしまった。
⑤一つの仮説として、次のような図式が考えられる。日本列島にはもともと古モンゴロイドの人たちが狩猟採集の生活を長く送っていた。そこへ新モンゴロイドの人たちが大陸から北九州を主な玄関口として稲作文化や鉄器をもって渡来してきた。彼らが大和朝廷を作って日本を統一していった。その証拠に、近畿地方を中心として、古くから農業の盛んだった地域には、新モンゴロイドの人たちが多い。
⑥『古事記』は和銅5(712)年につくられ、『風土記』は和銅6年に撰修の命が下ったが、その原型となるものが、推古28(620)年ごろに、聖徳太子と蘇我馬子によって作られていたのではないか。国の礎をつくろうという聖徳太子らしい事業である。『記紀』の紀年法が、推古9(601)年を起点としていることからも推測される。その年は、聖徳太子が斑鳩に居を定めた年である。
⑦漢文を日本語として読む際、「が」「の」「を」「に」「は」の助詞や「ぬ」などの助動詞、「く」などの用言の活用語尾を仮名表記するようになったが、この時点ですでにそれは漢文ではなく、日本語の書き言葉が始まったということになる。この書き方は、公式には、文武元(697)年に始まるが、それ以前に、柿本人麿歌集において、次第に使われるようになっていた。
⑧『万葉集』がますらをぶりであり、『古今集』がたおやめぶりという定説がある。これは賀茂真淵が作り、正岡子規によって改めて主張されたことであるが、賀茂真淵は公卿の美学のバイブルである『古今集』を貶し、源実朝にならって『万葉集』を武士の美学のバイブルにしようという政治的意図があり、正岡子規の主張にも日清戦争後の愛国心の高揚という背景があった。『古今集』序文に、『万葉集』に対する批判の言葉はまったく見られないように、同じ美的理念をもった歌集であり、『古今集』の小野小町の歌など、人麿の歌の道を忠実に継承したものであるといえる。
⑨古代日本人の心性の一つに落日信仰がある。四天王寺は仏教以前からの落日信仰と結びついている聖地であり、また折口信夫が『死者の書』で描いたように、落日信仰を土台として、浄土信仰が生まれたのである。もう一つの基本的な心性は、森林の中で養われ育ったもので、狩猟採集を通して動植物を神として崇拝する心性である。そこには生態学的知恵が隠されている。
⑩生命は個としてはかならず死ぬが、死ぬことによって種は生き続ける。植物や動物は、個を犠牲にしても種として生き続けるという精妙な知恵をもっている。古代の日本人も、個が死んだ後、魂は、再び別の個に宿って生き続けるという信仰をもっていた。この魂という言葉を遺伝子という言葉に置きかえると、これは遺伝子の法則を語ったものではないか。
ほかに、知り得たこと細かいこととしては、『万葉集』の万葉という言葉は、多くの言の葉を集めたという意味ではなく、万年、すなわち永遠という意味であること。チャランポランという言葉があるが、アイヌ語でチャランは口、ポランは空しいという意味であること。沖縄の『おもろさうし』で「ト」は海を意味し、アイヌ語でも「ト」は湖とか水溜まりを指す、トネガワ(利根川)、トワダコ(十和田湖)をアイヌ語で解釈すると、それぞれ「海のような大きな川」、「海の岩の湖」となるなど。
ikoma-san-jin 2024-11-20 15:42 読者になる
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梅原猛『日本人の「あの世」観』
最近読んだ本 (687)
『母子笛 祇園よし屋の女医者』2 (藤元登四郎)
2024年11月19日
2024-11-19
「サブカルチャーとしての江戸川乱歩」NEW!
イベントのお知らせ 講演のお知らせ
★ 小松史生子さんが、11月30日(土)に開催される名張市市制施行70周年+江戸川乱歩生誕130周年記念事業「サブカルチャーとしての江戸川乱歩」(@名張市総合福祉センターふれあい)において、「サブカルチャーとしての江戸川乱歩」をテーマに講演されます。
また同事業の連動企画「スペシャル版 幻影嬢 in やなせ宿」に参加されます。
※名張市のHPも、ご覧下さい。
www.city.nabari.lg.jp
※「読書サロン 幻影嬢」のXも、ご覧下さい。
https://x.com/geneijyou
※「古書からすうり」のXも、ご覧下さい。
https://x.com/kosho_karasuuri
#江戸川乱歩 #小松史生子
sinseinen 2024-11-19 22:47 読者になる
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2024-11-15
「貸本小説はどこからきてどこへ消えたのか」
講演のお知らせ
★ 末永昭二さんが、11月16日(土)に小樽文学館で開催される「貸本小説と貸本屋の世界展」で「貸本小説はどこからきてどこへ消えたのか」をテーマに講演されます。
※小樽文学館のHPも、ご覧下さい。
www.city.otaru.lg.jp
#末永昭二 #貸本小説
sinseinen 2024-11-15 00:00 読者になる
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「サブカルチャーとしての江戸川乱歩」NEW!
「貸本小説はどこからきてどこへ消えたのか」
講演のお知らせ (31)
イベントのお知らせ (29)
◎甥がトランプ陣営に走って伯父さんは怒ってる?
ケネディ大統領が暗殺されたのは、1963年11月22日の
午後12時半頃である。そしてこのとき、たまたま通信衛星に
よる日米間のテレビ伝送実験が行われたので、その第一声は
大統領の死去を伝えるものになった。とまあ、これは
マスコミ関係者などには良く知られた史実であるが、実は
当方、その日そのときの反応記憶がまったくない。1963年
は昭和38年で、こちらは高校1年だった。だから当然、
日々テレビにも新聞にも接していたはずなのに、ニュース
映像に驚いたとか、速報記事を必死に読んだとか、そういっ
たことを何も覚えてないのだ。この事件に関しては、作家に
なって以降強い関心を持ち、関連書籍を何冊も読んできたし、
オリバー・ストーン監督の映画「JFK」など、いまも11月
になるとDVDを再鑑賞しているほどだ。
なのに、なぜ当時の記憶が皆無なのか解せない思いが続き、
先日ふっと、「ひょっとして、これには時差が関係しているの
か」と思った。そして調べてみると、アメリカは広いから、
東部時間や太平洋時間など標準時が複数あり、事件があっ
たテキサス州ダラスは中部時間を使っている。だから上記の
11月22日午後12時半は、日本時間では翌11月23日午前
4時になるという。ならば、その直後に衛星中継の速報が入っ
ていたとしても、夜明け前だから当方は熟睡していたはずだ。
またこの時間帯、新聞の朝刊はすでに各家庭への配達前
段階だから、目覚めてそれを見ても事件のことはまだ何も載
っていない。おまけに11月23日は「勤労感謝の日」で学校
は休みだったから、当方、朝は9時か10時頃まで寝ていた
可能性もある。普段は電車通学のため6時前に起きており、
常に睡眠不足気味だったからだ。
そんなわけで、「そうか。そのときのおれは、ニュースに即時
接触する態勢ではなかったのか」と、そこまでは納得できて
いたのである。しかし起床後テレビをつければ、NHKも民放
も続報をじゃんじゃん流していたはずだし、新聞も、すでに
日曜祭日の夕刊は休みだったとしても、翌日の朝刊では一
面で大きくそれを伝えていたに違いない。にもかかわらず
反応記憶が何もなく、翌日以降学校で友人とその話をした
覚えもない。「高校1年の二学期になっても、おれはまだアホ
の子供だったのかな」と、憮然としていたのである。
空犬の読書会@西荻窪今野書店(第3回)……西荻窪で読書会が開催されます
2024/11/17(日) 17:54:25 |
新刊書店
西荻窪の今野書店で開催している読書会。2025年1月開催の第3回の案内が出ました。
空犬の読書会@西荻窪今野書店~科学と文学の間(あわい)に~
日時:2025年1月17日(金)19:00~20:30(開場18:30)
会場:今野書店
参加費:1500円
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2024/11/15 「空犬の読書会@西荻窪今野書店 科学と文学の間に 第2回」(今野書店;終了)
2025/1/10 「三鷹の夜☆月いち読書会(第40回)―科学と文学の間(あわい)に」(三鷹ネットワーク大学)
2025/1/17 「空犬の読書会@西荻窪今野書店 科学と文学の間に 第3回」(今野書店)
2025/2/7 「三鷹の夜☆月いち読書会(第41回)―科学と文学の間(あわい)に」(三鷹ネットワーク大学)
2025/2/21 「空犬の読書会@往来堂書店 科学と文学の間(あわい)に」(往来堂書店)
空犬の読書会@西荻窪今野書店(第3回)……西荻窪で読書会が開催されます (11/17)
2024年11月18日
『ヴェノム』2
報告
MOVIE Walkerのレヴュー欄にこんな投稿があった。
カラピー 3.5 22日前
報告
レビューなのに映画の内容には触れません、すみません、お許しください。
おそらく観ていないのに(投稿が公開前)0.1の評価をしている「ゆうすけ」「カイワレカイワレ」なる人物は(たぶん同一人物の複アカでしょう)以前も他の映画でこのような荒し行為をしていましたね
なお、この報告で言及されている「ゆうすけ」なる人物の投稿は現時点では削除されて、「カイワレカイワレ」の投稿が残っている。以下参照
カイワレカイワレ 0.1 26日前
報告
残念、ガッカリしました。
前作と同様、気持ち悪いし、つまらなく、子供っぽい映画でした。
ひどかったです。
本当に、気持ち悪く、つまらなかったです。
ひどかったです。
やっぱり、悪役の映画はダメですね。
これが「荒らし行為」の実例で、「カラピー」氏の投稿のあとも、次のような、同一人物の、あきらかに映画を観ていないコメントがあった。書式が独特で同一人物が複数のアカウントから投稿しているとわかるのだが、書式の全体はスペースの関係もあって再現しない。まあどうせクズコメントなので、正確に再現しても意味がない。
しょうた 0.1 18日前
報告
全然ダメだった。
大コケだった。
略
何がしたいのか分からないし、ただただ気持ち悪いだけだった。
主人公のエディを演じるトムハーディは老化してかなりおっさんになり、もう、限界だと思う。ヨタヨタの年寄りのおっさんだ。
見た目も抜け毛や薄毛になり、シワばかりで、たるんでいて、かなり老けた。
足もかなり遅かった。
【たしかにエディ/トム・ハーディはふけた。しかし彼はアクション担当ではないので、全く問題ない】
曲も選曲が悪く酷かった。
シーンに合っていないし、滅茶苦茶だった。
ゴキブリが出てきて気持ち悪いし、つまらないし、全然、ダメな大コケ映画だった。
つづいて
ミズキ 0.1 18日前
報告
とにかく気持ち悪かった。
ゴキブリも出たし…。
つまらないし、吐き気がした。
肌がかゆくなり気持ち悪くなった。
本当に気持ち悪かった。
エディも死んだし、最低でした。【最低なのはゴキブリみたいなおまえだ。理由はあとで】
ゴキブリが苦手の人は要注意の映画でした。
つまらないし、ひどかった。
最低の最後の映画だった。
さてもうひとり。同一人物。
リョウコ 0.2 18日前
報告
要注意、ゴキブリが出ます。【←この映画にゴキブリは出てこない。お前がゴキブリだ】
うわぁ、気持ち悪かった。
そんな気持ち悪い映像を見せるなよ。
つまらないし、気持ち悪いし、本当に最悪でした。
物語も意味が分からない。
敵もバレバレで分かるし何が目的なのか分からない映画でした。
見た後、気持ち悪くて、ご飯が喉を通りませんでした。
敵も汚らしかった。
気持ち悪かった。
つまらなかったです。
今年、最悪の映画でしたし、本当に、最悪の映画でした。
最悪はおまえだよと言ってやりたいし、映画会社もこういう投稿は営業妨害として罰をあたえるべきだと思う。個人の感想ではない。映画を観ていないことがバレバレだからだ。
ゴキブリについて触れているのだけれども、これだとやたらとゴキブリが大量に出てくる映画だと思うかもしれないが、本編にゴキブリは一匹も出てこない。出てくるのは、いわゆるポスト・クレディット・シーンという、最後のクレディット(10分から15分くらいある長いクレディット)が終わったあと出てくる、最後の最後の映像。
洞窟のなかからメキシコ人のバーテンダーが出てくる。彼は戦争らしきもので荒廃した町の姿を見る。その時、前景にゴキブリが一匹だけ登場。よく見ないとゴキブリとわからない。病的にゴキブリを怖がる人でないかぎり、とくに嫌悪感をもよおすような不潔でおぞましい姿のゴキブリではない。たぶん作り物かCG。そのゴキブリにシンビオートの断片が付着するような映像があって、やがてそこからヴェノムが復活するのではないかという暗示があるように思われる。
また本編でデティ・ペイン博士/ジューノ・テンプルがゴキブリは災厄や戦争の惨禍を生き延びてきた唯一の生物だというような話をしていたのだが、そこからも戦争(おそらくヌルとの戦争)や戦禍を生き延びる人たちのことが暗示されているのかもしれない。なお私はマーヴェルのスーパーヒーロー物の映画はほとんでみていないので、この映像から私よりももっと多くの情報を引き出せる人は数多くいるだろう。
それから上記「ミズキ」のコメントなかで「エディも死んだし」とあるが、エディは死んでいない。これは記憶違いではすまされない。意図的な偽情報の開示である。お金をもらって意図的に映画の評価を下げようとしているのだとしたら犯罪者で、ヴェノムに食われるといいし、ただ面白半分に観てもいない映画の悪口を言っているのなら、精神を病んでいるとしかいいようがないんで、ヴェノムに脳みそを食われるといい。さぞかしい美味しい脳みそだろ。
ただ救いはほとんどの観客が、この荒らし行為に影響を受けずに、独自の感想コメントを投稿していることである。それには感銘を受けた(兵庫県県民は見習うべきである)。
【関連する記事】
『ヴェノム ザ・ラスト・ダンス』
『グラディエーター II』
『八犬伝』3
『八犬伝』2
『八犬伝』1
『来るべき世界』
『チャイコフスキーの妻』
『エイリアン:ロムルス』
『関心領域』
『ミッシング』
『ゴジラ-1.0』
『ペナルティループ』
『アーガイル』
『コヴェナント/約束の救出』
『落下の解剖学』
『罪と悪』
「解雇通告」の瞬間
『枯れ葉』
『Perfect Days』
『福田村事件』
posted by ohashi at 18:16| 映画 |
2024年11月17日
『ヴェノム ザ・ラスト・ダンス』
映画『ヴェノム』シリーズの三作目(Venom: The Last Dance, 2024)、エディ・ブロック/トム・ハーディとヴェノムの「1年間」の共生関係の終わりを告げる完結編として、満足のゆく映画であったが、しかし2作目から感じていた不満は解消されずに残った。
コミックのほうは読んでいないので、どのような物語展開なのか知らないのだ、が第一作においてエディ/トム・ハーディがジャーナリストであるという点が実に興味深かった。つまりジャーナリストは、社会や政治の不正を暴き、政治家や権力者の真の姿を示すために、みずからならず者にならねばならないという真理を見事についた設定になっていたからだ。辣腕ジャーナリストと人間を食うヴェノムとの共生が。
エディのジャーナリストとしての能力は、ヴェノムとの共生によって、ますます強化されてゆき、エディの功績はヴェノムの危険な支援なくしてありえなかった。
同じくジャーナリストのスーパーヒーローといえば、デイリー・プラネットの記者であるスーパー・マンがそうだが、彼の場合、辣腕記者でも剛腕記者でもなく、人間としては地味なうだつのあがらない記者であり、記者・ジャーナリストとして大きな業績をあげたとも思えない。スーパーマンにとって記者としての姿は、ほんとうに正体をみやぶられないための仮の姿でしかない。
だがヴェノムにしても、第2作以降は、エディとその相棒でもあるヴェノムとの共生・共同活動によって、ジャーナリズム活動が加速化し、社会の闇を暴き、悪人を懲らしめる、公共性・社会性をフルスロットルで全開するかと思ったら、公共性・社会性は、つまりジャーナリストとしての活躍は、後退するばかりで、今回の三作めにおいては、エディはもうジャーナリストでもなくなっている。
公的次元が私的次元へと様変わりするのは、『ジョーカーII』でも同じだったが、『ヴェノム』においても社会・政治問題とジャーナリズムとの切り結びが、スーパーヒーロー物(それは決して荒唐無稽な夢物語ではなく、常にけっこうシビアな世界観・宇宙観を宿しているのだが)のなかでも異色だった。ヴィランのもつ攻撃性がジャーナリズムの攻撃性と共生することで社会を改革する力学へと変容をとげるのだから。
しかし第2作と今回の第3作はヴェノムという愛嬌もあるのだが同時に暴力的で凶悪な面もあるやっかいな相棒(バディ)との共生から生まれる奇妙な友情関係が物語の主流となり、社会性や公共性はどんどん後退することになった。
なるほどバディ物としてみると泣けるところがある。エディとヴェノムの奇妙な友情は、他者といかに共生できるかという、いまでも切実な問題を喚起する。そしてここでの他者とは、おそらく移民のことだろう。
映画『レオン』の最後、ナタリー・ポートマンが、レオンの形見である観葉植物を植木鉢から出して学校だかどこかの敷地に植える。それはイタリア系移民でもあった天涯孤独のレオンの夢の実現であった。アメリカの地に根を張ることになるのだから。ヴェノムは移民を迎えるために作られたという自由の女神をレディと呼び、このニューヨークのレディに会ってみたいものだと語っていた。その夢をエディは最後にかなえてやるのだが、それはアメリカが移民を温かく迎え入れる女神としてあってほしいというヴェノム=移民の夢なのだろう。たとえ今、アメリカの次期大統領が移民がペットを食べていると信じ、アメリカ人の半数は移民をヴェノムの姿として想像しているとしても。
****
ちなみにこの『ヴェノム ザ・ラスト・ダンス』、トム・ハーデはイギリス人だが、ほかにもイギリス人は多い。前作から登場しているスティーヴン・グレアム(マリガン刑事)のほかに、有名な俳優なのに名前の読み方が決まっていないChiwetel Eijofor(とりあえずチューウィテル・イジオフォーとしておくが)、そしてジューノ・テンプル(歳をとって女性としての魅力が増したと思ったのだが、まだ35歳であった)もイギリス人、しかもそのうえリス・エヴァンズまで登場するとなると、これはもうイギリス映画ではないか(ちなみに特殊メークで顔がよくわからないのだが、ヌル(Knull)役で、前作では監督も務めたアンディー・サーキスも登場する)。
しかしこれをいうのなら、このイギリス人俳優たちが、みんなマーヴェル系のアメコミ映画の出演者でもあるということのほうが意義深いという指摘もあろう。彼らは他のアメコミ映画の登場人物として、この映画には登場しているわけではないので、他のアメコミ映画とは連続性と断絶性とが同時にあらわれることになる。ここにはなにかあるのかもしれない。
posted by ohashi at 23:01| 映画 |
『グラディエーター II』
Gladiator II(2024)
前作『グラディエーター』から24年ぶりの続編で、スケールの大きなスペクタクル大作ということもあってのぞいてみた。
前作の時は、主要な人物は、オリヴァー・リード、デレク・ジャコビ、リチャード・ハリスを除くと、ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス(ジョーカーの)、コニー・ニールセンで、彼らは、いまでこそ超有名になったが当時としてはあまり名の知られていない、誰?という俳優たちだった。それが新鮮でもあったのだが。
今回、主役のポール・メスカル。誰? しかし、この問いは私にとってはあってならない問だった。なぜならポール・メスカル主演の前作『aftersun/アフターサン』(22)と『異人たち』(23)は映画館でみているのだから。ただそれにしても『グラディエーターII』で、いかにも古代ローマの彫刻から抜け出てきたかのようなポール・メスカルの彫り深いその顔をみていると、彼が『aftersun』とか『異人たち』で、どんな顔をしていたのか、まったく思い出せなくて困った。私の中では『グラディエーターII』のポール・メスカルが、それ以前のポール・メスカルを上書きし消去してしまったようなのだ。
ちなみに『aftersun』でも『異人たち』でも、ポール・メスカルが演ずるのはゲ
遺志
2024-11-19 05:15:08 | 遺品整理
遺体処置と遺品処理の作業で、ある家に訪問した。
亡くなったのは高齢の女性。
行年は、平均寿命を越えていた。
安らかな表情、身体は小さくとても痩せていた。
遺族は、故人の着衣を着替えさせてほしいと要望してきた。
ちょっとしたコツはいるが、作業的には簡単なもの。
だだ・・・私は、死んでいようが高齢だろうが女性は女性として尊重する主義。
故人の羞恥心に配慮したい旨を伝えた上で、遺族の指示を仰いだ。
遺族は私の気持ちを理解してくれたものの、困った表情を見せた。
そして、「これが着せ替えてほしい着物なんですけど」と言って、古ぼけた箱を私に手渡した。
それを受け取った私は、神妙な気持ちになった。
箱の蓋に「死んだら着せて下さい」と書いたメモが貼ってあったのだ。
何かのチラシの裏に書かれた文字は、生前の故人が書いたものだった。
女性の気丈さに感心と切なさを覚えた私。
「これは・・・着せ替えない訳にはいきませんね・・・」
「私が来たのも何かの縁でしょうから、できるかぎり配慮して着せ替えをさせていただきます」
私は、箱を開けて中の着物を取り出した。
中身は木綿の死装束だった。
故人の手作りらしく、お世辞にも立派とは言えない品物。
しかも、だいぶ以前に作っておいたのだろう、全体的に古く黄ばんでいた。
幸い、故人の身体は小さく痩せていたし死後硬直も軽かったので、肌を露にすることなくスムーズに着せ替えることができた。
故人の希望を叶えることができて、遺族も安心したようだった。
その後、厳粛ながらも和やかな雰囲気で納棺を滞りなく済ませた。
次に、私は遺品回収作業にとりかかった。
荷物はきれいに整理整頓されており、タンスも押入もキチンと整えられていた。
その様相からは、故人の几帳面な人柄がうかがえた。
私は、遺品の一つ一つを手に取りながら見分を始めた。
すると、ちょっと困ったことが発生。
タンスの一段一段、収納箱の一つ一つに例の遺言メモが貼ってあったのだ。
「○○に使う」「○○で使う」「○○にあげる」etc。
「不要品」「捨てる」といった類のメモは一切なく、全て再利用するのが当然といった感じだった。
遺品処理・遺品回収を平たく言うと、「廃品回収・不用品処理」だ。
しかし、故人にとって残した遺品は、廃品・不用品ではないのだろう。
これには遺族も困っていた。
「○○にあげる」とされる品物は、実際の○○さん達は欲しくない不要なモノ。
故人の想いに反して、荷物のほとんどが、そんな様なモノだった。
「んー、困った」
処分するしかない荷物。
しかし、故人の遺志を無視するのも偲びない。
例によって、私は勝手な思いを巡らせた。
「故人は、残される人達になるべく迷惑をかけないように逝きたかったのではないだろうか」
「遺族に負担をかけるくらいなら、遺品を処分しても許してくれるのではないだろうか」
「故人の思いを真摯に受け止め、できるだけ使えるモノを探して、それでも残ったモノは処分しよう」
その考えを遺族に伝えたら、そうすることになった。
そして、遺族に遺品を選別してもらった。
その間、私は部屋を出て待っていた。
部屋から聞こえる話し声から、故人の思い出話に花が咲いていることが分かった。
部屋には、故人を納めた柩もあったので、故人に話し掛けるような声も聞こえてきた。
笑い声もあり、和やかなものだった。
結局、少しの遺品を残して、大部分が不用品になってしまった。
遺族も故人に申し訳なさそうにしていたが、仕方がなかった。
人に寿命があるように、モノにも寿命があると思う。
モノが溢れる昨今は、寿命をまっとうする前に用無しにされるモノが多い。
しかし、故人が残した遺品はどれも平均寿命を越えているように思えた。
遺族達は、柩の窓から見える安らかな寝顔の故人に、「おはあちゃん、ありがとう」「おはあちゃん、ごめんね」と声を掛けていた。
上の方から、「気にしなくていいよ」と言う声が聞こえてきそうな温かい雰囲気だった。
2006-09-28 17:34:08
更新:2024-11-19
匙田
夜のロボット その5 ロボット大戦争編 十三話目「指の光パルバブル」
ダイジェスト 包丁人味平 カレー戦争 第一話
ビッグ錠
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第1話「なんでもない」前編
佐藤菜生
夜のロボット その5 ロボット大戦争 十二話目「ロボット大戦争」
匙田
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仕末妻
平田弘史
夜とコンクリート
町田洋
夜のロボット その5 ロボット大戦争 一話目 「戦争への道」
第2話「殺人リレー」前編
佐藤菜生
オツベルと象
萱島雄太
更新:2024-2-21
匙田
夜のロボット その5 ロボット大戦争編 八話目「さまよえるビビ子」
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コラム, 評論
「動物ファンタジーのススメ②」思緒雄二
by TakatukiMaki • 2024年11月17日
動物ファンタジーのススメ② 思緒雄二 (①のあらすじ:動物を主人公にした各種文学…
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中・短編, 小説
「夢見るルビー(後編)」片理誠(画・片理誠)
by TakatukiMaki • 2024年11月17日
その塔がいつからそこにあるのか誰も知らない。僕らの王国が誕生する遙か以前からで…
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「藍を捌(さば)く」吉澤亮馬
by TakatukiMaki • 2024年11月10日
「藍を捌(さば)く」 ふと私の口からこぼれた言葉は、ある種告白に近かったのかも…
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「夢見るルビー(前編)」片理誠(画・片理誠)
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――宝石を探して欲しい、と依頼者は言った。 手足のない死神が僕を追い詰めよう…
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開催は終了しました
2024/11/17 COMITIA151参加者向け
COMITIA151のサークル申込を受付中です
申込締切は【郵送:11月29日(金)必着】【オンライン:12月2日(月)18時】です。 詳しくはサークル参加案内をご覧ください。
2024/11/17
見本誌読書会(11月24日開催)のお知らせ
新刊紹介
「彼らは私たちである」――新自由主義下の困難を乗り越える視点
魏明毅『静かな基隆港』訳者解題より
2024年11月18日
2024年 11月 18日
注目新刊既刊:武田崇元/横山茂雄『霊的最前線に立て!』国書刊行会、ほか
★注目新刊書および既刊書を列記します。
『死の瞬間――人はなぜ好奇心を抱くのか』春日武彦(著)、朝日新書、2024年11月、本体900円、新書判並製232頁、ISBN978-4-02-295287-5
『編集宣言――エディトリアル・マニフェスト』松岡正剛(著)、工作舎、2024年10月、本体1,600円、四六判変型上製152頁、ISBN978-4-87502-569-6
『霊的最前線に立て!――オカルト・アンダーグラウンド全史』武田崇元/横山茂雄(著)、国書刊行会、2024年10月、本体3,600円、A5判上製462頁、ISBN978-4-336-07638-0
『Outlying――僻遠の文化史』武邑光裕(著)、rn press、2024年10月、本体3,600円、四六判並製452頁、ISBN978-4-910422-19-0
『美術の物語 ポケット版』エルンスト・H・ゴンブリッチ(著)、天野衛/大西広/奥野皐/桐山宣雄/長谷川宏(訳)、河出書房新社、2024年10月、刊行記念特価本体3,990円(2025年1月末まで、かつ、初回生産分限定)、46変形判上製1048頁、ISBN978-4-309-25746-4
『シュレーディンガー詩集――恋する物理学者』エルヴィン・シュレーディンガー(著)、宮岡絵美(訳・編)、書肆侃侃房、2024年9月、本体1,900円、四六判並製96頁、ISBN978-4-86385-637-0
『口に関するアンケート』背筋(著)、ポプラ社、2024年9月、本体550円、A6変型判並製63頁、ISBN978-4-591-18225-3
★『死の瞬間』は、精神科医の春日武彦(かすが・たけひこ, 1951-)さんが様々なフィクションやドキュメント、映画やコミックを含む作品群を引き合いに「死」を論じたもの。「死ぬ瞬間」「「永遠」は気味が悪い」「見知らぬ世界」「取り返しがつかない」「死体の件」「死と悪趣味」の6章立て。「本書でわたしは、ヒトが「死」に好奇心を寄せるその有りようを図鑑のように挙げ、論じてみたい。そのようなことをする背景には、死には三つの大きな要素が絡んでいると思っているからである」。春日さんはその三つの要素を〈グロテスク〉〈呪詛〉〈根源的な不快感〉とまとめておられます。
★『Outlying』は、メディア美学者の武邑光裕(たけむら・みつひろ, 1954-)さんによる初めての自伝。本文が序盤、中盤、終盤と違う色で刷られており、銀色の表紙とあいまって存在感が抜群です。装丁は藤田裕美さんによるもの。中盤中ほどにはカラーの図版頁もあります。特別付録として宇川直宏(DOMMUNE)さんと若林恵(黒鳥社)さんの対談「サイケデリックの行方」という投げ込み小冊子(24頁)が付いています。
★「マンハッタンに廃墟の住処がなくなろうとする80年代後半に至るまでの、ほぼ10年間にわたるNYでの経験から、そこから90年代以降のサンフランシスコ、そして京都、東京、札幌を挟み、ベルリンとヨーロッパへと向かうことになる私の約40年以上に及ぶ旅の記憶を紡いでいこうと思う。〔…〕インターネットの普及後、コミュニケーションの利便性は圧倒的に変化したが、自身が世界で出会う人物との遭遇は、e-メールやSNSで済まされるものではない。世界が縮小し、出会うべき人との距離が短縮されたとしても、リアルな出会いと対話の記憶を超えることはない。〔…〕この旅のほぼすべてを開示することで、僻遠の異界との関わりをめざす人々に、何らかの刺激を届けられれば幸いである」(序章、19頁)。
★同書の刊行記念に、著者と若林恵さんによるトークイベントが来たる11月29日(金)、青山BC本店にて行われます。詳細はリンク先をご覧ください。版元の株式会社rn press(アールエヌ・プレス)は、2021年に設立。書店への卸は、直取引かトランスビュー経由とのことです。代表の野口理恵(のぐち・りえ, 1981-)さんは複数の出版社を経て独立した編集者であり著述家。自社から今年5月に『私が私らしく死ぬために』という実用エッセイを上梓されています。「何か「学び」に関する本をずっと作りたいと思っていました。それならば第一弾は「死に方かな」と思い、死をいろいろな角度から取り上げることにしました。死を想うことで、強くなると信じて」(まえがきより)。出発点がすごい。
★『編集宣言』は、8月12日に逝去された松岡正剛(まつおか・せいごう, 1944-2024)さんが工作舎の月報「土星紀」で連載されていた「エディトリアル・マニフェスト」(1979年8月号~1981年12月号)を中心に、『遊』誌時代の「編集」をめぐるエッセイ2本「遊学する編集」「「別の仕事」との関係から」と、工作舎編集長の米澤敬さんによる「編集者あとがき」が収められています。このあとがきでは米澤さんの前口上に続いて松岡さんによる「遊線放送局」第一回が抄録されています。
★1979年の「エディトリアル・マニフェスト」第1回から引用します。「編集は闘争でもあった。/そこで、「編集」を「エディトリアル・ワーク」と言い換えておくことにする」(18頁)。「いわゆる“編集者”が著者と版元の間を守る芸者を演ずる時代は終わった。H芸〔編集芸〕からE闘争〔エディトリアル闘争〕へ」(19頁)。この言葉から45年経過した今も、編集は闘争であり続けています。真実と嘘が見極め難い時代に、編集は諸刃の剣としていよいよ危うい段階に入りつつあります。「ただ私が何を言いたかったのか、そのことを手短かにまとめておくことにする。「君たちはようするに何をしているのかね?」「いや、別のことをしているのさ!」」(136頁)。こうした「別のこと」の可能性について自問したいと思います。
★『霊的最前線に立て!』は、八幡書店社主の武田崇元(たけだ・すうげん, 1950-)さんと、英文学者で作家の横山茂雄(よこやま・しげお, 1954-)さんの対談本。目次は書名のリンク先をご覧ください。附録として『復刊 地球ロマン』と『迷宮』の2誌の総目次を併録。400頁を超える大著ですが、巻末には人名索引があるので、興味があるところから拾い読みで始めることもできます。武田さんと横山さんが出会ったのは70年代半ばとのこと。日本のオカルト・ムーヴメントを振り返りつつ、お二人の自伝的側面もある一冊です。先述した松岡正剛さんとの関わりでは第5章「横山茂雄の遍歴」に「松岡正剛と工作舎の近辺」(156~160頁)という興味深いパートがあります。横山さんは工作舎に出入りし、大学院生時代にバラード『残虐行為展覧会』(法水金太郎名義、工作舎、1980年、現在品切)を上梓しています。
★『美術の物語 ポケット版』は、オーストリアに生まれ英国で活躍した美術史家エルンスト・H・ゴンブリッチ(Sir Ernst Hans Josef Gombrich, 1909-2001)のベストセラー『The Story of Art』(Phaidon, 1950/…/1995)の訳書で、日本での出版事業から撤退したファイドンが2011年に刊行したポケット版の再刊となります。ファイドンのポケット版は単行本版よりも古書市場で高額希少本となっていたため、今回の再刊を待望していた読者は多かったことでしょう。「累計800万部突破、35ヶ国で翻訳、世界一読まれている美術史の本」(帯文より)。日本ではまず、友部直訳『美術の歩み』(上下巻、美術出版社、1972年、改訂新版1983年、改訂3版1992年)が出版され、その後、ファイドンより現行訳(単行本版2007年、ポケット版2011年)が出て、それを河出書房新社が再刊(単行本版2019年、ポケット版2024年)した、という流れです。奥付には「本書は2011年10月にファイドン株式会社より刊行された同タイトルの本を一部修正のうえ、新装したものです」とあります。序文が差し替えになり(出版者リチャード・シュラッグマンの文章からゴンブリッチの孫レオニー・ゴンブリッチの文章に。長谷川宏訳)、いくつかの誤植訂正を行った、と版元さんから聞きました。
★「Web河出」2024年8月14日付特設ページ「【800万部超!世界で一番読まれている美術の名著】『美術の物語』、幻の「ポケット版」が、装いを新たに今秋発売決定!」によれば、本体3,990円は刊行記念特価で「2025年1月末まで、かつ、初回生産分限定」とのことでした。現在版元在庫はなしで重版中ですから、書店店頭で並んでいる在庫のみが特価なのだろうと思います。重版(マレーシアで印刷製本)では通常価格の本体4,990円になるはずです。版元さんの公式Xでも、11月12日付のポストで「【お詫び】世界一売れている美術の本の画期的なコンパクト版『美術の物語 ポケット版』。遂に全ネット書店で完売です。もう1,000円安い特価で買えるのは、いま店頭にある分だけです。想定より1年くらい早かったので河出の在庫はゼロです…。迷っている方、今のうちに書店にお出かけを!!!」と告知されています。
★『シュレーディンガー詩集』は、オーストリア出身の理論物理学者エルヴィン・シュレーディンガー(Erwin Rudolf Josef Alexander Schrödinger, 1887-1961)の唯一の詩集『Gedichte』(1949年)を初めて訳したものです。恋愛を歌った作品が多いことに驚きを覚えます。彼が自身の思索について語った『わが世界観』(中村量空ほか訳、共立出版、1987年;ちくま学芸文庫、2002年、現在品切)を理解する上でのヒントが、この詩集には含まれているように思われます。
★『口に関するアンケート』は、『近畿地方のある場所について』(KADOKAWA、2023年8月)や『穢れた聖地巡礼について』(KADOKAWA、2024年9月)とヒット作を次々と飛ばしているホラー作家の背筋(せすじ)さんによる小品。手のひらサイズで、小さな本が大好きな方々にも刺さるのではないかと思います。ネタばれナシで最低限の注意を促しておくと、巻末の「アンケート」を最初に見ては絶対にいけないということと、自分がしたこととの関連性を考えすぎない方がいいということです。割と硬い紙で作られていて開きにくいので、紙版を大切にしたい方は保存用と読書用に2冊買うか、電子書籍も買った方がいいかと思います。電子書籍版を確認したことがないのですが、本文の色はどうしているんでしょうか。
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# by urag | 2024-11-18 03:19 | ENCOUNTER(本のコンシェルジュ) | Comments(0)
注目新刊既刊:武田崇元/横山..
at 2024-11-18 03:19
2024年11月18日
網戸越しもなかなか
メディア掲載情報
2024.11.09
【11月9日】『つがいをいきる』(松井久子・著)雑誌「クロワッサン」掲載
【メディア掲載情報】 2024年11月9日、雑誌「クロワッサン」2024年11/
2024.11.09
【11月9日】『つがいをいきる』(松井久子・著)雑誌「クロワッサン」掲載
【メディア掲載情報】 2024年11月9日、雑誌「クロワッサン」2024年11/
『つがいをいきる』
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17
「システム・クラッシュ」マーサ・ウェルズ(中原尚哉
訳)
マーダーボット・ダイアリーの邦訳4作目。前作は短編集だったので、連続したお話としては2巻目「ネットワーク・エフェクト」の続き。随分間が空いてしまったので冒頭に前作までのおさらいがあるものの、再度話に入っていくのには少し時間がかかった。内容的にはネットワーク的に閉鎖された極地での複数パーティー連携チームと企業側とで遺棄された植民星の住人を、片や救出、片や隷属目的に争う...というもので、マーダーボットこと"弊機"の一人称視点独り言スタイルは変わらず。それなりの臨場感はあるが、SF的な面白さってわけではない。Apple
TVでドラマ化再始動ってことらしいけど、この独り言スタイルを映像化できるのか。思考宇宙船ARTのキャラを生かすと面白いかもだけど。
16
日帰りで宮崎。回収必要なものがないか最後の確認と福岡への発送。古い家族写真とかアルバムは、この際捨ててもいいかと思ってたけど、やっぱり福岡に送ることにして箱詰め。母の卒業アルバムが出てきて驚くなど。あと、ちょっと人に言えない物などが出てきて、切り上げることにした。小雨の中、おぐら瀬頭店まで歩いてチキン南蛮食べる。雨そこそこ降ってて流しのタクシー皆無、結局駅まで歩いてタクシーに乗って空港へ。19時20分発JAL最終便で東京に戻る。珍しく定刻運航。帰宅22時過ぎ。
14
午前中から夜の会食まで来客の連続。対外事業責任者モードでテンション上げ続けたあとの気持ちの落ち込みに、会食のアルコールもあってか、グダグダな精神状態。気分転換にPrimeVideoで観始めた「ダンダダン」が面白くて、ついつい5話まで。あー、今季のアニメは面白いものが比較的多いですね。夏目友人帳の新シーズンに物語シリーズ(オフ&モンスター)も相変わらず好いけど、個人的な収穫は「ネガポジアングラー」。趣味女子モノはピンとこないので、こういう日常設定で趣味極めてる丁寧な話が今の気分。
Aクラス(残席4名様)
Bクラス(残席5名様)
Aクラス(残席4名様)
Bクラス(残席5名様)
価値観を変えてでも、婚活を続けるべきか
共働きでも家事は女の仕事? 認識が古すぎる婚活男の結婚観に驚いた話
多様性の時代でもあるので、結婚観を変えて婚活すべきとも言えない気がするんよな。結婚観がそれなら、もう結婚では自分の思う幸せは得られないと考えて婚活をやめるのも1つの選択肢のように思う。これも一種の高望みなのかもしれない。
ひろゆき氏 “子供作るのはコスパ悪い”ネガティブ投稿バズるネットに苦言「なんとかした方が良い」
ネット上では「子供作るのはコスパ悪い」「出産のメリットが分からない」「自由な時間がなくなるだけ」「お金のある人だけが育てればいい」など、ネガティブ投稿が度々多くの「いいね!」を集めている。
ひろゆき氏はこういった現状について「ネットだと結婚や子育ては愚痴がウケるので、マイナスの投稿が多い」と分析。
「ネットだけが情報源の人が間に受けてしまう現象はなんとかした方が良い気がする。。」と苦言を呈していた。
そのとおりで、昔も結婚生活の不満というのは聞こえてきたとは思うが、ほとんどの人が結婚するので聞き流していたところもあったのだろうし、もしかすると今は名前もわからない第三者が言っているという点で信用性が高まっているところもあるのかもしれない。結婚や恋愛に対するイメージが悪化している前提で政策を考えてもいいのかもな。
とある少女の人生 エドワード・ケアリー『おちび』
エドワード・ケアリーの長篇『おちび』(東京創元社)は、後にマダム・タッソーとして有名になる少女マリーの生涯を描く作品です。
1761年、アルザスに生まれた少女マリーは、父の死後、母親と共に風変わりな蝋彫刻家クルティウスのもとで世話になることになります。母も亡くなり、クルティウスの弟子兼召使となったマリーは、知り合いの作家メルシエを頼って、クルティウスと共にパリに出ることになります。
二人はピコー未亡人の家に下宿することになりますが、クルティウスの才能を見た未亡人は彼の才能を使ってのし上がろうと考えます。マリーを疎む未亡人は、マリーを完全な使用人としてのみ扱うようになりますが、未亡人の息子エドモンとマリーは互いに仄かな愛情を抱くようになっていました…。
蝋人形館を作ったことで有名なマダム・タッソーの生涯を想像力豊かに描いた作品です。
貧しい環境に生まれ父母も失った少女マリーは、人間関係が増えてな変わり者の蝋彫刻家クルティウスに世話になることになります。彼の技術を見よう見まねで覚えるものの、クルティウスを利用しようとするピコー未亡人のせいで、マリーは召使の位置に長年とどめ置かれることになります。
この未亡人が全編を通してのマリーの敵役的存在となっています。クルティウスとの接触を禁じられ、さらには両想いの仲となった未亡人の息子エドモンとの仲も、未亡人によって裂かれてしまうのです。
蝋彫刻の才能を持ちながらも、それを発揮できる機会もなく、長年つらい生活を強いられながらも必死に生き続けるマリーの姿には、読んでいてつらくなってきてしまいますね。その年月は数十年という長いもので、耐え続けるマリーは本当に健気です。
そんな生活の中でも一時的に幸せな期間はあって、それが教師役として接することになった、王女エリザベートとの生活。厳然たる身分の差はありながらも、互いに友人として愛情を抱くようになります。しかしその生活も長くは続かず、やがてはフランス革命という激動の時代に巻き込まれていくことになります。
最初は窮乏、長い下積み生活、果ては革命で殺されそうになったりと、マリーの生涯はつらい出来事の連続です。しかしその中でもくじけずに生きようとするマリーの姿には感動がありますね。
マリー以外の登場人物にも厚みがあります。天才的な腕を持ちながらも人間関係を上手く築けないクルティウス、彼女の最愛の人となる繊細な少年エドモン、思い遣りを持つ一方残虐な行為も行う野生児ジャック、世慣れた作家メルシエ、そしてマリーの「宿敵」となるピコー未亡人。
マリーが分かり合えないと思っていた未亡人でさえ、フランス革命によって世界が激変するなか、その「優しさ」が示されるなど、ケアリーの筆は本当に達者です。
この作品、大まかな史実はたどりながらも、大部分は作家ケアリーの想像によるところが多いそうです。最終的には成功するのは分かっているものの、マリーがどのような人生をたどるのか、最初から最後まで波乱万丈で、楽しめる大河小説となっていますね。
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テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学
【2024/11/16 18:53】 | イギリスの作家 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
怪談のたのしみ 倉阪鬼一郎/南條竹則/西崎憲編訳『淑やかな悪夢 英米女流怪談集』
シンシア・アスキス他『淑やかな悪夢 英米女流怪談集』(倉阪鬼一郎/南條竹則/西崎憲編訳 創元推理文庫)は、英米の女流作家のゴースト・ストーリーを集めたアンソロジーです。
シンシア・アスキス「追われる女」
心臓の具合を悪くしているミード夫人は、精神的な動揺を抑えるため、主治医から紹介されたストーン医師に診察してもらうことになります。現れたストーン医師は顔に怪我を負ったとのことで、顔全体に黒いマスクを着用していました。
ミード夫人は、ある時出会った不気味な男からつきまとわれるようになったというのですが…。
女性がたびたび出会うようになった、悪意ある不気味な男はいったい何者なのか? 超自然的な死の使いとも見えますね。日本の某妖怪譚を思わせる結末も不気味です。
メアリ・E・ウィルキンズ-フリーマン「空地」
町の名家だったタウンゼント一家は、当主デビッドの号令のもと、ボストンで破格の家を見つけそこに引っ越すことになります。その屋敷の横には空地があり、夫人は使用人のコーデリアにそこで洗濯物を干すように指示しますが、コーデリアは動く奇怪な影を見かけたとパニック状態になってしまいます。
キャベツのような奇妙な匂いがするのを手始めに、屋敷事態でもおかしな現象が起こり始め、家族は地元に戻りたいと考えるようになりますが…。
超自然現象の起こる屋敷(厳密には隣接する空地ですが)を描いた怪奇小説です。最終的に土地に対する一家の因縁があったことが明かされるのですが、起こる現象自体は非常に理不尽で怖いです。
大人しく善人そのものとされている当主デビッドが、超自然現象に遭遇した結果、ある種の頑なさ、暴力性を見せる…というところも興味深いですね。
アメリア・B・エドワーズ「告解室にて」
旅でラインフェルテンの町を訪れた「私」は、教会でふと告解室の扉を開け、そこに青ざめた顔の牧師を見つけます。謝罪してすぐに離れますが、泊った宿屋でその牧師チェセッツ師の人徳について聞かされます。あるじによれば、チェセッツ師の兄ニコラスも聖職者だったものの、妻の不貞を怪しんでいたカスパールなる男によって、妻もろともニコラスも殺されてしまったというのです。
話を聞かされた「私」は、過去の惨劇から、チェセッツ師は精神を病んでいるのではないかと疑いますが…。
牧師の兄弟が巻き込まれる形で過去に起こった凄惨な殺人事件。「私」が目撃した牧師はいったい誰だったのか? 死後の魂とその罰について考えさせられるという、想像力豊かなゴースト・ストーリーです。
シャーロット・パーキンズ・ギルマン「黄色い壁紙」
夫のジョンと共に、植民地風の邸にやってきた「わたし」。割り当てられた部屋の壁紙を見ているうちに「わたし」の精神は錯乱していきますが…。
どうやら精神を病んでいるらしい妻が、壁紙について幻覚のようなものを見るようになっていく、という作品です。一人称の語りが不気味さを醸し出していますね。本当に超自然現象が起きているとも、飽くまで妻が幻覚を見ているとも、どちらとも取れるようになっています。
パメラ・ハンスフォード・ジョンソン「名誉の幽霊」
セント・バンクリス夫妻の家に泊まることになったロバートソンは、家には幽霊が出ると聞かされます。その霊は、喜劇役者として人気のあったダンボウ家のジェレマイアだというのです。死ぬ際にジェレマイアは呪いをかけ、屋敷がなくなるまで幽霊として出続けること、生ける者の目が自分の姿を見ることはないだろう、と言い残したといいます。
幽霊を小馬鹿にした態度を取るロバートソンの前に、ジェレマイアの幽霊が現れますが…。
喜劇役者の幽霊が、一家の住人のような形で日常的に現れるという、ユーモラスな怪談です。作中で言及される「呪い」もお約束のようなものだと思っていると、それを踏まえた結末が現れ、その部分の戦慄度は意外に高いのに驚きます。
メイ・シンクレア「証拠の性質」
溺愛していた妻ロザモンドが急逝し、沈み込むマーストン。ロザモンドは自分が死んだら再婚してほしいと話していましたが、不釣り合いな女と結婚したら話は別だとも言い添えていました。
美貌の女性ポーリーンを後妻に迎えることにしたマーストンでしたが、かってのロザモンドとの寝室の前にロザモンドの霊が現れ、彼を部屋に入れまいとします…。
後妻との結婚生活を邪魔する先妻の霊を描いた怪奇小説です。嫉妬の念から出現するのかと思いきや、それともニュアンスが異なっているようです。霊と生者との肉体的な接触までが暗示される結末はユニークですね。
ディルク夫人「蛇岩」
北海のある土地の城には、母親と娘が二人で暮らしていました。泳いでいる最中に溺れてしまった娘は、通りかかった男に助けられ、彼に恋するようになります。男と結婚をしたいという娘に、母親は、娘に溺れて死んでいてほしかった、娘の父親の呪いが続くことに対して嘆きの言葉を発します…。
古城に暮らす母娘、呪われた一族とその結婚、不幸な家庭生活…。ひたすら暗い情念に彩られたゴシック風奇談です。最初は愛を信じていた娘が、その血の影響なのか、暗い想念に取り込まれていく過程は迫力がありますね。
メアリ・E・ブラッドン「冷たい抱擁」
従兄の青年と永遠の愛を誓い合った娘は、恋人が絵の修行から帰ってこないうちに、意に染まぬ結婚をさせられそうになった結果、自害してしまいます。恋人との約束をすっかり忘れていた青年は、入水した娘の遺体を見て逃げ出してしまいます…。
裏切った恋人の霊に憑かれる男を描いた怪奇小説です。霊と共に踊りながら息絶える様を描く結末は、まさに「死の舞踏」ですね。
E&H・ヘロン「荒地道の事件」
レーン・チャダムは、競技の練習をしていたところ、突然現れた奇怪な男から背中を殴られて、命からがら逃げだします。レーンの婚約者オリヴィアも不思議な人物を見かけたといいますが、彼女はそれが浮浪者だと思っているようなのです。
探偵フラックスマン・ローは、デイムリー大佐、レーン・チャダムと共に、奇怪な男の捜索を開始しますが…。
オカルト探偵フラックスマン・ローの活躍を描くシリーズの一篇。人間ならぬ奇怪な人物の脅威を描いた作品です。幽霊というよりは、妖怪に近い存在でしょうか。その妖怪の性質が描かれる部分もユニークです。
マージョリー・ボウエン「故障」
クリスマス・イブ、友人ブランチャードの家に向かっていたジョン・マードックは、鉄道の故障に巻き込まれ、歩くことことにします。寒さのため、たまたま見つけた願望荘なる宿屋に投宿することにしますが、あるじによれば、イブをこの宿で過ごすと願望が叶う、という言い伝えがあるというのです。
かってブランチャード家で見た「マリー・ブランチャード」の美しさが忘れられないジョンは、彼女に会えるようにと祈ります。部屋に現れた女性はマリー・ブランチャードその人でした…。
恋した肖像画の婦人の霊が過去から現れるという、ロマンティックな幽霊物語です。新たな出会いを予感させる結末も魅力的ですね。
キャサリン・マンスフィールド「郊外の妖精物語」
B氏とB氏夫人が食べ物の話をしているさなか、息子の小さなBは芝生に降りて来た雀たちに気を取られていました。見ているうちに雀たちは突然小さな人間の子供たちに変身していきますが…。
タイトル通り、郊外の妖精を描いたファンタジーです。子供が小さな奇跡に目を見張っている間、大人たちはそれに全く気付かず、日常の話ばかりを繰り返している…というのが対比的に描かれています。
リデル夫人「宿無しサンディ」
スコットランドの古い牧師館で、集まった人々に高齢の牧師は語り始めます。デンデルディから、知り合いの牧師の息子で当人もその後を継いだコーリー牧師からすぐに来てほしいとの便りをもらったというのです。
コーリーは悪魔に囚われる夢を見たというのです。帰すには条件があり、次の水曜日、本人が戻ってくるか、さもなくば代わりの者をよこせばいいといいます。とっさに思い出したのは、罪深い生活を送っていた宿無しサンディのことでした…。
悪魔に囚われた牧師が、身代わりを要求され、その人物に思い当たるも、その良心の呵責から苦しんでしまう、という作品です。
本来善良な人間ながら地獄落ちがかかっており、切羽詰まった結果、他人を陥れてしまう。そのことに苦しみ続ける牧師の心理が重厚に描かれています。積極的に行動をしなかった結果、牧師は助かるのですが、それが偶然だったのか、神の恩寵だったのか?は考える余地がありますね。
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テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学
【2024/11/16 18:40
Last update : Nov. 17, 2024
クラシック音楽CDの雑談 (2024.11.17 update)
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哲学・思想 松岡正剛は魔神である。 追悼・松岡正剛(2)
文化・芸術 ささやかな人生の危機と解放――斎藤真理子さん評『誰もが別れる一日』
2024年11月後半 「静寂の行方」展 浅野勝美・高野謙二2人展
普段はザンギエフを使っています。オークランド・アスレチックスのファン。1996年慶應義塾大学法学部政治学科卒、23年新潟大学修士(法学)、一般財団法人情報法制研究所/事務局次長・上席研究員。専門は統計分野、社会調査、制度設計と、投資実務および置物系コンサルティング業務全般。
【告知】11月18日「デジタル時代の情報空間を問い直す」JILISコンサルティング コロキウム開催【オンライン増席】
お問い合わせも多いJILISコンサルティングの11月度キックオフコロキウムなのですが、今回は弊所情報法制研究所の副理事長、京都大学教授で憲法学者の曽我部真裕先生をお呼びして昨今話題の「情報空間」とプラットフォーム、表現の自由など、私たちのネット社会をどないすんねんという話をして行きたいと思います。
その名も「デジタル時代における情報空間と政府の関与の在り方」。
まだインターネットが牧歌的だった30年前は、世界中が「Windows 95」に沸き、まだネットが俺たちの生
山本一郎(やまもといち…
【告知】11月18日「デジタル時代の情報空間を問い直す」JILISコンサルティング コロキウム開催【オンライン増席】
山本一郎(やまもといちろう)
事態打開の見通しが立たない少数与党って大変だねという話
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sekita_namida 2024-11-15 12:00 読者になる
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原二郎先生の略歴と論文を調べた(*^^*)
朝食後、園芸店へお供した。Jたちの買い物中、店の周りで花や虫の写真を撮ってあそんだ。 *** 午後、昨日国会図書館でコピーしてもらった、原二郎先生の資料(『フランス文学研究』21号・原二郎先生追悼号)を読む。 資料の中の略歴をもっと簡略化してみた。 大正8年3月...
2024年11月15日
在ブラジル日本大使館員をかたり電話で振り込め詐欺のご注意 スペイン語版掲載 Advertencia sobre posibles estafas telefonicas dirigidas a ciudadanos japoneses en America Latina
<> Advertencia sobre posibles estafas telefonicas dirigidas a ciudadanos japoneses en America Latina 在ブラジル日本大使館員を名乗る者から電話で送金を求める振り込め詐欺のご注意が来ましたのでスペイン語で書いておきます。下に日本語有
Queridas amigos, quiero compartir una alerta sobre una estafa telefonica que podria afectar a sus padres, tios y abuelos, especialmente a personas mayores de la colectividad japonesa que hablan japones. Se ha informado que no solo ciudadanos japoneses, sino tambien personas nikkei que hablan japones, han caido en esta estafa en Brasil. Considero importante compartir esta informacion lo antes posible para proteger a quienes podrian estar en riesgo.
La embajada de Japon en Brasil ha emitido una advertencia sobre un fraude telefonico desde el 1 de noviembre de 2024 en varios estados de Brasil, incluyendo Goias, Ceara, Sao Paulo y Parana. Este tipo de estafa, originada en Brasil, podria extenderse rapidamente a otros paises de America Latina.
¿Como funciona la estafa?
Los estafadores llaman desde un numero falsificado que aparenta ser de la embajada japonesa. Al contestar, se escucha un mensaje grabado en japones que informa de la llegada de una carta desde Japon. Luego, se pide a la persona que presione "1" para recibir mas informacion. A continuacion, la llamada continua en japones, mencionando que "se ha cometido un fraude en su nombre" y que "hay una orden de arresto emitida por la policia de una prefectura de Japon". El objetivo final es obtener dinero mediante una transferencia a una cuenta en Japon o a traves del sistema PIX, e incluso podrian pedir su LINE para enviar la supuesta (falsa) orden de arresto.
La embajada de Japon en Brasil advierte que ni la embajada, ni el consulado, ni ninguna institucion gubernamental realiza llamadas para solicitar dinero o datos personales.
Recomendaciones para evitar ser victima de esta estafa:
-Corte la llamada si le surge alguna duda y comuniquese directamente con la embajada o el consulado para confirmar la autenticidad de la comunicacion.
-No confie de cualquier numero de llamada que aparece en su telefono.
-No proporcione datos personales ni bancarios durante la llamada a alguien que no conoce.
Espero poder ayudar en nuestra comunidad para evitar que mas personas caigan en este tipo de fraudes. Tomoko
○11月1日以降、在ブラジル日本大使館員を名乗る者から電話で送金を求める振り込め詐欺の被害報告が複数寄せられています。
○○11月1日以降、在ブラジル日本大使館員を名乗る者から電話で送金を求める振り込め詐欺の被害報告が複数寄せられています。
○身に覚えのない不審電話を受けた場合には、詐欺の可能性が極めて高いと考え、金銭や個人情報を絶対に提供しないよう、冷静に対応してください。
○日本の公的機関(大使館・総領事館・警察など)が、在留邦人の方々に逮捕を示唆して、金銭を求めることはありません。
1 事案概要
11月1日以降、ブラジル各州から特殊詐欺が疑われる事案の報告が相次いでいます。犯人は当館の電話番号を偽装表示し、日本語で「あなたの名前で詐欺が行われ、日本の●●県警から逮捕状が出ている。」などと嘘の話で金銭や個人情報を要求するなど、極めて巧妙かつ悪質な手口をとっています。また、被害報告はゴイアス州、セアラ州、サンパウロ州、パラナ州にまで及び、ブラジル全域に被害が広がることが懸念されます。
当館に報告のあった事案には以下のような特徴があります。
(1)電話には、当館の代表電話が偽装表示される。
(2)日本語の音声案内で「あなた宛てのレターが届いています。確認したければ1番を押してください。」との案内があり、1を押下したところ相手から日本語で話しかけてくる。
(3)犯人は、在ブラジル日本大使館のイシハラと名乗る。被害者の名前で詐欺が行われ、逮捕状が出ているなどと伝える(逮捕状を送付するとしてLINEの連絡先を聞かれるケースもあります。)
(4)日本への直接送金、又はPIXでの送金を指示される。
(5)被害報告は日本人に限らず、日系人からも出ているものの、犯人は日本語以外では対応していない(日本語を解する者をターゲットにして犯行を繰り返している可能性あり)。
2 対応・予防策
公的機関(大使館・総領事館など)が、在留邦人の方々に逮捕を示唆して、金銭を求めることはありません。金銭や個人情報を要求された場合は、詐欺の可能性が極めて高いので、以下のとおり対応してください。
(1)不審な電話を受けた場合、一旦電話を切り、相手が名乗った連絡先(大使館)に直接電話を架けて事実関係を確認する。
(2)表示された電話番号を信用しない。特殊詐欺事案では、たいていの場合電話番号は偽装表示される。
(3)知らない相手に送金したり、口座番号やクレジットカードの番号などを教えたりしない。
(4)犯人はどこから情報を得ているのか分かりませんので、SNSなどに個人情報を掲載しない。 在留邦人の皆様におかれましては、少しでも「怪しい、おかしい」と感じましたら、詐欺を疑うなど、防衛措置を講じるようお願いいたします。
なお、万が一、送金や個人情報を提供してしまった場合は、直ちに警察へ通報・相談してください。
※「たびレジ」簡易登録された方でメール配信を停止したい方は、以下のURLから停止手続きをお願い致します。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delite
※ ご帰国、他国に転居等されておられ、帰国(転居)届がお済みでない場合は、誠に恐れ入りますが、以下のとおり手続きをお願いします。
<帰国>
紙で在留届を提出された方は、当館にメールで帰国届を提出して下さい。
ORRnetを利用されている方は以下のURLから手続きをお願いします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
<転居>
最寄りの在外公館に紙で提出するかORRnetを利用して在留届の提出をお願いします。
【問い合わせ先】
在ブラジル日本国大使館
電話:(55-61)3442-4200
https://www.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
https://www.facebook.com/EmbaixadaDoJapao/
https://www.instagram.com/embaixadajapao/
【注意喚起】当館職員を装った振り込め詐欺(特殊詐欺)
https://www.br.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00953.html
tomokoar at 20:49|Permalink│Comments(0)│
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ホォアナデアルコLIVE配信のお知らせ11月15日(金)日本時間午後9時30分
ホォアナデアルコLIVE配信のお知らせ11月15日(金)日本時間午後9時30分から10時
アルゼンチンデザインのホォアナデアルコJuana de ArcoのデザイナーのMarianaと InstagramでLIVE配信が開催されます。
オーナー兼デザイナーのマリアナ・コルテスが
パレルモ地区のJUANA DE ARCO本店から中継します。
12時間の時差のブエノスアイレスは同日午前9時30分になります。
https://www.instagram.com/juanadearco.jp/
通訳しますからみんな見にきてね。録画も残ります!よろしくお願いします。
https://www.instagram.com/p/DCYMf-SOS4M/?img_index=1
コロン劇場にデザイナーのマリアナコルテスと一緒に行きました。
もちろんみんなフォアナルック
ちょうど娘とは申し合わせたように色違いの #セイボ 日本にもそろそろ届いたそうですね!
次の
#ホォアナデアルコ
インスタライブ
11月15日午後9時30分から
(ブエノスアイレスは午前9時30分から)
tomokoar at 13:16|Permalink│Comments(0)│
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在ブラジル日本大使館員をかたり電話で振り込め詐欺のご注意 スペイン語版掲載 Advertencia sobre posibles estafas telefonicas dirigidas a ciudadanos japoneses en America Latina
ホォアナデアルコLIVE配信のお知らせ1
海外クラシックミステリをもっと身近に、かつもっとディープに楽しむための評論誌「Re-ClaM」を文学フリマで発行しています。
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2024年11月 (4)
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お仕事のご相談・ご用命は、担当者の個別メールアドレスまたはツイッターのDMへ。
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本社が有明ラボから台場ラボへと移転となりました
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3年前
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ヘレン・ライリー『欲得ずくの殺人』論創社(論創海外ミステリ)
紅葉は進んでいるが、日中暖かく、あまり冬が近い感じがしない。
それでも、メンテナンスで預けている除雪機が届いたりして、冬自宅が進んで行く。
ジェニファー・ロペス主演の映画『アトラス』を観る。J. Lo好きなら、彼女の熱演が光る魅力的なSFという評価。興味がなければ、頭がいいんだか悪いんだか解らない女が最初から最後まで喚いているB級映画。私は前者なので満足。
オンラインショップ・伊那製本所直売所 お休みのお知らせ
お知らせ
2024年11月14日
太平洋戦争後、愛媛の宇和島に疎開していた著者は伊予料理に接する機会が増える。「要するに、その土地で食うものを食え」(p. 88)という教訓は、風土ごとに異なる食文化と食生活を楽しむ著者の姿勢を物語る。
三中信宏(2024年11月8日公開|2024年11月11日加筆|2024年11月14日修正)
■ 受贈図書の紹介 中丸禎子訳・解説『巨人フィンの物語 北欧・日本 巨人伝承の時空』
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2011年12月20日発行 本体 2,200円+税 【2024年10月重版出来】
2013年4月8日発行 本体 3,800円+税 【2021年9月重版出来】
2012年10月10日発行 本体 2,400円+税 【2020年12月重版出来】
▶試し読み(訳者あとがき)◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎
▶岡島豊樹『古典邦楽十吋盤のすすめ』
2024-11-13
複圏〈オペラッド〉とプレ準同型射の圏
雑記/備忘
「論理や型理論の圏論的意味論 // 導出システムの圏と圏の圏」において、導出システム達を対象とする圏に触れました。しかし、導出システムのあいだの準同型射(それが圏の射となる)を素朴に考えていては、どうもうまくないようです。導出システムは、複圏…
複圏〈オペラッド〉とプレ準同型射の圏
2024.11.13
【書評】 『ドイツ路面電車ルネサンス』の書評が掲載されました
2024.11.12
【書評】『ドイツ路面電車ルネサンス』の書評が掲載されました
2024.11.13
【書評】 『ドイツ路面電車ルネサンス』の書評が掲載されました
2024.11.12
【書評】『ドイツ路面電車ルネサンス』の書評が掲載されました
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※折り返しメールにて当会参加用の「Zoom招待URL」と
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[申込締切]定員に達し次第終了となります。
・開始時間10分前より「Zoom招待URL」をクリックして、
待機室にてお待ちください。
・一般参加者の方は基本的に映像・音声ともOFF参加となります。
・登録名が画面に出ますので、呼ばれたい名前(ペンネームなど)に
変更お願いいたします。
・2時間の本例会後、1時間ほど〈コミュニケーションタイム〉を
用意してます。参加者の皆さまも
画像&音声を「ON」にしてぜひご参加ください。
[ゲスト]嵯峨景子さん 皆川ゆかさん、若木未生さん
山野浩一原作「マリン健」等を収めた『戦え!オスパー 第四集』発売
2024/11/11
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『戦え!オスパー 第四集』(山野浩一とオスパーグループ原作、伊奈たかし画、アップルBOXクリエート2024)が漫画専門店で発売されています。「オスパー」本編はこれにて完結。「週刊少年キング」1965年新年特大号に掲載された「動く密林」、さらには「週刊少年マガジン」に1964年に連載された「マリン健」が収められています。...
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山野浩一原作「マリン健」等を収めた『戦え!オスパー 第四集』発売 (11/11)
2024/11 (1)
戦え!オスパー (6)
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『李商隠詩選』 川合康三 選訳 (岩波文庫)
「夕陽無限好
只是近黄昏」
「夕陽(せきよう) 無限(むげん)に好(よ)し
只(た)だ是(こ)れ黄昏(こうこん)に近(ちか)し」
(川合康三 選訳 『李商隠詩選』 より)
『李商隠詩選』
川合康三 選訳
岩波文庫 赤/32-042-1
岩波書店
2008年12月16日 第1刷発行
2023年5月16日 第4刷発行
361p 索引2p
文庫判 並装 カバー
定価:本体1,000円+税
カバー:中野達彦
カバー画:伝馮大有『太液荷風図』(南宋、台北 国立故宮博物院蔵)
本書「凡例」より:
「李商隠の詩九十四首を選んで、訳、注及び補釈を施した。」
「底本には宋版の流れを汲む清・席啓寓『唐詩百名家全集』(康煕四七年(一七〇八)序刊)所収『李商隠詩集』を用い、配列もその順に従った。底本の字を改めた場合は、語注に記した。」
「詩の本文は旧字体、訓読は通行の字体を用いた。底本が異体字を用いている場合は本字に改めた。」
李商隠の詩はむずかしいです。「清狂」(「世間の基準から見たら異常であっても、別の美学のなかで肯定される心のありかた。」)というのはいいなとおもいました。
カバーそで文:
「夢とうつつ、過去と現在、そのはざまにたゆたう愛のまぼろし。朦朧とした時空に透明な抒情を結晶させた晩唐・李商隠(りしょういん)(八一一-八五八)。散りばめられた典故、比喩と象徴を駆使した技巧―艶詩を恋愛詩に高めた珠玉の詩篇は、中国古典詩の極みともいうべき複雑な陰翳を燦めかす。」
目次:
錦瑟(きんしつ)
重(かさ)ねて聖女祠(せいじょし)を過(よ)ぎる
霜月(そうげつ)
異俗(いぞく)二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)
蟬(せみ)
潭州(たんしゅう)
劉司戸(りゅうしこ)を哭(こく)す二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)
楽遊(らくゆう)
北斉(ほくせい)二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)
南朝(なんちょう) (玄武湖中(げんぶこちゅう))
夜雨(やう) 北(きた)に寄(よ)す
陳(ちん)の後宮(こうきゅう)
石榴(せきりゅう)
初(はじ)めて起(お)く
駱氏亭(らくしてい)に宿(やど)り懐(おも)いを崔雍(さいよう)・崔袞(さいこん)に寄(よ)す
風雨(ふうう)
夢沢(ぼうたく)
七月二十八日(しちがつにじゅうはちにち)の夜(よる) 王(おう)・鄭(てい)二秀才(にしゅうさい)と雨(あめ)を聴(き)きし後(のち)の夢(ゆめ)の作(さく)
漫成(まんせい)三首(さんしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)/其(そ)の三(さん)
無題(むだい) (白道縈廻(はくどうえいかい)して)
蠅蝶鶏麝鸞鳳等(ようちょうけいじゃらんぽうとう)もて篇(へん)を成(な)す
薬転(やくてん)
杜工部(とこうぶ)蜀中離席(しょくちゅうりせき)
隋宮(ずいきゅう)
二月二日(にがつふつか)
屏風(びょうぶ)
武侯廟(びこうびょう)の古柏(こはく)
即日(そくじつ)
無題(むだい)二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち) (昨夜(さくや)の星辰(せいしん))/其(そ)の二(に) (聞道(きくな)らく)
無題(むだい)四首(よんしゅ) 其(そ)の一(いち) (来(き)たるとは是(こ)れ空言(くうげん))/其(そ)の二(に) (颯颯(さつさつ)たる東風(とうふう))/其(そ)の三(さん) (情(じょう)を含(ふく)みて)/其(そ)の四(よん) (何(いず)れの処(ところ)か)
無題(むだい) (梁(はり)を照(て)らして)
無題(むだい)二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち) (八歳(はっさい))/其(そ)の二(に) (幽人(ゆうじん))
落花(らっか)
破鏡(はきょう)
無題(むだい) (紫府(しふ)の仙人(せんにん))
柳(やなぎ)
有(あ)るが為(ため)に
無題(むだい) (相(あ)い見(み)る時(とき)は難(かた)く)
碧城(へきじょう)三首(さんしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)/其(そ)の三(さん)
牡丹(ぼたん)
馬嵬(ばかい)二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)
歎(なげ)くべし
代(か)わりて贈(おく)る二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)
南朝(なんちょう) (地険(ちけん)は悠悠(ゆうゆう))
聖女祠(せいじょし)
独居(どっきょ) 懐(おも)う有(あ)り
感有(かんあ)り二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)
重(かさ)ねて感有(かんあ)り
春雨(しゅんう)
楚宮(そきゅう)
安定城楼(あんていじょうろう)
相思(そうし)
涙(なみだ)
常娥(じょうが)
細雨(さいう) (帷(とばり)は飄(ひるがえ)る)
無題(むだい)二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち) (鳳尾(ほうび)の香羅(こうら))/其(そ)の二(に) (重幃(ちょうい) 深(ふか)く下(お)ろす)
昨日(さくじつ)
房中曲(ぼうちゅうきょく)
当句有対(とうくゆうつい)
随師(ずいし)東(ひがし)す
細雨(さいう) (瀟洒(しょうしゃ)として)
鸞鳳(らんぽう)
漫成(まんせい)五章(ごしょう)
正月(しょうがつ) 崇譲(すうじょう)の宅(たく)
柳枝(りゅうし)五首(ごしゅ) 序(じょ)有(あ)り 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)/其(そ)の三(さん)/其(そ)の四(し)/其(そ)の五(ご)
燕台詩(えんだいし)四首(よんしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)/其(そ)の三(さん)/其(そ)の四(し)
河内詩(かだいし)二首(にしゅ) 其(そ)の一(いち)/其(そ)の二(に)
驕児(きょうじ)の詩(し)
井泥(せいでい)四十韻(しじゅういん)
無題(むだい) (万里(ばんり)の風波(ふうは))
解説
李商隠年譜
李商隠関係地図
詩題索引
◆本書より◆
「樂遊
向晩意不適
驅車登古原
夕陽無限好
只是近黄昏
楽遊(らくゆう)
晩(くれ)に向(なんな)んとして意(い)適(かな)わず
車(くるま)を駆(か)りて古原(こげん)に登(のぼ)る
夕陽(せきよう) 無限(むげん)に好(よ)し
只(た)だ是(こ)れ黄昏(こうこん)に近(ちか)し
たそがれるにつれて、心は結ぼれる。車を走らせ、いにしえの跡がのこる楽遊原(らくゆうげん)に登る。
夕日は限りなく美しい。ひたぶるに日暮れに迫りゆくなかで。
〇楽遊 長安の東南に位置する行楽の地、楽遊原。周囲を一望できる高台にあった。(中略) 〇向晩 日暮れに近づいていく。(中略) 〇古原 楽遊原は漢代の廟があったので古原という。 〇只是 ただひたすらに。(中略)
落日を詠じた絶唱。夕暮れに近づくにつれて鬱屈する詩人は、心を解き放とうと見晴らしのいい場所に向かう。楽遊原を「古原」と呼ぶことによって、過去から長い間続いてきた人の営みへの思いにも誘われる。そこで目にした落日、その美しさを説明することもなく、「好」という一番単純な、しかし何もかも含まれた、感嘆詞に近い語だけを発する。「只是」は「ただしかし」という逆接の意味で読まれることもあるが、「只管」と同じように「ひたすら」の意がよい。そして前の句とのつながりに転折を認める必要もない。やがて地平に没し、夕闇に閉ざされるであろうことを知りながら、刻々と変化していく夕陽に目も心も奪われているのだ。」
「無題二首
其二
重幃深下莫愁堂
臥後淸宵細細長
神女生涯元是夢
小姑居處本無郎
風波不信菱枝弱
月露誰教桂葉香
直道相思了無益
未妨惆悵是淸狂
無題(むだい)二首(にしゅ)
其(そ)の二(に)
重幃(ちょうい) 深(ふか)く下(お)ろす 莫愁(ばくしゅう)の堂(どう)
臥(ふ)して後(のち) 清宵(せいしょう) 細細(さいさい)として長(なが)し
神女(しんにょ)の生涯(しょうがい) 元(も)と是(こ)れ夢(ゆめ)
小姑(しょうこ)の居処(きょしょ) 本(も)と郎(ろう)無(な)し
風波(ふうは) 菱枝(りょうし)の弱(よわ)きに信(まか)せず
月露(げつろ) 誰(たれ)か桂葉(けいよう)をして香(かお)らしめん
直(たと)え相思(そうし) 了(つい)に益(えき)無(な)しと道(い)うも
未(いま)だ妨(さまた)げず 惆悵(ちゅうちょう)は是(こ)れ清狂(せいきょう)なるを
幾重ものとばりに深くとざされたのは、かの美(うるわ)しき莫愁(ばくしゅう)の住まう部屋。ひとり臥してのち、清らかな夜の時間が長く静かに流れていく。
巫山(ふざん)の神女の一生は最初から一場の夢であった。清渓(せいけい)の少女のもとには本来恋人はいなかった。
か弱い菱の枝を風波にさらされるままにしてはおけない。月の冷たい露に桂樹の花も香りを発することはできなかろう。
たとえ恋は結局何も得られないものだとしても、この悲しみを清狂といっても差し支えない。
〇重幃 幾重にも重なったとばり。室内と外とを隔てる。 〇莫愁 南朝の楽府に登場するヒロインの名。盧氏に嫁いだ洛陽の美女。(中略) 〇堂 家の中心となる部屋。広間。 〇細細 孤閨のなかで時間が静かに長く、細い糸のように経過していくことをいう。 〇神女 巫山の神女。楚の王が夢のなかでちぎりを結んだ。(中略) 〇小姑 原注に「古詩に「小姑 郎無し」の句有り」。「小姑」は少女。南朝の楽府「青渓小姑曲」に「小姑(引用者注:「小姑」に傍点)の居る所、独り処りて郎無(引用者注:「郎無」に傍点)し」というのを用いる。『楽府詩集』はその楽府題の説明に呉均(ごきん)『続斉諧記(ぞくせいかいき)』の物語を引く。南朝宋の時、趙文韶(ちょうぶんしょう)という男が青渓(せいけい)のほとりで一人歌を歌っていると、うら若い女があらわれ、ともに歌い合って一夜を過ごし、別れの際には互いに贈り物をした。翌日、青渓の廟のなかに趙文韶が贈った品があるのを見て、その女は青渓の神女であるとわかった。 〇居処 日々の暮らし。(中略) 〇郎 女が恋人の男を指していう語。南朝の恋をうたう楽府によく見える。 〇風波一句 「風波」は痛めつけるもの。「菱枝」は弱々しいもの、女性をたとえる。 〇桂葉 月のなかには桂の木が生えているといわれる。 〇直道 「直」はたとえ。「道」は言う。 〇相思 恋。 〇了 結局、最後に。 〇惆悵 悲しみをいう双声の語。ここでは恋がかなえられない悲しみの情。 〇清狂 世間の基準から見たら異常であっても、別の美学のなかで肯定される心のありかた。(中略)
自分の恋する女が一人寂しい日々を過ごしていることを切なく思う男の気持ちをうたう。相手の女性を理想化するとともに、孤独で弱々しいその存在を痛々しく、いとおしく思う心情、張り裂けんばかりの気持ちが、また一つの恋愛詩の抒情をかもしだしている。最後の聯は具体的な対象から離れ、恋そのものを意味づけしている。」
「解説」より:
「なぜかくも稚拙な生涯を送ったのか――」
「李商隠が不遇のまま終わったのは、科挙出身だけでは昇進がかなわなくなっていた時代の変化、複雑きわまる官界の人間関係、そうした外的要素のほかに、李商隠自身の性格も関わっていたのではないか。「中路にして因循(いんじゅん)するは我の長ずる所、古来 才と命とは両(ふた)つながら相い妨(さまた)ぐ」(「感有り」詩)――道の半ばでぐずぐずするのは私の得意とするところ、才能と運命はもともと邪魔し合うもの――、詩人の資質と現実の場での有能さはもともと相い容れぬものであった。四十八歳の生を終えるまで、次々と庇護者を求めながら、めまぐるしいまでに職を換え、各地を転々としている。なんともうだつのあがらない官人人生であった。李商隠の詩が深いつながりをもつ中唐の詩人李賀(りが)、二十七歳の短い生の間に色鮮やかな幻想世界を顕現する詩をのこした「鬼才」について、晩唐の陸亀蒙(りくきもう)はこう記している。
獣や魚をむやみに捕りまくることを「天物を暴(あら)す」とい
2024.11.11 更新
11/11 みだれめも(水鏡子)を登録しました。
ISSUE THATTA ONLINE 最新号です(24/11/11)
SERIAL INDEX 連載記事の索引です(24/11/11)
2024-11-12
現実逃避か寒空か
ここ数日で急に冷え込んできた。特に朝晩は冷え、夏から急に冬といった感じで季節感もへったくれもない。仕事もなかなかうまく進まず、それどころかかなりキャパオーバー気味でここのところ毎日ヘトヘトである。で、今日は神保町での仕事を終えて、18時前だしとざっと靖国通りの古本屋をのぞいて歩き、久しぶりに澤口書店を覗いたら、本を買うことになってしまった。
大橋良介「悲の現象論・序説」(創文社)カバ1500円
Rodney Shewan : OSCAR WILDE Art and Egotism, Macmillan,1977カバ500円
Sheridan Morley : OSCAR WILDE, Weidenfeld & Nicolson,1976カバ500円
大橋の本は学生時代に恩師に薦められた本で、その後折りに触れて検索していたが、大抵6000円とかしていてコピーで済ませていたもの。実物がこの価格だったので、思わず買ってしまう。で、ここは買うと飲み物無料券をくれる。数軒先の別店舗でお茶を一杯飲んでの帰るさ、チラと外ワゴンを見たら洋書が積まれている。ふと見るとワイルドの伝記、研究書が何冊かあったので見繕って2冊購入。英語などできやしないが、ワイルド関係で発表することになり、とりわけ2000年代以降の研究論集が欲しいというか欲しい論文だけコピーしたいのだが、これがまあ仕事先の図書館やら国会図書館にはなくてどうしようかと思っていた矢先、まあ一応と。
ノックス「オスカー・ワイルド長くて美しい自殺」(青土社)カバ777円
ブロワ(田邊貞之助訳)「ユイスマンスの墓のうえで」(森開社)1977年9月30日3800円
ワイルドのは上記の理由で。そしてレオン・ブロワは、森開社の本としてどうしても入手しておきたく、だいたい4000円前後が相場でたまに見かけるともう少し安くとスルーしてきたが、これで必要な時にないと困るのでと買ってしまう。限定491部、記番。本来はビニカバがついていたと思う。
なんだかんだで結構な浪費、これも現実逃避の一種だろうか。
taqueshix 2024-11-12 05:05 読者になる
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現実逃避か寒空か
「叙述トリック」とは何だったのか?
新・叙述トリック試論
★48
創作論・評論
連載中 17話
2024年11月9日更新
連載中 17話
2024年11月9日更新
「叙述トリック」とは何だったのか?
新・叙述トリック試論
★48
創作論・評論
連載中 17話
2024年11月9日更新
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コーヒーを2杯分作ってのむ。家人がチーズのせトーストを焼いてくれるので食す。
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こんなに身も心も奪われる読書は久しぶりだ。図書館にその本を返すと、すぐさま、古本で『チェーホフの感じ』を手に入れ、何度も何度も読んでいる。こういう自分が怖い。
¥1,540
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10月からnoteにも原稿を書いています。
御愛読、御吹聴いただけましたら幸いです。
当方は10月31日(木)に出講しました。
2024.10.30コラム
カラサキ・アユミ氏 コラム 子連れ古本者奇譚 第35回「ママチャリと秋の空」
先日、家族で自分が子供の頃よく通っていた地元の交通公園に行った。実に20数年ぶりの再……
中川多理展「老天使の肋骨 The Costa of the Ancient Angel」
中川多理展「老天使の肋骨 The Costa of the Ancient Angel」
★予約制★ →ご予約ページ
...詳細はこちらです。
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衆院選 2024 いよいよ明日投開票日です。
2023年6月29日木曜日
2022年度
●書いたもの
<雑誌特集号編集>
Ryuji HIRAOKA ed. Special issue: East-West contacts and scientific culture in early modern East Asia 2. Historia scientiarum 32-2 (2023年3月), pp. 59-156.
<論文>
Ryuji HIRAOKA. "The Discovery and Significance of Sufera no nukigaki (Selection on the Sphere), a Jesuit Cosmology Textbook in Japanese Translation." Historia scientiarum 32-2 (2023年3月), pp. 88-116.
<分担執筆>
平岡隆二「キリシタンと科学伝来-宣教師はなぜ西洋科学を紹介し、どのように受容されたのか」、岩城卓二ほか編『論点・日本史学』、ミネルヴァ書房、2022年8月、170-171頁 (ISBN: 9784623093496)。
<書評>
平岡隆二「大島明秀著『蘭学の九州』 」、『熊本日日新聞』、2022年7月10日。
●報告など
平岡隆二「イエズス会の日本語宇宙論教科書『スヘラの抜書』の発見とその意義」、日本科学史学会、2022年5月29日。
Ryuji HIRAOKA. "The discovery and significance of Sufera no nukigaki (Selection on the sphere), a Japanese translation of Jesuit cosmology textbook," International Symposium 'Religion, Translation and Transnational Relations: Japan and (Counter-) Reformation Europe,' Lepzig University, 2022 September 2
平岡隆二「ワクチン伝来と近世長崎」、国立大学附置研究所・センター会議第3部会シンポジウム「感染症と近代社会:ポストパンデミックの人文学に向けて」、2022年10月28日。
平岡隆二 “Greco-Roman Cosmology in Japan’s ‘Christian Century (1549-c.1650)’” 科研B「日本における西洋古典受容に関する包括的・学際的な国際共同研究」報告会、2022年12月18日。
平岡隆二「イエズス会日本布教と宇宙論-新出写本『スヘラの抜書』を中心に-」、科研費学術変革B「中近世における宗教運動とメディア・世界認識・社会統合(ReMo研)」イエズス会班報告会、2022年12月20日。
- 6月 29, 2023 0 件のコメント:
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2024-10-22
『北方人』第45号、別冊Ⅳを発行しました
『北方人』第45号を発行しました。
――目次――
時評/祝祭の本質 ―――――――――――――――――――― 大木 文雄(2)
創作/斧 ―――――――――――――――――――――――― 荒川 佳洋(12)
評伝/夭折の作家・野中賢三(5)――――――――――――――― 盛 厚三(21)
評論/悲しき女性大衆作家、大庭さち子の屈託。―――――――― 川口 則弘(34)
評論/三上於菟吉原作、映画「激流」が試みたこと ―――――― 湯浅 篤志(41)
随想/日韓関係を考える (1) ―――――――-――――――― 山崎 孝博(48)
北方人の本棚――――――――――――――――――――――――-―― K(56)
書誌/装丁挿話(20)―――――――――――――-― かわじ もとたか(Ⅰ~Ⅵ)
編集後記―― [K](64)―――――-― 表紙画・カット-フランス古雑誌より
『北方人』別冊Ⅳも刊行しました。
――目次――
【翻訳・復刻】アントン、チエホフ「初憎まれ」――――――― 野中賢三・訳(1)
野中賢三周辺の人たち(2)――――-――――――――――――― 盛 厚三(9)
佐伯櫨香(新一郎)のこと 2,生田蝶介と武田壽/武田比佐(補遺)
3,橋浦泰雄と武田壽/武田比佐(補遺)
野中賢三・参考文献―-―――――――――――――――――― 盛 厚三編(21)
*11月10日(日)の鬼子母神みちくさ市に、「古書北方人」として出店します。当日『北方人』第45号と別冊Ⅳを持って行きますので、ご覧になりたい方はご来場ください。お待ちしております。
kozokotani 2024-10-22 11:12 読者になる
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『北方人』第45号、別冊Ⅳを発行しました
2024 / 10
ベンヤミンにおいては、鋭い直感が、不十分な哲学的裏付けを伴って提示されるので、ことさら秘教的なものになっていることが多い。例えば初期の言語哲学。それがフッサールの『論理学研究』に対して批判的であることは当然予想されるとおりだが、だからと言ってまさかのName中心の言語論、それも固有名詞中心の言語論とはいかなることか?もちろん彼が、フレーゲに始まる言語哲学的転回を知らないのは致し方ないとしても、このままでは偽なる有意味な命題の扱いすらままならない。神による命名という神学的テーマにインスピレーションを得ているにしても、このように乏しい道具立てで言語哲学に挑戦しようとするのは、どんな勝算があると思ってのことなのか?
2024-10-17
ホメロスの人々 ウィリアムズ『恥と運命の倫理学』第2章
恥と運命の倫理学:道徳を乗り越えるためのギリシア古典講義
作者:バーナード・ウィリアムズ
慶應義塾大学出版会
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バーナード・ウィリアムズ『恥と運命の倫理学:道徳を乗り越えるためのギリシア古典講義』河田健太郎、渡辺一樹、杉本英太訳、慶應義塾大学出版会、2024年、25– 59ページ。
本書の第2章「行為者性のいくつかの中心」で、著者はホメロスの『イリアス』と『オデュッセイア』を取り上げ、主としてブルーノ・スネルの見解に反論している。スネルの『精神の発見』やドッズの『ギリシァ人と非理性』と同じく、最高水準の古典研究の面白さを味わうことができる。引用も選び抜かれており、一個の文学作品のようだ。
スネルによれば、ホメロスの叙事詩の登場人物たちは、意思決定をし、行為することをしない。それは、ホメロスの登場人物たちには、意思決定をする単一の自己というものを持たないからだという。スネルの主張では、ホメロスの登場人物たちは、一つの身体と魂をもつのではなく、多くの身体的部位と多くの心的部分を持っていた。著者によると、このスネルの理解は、人間が身体と魂からなるという二元論があるべき理解だという前提にたち、その二元論の枠組みに無理にホメロスを当てはめて理解しようとしたことから生じている。
著者はむしろ、ホメロスの叙事詩で、一人の一人の人間が、まさに他ならぬその人として理解されているという事態を見て取るべきだという。例えば著者は、イリアスの第24歌405–407行を引いて反論する。
倅はまだ
船の傍にいるのか、あるいは既にアキレウスが、
遺体の手足をばらばらに切り離して、自分の飼犬どもに与えたのか。(28–29ページ)
ここではヘクトル(倅)は、その遺体がバラバラにされて、犬に与えられていなければ、まだ船の傍にいるとされている。つまり、そのような遺体はヘクトルその人であり、ヘクトルその人として統一体として理解されている。同じように著者は、叙事詩のなかで登場人物たちが思いにふけったり、別れを惜しんだりするという事実を挙げて、やはりここでも人物たちは一人の人物として何らかの思いをもっていると指摘する。
次に著者は、ホメロスの人物たちが意思決定をしないとするもう一つの根拠として、それらの人物たちは意志なるものを欠いているというスネルの主張を検討する。なぜ意志による決定を行わないとされるかといえば、決定は神が行うからであるとされる。これに対して著者は、まずホメロスの人物たちが複数の選択肢のあいだから何かを選ぶときに、神が介入しないことも多々あると指摘する。その時人物たちは単に自分で選ぶ。
さらに著者は、神が介入するときであっても、神は人間を操って何かを行わせるわけではないと指摘する。例として著者は『イリアス』の冒頭で、アキレウスがアガメムノンを殺すか否かを迷った際に、アテネが介入したシーンを挙げる。そこでアテネは、アキレウスにアガメムノンを殺すべきではないという理由になる事柄を告げるだけであり、その理由を理解して実際にアガメムノンを殺さない選択をするのは、アキレウス自身である。
最後に著者は、『イリアス』の人物も意思決定すると言えるのは、神々が明らかに意思決定しているからだと論じる。神々は擬人化されているのだから、これは人間も意思決定すると考えられていた証拠となる。
著者はまた、神の介入があるということと、人間が意思決定をするということが必ずしも相反しないことを、『オデュッセイア』にある表現から示す。『オデュッセイア』には、ある人物が何かを行ったことについて、その人物が「それをその人物の気持ちにしたがって行ったのか、それとも神に促されて行ったのかはわからないが」という表現がある。これを著者は、次のように解釈する。ある人物が何かを当人の気持ちに従って行ったというのは、その人物がなぜ他ではなくその行為を行ったのかの理由をはっきりと与えられる場合を指している。これにたいして、ある人物が何かを神に促されて行ったというのは、その人物がそれを行う理由は確かにあったが、しかし他のことを行う理由も同時にあり、そのような状態でどうしてある行為を行う理由が別の理由に優越したのかが本人もよく分からない場合を指している。このように、人間が当人にもよく分からない過程を経て、何かを行ってしまうときに、その隠された原因として神々が引き合いに出されていると著者は論じる。
以上から分かるように、神々の人間に対する介入は、なんらかの欲求なり目的なりをもった人間が、熟慮の上で行為を決定するという前提のもとで理解されていると著者はいう。
続いて著者は、ホメロスの人物たちは単に意思決定するだけでなく、意志をもって努力することもしていると指摘する。とりわけ著者は自己抑制の努力を取り上げる。『オデッセイア』では、オデュッセイアが、賢慮に基づいて正しいと判断したことを行うために、したいと考えることをしない苦しみに耐えるシーンが描かれる。まさにこの点において、オデュッセウスの描写する2つの典型的表現、すなわち「我慢強さ」と「知恵豊かな」は結びつくという。また『イリアス』ではプリアモスがヘクトルの遺体を取り戻すために、アキレウスの前に、憎しみと恐怖に耐えて現れる。
以上から著者は結論づける。
そうすると結局のところ、欠けているものは何なのだろうか。進歩主義者が欠如しているとみなした「意志」とは何なのだろう。ここまで来ると私は、彼らの方がそれを説明すべきだと言いたくなる。このホメロス的世界には、人間的な生に必要な行為の基本概念が充分に備わっているのは確かであると少なくとも私には思える。すなわち、熟慮する、結論する、行為する、自分を奮い立たせる、自分自身に何かを強いる、そして耐えるといった能力である。誰がこれ以上のことを要求しうるだろうか。(49ページ)
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nikubeta 2024-10-17 15:20 読者になる
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ホメロスの人々 ウィリアムズ『恥と運命の倫理学』第2章
2024 / 10
2024-10-15
アニメ『アオのハコ』オープニング映像ほか、視線の物語について。
雑記 感想
www.youtube.com
みなさんは、アニメ『アオのハコ』を見ていますか。わたしは見ています。原作コミックスも既刊はすべて読み、新刊が出るとその日のうちに読んで、気づけば過去刊行された作者の作品もすべて追ってしまうくらいには惚れ込んでいます。
そしてオープニング映像を見るたびに涙がふと頬を伝いはじめて、その原因は『アオのハコ』という物語が内包している世界であり、映像であり、言葉であるのだと、気がつくまでに時間がかかりました。
アンソニー・ドーア『すべての見えない光』
『アオのハコ』という物語、あるいはそのタイトルが内包しているもの。たとえば「これは、○○という物語だ。*1」という言説へと昇華することはひどく簡単かもしれませんが、しかしわたし個人はそのような態度へ与することへの発作的な恐怖を抱かざるをえません。
なぜならば彼/彼女らが生きていること、あるいは感じていることをその端的なような実は曖昧な一言へと押しつけてしまうことは、流れ続ける時間をすべて均質に固着させ、その動きを埋葬してしまうことにほかならないからです。どうにかして、わたしは流れゆく彼/彼女たちのままを受け止めて、そして語りつづけていきたいのです。
むろんこれは批評や感想すべてに対して言えることかもしれません。かつて山城むつみは「小林批評のクリティカル・ポイント」において、小林秀雄がドストエフスキーをめぐって直面した批評における「失語」の原因を以下のように述べていました。
作家が答えなかったことを自分が答えてはならないという「禁止」に従うとすれば、テクストが何を意味するかについて、ついには何を書くことも許されなくなる。いかに優れた解釈や読みも、そこでは恣意的な思いつきとして疑問に付される。
文学のプログラム (講談社文芸文庫)
作者:山城むつみ
講談社
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作家が描かなかったことを描く/書く/語ること。これは批評においては「禁止」されるべき条項である、というのが当時の小林の態度であった、といえます。
しかし、描かれえなかったものを描き、語る、というのは漫画からアニメーションというかたちにメディアを変換するさい、決して避けられない行為です。むろん、それは創作行為であって、批評ではない、のかもしれません。しかし同じ作品を、同じ物語を反復するという、どこまでも愚直な行為がもたらすものは極限にまで批評的な行為に近づきはしないでしょうか。
むろん小林秀雄はそのようにして失敗したといえばしたかもしれません。がしかし彼――いのまたたいきくん――はこうも言います。
三浦糀『アオのハコ』一巻より。
わたしたちは挑戦者(視聴者)である。だからこそ、それでもなお、語らなくてはならない。わたしたちはいったい『アオのハコ』の映像になにを見、なにを語ることができるでしょうか。『アオのハコ』をどのような物語と呼ぶべきでしょうか。
恋をする過程、を描くということ。
『アオのハコ』は簡単にいってしまえば青春群像劇です。もちろんこの区分も暴力的な言葉です(ラブコメ、も同様です)。ただ本作において特徴的なのは、体育館で活動するスポーツ系部活を描きながらも、複数の異なる団体に所属する人物たちを配置させることで、彼/彼女らの物語をドラマティックに交差させていることでしょう。
多くの青春部活ものがひとつの「場」や「共同体」を描くのに対して、こうした『アオのハコ』の取った戦略はひと味違ったものになっています。そもそもそのように描くのは、たいへん技量の要る選択である、といってよいでしょう。
なぜならキャラクターの所属する場所が違えば、当然、言葉を交わす回数は減りますし、日常的なドラマを演出するにしてもいちいち一緒に行動する理由が求められるからです。これを自然に処理しない限り、うまくお話が進まなくなってしまうのです*2。
だからこそ、本作においてなにが執拗に、反復して描かれるかを考えなければなりません。それが『アオのハコ』を構成し、つよく肯定しているものだからです。
おそらくそれは、登場人物たちの視線である、と指摘できるはずです。もちろんこれは、アニメの1話・2話を見た人からすれば明白すぎるほどに明白でしょう。
2話において猪又大喜くんが気にしなくてはならないのは千夏先輩を除いた「他者からの視線」であり、彼がしばしばおこなうのは、千夏先輩に視線を向ける、という日常動作です(会話はなく、ネット越しにおこなわれることがほとんどです)。そしてそれは千夏先輩も同様です。つまり、『アオのハコ』における青春群像劇の在り方とは、だれかを見つめること、それじたいにほかなりません。
加えて、彼/彼女らによる視線の運動は、アイコンタクトのような相互のコミュニケーションにはならず、しばしば一方通行的なかたちで反復されます。
そもそも猪又大喜くんが千夏先輩を意識したのも、彼女を「見た」からです。
ただ、そうして考えてみると、OP映像はたいへん示唆的なものになっているとは言えないでしょうか。白い息を吐くほどに冷えた、冬の朝。しずかに目を見開き、瞬きをして走り出す千夏先輩から映像ははじまります(遅れて一瞬だけパーカーが見えるので、登校のタイミングでしょうか)。口元は映さず、ほんのわずかな動きだけが描かれます。しかしここでわたしたちが注視し、興味を抱くのは、彼女の髪でも、耳でもなく、数度まばたきをする、目の動きであり、その向こう側なのです。
しかしそんなことを冷静に考える暇もないくらい、あまりにも鮮やかな数秒です。
映像の開幕にタイトルを入れるのはいまどきのMVっぽい気がします。
映像に合わせて流れている、Official髭男dism「Same Blue」も、これらの態度を裏づけるかのような力づよいサビを歌い上げています。変拍子であること、そしてスネアよりも主張のつよいバスドラムがあたかもスポーツの試合中に絶えず走りつづけている足音のように、あるいは拍動のように鳴りながら、「見る」という行為そのものを語っていきます。
春の中 あなたを見た 見蕩れていた 夏模様の中で
人が他者に恋愛感情を抱いている状態、あるいはそれに近い、しかし名づけられうるかわからない状態において、しばしばおこなわれる行為はなんでしょうか。答えは複数あるでしょうが、しかし『アオのハコ』はそれを「視線」という瞬間的でありながら、日常的なしぐさとして、くり返しわたしたちに提出してゆきます。
加えてですが、この「視線」はおそらくアニメーションにする過程において、再解釈され、強調あるいは増幅されている可能性がありそうです。たとえば、同じ構図で描かれている漫画とアニメのシーンを並べて確認してみましょう。
原作2話。千夏先輩の「視線」が明言されるシーン。
アニメのほうでは、瞳のハイライトが強調されている(面積が増えている)。
原作に対する(アニメ化に合わせてリファインされた)キャラクターデザインの違い、ということも指摘できるでしょうが、しかしハイライトという光の照り返しが原作より大きくなっている、というのは本作においておそらくは自覚的な戦略であり、加えて象徴的な出来事であるともいえそうです。
では、その戦略とは具体的にはどういうものでしょうか。
光と陰を語る、ということ。
作品の態度を受け止めるために、OP映像に話を戻しましょう。本編映像に比べて、OPの映像はいくぶんリッチな仕上がりになっている印象を受けます。事物の描き込みがより丁寧であるのはもちろんですが、しかしそれだけではありません。なぜかといえば、OP画面上において本編よりも明確に強調されているのは、光と陰のコントラストだからです。ざっくりといえば、写実的な彩度明度の上に、フィクショナルなつよい光を散らしているのです。
体育館の練習風景。窓からの光がくっきりと投射される。
ふたりの手が触れ合う象徴的な空間。輪郭には光がにじんでいる。
暗い体育館、コートにだけ照明の差し込みがグリッターとして現われる。
もちろん、本作を部活ものとして考えるのであれば、ふだんの練習時間が朝と放課後になりやすいのだから、日差しが均質に注がず、陰影のわかりやすい時間帯が優先的に描かれるだろう、といったことは容易に想像ができます。
とはいえ、です。サビの後半になるとあたかも走馬灯のように、じっさいは撮影したわけではないであろう千夏先輩を3:4で映したフィルムっぽい質感の映像*3がこれでもかと差し挟まれていきます*4。そしてこれらも相当なレベルで光がつよくなるように映っています。さすがにこれらの強調された日差しは、あまり日常的なものとは言えなさそうです。
ファインダーをのぞき込んだときのように、周囲は黒くぼやけている。
ですから、ここでめぐるましく展開する映像は、猪又くんのふだんおこなっているであろう、千夏先輩を「見る」という主観的な行為を、第三者であるはずの視聴者側ですら意識せざるをえないくらいに強調し、表現しようとしているのだと思います。そしてそれは、左右を黒くした、中央だけが映る画面も同様です。現在、ふつうに見る16:9の画面はわたしたちにアニメーション映像、つまり豊かな物語世界そのものを視覚的に与えてくれますが、それよりも狭くなった画面はむしろその視覚の主体や主観性(語り)、世界を見ようとする態度そのものを浮かびあがらせます。
たとえば前期放送された傑作アニメ『義妹生活』*5は一部シーンの作劇に3:4画面を導入することで、メインキャラクターの見ている世界や物語のピントを合わせることに成功していました。ほかにもアウシュビッツにおけるゾンダーコマンドが自身の周囲で起きているおぞましい出来事から目をそらして行動しているという精神状態をあえて3:4の画面にすることで逆説的に描いた『サウルの息子』など、意図的に画面を狭くする手法は登場人物の、そしてわれわれ観客の視線そのものさえも、映像表現として意識化させ、語り直す力があります。
www.animatetimes.comwww.finefilms.co.jp
反対にOPの、ここだけ質感の違うカメラで撮ったような蝶野雛さんも印象的です。
何が言いたいかといえば、べつに映像が語るのは、それがいま映し出している物体(ヒト/モノ)だけではない、ということです。その前後もあれば、外部も表現対象になりえますし、画面を構成する質感ですら、なにかを雄弁に語るときがあります。
青みがかったフィルターを通した画面、屋上でひとり踊る蝶野雛さんの背景は、あたかも実写映像のようなおもむきで、千夏先輩とは対照的に、まだだれにも物語的な視線を向けられていない、客体化されていない印象を与えないでしょうか*6。ほかにも蝶野雛さんでいえば、ラブコメっぽい展開を誘因するクリシェ的な構図を使ったシーンで、あえて感情をわかりやすくする「視線」をコマの内部に描かない、といった引き算的な演出が用いられています。
アニメ2話も原作同様でした。この瞬間、蝶野雛さんの目は映りません。
逆にOP映像の狭まった画面における千夏先輩は、どこまでも物語のなかのような、よくいえば猪又大喜くんという語り手によって、極度に美化された思い出のように重ねられていきます。しかし、この映像が周到なのは、一連の差し込みが次第に写真のような静止画から動画へと変わっていく、という劇的な構成を取っているところです。
このサビの後半のさらに後半、にさしかかるにつれ、猪又くんのおこなっていた、見つめる、見つめつづける、見つめつづけてきた、というなかば一方通行的な積み重ねが、自身のバドミントンへの努力とパラレルになってゆき、シャトルの着地の瞬間に向かって、(思い出から現在につながっていくかのような)映像として動き出していき、やがて、ほんとうにさりげない一瞬へと流れこんでいくのです。
最後に映るのは、車窓の外を見つめていた千夏先輩から。
見つめ返されて、目が合う、という
人間の土
2024年10月14日
人間の土
10月25日発売 サン=テグジュペリ著 田中稔也訳 四六判並製256頁 定価(本体価格1636円+税) ISBN978-4-903145-80-8 C0098 /¥1636E サン=テグジュペリが代表作『人間の土』を通し […]
☆新実行委員の募集は2024年10月13日[日]に締切ました。
ご興味を持っていただいた方、ありがとうございました。
レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』刊行予定
レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』(1958。Champagne for One)が論創海外ミステリから刊行される予定です。
ネロ・ウルフとアーチー・グッドウィンが登場する、アメリカの探偵小説作家、レックス・スタウトの長篇です。
未婚の母たちをもてなすパーティーに、知り合いから代わりに出席してくれと頼まれたアーチーは、雇い主のウルフの制止も振り切って出席する。毎年開かれるそのパーティーには、四人の未婚の母がゲストとして招待され、パートナーを務める男たちも社交界から四人招待されていた。
ところが、ゲストの娘の一人がアーチーに、フェイス・アシャーという別の娘が、ハンドバッグにいつも青酸の入った小瓶を忍ばせていて、仲間たちに自殺の可能性をほのめかしていたが、今夜のパーティーにもその瓶を持ってきているようだと告げ、この華やかな場で自殺を決行するのではないかと不安を漏らす。
アーチーは、なにも起きないよう自分が目を光らせているからと、娘を安心させるが、フェイスは、ダンスのパートナーが持ってきたシャンパンをひと口飲むと、そのまま絶命してしまう。死因は青酸中毒だった。
パートナーが彼女に渡したシャンパンのグラスは、バーのカウンターに並んでいたグラスの中から無作為に選んで持ってきたグラスであり、彼は自分用のグラスをもう片方の手に持っていたため、持っていく途中も含めて、グラスに毒を仕込むことは不可能だった。
現場にいた誰もが、フェイスは自殺に違いないと証言するが、アーチーは、自分はずっと目を光らせていたし、彼女が毒をグラスに入れたとは考えられず、これは殺人に違いないと主張する・・・。
ウルフが不可能犯罪に挑む本格色濃厚な長篇。
黄金期の謎解きの伝統を受け継ぐ頭脳派の老練な安楽椅子探偵と、若くて二枚目、粋な台詞やアクションが取り柄のハードボイルド派の助手。時には反目しつつもお互いの力量と個性に一目置く二人のぶつかり合うようなコントラストがストーリー展開の中から生き生きとした輝きを放つのがこのシリーズの最大の魅力といえるでしょう。謎解きとしての魅力も併せもった本作は、従来のファンだけでなく、謎解きを好む我が国の読者層にもお勧めしたい作品です。
多くの読者の皆様に楽しんでいただけることを願っております。
テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学
http://fuhchin.blog27.fc2.com/blog-entry-405.htmlレックス・スタウト『シャンパンは死の香り』刊行予定
2024-10-12(11:34) :
レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』刊行 :
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ナイオ・マーシュ『楽員に弔花を』刊行 :
ナイオ・マーシュ『楽員に弔花を』刊行 :
ナイオ・マーシュ『楽員に弔花を』刊行 :
レックス・スタウト『シャンパンは死の香り』刊行 (1)
ナイオ・マーシュ『楽員に弔花を』刊行 (3)
レックス・スタウト (6)
出来は10/11の予定です。増刷の場合、店頭にはほとんど並ばないので、ご希望の方はぜひ最寄りの書店等でご注文ください。
2024 / 10
September 30, 2024
Carr Graphic 40th(blog-20) 爬虫類館の殺人/爬虫館殺人事件/彼が蛇を殺すはずはない / He Wouldn't Kill Patience(1944)
(画像をクリックすると大きく見られます)
〈あらすじ〉
戦火が迫るロンドンで、ロイヤル・アルバート動物園のベントン園長は、本格的な爆撃がはじまる前に動物を市内から郊外へ移すべきであるという当局の方針に心を痛めていた。すべての動物を移せるわけにはいかず、名物の爬虫類館の動物たちは殺処分せざるをえないのではないか、それは爬虫類学を志すベントンには耐えられないことだった。H・M卿が、生きた毒蛇から薬用に毒を抽出する方法を見学しにベントンの屋敷を訪れた夜、ついに空襲警報が鳴り、爆撃機の爆音が空に鳴り響いた。そこでH・M卿らは、ドアや窓の隙間が内側から目張りされた密室の中でガス中毒死するベントンを見つける。これは覚悟の自殺なのか。しかし部屋の中ではベントンが手に入れたばかりの蛇〈ペイシェンス〉も同様に死んでいたのだ。蛇を愛する彼がペイシェンスを殺すはずはない……。
〈会員からのコメント〉
H・M卿物の15作目の長編。テキストは創元推理文庫『爬虫類館の殺人』(中村能三訳)。
動物園の園長エドワード・ベントンがガス中毒死した。娘のルイズは室内で蛇が一緒に死んでいたことから、動物を愛した父はそんなことはしないと他殺を主張するが、その前に扉や窓が目張りされた密室が立ちはだかる。
本書は再読で、目張りの構成方法は記憶に残っていたので、重要な役割を担うものが、結構早い場面で登場(本書だと38頁)するのには驚いた。その後も所々で顔を出すので、その場面ごとに、ほくそ笑んでいる作者の顔が想像されてしまうのである。
小説の舞台は第二次世界大戦下、しばしば空襲に見舞われるロンドンで、そうした時代背景がトリックの目くらましに役立っている。
目張りの密室は、親交があったクレイトン・ロースンと競作したもので、ロースンは「この世の外から」という短編を書いた。読み比べてみるのも一興であろう。
本書の原題は「彼がペイシェンスを殺すはずがない」というもの。ペイシェンスとは室内で死んでいた蛇の名前。蛇を鸚鵡に変えたのが大山誠一郎の短編「彼女がペイシェンスを殺すはずがない」である。カーが生み出したH・M卿と並び称されるギデオン・フェル博士が目張りの密室の謎に挑んだら、という設定のパスティーシュである。この短編でフェル博士は〈青ひげ〉を想起させる男と対決するのだが、それも「H・Mは『青ひげの花嫁』で〈青ひげ〉と対決したのに、フェル博士はそうではない」ことを大山が残念に思ったためである。
大山の短編は『本格ミステリ03』(講談社ノベルス)等の選集に収録されているので、こちらも読んでみて欲しい。【廣澤】
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ポケミス版(村崎敏郎訳)を再読。
僕の大好きな密室トリックなのだが、ここでは、カーを発表順に読んできて気付いたことを書く。
本編の主人公ケアリ・クイントはH・Mを崇拝していて、卿の解決した事件に言及して本人を喜ばせる場面がある。ケアリが挙げた順に並べると、『仮面荘の怪事件』、『読者よ欺かるるなかれ』、『赤後家の殺人』、『かくして殺人へ』、『ユダの窓』、『五つの箱の死』、『殺人者と恐喝者』となる。
それでは、他の事件はなぜ挙げられなかったのかを妄想してみた。
まず、『一角獣の殺人』と『九人と死で十人だ』は国外の事件なので、英国では報道されなかった。『黒死荘の殺人』と『パンチとジュディ』は、犯人や共犯者がアレなので、警察がうやむやにした。で、分からないのが『修道院の殺人』と『孔雀の羽根』で、前者などは女優殺しということで、大々的に報道されたはずなのに。
そしてこの作品の読み処はトリックだけでなく、冒頭で大トカゲに追われたり、ラストでは毒蛇の群れに囲まれて大見えを切る、H・Mの最高のパフォーマンスを楽しめるのだ。【角田】
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クレイトン・ロースンの短編『この世の外から』も内側から目張りされた密室内の殺人だが、解決は全く異なる。どちらの解決も甲乙つけがたい。
第二次大戦中、空襲下のロンドンという状況すらも、密室の構成と解明の手掛かりに使ってしまうという根性。ミステリ作家の鑑といえよう。【沢田】
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創元推理文庫を三読目。
窓とドアが室内から目張りされた密室のトリックは推理クイズ本のせいで読む前から知っていたが、戦争体験に基づいてこのトリックを考案したカーのミステリ精神を熱く語る瀬戸川猛資『夜明けの睡魔』を高校時代に読んで、怪奇趣味や密室にとどまらないカーの魅力に気付いた。
実際、爬虫類館という不気味な舞台にもかかわらず怪奇趣味はないのだが、代々いがみ合う奇術師の家系に生まれて喧嘩しながらもひかれあう男女のロマンスに、空襲のさなかクライマックスを迎える解決シーンのサスペンスと、カーのストーリーテラーとしての力量を堪能できる。さらに、大トカゲに追いかけられ両膝を高くはねあげながら爆走して逃げるH・Mという、カー作品でも一二を争う爆笑シーンを楽しめるのだ。
トリック、ロマンス、サスペンス、ユーモアというカーの魅力てんこ盛りの作品なのに、残念なことに現在品切れ中だ。ぜひ新訳で刊行してほしい。【奥村】
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これはクレイトン・ロースンの考えたトリックにカーが挑戦したものだが、「本当は目張りされていないのに、されていたように見せかける」ロースンの奇術的トリックに対し、「外側から目張りする」方法を考えたカーの物理的(機械的か?)トリックの、どちらに軍配が上がるかなのだが、まあ引き分け(痛み分け)だろう。
H・Mの疾走も序盤の読みどころ。
そして真犯人に関するかなり大胆な伏線がある。「その部分」を読んで「え?」と思えたら、すぐに犯人が分かるのである。そして犯人に自白させるH・Mのやり方も凄い。まさに「正義のためには手段を選ばず」なのだ。【谷口】
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瀬戸川猛資の名著『夜明けの睡魔』で、第二次世界大戦の最中に異次元のトリック郷を夢想していたカーの姿勢が激賞された作品。自分も瀬戸川猛資に煽られた口だが、よく推理パズルで取り上げられる例の密室トリックは、目張りテープの端面まできっちり貼られるのか疑問。とはいえ、自動人形のファティマの圧縮空気と対になるトリックという設定には感心。代々の確執を抱えて罵倒し合う男女二人の奇術師が恋仲になるカーお得意のパターンも微笑ましいし、憎々しげな犯人像とハッタリをかますH・Mとの対決場面も盛り上がる。【青雪】
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次回blog掲載は「青銅ランプの呪」です。
Continue to ... : Curse of the Bronze Lamp (1945)
crossgully at 23:50|Permalink│clip!│Carr Graphic
Carr Graphic (20)
Carr Graphic 40th(blog-20) 爬虫類館の殺人/爬虫館殺人事件/彼が蛇を殺すはずはない / He Wouldn't Kill Patience(1944)
September 2024
2024-09-18
Indeed「共働き子育て夫婦の働き方・キャリアにおけるジェンダーギャップ調査」に関する会議
メディア 会議 家事&育児 WLB
2024年9月
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なんか浮気がバレた気分になる
togetter.com
Twitterに投稿した漫画が、togetterに纏められて、それがはてなブックマークでホッテントリに入ると、浮気がバレたみたいな気持ちになる。
心はずっとはてなにあるからね!本当だよ!
orangestar 2024-09-21 15:15 読者になる
「読書」に期待されるもの
永嶺重敏『読書国民の誕生――近代日本の活字メディアと読書文化――』講談社学術文庫,2023年
リンク
近代日本における読書文化の発展を活字メディアの流通という観点から跡付けた著作である。
活字メディアの普及に当たって新聞社・出版社が力を尽くしたというのはもっともなことだが,その際に鉄道網の拡大が二重の役割を果たしたのではないかという指摘が興味深い。
二重の役割というのは,単に全国津々浦々まで活字を届けたというだけではなく,鉄道に乗っている間の無聊を慰めるために新聞・書籍が求められるようになったことをいう。
さらには,新聞社・出版社のみならず駅の売店・旅館までがこれを後押しした。
また,明治・昭和期には読書に寄せる人々の期待も現代とは違っていた。
全国各所に無料の新聞縦覧所が民間の出資で作られたのはそうした人々の思いがあったからである。
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今となっては新聞の売れ行きもそれほどではなくなってしまった。
だが,20~30年くらい前にはどこの家庭でも新聞を定期購読していることは当然と見なされていたのではなかったか。
とはいえ,新聞もはじめからそのような力を持っていたわけではなかった。
明治期の新聞社は新聞を普及させるためにさまざまに努力していたのである。
新聞に人気作家の連載小説を載せることもそのひとつだった。
このことは「新聞小説の読者吸引力」(p. 20)として取り上げられている。
面白いのは,当時の世評において新聞小説が人気であることを指摘すると同時に,それを揶揄するような表現も見られることである(「陳腐小説」)。
つまり,小説を興味の対象とすることは本質的ではなく,新聞の記事本体を通して世間について知ろうとすることはそれよりも高尚であると見られていたということである。
読書好きの人間はついつい読書は高級なもので,昔から一定数の人間はそのような高級な趣味を嗜むといった思い込みを持ってしまう。
しかし,読書を嗜むこともまたその時代々々の文化,メディア環境による影響から自由ではない。
電車に乗っていてすることがないときに本を読むという習慣も,新聞社や出版社,鉄道会社に売店などのお膳立てによって形成されたものだということが改めて意識される。
たとえば,日本では海外とは違って文庫本がよく普及しているが,それもまたこの時期に形成された「旅中無聊」の産業化の結果であったのかもしれない。
明治期の用語では袖珍本と呼ばれた文庫本形式は,人々の物理的移動の増大とともに発展していった。(p. 198)
永嶺重敏 『読書国民の誕生――近代日本の活字メディアと読書文化――』
ところで,当時の人々の新聞への期待は現在の目からするとちょっと身の丈に合わないものに思える。
維新政府の政策は以下のようにまとめられている。
広く多くの国民に新聞を読む習慣を身につけさせることによって,人々の意識を文明化されたものへと変えていく啓蒙的な役割が新聞に期待された。(p. 203)
永嶺重敏 『読書国民の誕生――近代日本の活字メディアと読書文化――』
新聞にこうした高い期待を持っていたのはお上だけではなかったらしい。
ここで注目されるのは,民間における新聞縦覧所の設立動機も官の場合とまったく同様に,文明開化の促進にあったことである。(p. 212)
永嶺重敏 『読書国民の誕生――近代日本の活字メディアと読書文化――』
今では図書館や一部旅館のサービスでしか考えられないが,当時はあちこちに各社の新聞を並べて読むことのできる新聞縦覧所があった。
なかでも,地方の新聞縦覧所の多くは有志によって設立され,無料で利用することができたのである。
しかし,このような新聞縦覧所も別の面から見れば,中央の地方に対する文化的支配の一端とも言えた。
そこに配架される新聞,読者から求められる新聞は,主に中央の新聞だったのである。
読書の普及に当たって行政の力がなければなかなか実現しないのが図書館の設置だろう。
全国の図書館数が増加するのは明治30年以降,飛躍的に増加するのは大正以降であるというデータが紹介されている。
明治30年になってはじめて全国で30館を越えたものが,大正5年に1,000館,大正10年に2,000館,大正15年に4,000館である。
このような驚異的な図書館数の増加の原因となったのは,日露戦争から内務省の主導で全国的に展開されていった地方改良運動であった。(p. 244)
永嶺重敏 『読書国民の誕生――近代日本の活字メディアと読書文化――』
つまり,地方における図書館の設置は地方の改良・再建のためだったのである。
地方改良運動において,読書が重要な政策のひとつとして位置づけられるようになったのは,大量の不読者層の発見によるものであった。国民の大多数を占める「田舎青年」達は,小学校卒業以後は制度的教育の枠外に放置されていたために,その読み書き能力の低下には著しいものがあった。
永嶺重敏 『読書国民の誕生――近代日本の活字メディアと読書文化――』
つまりは,読書はリテラシーの涵養に効果的であることが期待されていたのに対し,地方には読書を可能ならしめる環境そのものがなかったのでそれを整備したのである。
リテラシー涵養の意図はともかく,案外にまともな政策だったのである。
上も下も,今ではここまで読書に対して熱を持つことはなくなってしまったのではないか。
さて,この本が気になった理由のひとつは実は今回も音読であった。
鉄道や図書館での読書が普及してくると,音読は他の人々にとって邪魔なものとなる。
手習い塾,寺子屋,漢学塾,藩校等の異なったリテラシーと異なった読書週間を身につけた不特定多数の読者が,同じ汽車の車中に乗り合わせて,さて読書を始めるとき,そこには必然的に読書習慣の衝突が生じることになる。とりわけ,その衝突は音読と黙読との対立として先鋭的な形で表面化することが多かった。
永嶺重敏 『読書国民の誕生――近代日本の活字メディアと読書文化――』(p. 136)
本書では,公共の場での音読を嗜める当時の書籍の一節や旅館での隣室からの音読に苦しめられる外国人のエピソードが紹介されている。
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2024.09.20 Fri l 文化人類学 l コメント (0) トラックバック (0) l top
「読書」に期待されるもの (09/20)
2024/09 (1)
文化人類学 (10)
2024年09月19日
today’s lunch
2024年9月17日
およそ六か月ぶりです。仕事が忙しくなって、とてもじゃないけど読んでる余裕も失ってしまいました。
加齢による気力の衰え、体力の減退もあるとはいえ、65歳過ぎて、何かを求めるわけでもないけど、疲れ切ってしまいました。
現在の会社を辞すことを決めました。
違う会社で続けようとは思っています。気力がなくなったわけではないけど、いまの業務はきついので、少し落ち着いたら、心に余裕ができたら、少しずつ、更新も再開する予定です。
半年の間に、ずいぶん変化もありました。まったく追いついていない自分に、呆然としています。
今後とも、よろしくお願い致します。
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2024-09-02
夏も終わり、Oasisと夢
あれこれ 夢
もう8月も終わったとは。お盆のお供えだったスイカをもらって食べたり、笑えるくらい値下がりしていた松茸の松茸ご飯を食べたりしながら、「もう夏も終わりか」と言っていたけれど、あっという間に年末になりそうで怖い。
Oasisのニュースにつられてここ何日か仕事しながらDefinitely Maybeなど流していた。他にもっともっと好きなバンドがあったから、あまり好きという感覚はなかったけど、SupersonicやChampagne Supernovaとかついでかい声で歌いたくなる。そういえばレコード屋でもらったTシャツを寝間着にしていた。彼らのもCreation Recordsのもドキュメンタリー映画を配信だけど見たし、少し前にBBCのThe Rise and Fall of Oasisという番組を時々仕事しながら流して聞き取れるとこだけ時々笑っていた。
www.bbc.co.uk
見た夢
賑わっているビストロみたいな店の4人くらいでテーブルに着き、ぼんやり人の話すのを眺めている。聞こえてはくるけれど何を話しているのか、どういう関係なのかもよくわからない。大皿に盛られた料理に、皆あまり手をつけないのでなんとなくあたしも手を出しづらい。芋の揚げたようなものなどを少しフォークで刺して口に運ぶと意外と美味しくて、もっと早くに気付けば良かったと思った。トイレか何かに行くために出ると、イギリスやフランスの宮殿のような、ルーヴル美術館のような感じか、豪華で天井が高い部屋がいくつも連なっていて照明もなく暗い所を一人で何部屋も進んで行った。ある扉を開けると、ホテルのラウンジのような落ち着いた高級感のあるレストランだった。誰に聞いたわけでもないものの、宮殿のような建物の中にフランス人有名シェフの手がける高級なレストランと手頃なビストロが入っていたのだと知って、すごく美味しかったし今度は家族か友人とビストロの方へ行きたいと思う。けれど店名も知らないから後で検索して調べたらいいのか、それより店に戻って一緒にいた人たちと合流できるのか、このどこにあるかわからない宮殿から帰れるのか、そんな事を考えながら、暗い豪華な部屋を一人で早歩きで進んで行く。かなり広いホールに出た。お祭りらしく、ヨーロッパのマーケットのような小さな店が沢山あり、大道芸をやっている人も見える。友達と来ているらしい母とばったり会う。一緒に帰ればいいかと思ったものの、すぐに見失った。
tsubaqui 2024-09-02 01:23 読者になる
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夏も終わり、Oasisと夢
2024 / 9
あれこれ (129)
夢 (122)
2024-09-03
「悪魔博士」の恐怖~パルプ雑誌のヴィランたち
未訳作品紹介
パルプ雑誌に大量の作品を書きまくった作家Paul Ernstが、1930年代にウィアード・テールズ誌に連載した「悪魔博士 Doctor Satan」シリーズの中編全八作を一通り読んだ。第一作の「悪魔博士」のみ翻訳があり、残りは未訳である。第七作までは激安電書に収録されているので簡単に読める。残る第八作はInternet Archiveに掲載誌が落ちているので、興味の向きは検索してみてください。
The Doctor Satan MEGAPACK®: The Complete Series from Weird Tales (English Edition)
作者:Ernst, Paul
Wildside Press
Amazon
「悪魔博士」とは、赤いマントに赤い長手袋、悪魔のそれを模した二本の角を生やした赤いマスクを身に着けた変態、もといスーパー・ヴィランである。催眠術や黒魔術、果ては超科学兵器を操り、猿人のような見た目の男や、足がなく手で歩く巨漢を部下に悪事の限りを尽くす。
「悪魔博士」は毎度のように大金持ちを脅して金を奪い取るが、別に金に困っているわけではない。彼は、合衆国のエリート層である富豪たちに「恐怖」を味あわせ、彼らに虎の子の「金」を吐き出させることこそが「支配」だと考えているのだ。そしていずれは世界を制覇せんと目論んでいるらしい。地道ながら気宇壮大な悪党だと言えよう。
そのライヴァルのアスコット・キーンもまた、大富豪の息子にして眉目秀麗頭脳明晰なスポーツマンで、しかも金と暇に飽かせて世界中の魔術を収集し、それらを身に着けているという超人。秘書のベアトリス・デイルはもちろん類稀な美女で、しかも「悪魔博士」の恐怖に服従せず、キーンとともに立ち向かう気概がある。毎回巻き起こる二人の対決こそこのシリーズの読みどころと言えるだろう。
第一話からして「悪魔博士」が被害者の頭に殺人植物を植え付け殺すトンデモエピソードだが、以降も、大金持ちを一度殺し、しかる後「復活」させて銀行口座から金を引き出させたり(強硬な富豪が自ら金を払ったことが他の富豪たちを不気味がらせる)、奇妙な透明光線によって美しいハリウッド女優の皮膚を消し去るという、残酷でグロテスクな「人質」を取って身代金を要求したり、自動車のエンジンに一瞬で被害者を焼き尽くす爆破装置を仕込んで連続殺人を行ったりと、奇想天外なギミックが次々登場して読者を飽きさせない。
シリーズ後半ともなると、タネ切れになったかややパワーダウンを感じるものの、先にも触れた「透明光線」を扱う第三作"Hollywood Horror"や恐怖によって金を奪う「悪魔博士」の本質が剥き出しになる第五作"Horror Insured"(巨大な建物からの人間消失を含む)などの中期作は読むに堪える作品であると思う。
余程のことがなければ今後紹介される機会はないだろうが、ちょっと面白いシリーズのお話でした。
deep_place 2024-09-03 22:23 読者になる
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未訳作品紹介 (23)
2024-09-03
「悪魔博士」の恐怖~パルプ雑誌のヴィランたち
2024 / 9
そぞろ各地探訪 特設サイト
そぞろ各地探訪 panpanya旅行記集成
「1月と7月」から刊行した雑誌「1月と7月」誌にて連載されていた、「1月か7月」全六回の単行本であるとともに、panpanyaが過去に個人制作し、刊行した「旅の本」6冊を合本するものです。
2024年11月末 刊行予定
ご予約は画像から
そぞろ各地探訪 特設サイトはこちら↓
panpanya Tシャツ 2024
新作「そぞろ各地探訪」の刊行に合わせ、panpanya「オフィシャルTシャツ」新作4種発売いたします。
・「昔の」IRUKA
・「昔のIRUKA」
・家(砂壁)
・魚(環境に配慮した)
2024年11月末 お届け予定
ご予約は画像から
そぞろ各地探訪 特設サイト
市松人形入門 [ぷろぐれ・いちま]に寄せて
2024.08.29 Thursday
店主です。告知ばかりのブログになって久しいのですが、「ぷろぐれ・いちま」会場に掲示している「市松人形入門」をアップしておきます。
市松人形入門
[ぷろぐれ・いちま]に寄せて
市松人形の名は、京都山科に生まれ、江戸で活躍した歌舞伎役者である初代佐野川市松(1722-1762)に由来すると言われている。チェック柄をあらわす市松模様の名称も、同じく佐野川市松の衣裳に由来するとされる。過去にも現在にもこんな人気役者はいまい。
では市松人形とはどのような人形なのか? 佐野川市松由来説に拠るなら、そのアクションフィギュアということになる。京・大坂と江戸の文物を比較して紹介した19世紀半ばのエッセイ「守貞謾稿」(図1)には、精製・粗製の2種類の市松人形が紹介されている。精製=高級品の市松人形は、木彫で表面に胡粉(高温で焼いた貝殻の粉末)が塗られ、ガラス製の目に、三つ折れと呼ばれる可動機構を備えていたとある。また、粗製=普及品は、桐塑(桐の大鋸屑)と膠と を混ぜたもので型抜きをし、それにやはり胡粉を塗り、目は描かれたものであるとされる。
大正時代、渋沢栄一が主導したアメリカに大きな市松人形を送る答礼人形プロジェクトのコンペティションを契機に、平田郷陽のような生人形師や、京都の御所人形師たちが、市松人形の製作に加わる。陶工の筋から市松人形や木製の人形を作るに至った廣本乾随は、市松人形の大家である松乾斎東光の師匠だ。粗製・精製にこれら様々な人形の技術がミックスして、現代に繋がる市松人形のフォーマットが完成したと考えられる。こうなると、製作者や愛好家が市松人形だと考えるすべての人形が「市松人形」でありえたと言える。答礼人形ブーム以降、昭和に至って、庶民の間でも母が嫁ぐ娘に渡す嫁入り道具として市松人形は大ブームを迎える。この頃は1000人近い職人が市松人形の製作にかかわっていたとされる。
西洋に目を移すと、1855年のパリ万博に出品された精製の三つ折れ市松人形が、西洋人形の職人の目に留まり、大人の女性の姿だった西洋人形を、頭身が低く着せ替えのできるベベ(赤ちゃん)タイプと呼ばれる幼児体型の愛玩人形に変えた要因になったと言われている。この人形は日本からの出品物ではなく、東インド会社が出品した東洋の工芸品の中にあったものとされ、どのような人形だったのかはわからない。しかし、19世紀初頭の三つ折れ人形が、オランダのライデン国立民族博物館に所蔵されている(図2)。これに似たものだったのだろう。
さらにベベタイプの西洋人形の熱心なファンが蓄積したレプリカ製作の技術が、現在の創作ビスクドール制作の技術的基礎になった。東西の職人や作家が、その精華をリスペクトしあい、制作を続けることで、人形には新たな魅力が宿り続ける。その歴史の中で重要な役割を果たした市松人形の魅力を、あなた自身に再発見していただけると嬉しく思う。
(図1)
(図2)
以上
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市松人形入門 [ぷろぐれ・いちま]に寄せて (08/29)
August 2024 (2)
2024-08-21
君に届けテレパシー(6P)
漫画
猫を殺す仕事 現代寓話作者:小島アジコAmazon text > 塚原さんさあ いつもお昼 ひとりじゃん?よかったらさうちらと 一緒にお弁当食べない?え?……わたしは…… ちょっと待ってうぜーなあ 早く答えろよこっちは委員長だから 仕方なく声かけて やってんだよ> 私…
漫画
君に届けテレパシー(6P)
漫画 (20)
メールについてのお知らせ | 現場の目利き
メールについてのお知らせ
「お問い合わせや見積り依頼をメールでお願いしているのに返事をくれない」と
いうお電話を時々頂きます。イニュニックはすべてのメールをスタッフ全員が確
認して担当ごとにお返事をお返ししています。お見積りは複雑な場合、繁忙期な
どでは、予定より相当遅れる事はありますがなるべくお返事しています。
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時々、排除している場合があるようです。特にヤフーメール、ジーメールなどのフ
リーメールは、届くものと届かないものが散見されます。不特定多数のメールを
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働いています。その機能を潜り抜けて到着するメールの90%は、やはりSPAMメール
として表示されますので消去しています。送信したメールに返信が無い場合、迷惑
メールに振り分けられた可能性が高いので、他の方法でアクセスしてください。
どの様な「お問い合わせ」にもイニュニックは誠実に対応します。
ただ「お見積り」は対応できるものと出来ないものがあります。イニュニックの
印刷・製本仕様は、複雑なものが多いので全て手計算になります。設計構造から
考え組み立てていかねばならず、一つの案件でも時間がかかります。実現不可能な
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これもすべて、誠実な金額をお出しする為です。メールだけがイニュニックへの
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ません、何なりとお申し付けくださいませ。
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2024年08月09日17:00
by 東京創元社
Web東京創元社マガジン移行のお知らせ
カテゴリ
東京創元社便り
2018年よりライブドアブログを使用してお届けしてきた「Web東京創元社マガジン」ですが、このたびプラットフォームをnoteへ移行することになりました。
新たなURLはこちらです。
https://note.com/tokyosogensha/
今後の更新方針については下記のとおりです。
・新たな記事の公開はnoteでおこないます。ライブドアブログでの更新は原則ありません。
・過去の記事はすべてnoteに移行する予定です。閲覧可能な状態になりしだい順次公開していきます。
・移行作業が完了したのち、一定の期間をおいてライブドアブログはすべて非公開となります。
今後とも東京創元社とWeb東京創元社マガジンをよろしくお願いいたします。
2024年8月9日 東京創元社
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#東京創元社
2024年08月08日17:00
by 東京創元社
荻堂顕『不夜島』、柴崎友香『続きと始まり』…紙魚の手帖vol.15(2024年2月号)書評 瀧井朝世[文芸全般]その1
カテゴリ
一般文芸
書評
戦後の与那国島(よなぐにじま)を主な舞台に、身体の大部分を機械化された密売人が謎のミッションに挑むサイバーパンク。荻堂顕(おぎどう・あきら)の新作『不夜島(ナイトランド)』(祥伝社 一八〇〇円+税)である。
不夜島(ナイトランド)
新潮ミステリー大賞出身の荻堂だがミステリーにこだわっているわけではないようで、前作『ループ・オブ・ザ・コード』は文化や言語が〝抹消〞された架空の国を舞台にしたSF大作だった。本作もSFで、アクションあり、頭脳戦ありの冒険活劇だ。
主人公の武庭純(ウー・ティンスン)は台湾出身の密売人。幼い頃にアメリカ軍に命を救われ、電脳を含め身体の大半を機械化されているが、見た目は生身の人間だ。アウトローのようにふるまう彼だが、アメリカ軍からの指令には逆らえず、ある時コンタクトしてきたアメリカ人女性から、〈含光(ポジティビティ)〉なる謎の代物を手に入れるよう言い渡され、仲間を集めて行動を起こすのだった。
当時、台湾との密貿易が盛んだった与那国島の港付近には料亭や飲み屋、商店などが密集していたようで、猥雑(わいざつ)な町の空気が丁寧(ていねい)に描写されていく。そこを身体の一部を機械化した人間たちがうろついているわけだが、一方で、戦争や暴力で身体の一部を欠損しても機械化を拒む青年らも登場し、次第に〝自分が自分である〞とはどういうことか、アイデンティティを巡るテーマが浮かび上がる。そしてそれはそのまま、歴史に翻弄(ほうろう)された琉球(りゅうきゅう)や台湾自体にも重なっていく。思えば『ループ・オブ・ザ・コード』も故郷を捨て根無し草のように生きてきた男が主人公だった。自己の同一性の揺らぎというのは、この著者にとって大きなモチーフなのだろう。
柴崎友香(しばさき・ともか)『続きと始まり』(集英社 一八〇〇円+税)はコロナ禍の二年間の、別々の場所で暮らす三人の日常を綴(つづ)っていく長篇。
続きと始まり (集英社文芸単行本)
大阪出身で一時期は東京で働き、今は滋賀で夫と子供二人と暮らす三十代の優子(ゆうこ)。東京で妻と幼い子供を育てているが、勤務先の飲食店が休業状態の三十代の圭太郎(けいたろう)。東京のフリーのカメラマンで、知人のヘアメイクが作った写真館の仕事を手伝っている四十代のれい。それぞれ異なる立場で、緊急事態宣言など感染症拡大の影響を受けている。
読んでいるとあの時期の出来事を久々に思い出したりもするのだが、しかしこれはもちろん、単なるコロナ禍の日常の記録書ではない。三人の個人的な事情やそれによる心の揺れが丁寧に描かれて読ませる。そのなか、遠い昔の苦い思い出や過去の震災当時の記憶も、彼らの胸を去来する。
いろんな出来事が起きて、なにも終わっていないのに次々とまた何かが始まっていく。それは一人の人生の中でも、人の歴史の中でもいえることだ。戦争、災害、社会制度、古い価値観と更新された価値観……。何かが続いているなかの今という時点に自分たちは生きており、自分たちの行動の先に未来がある。それをじわじわと実感させる内容である。作中には何度もポーランドの詩人、シンボルスカの作品が象徴的に引用される。
最後にははっとさせる〝いつか〞の場面が出てくる。自分たちの人生はいつでも、何かと繫(つな)がっていると思わせる。
■瀧井朝世(たきい・あさよ)
フリーライター。1970年東京都出身。文藝春秋BOOKS「作家の書き出し」、WEB本の雑誌「作家の読書道」ほか、作家インタビューや書評などを担当。著書に『偏愛読書トライアングル』『あの人とあの本の話』『ほんのよもやま話 作家対談集』、編纂書に『運命の恋 恋愛小説傑作アンソロジー』がある。
紙魚の手帖Vol.15
今村 昌弘ほか
東京創元社
2024-02-13
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#書評
#瀧井朝世
#紙魚の手帖
Web東京創元社マガジン移行のお知らせ
荻堂顕『不夜島』、柴崎友香『続きと始まり』…紙魚の手帖vol.15(2024年2月号)書評 瀧井朝世[文芸全般]その1
東京創元社便り (242)
一般文芸 (74)
書評 (147)
2024-07-07
『弱者に対して激しい憎悪を燃やす人』たち
世の中には『弱者に対して激しい憎悪を燃やす人』がいて。そういう人は大抵声が大きい。
その感情の発生には多分いろいろな理由があって
自分も弱者で、近親憎悪で許せない
自分は成功者で、弱者がさぼってるみたいで許せない
弱者に対して(社会保障などで)自分の利益が奪われているので許せない
暴力衝動がまずあり、それを振るえ、相手にダメージを与えられ、反撃されないので
強い人間(勝ち馬)に乗りたくて、それには強者側に寄り添った結果
自分より弱い相手なので搾取できる。搾取するための正当性を得るために、相手をエビルにする
幾つかあり、そして『弱者に対して激しい憎悪を燃やす人』同士、連帯したりしてる。
『弱者に対して激しい憎悪を燃やす人』は少ない…と思う。思いたいけれども、自分が正義であると思ってる人の声は大きいし、暴力を振るうのは楽しいし、やっぱりある程度生き物と人間の本性によるところも多いと思うので、そこらへんはどうにもならない気がする。
でも、人間は理性でそれを越えられるって思ってるので、ちゃんと、なんか、それ以外の人間が頑張っていかないといけないな、と思う。
orangestar 2024-07-07 11:35 読者になる
ラベル: 木曜日 0
コメント 時刻: 11:05
自由、尊厳、友愛――TVアニメ『ガールズバンドクライ』感想
TVアニメ『ガールズバンドクライ』についての感想です。
このアニメが描いたのは自由、尊厳、友愛のバランスだったのではないかと考えました。
2024.07.01公開
相対性理論『夏至』
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【メディア】TOKYO FM「The Lifestyle MUSEUM」(11/24) に安藤がゲスト出演しました
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【メディア】日本海新聞(11/7)にBSJに関する記事広告が掲載
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【メディア】ABEMA TV(11/2放送)の『ABEMAヒルズ』でTAKIBIが紹介されました
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【メディア】読売新聞(11/1)「文化欄」にBSJの事業が紹介されました
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【メディア】日本海新聞(10/25)に「無書店地域に本屋を!」プロジェクトが紹介されました
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2023年10月2日 kawazoe
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【メディア】日刊スポーツ(9/30)にTAKIBI🔥が紹介されました!
2023年10月2日 kawazoe
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【メディア】JBpress連載記事「誰が本を生かすのか」にTAKIBI🔥が取り上げられました
2023年9月16日 kawazoe
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書店員インタビュー(第4回:絵本の小部屋こごみ 小谷田 照代さん)を公開しました!
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BSJ本屋さん開業マネー講座(第2回:CUWANO. BOOKS CAFE SPACE 桑野さん・石村さん)を公開しました!
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書店員インタビュー(第3回:六日町ナマケモノ書店 千田昭子さん)を公開しました!
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書店員インタビュー(第2回:パン屋の本屋店長 近藤裕子さん)を公開しました!
2023年5月16日 kawazoe
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BSJ本屋さん開業マネー講座(第1回:ひばりブックス代表 太田原由明さん)を公開しました!
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2023年2月5日 kawazoe
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ブックストア・ソリューション・ジャパンの公式サイトを公開しました!
2022年12月21日 kawazoe
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イベント・セミナー
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2023年7月25日 kawazoe
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イベント・セミナー
※終了しました【イベント】7/28(金) 自治体向け説明会 #2「”まちの本屋をまちづくり拠点”にした地方創生を」
2023年7月16日 kawazoe
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イベント・セミナー
※終了しました【セミナー】5/20・5/27「書店開業入門講座」(主催:NPO法人 本の学校)
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※終了しました【イベント】3/22(水) 自治体向け説明会 #1「”まちの本屋をまちづくり拠点”にした地方創生を」
2023年2月27日 kawazoe
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※終了しました【イベント】2/12(日) 志段味図書館 書店トークイベント「街に本と出合える場所を〜BSJが目指すこと」(名古屋市)
2023年1月19日 kawazoe
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※終了しました【BSJキックオフイベント】2/3(金)「まちづくり×本屋シンポジウム」を開催
2023年1月3日 kawazoe
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※終了しました【講演】1/16(月) NPO本の学校主催「知の地域づくり講演会:本屋は街のフューチャーセンター」
2022年12月23日 kawazoe
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調査・研究
「まちの本屋さんのいま」調査 2023.2.20発表
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Amazonとか楽天とかQoo10とかで売っている認証済みKF94マスク(+贋物情報)
投稿日 2023年9月1日2023年9月4日投稿者 ブースカちゃん
Amazonとかで売られているKF94マスク、中国製などの不正品があるようなので、韓国の当局認可を受けていることが確認できているものをまとめていきます。また、最後には不正品の情報も載せています。 (2023年9月4日:レ … “Amazonとか楽天とかQoo10とかで売っている認証済みKF94マスク(+贋物情報)”の続きを読む
カテゴリー つぶやきタグ KF94 マスクAmazonとか楽天とかQoo10とかで売っている認証済みKF94マスク(+贋物情報) への10件のコメント
スモールランプをLEDに交換しました
投稿日 2023年8月23日2023年8月23日投稿者 ブースカちゃん
車検のための整備で、スモールランプが切れていることがわかりました。 AmazonでT10のLEDを購入して取り付けました。 スモールランプの交換は簡単なので、数分で作業完了です。 かなり明るくなった気がしますが、そんなに … “スモールランプをLEDに交換しました”の続きを読む
カテゴリー 自動車スモールランプをLEDに交換しましたにコメントする
仙台へ出かけてきました
投稿日 2023年5月31日2023年6月19日投稿者 ブースカちゃん
初めてPeach Aviation すごく久しぶりに、仙台空港へ出かけてきました。 セントレアからPeach Aviationが仙台便を運航しているので、今回はそれを使ったのです。 Peach Aviationを使うのは … “仙台へ出かけてきました”の続きを読む
カテゴリー お出かけ 航空機仙台へ出かけてきました への3件のコメント
4kizの本山さんが発信者情報開示を請求
投稿日 2023年3月31日投稿者 ブースカちゃん
note運営事務局から以下のメールが来ました。 4kizの本山さんが発信者情報の開示を求める裁判を申立てたようです。 要するに、僕を「名誉権の侵害」で訴えたいので、note事務局は僕の発信者情報を開示しろ、という訴えだと … “4kizの本山さんが発信者情報開示を請求”の続きを読む
カテゴリー 4kiz 統一教会4kizの本山さんが発信者情報開示を請求にコメントする
【読書】オーバースペック(未須本有生)
投稿日 2023年3月23日2023年5月31日投稿者 ブースカちゃん
著者はFS-X設計チーム(FSET)で一緒だった人で、これまでにも何冊かの小説を上梓しています。 今回の『オーバースペック』は、自衛隊のT-4練習機をモチーフにして、これに戦闘機能を与える改修を試みるというストーリーです … “【読書】オーバースペック(未須本有生)”の続きを読む
カテゴリー 航空機【読書】オーバースペック(未須本有生)にコメントする
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ハッピーバースデー
puhipuhi 2024-05-06 06:15 読者になる
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2024-05-06
ハッピーバースデー
2024 / 5
【刑事キャレラ/10+1の追撃】
4月21日発売 発売中
エド・マクベインの87分署シリーズ『10プラス1』を、南仏ニースに舞台を移して映画化。超望遠ライフルによる謎の連続殺人を追うキャレラ刑事らの活躍を描く。
1845円 [amazon]
【Blu-ray】 2280円 [amazon]
【犯罪河岸 4Kレストア】
4月26日発売
パリの下町。年下の歌手ジェニーと結婚したモーリスは、裕福で好色な老人ブリニョンとの関係を疑い、拳銃を手に彼の邸宅に向かった。しかし待っていたのは何者かに殺害された老人の死体だった。S・A・ステーマンの原作をアンリ=ジョルジュ・クルーゾーが映画化。
5280円 [amazon]
【パトリシア・ハイスミスに恋して】
4月26日発売
パトリシア・ハイスミス生誕100周年を経て発表された秘密の日記やノート、本人映像やインタビュー音声、元恋人たちや親族へのインタビューで明かされる、多くの女性たちから愛された作家の素顔とは。彼女の謎に包まれた人生と著作に新たな光を当てるドキュメンタリー。
4400円 [amazon]
【ザ・スカル サド侯爵の頭蓋骨】
4月26日発売
サー・マシューズが所有するサド侯爵の頭蓋骨は呪われているという。オカルト研究家のメイトランド(ピーター・カッシング)とマシュー・フィリップス卿(クリストファー・リー)は、その恐るべき秘密を解き明かそうとするが、恐ろしい出来事が次々と襲いかかる。原作ロバート・ブロック「サド侯爵の髑髏」。別邦題《がい骨》(1965)。
2178円 [amazon]
【アビー ブラック・エクソシスト】
4月26日発売
牧師の娘アビーが悪魔に憑依される恐ろしい物語。黒人女性アビーは悪魔の力によって支配され、その恐るべき姿を隠しながら家族との戦いに臨む。《エクソシスト》の翌年に製作されたブラック・エクスプロイテーション・ホラー映画(1974)。
2178円 [amazon]
▼5月発売
【シン・ゴジラ:オルソ】
5月1日発売
《シン・ゴジラ》(2016)のモノクロ映像版。
3300円 [amazon]
【Blu-ray】4400円 [amazon]
【ゴジラ-0.1 3枚組】
5月1日発売
大戦終結後、焦土と化した日本に、突如現れたゴジラ。残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。山崎貴監督作品。
4950円 [amazon]
【Blu-ray 2枚組】 5500円 [amazon]
【Blu-ray 3枚組】 9900円 [amazon]
【ゴジラ-0.1 豪華版 4K Ultra HD Blu-ray 4枚組】 12,100円 [amazon]
【ゴジラ-1.0/C】
5月1日発
モノクロ映像版。
2973円 [amazon]
【Blu-ray】 4400円 [amazon]
【哀れなるものたち Blu-ray+DVDセット】
5月8日発売
風変わりな天才外科医、ゴッドウィンによって死から蘇った若い女性ベラは、世界を知るために、放蕩者の弁護士ダンカンと共に大陸横断の冒険の旅に出る。時代の偏見から解き放たれ、真の自由と平等を知ったベラは驚くべき成長を遂げていく。原作アラスター・グレイ。
5390円 [amazon]
【特ダネ三十時間シリーズ Vol.1】
5月8日発売
新聞記者清水浩平が、特ダネを求めて事件の真相に迫る姿を描いた「特ダネ三十時間」シリーズ、初ソフト化。《特ダネ三十時間 第三の女》《特ダネ三十時間 深夜の挑戦》(1959)を収録。
【人類危機一髪!巨大怪鳥の爪 カラー版】
5月31日発売
海上や陸上で続発する事故を調査するうちにモンスターの存在が浮上する。ついにその姿を現した巨大怪鳥がニューヨークを襲う。1957年公開のSF怪獣映画《The
Giant Claw》をカラー化。
2178円 [amazon]
▼6月発売
【スーパージャイアンツ アトムAB団編】
6月5日発売
繰り返される原水爆実験の影響は遠く宇宙の星々にも及んでいた。危機を感じた宇宙人会議は、地球に核爆弾開発の中止を呼びかけるため、エメラルド彗星のスーパージャイアンツを派遣した。地球に到着したスーパージャイアンツは、世界征服を目論むアトムAB団の計画を察知して動き出す。《鋼鉄の巨人》《続
鋼鉄の巨人》(1957)を収録。石井輝男監督作品。
4180円 [amazon]
【スーパージャイアンツ カピア人編】
6月5日発売
全国各地に円盤が出没。東京周辺では原因不明の奇病が流行する。この円盤を研究していた天文学者が異様な怪人に襲われ、スーパージャイアンツが撃退するが、彼らの正体は月の裏側の小惑星カピアに棲む邪悪な怪星人だった。《怪星人の魔城》《地球滅亡寸前》(1957)を収録。石井輝男監督作品。
4180円 [amazon]
【日曜恐怖シリーズ ベストセレクション3】
6月28日発売
1978-79年放映のホラー・サスペンスドラマ《日曜恐怖シリーズ》から《お雛様の亡霊》(原作山岸凉子)、《呪われた大時計―ネジの叫び―》(原作山岸凉子)、《死霊の島》(原作西村京太郎)を収録。
9680円 [amazon]
▼7月以降発売
【テラー博士の恐怖 4Kレストア版 Blu-ray】
【探偵マーロウ】
7月3日発売
私立探偵フィリップ・マーロウの事務所を訪ねてきたブロンド美女クレア。「突然姿を消した元愛人を探してほしい」という依頼だったが、映画業界で働いていたというその男はひき逃げ事故で殺されていた……。原作ベンジャミン・ブラック(ジョン・バンヴィル)『黒い瞳のブロンド』、監督ニール・ジョーダン。
4400円 [amazon]
【Blu-ray】 5500円 [amazon]
【スーパージャイアンツ 黒い衛星編】
7月3日発売
正体不明の人工衛星を発見したスーパージャイアンツ。その頃各地の天文台で原因不明の故障が相次いでいた。秘密国家〈黒い衛星〉の暗躍に、彼らの狙いを見抜いたスーパージャイアンツが立ち上がる。。《人工衛星と人類の破滅》(1957)《宇宙艇と人工衛星の激突》(1958)を収録。石井輝男監督作品。
4180円 [amazon]
【スーパージャイアンツ 闇の組織編】
7月3日発売
宇宙からの使者スーパージャイアンツが宇宙怪人や魔女、暗躍する悪の集団と戦う。《宇宙怪人出現》(1958)《悪魔の化身》(1959)《毒牙王国》(1959)を収録。石井輝男監督作品。
4180円 [amazon]
【オオカミの家 Blu-ray】
山々に囲まれた集落で暮らす、動物好きの少女マリアは、ある日ブタを逃がしてしまい、厳しい罰に耐えられず集落から脱走する。逃げ込んだ一軒家で出会ったニ匹の子ブタを「ペドロ」「アナ」と名付け、世話することにしたマリア。だが、安心したのも束の間、森の奥から彼女を探すオオカミの声が聞こえ始める。チリの"ホラー・フェアリーテイル"アニメーションを、本編未使用ショット集、日本未公開短編を含む約50分の映像特典と共にBlu-ray化。、
7480円 [amazon]
【鈴木清順「浪漫三部作」 4Kデジタル完全修復版 UHD+Blu-ray BOX】
鈴木清順監督生誕100年記念、〈清順美学〉の頂点であり、日本映画界が誇る名作『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』が4Kデジタル完全修復版で甦る。
6枚組 20,440円 [amazon]
※分売
【ツィゴイネルワイゼン】 [amazon]
【陽炎座】 [amazon]
【夢二】 [amazon]
【東海道非常警戒】
4月3日発売 発売中
刑事の山内と週刊誌の記者京子が乗った特急こだまで、財閥東山家の令嬢が誘拐され、一千万円の身代金を要求する電話が。特急列車で起きた誘拐、そして殺人事件をスピーディな展開で描いたサスペンスアクション。
【男の世界だ】
4月3日発売 発売中
新人王を賭けた試合を間近に控え、猛練習に励む大学ボクシング部主将の猛に悲報が届く。港湾争議の最中、組合の委員長である兄が殺害されたのだ。海港都市を舞台に激突する男たちの意地と復讐、そして巨悪との戦いを描くアクション快作。
【フランス映画パーフェクトコレクション 失われた楽園】
3月18日予定 発売中
《賭はなされた》《失われた楽園》《麗しのモーツァルト嬢》《ドン・カミロ頑張る》《弾痕》《浮気なカロリーヌ》《巴里の気まぐれ娘》《果てしなき地平線》《ファーブル》《キュピドン酒場》
10枚組 2200円 [amazon]
【鈴木清順生誕100周年記念シリーズ ブルーレイBOX 其の弐 セイジュンと女たち】
3月6日発売 発売中
《河内カルメン》《肉体の門》《春婦傳》《関東無宿》《悪太郎》《裸女と拳銃》+特典ディスク
7枚組 33,000円 [amazon]
【トラウマ 鮮血の叫び 4Kレストア完全版 Blu-ray】
3月6日発売 発売中
デヴィッドは車を運転中、橋で投身自殺を図る美少女オーラを救った。彼女は自宅に連れ戻されるが、その晩、両親が開いた降霊会で怨霊に憑依された霊媒師の母親は錯乱して豪雨の森へ迷い込み、父親と共に何者かに首を切断されてしまう。怯えるオーラを匿ったデヴィッドは、殺人を重ねる首狩り魔の謎を追うが……。ホラーの巨匠アルジェントが娘アーシアを主演に起用した意欲作。
5500円 [amazon]
【怪奇!二つの顔の男】
精神科医マーロウ博士は発明した新薬を自ら実験するが、その結果、邪悪なモンスターになってしまう。クリストファー・リー、ピーター・カッシング共演の「ジキルとハイド」ホラー(1971)。
1945円 [amazon]
【一度は観たい!名作映画コレクション 運命の饗宴】
2月19日発売 発売中
《運命の饗宴》《結婚クーデター》《陽気な中尉さん》《ミスター・ラッキー》《結婚相手見つけます》《フットライト・パレード》《美人は人殺しがお好き》《天国への階段》《春を手さぐる》《グッド・ニュース》
10枚組 2200円 [amazon]
【世にも怪奇な物語 4Kリマスター版】
エドガー・アラン・ポーの短篇(メッツェンガーシュタイン/ウィリアム・ウィルソン/悪魔に首を賭けるな)を三人の名匠が映像化したオムニバス映画。《黒馬の哭く館》(ロジェ・ヴァディム)、《影を殺した男》(ルイ・マル)、《悪魔の首飾り》(F・フェリーニ)。
【Blu-ray】 6380円 [amazon]
《廉価版再発売》
2月7日発売 発売中
【本陣殺人事件】 [amazon]/【Blu-ray】 [amazon]
【不連続殺人事件】 [amazon]
【名探偵ポアロ ベネチアの亡霊 Blu-ray+DVD】
1月17日発売 発売中
ベネチアに隠遁していたポアロは、霊媒師のトリックを見破るために、子供の亡霊が出るという屋敷での降霊会に参加する。しかし、その招待客が人間には不可能と思われる方法で殺害される。ケネス・ブラナー監督・主演。原作A・クリスティー『ハロウィーン・パーティ』
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【イタリア映画コレクション 二通の匿名の手紙】
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《二通の匿名の手紙》《ベンガジ》《トラヴェット氏の苦悩》《非難》《アリーナ》《マッダレーナ、操行ゼロ》《第119収容所のクリスマス》《初聖体拝領》《仮面の令嬢》《メッサリナ》
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【鈴木清順生誕100周年記念シリーズ ブルーレイBOX 其の壱 セイジュンと男たち】
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《殺しの烙印》《けんかえれじい》《野獣の青春》《俺たちの血が許さない》《勝利をわが手に―港の乾杯―》《素ッ裸の年令》《らぶれたあ》+特典ディスク
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旅役者の小平次と囃し方の太九郎、その妻おちか。幼馴染の三人の関係は小平次がおちかへの思いを口にしたことからぎくしゃくし始
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我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
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執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
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『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
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執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
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世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!
※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。
10巻収録分の漫画に取り掛かるまでなかなかお待たせしてしまったのですが、最初にネームを一気に100ページ書いてそこから1話ずつ区切り、ページを足して、コミックス1冊分にしました。
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文フリに現代の「文学とは何か」を見た
2023年11月16日
posted by 藤谷 治
11月11日(ポッキーの日)、かねてより見物したいと思っていた「文学フリマ」に参加した。おのぼりさん感覚、文化祭感覚、そしてかつて開いていた僕の本屋「フィクショネス」感覚を、存分に味わうことができた。誘っていただいた破船房の仲俣暁生さん(当「マガジン航」の編集発行人)に、まずは感謝する。現場でも仲俣さんは大奮闘なさって、おかげで僕は楽ができた。
開場は12時の予定で、準備は10時からということだったが、僕たちが到着した時(つまり開場2時間前!)には、すでに来場者が行列を作っていた。東京流通センターをフルに使った会場は広かったが、個々のブースは狭かった。破船房もひとつのテーブルを半分だけ使うことができて、そこに仲俣さんや僕の本を、なるたけ見栄えよく並べて客を待った。
テーブルの残り半分を占める隣のブースは、11時を過ぎても人が来なかった。大きな段ボールがいくつも積んであるばかりで、他人事ながら大丈夫なのかと心配になったが、開場20分くらい前にようやく段ボールが開かれた。中からは表紙に可愛い男女の描かれた、B5サイズの300頁くらいある本がどかどかと出てきた。
寒風の中で待ち続ける来場者たちを慮ってか、開場を10分早めるというアナウンスがあった。僕たちのブースはすっかり準備が整っていたが、となりは段ボールを開くので精一杯の様子である。間もなく開場となった。すると来場者たちは、はっきりとなりのブースを目指して集まり、そのぶ厚い本を中心に次々と買いあさっていくのである。たちまち行列になり、僕たちのブースの前を覆い始めた。仲俣さんは行列に向かって、通路の中央に並んでくださいと何度も声を上げたが、行列は伸びる一方、ついには文フリのスタッフが人員整理をしなければならない仕儀となった。
僕も驚いたが、そのブースの人たちにもこの人気は意想外だったらしい。印刷所から届いた本の帯封を切るのさえもどかしげに、ばんばん本を売っていった。千円札や一万円札が飛び交い、空になった段ボール箱を片づけることすらできず、開始10分で売れ切れた本もあったようだ。
そのブースの人たちはとても礼儀正しく、僕たちに御迷惑をおかけして申し訳ありませんと、何度も言ってくれた。中の一人は僕のことを知っていたばかりか、数年前にご挨拶もしてくれていたという。文芸畑の人なのだった。他の方々も僕たちに終始気をつかってくれた。その間も本は売れ続け、金庫代わりにしているクリアファイルは紙幣で膨れ上がり、ラグビーボールみたいになっていた。
そうなると僕としてはもはや羨ましくすらない。そういう現象を目の当たりにしたという、お祭り見物みたいな愉快な気持ちであった。そしてもちろん、彼らの売りまくっている本の内容が気になる。覗いてみるとどうやらそれは、ビジュアルノベルの批評集なのだった。
少し客足が落ちついてきたころに、僕は訊いてみた。
「ビジュアルノベルっていうのは何ですか? ラノベみたいなもんですか?」
「むしろゲームですね。コンピューターゲームなんだけど、小説として楽しめるというか」
「ああ」僕は必死に貧弱な知識を動員して理解しようとした。「つまり『ポートピア連続殺人事件』みたいな?」
「あのへんが起源ですね」
のちに知ったのだが、僕の出した例も完全なトンチンカンでもなかったにしろ、むしろ『ときめきメモリアル』と言ったほうがよかったようだ。恋愛シミュレーションゲームである。
なるほど、と僕は思った。彼らはあれを「ノベル」=「小説」と見なしているわけか。
論争のない世界
破船房のブースの売り上げが悪かったとは思わない。仲俣さんがさかんに声を出してくれたおかげもあって、破船房から出してもらった『新刊小説の滅亡』は50冊近くも売れたし、仲俣さんの本には完売も出た。知り合いにばかり売れたのでもなかった。我々は我々なりに奮闘し、成果を上げたと言える。
僕たちが売った本には写真集もあるが、大半が「純然たる小説」とそれに関わるものだった。「純文学」のことではない。「ビジュアルノベル」に較べれば純然、という意味である。ビジュアルもなければ音も出てこない、文章だけで出来ている小説を僕たちは売っていた。
水と油である。ビジュアルノベルから見たら僕たちのやっていることなどは、殆ど遺跡の発掘も同然だろう。一方で僕から見ればビジュアルノベルは果たして「ノベル」なのか、と問いたくなる。
だが僕は問わなかったし、彼らも僕らを嗤わなかった。それどころか彼らは僕らに気を配ってくれたし、僕も彼らに好感を持った。僕たちはお互いに笑みを交わし、気持ちよく別れた。
それはこの「文学フリマ」全体を象徴する光景に、僕には思える。店番の合間に会場を回ることもできたが、そこには多種多様な、あまりにも多種多様な「文学」があった。詩集あり海外文学あり、ラノベあり二次創作ありフォトエッセイあり、マイナーな趣味のエッセイあり政治的提言あり短歌あり旅行記ありエロあり創作文藝ありと、細分化していけばまだまだいくらでも広がるジャンルの「文学」が、幾千の著者によって書かれていた。ブースからブースへ渡り歩く人たちはそれらの小冊子や本でエコバッグをぱんぱんにしていた。つまりここで売られている「文学」はただ幾千の著者が書いているだけでなく、幾万の読者に読まれているのである。ちなみに著者と読者が重複するのは当たり前のことで、今に始まったことでも、論じて何かになることでもない。
そんな、収拾のつけようもない「文学」の乱切りポトフが「文学フリマ」であり、「文学」なのだと、僕はその巨大な空間を呆気にとられながら思い知った。
かつて文学には論争があった。お前の文学は間違っているとか、こんなものは文学じゃないとか、そんな言葉が真剣に応酬されていた。そこでは恐らく、弁証法が信じられていたのだろう。相容れない二項を対立させれば、そこに止揚が、アウフヘーベンが現われるという希望があったに違いない。
だがもはやそんなことは希望すべくもない。なぜなら対立するのは二項ではなく、百項、千項であり、これをアウフヘーベンするなんて芸当は非現実的だからだ。これら「文フリ」に広がる百項を統合し、二項か三項くらいにまとめあげようとすれば、そこにはどこか権力志向を思わせる雑駁さ、図々しさが露呈するだけではなかろうか。
人はもはや「文学とは何か」を共有しようとはしていない。『新刊小説の滅亡』と「ヴィジュアルノベル」は水と油なのかもしれないが、この二項が対立するには、まずお互いへの基本的な理解が必要になる。そしてその「基本的な理解」に至る道は、なんと遼遠なことだろう。私たちは勉強をしなければならない。その勉強の先に、もしあるとすれば「対立」は生まれるかもしれないが、対立するためにする勉強など、どこが面白いのか。そもそもそんな対立は生じることなんかなくて、互いへの理解を深める可能性だって小さくはない。水と油は、どちらも液体という共通項を持っている。それで充分という結論に達する可能性だってある。
だったら最初から相手に深入りしなければいいのだ、というのが「文フリ」なのかもしれない。実際、ヴィジュアルノベルの人たちに限らず、言葉をかけあったどのサークルの人とも、私たちは礼儀正しく振る舞うことができたし、人々も礼儀正しかった。そしてお互いのやっていることや目指していることにはほぼ抵触せず、ポッキーの話や来場者の多さを語り合って別れたのである。それは居心地のいい空間であり、居心地がいいのは悪いことでは決してない。それに私たちは、自分らの本を買ってくれる、自分らに関心を持ってくれる人たちとは、短いながらもしっかりと対話をすることができたのだ。
「判る人だけ判ればいい」と「仲良きことは美しき哉」。これが「文フリ」の空間を支えている不文律だった。表現芸術全般にとって「判る人だけ判ればいい」は、今に始まったことではない。僕が現代性を感じたのは「仲良きことは美しき哉」の方である。実際それは美しい。機会があればまた訪れたい。「文フリ」は魅力的で祝祭的な場所である。
だがその「美しさ」は、何かを隠蔽してはいないだろうか。その何かを突き止めるのは、批評の重大な役割ではないだろうか。
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面倒くさいから正しくない説明がされていることは多いと思う
正しくはないんだけど、なかなか伝わらないし面倒くさいのでこう説明しておこうというようなことはわりと多い。 例えば科学的な判断というのは、雑に説明すると、 その時点で得られるデータから その構造や性質などを調べ 実証的、論理的、体系的に考え 出し…
面倒くさいから正しくない説明がされていることは多いと思う
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地獄楽 第7話 花と贄
[森の中で謎の木人とメイという少女と遭遇する画眉丸たち。杠が風呂に釣られてこの二人を信用し、彼らの宿へと向かう。そしてそこで木人の語る、島を統べる仙人、天仙様の話を聞く。]続きを読む
2023年05月07日23:30
江戸前エルフ 第4話 古今東西エルフ合戦
[高耳神社に、大阪の広耳神社から巫女の小日向向日葵を従えて、ご神体のエルフであるヨルデがやってきた。エルダとヨルデは江戸時代からの知己で、猛烈にライバル心をむき出しにするのだった。]続きを読む
2023年05月01日23:30
異世界ワンターンキル姉さん 第4話 軍場姉弟のマイホーム大作戦
[宿屋暮らしを続ける朝陽と真夜に、ターニャがとあるクエストを勧めてくれる。王国内でも指おりの貴族からの依頼で、報酬として豪華な一軒家が付くと言う。ところがそのクエストというのは、その家に取り憑いた悪霊退治だった。]続きを読む
2023年04月30日23:30
神無き世界のカミサマ活動 第4話
[コンバインに水道・電気といった近代設備をミタマの力で生み出し、カクリの文明を飛躍的に発展させていく征人。目論見通りに信者を増やしていくが、そこに皇都からの刺客である少女・アータルが現れる。]続きを読む
2023年04月29日23:03
江戸前エルフ 第3話 新米巫女と継承の儀
[おとりよせグルメの魅力にはまってしまったエルダに「継承の儀」の日が迫る。それは巫女とともに、深夜の月島を巡るものだった。]続きを読む
2023年04月28日23:03
異世界ワンターンキル姉さん 第3話 俺にはマヤ姉だけでいい
[朝陽は冒険者ギルドで、顔なじみの受付嬢・ターニャを通してクエストを受ける毎日。猫可愛がりしてくる真夜に対し、朝陽は、次のクエストでは絶対に力を借りないと宣言してしまう。そこに緊急クエストの依頼が舞い込み、朝陽は変わり果てた姿となったチーム・バルムンクのジークフリードを発見する。]続きを読む
2023年04月27日23:30
【推しの子】 第3話 漫画原作ドラマ
[元天才子役・かなと再会したアクア。ドラマ出演の打診をすげなく断るが、プロデューサーの名前を聞くなり返事を翻す。その名はアイの携帯電話に残されたものと同じだった。]続きを読む
2023年04月26日23:30
機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と
[プラント・クエタ襲撃事件の実行犯であるフォルドの夜明けは、ベネリットグループの駐留部隊から追われ、アジトからの撤退を余儀なくされる。そのアジトには、オルコットに捕虜として囚われたグエルの姿があった。父を殺し、深い絶望の中に沈んだままのグエルはそこで特定復興計画地区に住む構成員の少女シーシアと出会う。]続きを読む
地獄楽 第7話 花と贄
江戸前エルフ 第4話 古今東西エルフ合戦
異世界ワンターンキル姉さん 第4話 軍場姉弟のマイホーム大作戦
神無き世界のカミサマ活動 第4話
江戸前エルフ 第3話 新米巫女と継承の儀
異世界ワンターンキル姉さん 第3話 俺にはマヤ姉だけでいい
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書くことの道具箱 (26)
2023年01月 (1)
2023.01.15 人工知能(ChatGPT)と対話してレポートを書いてみた
書くことの道具箱
Reading Monkey
ChatGPTについてブログ記事を書こうと思います。アドバイスしてください。
ChatGPT
ChatGPTは、自然言語処理タスクのためのトランスフォーマー・ベースのモデルで、大量のテキストデータを学習しています。
ブログ記事を書く際には、ChatGPTの特徴や使用方法について説明し、実際に使用した例や、改良の余地などについても触れることが有益でしょう。また、ChatGPTが扱えるタスクや利用可能な言語についても説明することで、記事の内容を充実させることができます。
Reading Monkey
ChatGPTの特徴を5歳の子供にも分かるように説明してください
ChatGPT
ChatGPTは、大量の文章を読んで、人間のように文章を書くことができるコンピュータープログラムです。 例えば、あなたが「私は犬が好きだ」と言ったら、ChatGPTは「なぜ犬が好きなの?」と質問したり、「私も犬が大好きです」と答えたりすることができます。それがChatGPTの特徴です。
Reading Monkey
私は大学生です。ChatGPTは何に使うことが出来ますか。
ChatGPT
ChatGPTは自然言語処理タスクに使用することができます。
具体的には、以下のようなタスクがあります。
文章生成: ChatGPTを使用することで、人工的に文章を生成することができます。例えば、新聞の見出しや話題の記事を自動生成することができます。
文章の要約: ChatGPTを使用することで、長い文章から重要な部分を抽出して要約することができます。
質問応答: ChatGPTを使用することで、質問に対して自然な回答を生成することができます。
チャットボット: ChatGPTを使用することで、人工知能チャットボットを構築することができます。
文章の自動翻訳: ChatGPTを使用することで、自動翻訳が可能です。
それらタスクを実現するために、大量のテキストデータを学習させることが必要で、それがChatGPTの特徴です。
Reading Monkey
私は大学生です。ChatGPTはレポートを書くのに活用できますか?
ChatGPT
ChatGPTは自然言語処理タスクに使用することができますが、レポートを書くためだけでは使用することはできません。
ChatGPTは大量のテキストデータを学習しているため、文章を生成することができますが、それは人工的な文章になります。また、ChatGPTは自分自身の知識を持っていないため、特定の分野についての文章を生成することはできません。
しかし、ChatGPTを使用することで、文章の要約や、質問応答などのタスクに役立つことはあるかもしれません。
大学生がレポートを書く際には、自分自身の知識と理解をもとに文章を書くことが重要で、ChatGPTを使用することはあくまで補助的な手段と考えることが望ましいです。
Reading Monkey
分かりました。自分の力でレポートを書くので、その手助けをしてください。まずレポートはどんな構成で書けばいいでしょうか?
ChatGPT
レポートの構成は様々ですが、一般的には以下のような構成になります。
アブストラクト: レポートの概要を簡潔にまとめる部分。
はじめに: レポートの目的や研究の背景、研究の方法などを説明する部分。
研究内容: 研究の詳細を説明する部分。ここでは、データや実験方法、結果などを述べる。
結論: 研究の結果をまとめる部分。また、今後の研究の方向性を示す。
参考文献: 使用した文献などを記載する部分。
附属資料: 図表、写真、表などを記載する部分。
これらは一般的な構成になりますが、研究テーマによっては、構成が異なることもあります。また、各部分の詳細については、指導教員や指定されたフォーマットに従って記述することをおすすめします。
Reading Monkey
メディア・スタディーズの授業で、フェイクニュースをテーマにレポートを書くつもりです。やるべきことを箇条書きにしてください。
ChatGPT
フェイクニュースとは何かを明確に定義し、その特徴や影響について調べる。
フェイクニュースが生まれる背景や、どのような要因があるかを分析する。
フェイクニュースが問題となっている現状や、それがもたらす影響を調べる。
フェイクニュースの拡散を防ぐために、政府やメディア、個人が取るべき対策について調べる。
自分自身がフェイクニュースかどうかを判断する方法についても提示する。
参考文献を豊富に引用し、自分の研究の中で使用した方法やデータについても明確に述べる。
研究の結論を述べ、今後の研究の方向性を示す。
Reading Monkey
フェイクニュースとは何か、説明してください。
ChatGPT
フェイクニュースとは、偽の情報や虚偽の記事を偽の出所として報じることを言います。これはインターネットの普及やSNSの影響により、簡単に作成・拡散されるようになったため、近年注目を集めています。
フェイクニュースは、真実性のない情報を真実だと信じ、それに基づいて意思決定をすることで、政治的な混乱や社会的な不安を引き起こすことがあります。また、フェイクニュースは、社会の信頼性や倫理観を損なうことがあります。
フェイクニュースは、報道の自由やジャーナリズムに対する批判も呼び起こしています。
現実には色々な形態を取り、政治的な目的や利益を追求するために偽の情報を拡散する場合もあるため、個人の辨別力も求められます。
Reading Monkey
フェイクニュースが生まれる背景には、どんなものが考えられますか?
ChatGPT
フェイクニュースが生まれる背景には、様々な要因が考えられます。以下に一部を紹介します。
情報操作: 政治やビジネスなどの利益を追求するために、偽の情報を拡散することで、特定のメッセージを浸透させることができる。
無断転載:インターネット上で公開されている情報を、報道機関や個人が無断で転載し、自分の出所に偽装することでフェイクニュースを作成することができる。
わかりにくい情報: 情報の源や真偽を判断するのが難しい、あるいは複雑な情報を扱うことで、誤った情報を拡散することができる。
アルゴリズムによる情報の選別: SNSなどでは、アルゴリズムによって情報が選ばれ、特定のグループに向けられることがあり、それが偏った情報を流す原因にもなる。
人々の欲求に応えるため: 人々が望むような情報を提供するために、偽の情報を拡散することがある。
これらの要因は、互いに関連しあっていることが多く、複数の要因が重なってフェイクニュースが生まれることもあります。また、現代においては、SNSやインターネットの普及により、情報が簡単に拡散されるため、フェイクニュースが生まれる環境も変化しています。
Reading Monkey
フェイクニュースは、現在、どのような問題になっているのでしょうか? どのような影響があるのか、教えて下さい。
ChatGPT
フェイクニュースは、近年、様々な問題になっています。以下に一部を紹介します。
情報の正確性: フェイクニュースは、真実性のない情報を拡散するため、真実を知ることができなくなることがあります。これは、個人や社会全体にとって重要な影響を及ぼします。
政治的な混乱: フェイクニュースは、政治的な混乱を引き起こすことがあります。特に選挙期間中や重要な政治的な出来事が起きた際には、偽の情報が拡散されることがあり、選挙結果に影響を与えることがあります。
信頼性の損ない: フェイクニュースは、報道機関やジャーナリズムに対する信頼性を損なうことがあります。これは、ジャーナリズムに対する信頼性を損なうことがあり、真実を伝えることができなくなることがあります。
社会的な不安: フェイクニュースは、社会的な不安を引き起こすことがあります。特に、災害や事件などに関連した報道においては、不安を引き起こし、社会の安定に悪影響を与えることがあります。
個人の辨別力の低下: フェイクニュースは、個人の辨別力を低下させることがあります。偽の情報を信じることで、正しい判断をすることができなくなり、間違った意思決定をすることがあります。
これらは、フェイクニュースがもたらす一部の影響です。政治、経済、社会、個人の面で問題になっていることが多く、現代社会においては、フェイクニュースの問題は重要な課題の一つです。
Reading Monkey
フェイクニュースの拡散を防ぐために、政府やメディア、個人が取るべき対策について、それぞれに箇条書きしてください
ChatGPT
政府:
法的な手段を講じることで、フェイクニュースの拡散を制限する。例えば、偽の情報を拡散する者に対して罰金や刑事処分を科すことができる。
正しい情報を提供することで、フェイクニュースを正しい情報で覆すことができる。
教育活動を展開し、個人が正しい情報と偽の情報を判断する能力を養うことができる。
メディア:
正確な情報を提供することで、偽の情報を正しい情報で覆すことができる。
報道の規制を厳格に適用し、フェイクニュースの拡散を防ぐことができる。
個人が正しい情報と偽の情報を判断するための情報を提供することができる。
個人:
情報の源を確認することで、偽の情報かどうかを判断することができる。
情報を確認するためのツールを使用することで、情報の正確性を確認することができる。
正しい情報を伝えることで、偽の情報の拡散を防ぐことができる。
教育を受け、偽の情報を見分ける能力を養うことができる。
個人の判断力を養うことで、自分自身が偽の情報を流さないようにすることができる。
これらは一例ですが、政府やメディア、個人が取るべき対策は多岐にわたります。政府やメディアは法的手段を講じることでフェイクニュースを防ぐことができます。しかし、個人も自分自身が正しい情報を伝え、偽の情報を見分ける能力を養うことが重要です。
Reading Monkey
今まで説明してもらったことを要約してください。
ChatGPT
フェイクニュースとは、偽の情報や虚偽の記事を偽の出所として報じることを指し、近年注目を集めている。その生まれる背景には、政治やビジネスなどの利益を追求するための情報操作、インターネット上で公開されている情報を無断転載し、自分の出所に偽装することでフェイクニュースを作成することができる、わかりにくい情報、アルゴリズムによる情報の選別、人々の欲求に応えるためなどが考えられる。
そして、フェイクニュースは、真実性のない情報を真実だと信じ、それに基づいて意思決定をすることで、政治的な混乱や社会的な不安を引き起こすことがあり、信頼性や倫理観を損なうことがあります。
そこで政府やメディア、個人が取るべき対策としては、法的な手段を講じることでフェイクニュースの拡散を制限すること、正しい情報を提供することで偽の情報を覆すこと、教育活動を通じて個人が正しい情報と偽の情報を判断する能力を養うこと、報道の規制を厳格に適用し、情報の源を確認すること、正確な情報を伝えること、自分自身の判断力を養うことなどが考えられます。
これらの対策を講じることで、フェイクニュースの問題を解決することができるでしょう。
Reading Monkey
今まで説明してもらったことをレポートにするとして、レポートのタイトルを考えてください。候補を5つ挙げてください。日本語でお願いします。
ChatGPT
"フェイクニュースの成長とその社会への影響"
"誤った情報の拡散を防ぐための戦略と解決策"
"フェイクニュースとその影響における政治と民主主義"
"デジタル時代を生き抜くために:フェイクニュースを見分け、避ける方
HiGH&LOW と私とHiGH&LOW THE WORST X
龜鳴屋本
第三十二冊目
最新刊
天上の櫻
宮崎孝政詩選集
芝雪編
大正末から昭和前期の中央詩壇にかすかな刻印をのこし、『風』や『鯉』などの名詩集を置土産に消えた能登七尾の抒情詩人の小さな精華。龜鳴屋本第一冊目『宮崎孝政全詩集』からの五十五編。
龜鳴屋本
第三十一冊目
最新刊
上井正三詩集
梅
伊賀上野の無名詩人の私家版詩集(1970)を新装復刊。
在庫あり
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新収品紹介/花衣ぬぐや纏はるひもいろいろ 久女
一昨日の市場で入手した短冊のうちから何枚かをご紹介。 「花衣ぬぐや纏はるひもいろいろ 久女」杉田久女初期の代表句で、大正8年『ホトトギス』誌に投稿され、高浜虚子をして「女の句として男子の模倣を許さぬ特別の位置に立つてゐる」と言わしめた一句です。久女をモデルとした小説のタイトルにもなっていますね。(田辺聖子著『花ごろもぬぐやまつわる・・・わが愛の杉田久女』)昭和9年『ホトトギス』同...
14, 2019
書肆 遅日草舎 店主
大原散歩/里の駅から寂光院まで
お天気に誘われてふらふらと、今年初めての大原。 昨年9月の颱風一過の大原街道、山林の倒木が道を塞ぐように覆いかぶさっていました。今もまだ名残が見られます。『里の駅大原』で野菜を仕入れ、冬枯れの田んぼの間を抜けて寂光院への道を。川面を青いものが過ったので追うと、カワセミでした。民家の塀の屋根に咲く苔が綺麗です。 寂光院門前の漬物屋で辛子漬を買って引き返します。すでに陽は傾いて田面を銀色に輝...
14, 2019
散歩
自宅勤務
今日も宝ヶ池国際会議場近くで古美術市場が開かれていますが、そちらは長男に任せて小生は自宅勤務。「市場は寒いだろうな…」などと想像しながら、ヘンデルのリコーダー・ソナタ(ミカラ・ペトリ & キース・ジャレット)が流れる温かい部屋で、ノンビリと短冊の整理などをしていると、大きな聲では言えませんがつくづくと心地良く、入札を頼んだ短冊コレクション二点は居ながらにしていずれも無事落札、陰な...
12, 2019
書肆 遅日草舎 スタッフ"R"
初市に凍える
今日は今年最初の道具市場の日でした。午後から入札に参加して、安永年間の日付のある高松季眠和歌草稿や遊女桜木和歌短冊、最後に「露探」斬首の光景などを含む日露戦争関係の写真帖を手に入れました。こうした古写真は最近人気が高く、落札はしたもののなかなかよいお値段でした。仕事になるのかな…などと。 雪こそまだまともに積もっていませんが、寒さはいよいよ本番、比叡山を近くに望む暖房のない道具市場での四時間の...
11, 2019
書肆 遅日草舎 店主
新収品紹介/河東碧梧桐肉筆扇面色紙
昨年末の仕入れでしたが、久しぶりの碧梧桐です。絹本扇面と紙本色紙がそれぞれ2点。いつ見ても楽しい河東碧梧桐の筆です。 2月は1日が碧梧桐の命日ですが、9日から17日まで、神戸のギャラリー「MORIS」(https://moris4.com/)に於いて恒例にともいえる「碧梧桐展」が開催予定です。今回は碧梧桐門の俳人麻野微笑子氏旧蔵になる河東碧梧桐作品の数々が展示され、なかでも全紙に書かれた大幅「飲中八仙歌」は必見の価値...
11, 2019
書肆 遅日草舎 店主
昨夜はSAKUYAで
昨日は小雪の舞う寒い日でした。夕方までは引き籠ってヤフオクへの出品作業、この日の出せたのはエンタイアの山2点と斎藤茂吉の旧蔵資料。やがて日も暮れれば寒さもなんのその、この夜は予約していた西陣の小料理屋へ家内の運転で出かけました。美味い酒と肴の数々、たまに手に入る幸せ且つ贅沢な時間です。 「SAKUYA」さん、ごちそうさまでした。(2019/01/10)...
10, 2019
書肆 遅日草舎 店主
新収品紹介/文化七年、上田秋成はまだ生きていた?
上田秋成の画賛幅です。昨年の末、ある道具市の「出し売り」(下見がないので競り台の上に載せられた品を一見して価値を判断せねばなりません)で、余斎の署名頼りに落札した品なのですが…。いざ持ち帰って見てみるとなんだか引っかかります。画家が記した日付が「文化七庚午正月元日」。たしか秋成の没年は…と気になって調べてみると、やはりどの資料を見ても文化六年六月二十七日。ということは? 翌文化七年の正月元日、上...
09, 2019
書肆 遅日草舎 店主
初詣
今年の初詣は元旦に、まずはわが家の氏神さま岡崎神社へ、その足で今年の干支亥に因み「いのしし神社」こと「護王神社」へ詣でて一日の歩数は12,539歩。 3日は四条への道すがら平安神宮へ詣でました。この日の歩数は12,974歩。 次いで6日は石清水八幡宮へ。毎年お詣りしますが、今年は車は止して京阪電車で行き、ケーブルカーも使わず歩いて登り、下りも歩いて一日の歩数は13,498歩。そして今日は伏見稲荷大社へ。こ...
09, 2019
書肆 遅日草舎 店主
「だいせんじがけだらなよさ」
明けましておめでとうございます。三が日も過ぎて今日で今年も四日目、世の中のほとんどは常態に復するようです。そういえばなんとなく朝の空気を伝わって来る音に、人の動きの気配があります。空は青空。カルメン・マキの『真夜中詩集』などを聴きながら、井伏鱒二を読んだり、まだ道具市場も正月休み、なにをするでもなく、いつのまにか日は暮れて、一日は終わります。 「だいせんじがけだらなよさ」と寺山修司。「さよなら...
08, 2019
書肆 遅日草舎 店主
花朝堂漫録 十 勤王歌人・伴林光平の短歌と筆跡
勤王歌人・伴林光平の短歌と筆跡 伴林光平は「ともばやし・みつひら」とも、「ばんばやし・みつひら」とも呼ばれていて、確定していない。辞典にも双方書いている。 ところで、光平の短冊がよく売れるのは何故だろう。比較的安く入手できるせいもあろうが、なぜか売れ残る率が少ないみたいだ。天誅組の隊士であったからなのか。 伴林光平(1813~1864)は、幕末の国学者・山陵研究家・歌人・勤王志士。河内国南河内郡道明寺(...
12, 2017
花朝堂漫録
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2021年03月22日
「海鳴り」33号が届きました
昨年までは「海鳴り」が出たら、編集工房ノアの本の通販のおまけとして配布していましたが、三月書房は昨年末に廃業しましたので、そーゆーことはできなくなりました。うちの店では毎年200冊ほども配布させていただいていましたので、今年もお知らせだけはしておきます。
この号で一番の読み物は、山田稔氏の「同僚━生田耕作さんのこと」でしょう。2段組み14頁分ありますが、山田氏が生田氏について、これだけまとまった量を書かれたのは初めてかと思います。そのほかの内容は上記の画像をクリックしていただけば目次が読めるはずです。
「海鳴り」の入手方法は聞いておりませんが、おそらく一部の書店では無料配布するはずです。非売品なのでこれだけを購入することはできないでしょう。発行所に頼めば送ってくれるのか、送料はいくらなのかもわかりません。これはあくまでも個人的な意見ですが、発行所に何か1冊通販の申し込みをして、ついでにおまけに添えてくれるようにお願いするのがよろしいかと思います。表紙の裏に昨年1月以降の新刊リストが掲載されています。下記に画像を載せておきますのでご参考にどうぞ。クリックすれば拡大するはずです。
まことに不便なことに、編集工房ノアにはサイトがありません。グーグルすると、いまだに三月書房のページが上位に出てきます。メールも利用されていません。ゆえに通販の申し込みは郵便か固定電話かFAXしかできないでしょう。住所と電話は検索すればすぐにわかるはずです。
21.01.09 同人活動ページを更新
無限コンティニューで目指す最強勇者 〓みんなの命がひとつの世界で、オレのパーティーだけ不死身〓(1) (裏少年サンデーコミックス) ラ研出身、kt60さんの新刊
クリスマスどうすんのー!
クリスマスどうすんのー!
クリスマス、どこいればいいのー!
あたし泣く子も黙るカド部屋なんですよ。
いるか、いないかが一目瞭然なんですよ。
く、クチの野郎ー!
口は災いのモトとは、よく言ったもので、
昨日のクリスマスはずーっと電気消して、家に居ました。
東京のくせに、結構、星がキレイでした。
とか、しんみり言おうと思ってたんだけど、
この日を宮崎駿コンプリートデイとして、「おもひでぽろぽろ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「天空の城ラピュタ」「耳をすませば」「風の谷のナウシカ」「ハウルの動く城」などなどを、暗い部屋で、もうひっきりなしに見まして、
こうね、「彼氏」とかね「もこみち」とかね、
だからなんだっつーの?
くらいの、でっかい気持ちになってみました。
クリスマスなんて、ちょろいちょろい。
2005年12月26日 人気blogランキングへ
12月の詰め将棋
友達に新しい彼ができたので
じゃあ写真見せろや って言ったら
得意げに出してきた。
いやー、すこぶる用意周到過ぎて確信犯。
その写真が、まぁ・・、ディズニーランド?らしきところで軽くツーショット写真。
(いや、つーか絶対ディズニーランドだけど、
つーかこの後ろに写ってるマルっぽいオブジェは
ディズニーシーであることは間違いないけど、
そんくらい私だって一目でわかるけど、
絶対「これディズニーシー行ったの?」って聞きたくない!)
で、友達としては、早く聞いて、これディズニーシー行ったの?って聞いて!っつー顔まんまん。
でも私は絶対聞きたくない、
しかしそれ以外にこの写真に対し何の感想も浮かばない、
でも言いたくない、
これ言ったら負ける気がする。
という、女同士の緊迫する一瞬の中、
後輩の女の子が無邪気にこの前戦に突入してきて、
「わぁーこれディズニーシーですよねー!」
って、もうあんた!
これだら、二十歳前後の子ってのは、
こういう女同士の話したい!聞きたくない!の攻防が全然わかってない!
「あーわかっちゃったぁー?そうそうシーに行ったんだぁー」
ほらー、始まっちゃったじゃない!
シー話。
もうこれから、彼女の口からハーバーサイドクリスマスがこれでもかっつーほどのパレードを繰り広げちゃうよー。
って思った瞬間
「実は、私もこないだ彼氏と行ったんですよ、シー。もう超きれいで、超感動ですよねー。でーミッキがぁー」
馬
鹿
な
!
2人は一気に団結し、ディズニシーの素晴らしさに付随(ふずい)した形で、冬に彼氏のいる素晴らしさを存分に語り尽くしたあげく
「ハイネも絶対行きなよシー、すごいから、価値観変わるから」
馬
鹿
な
!
行ったことあるよ。
つーか、今、目をキラキラさせてるあんたと行ったはずだけど。
そしてカップルの波と抱擁に引き裂かれながらブラヴィッシーモを見て、
もう二度と来ねぇシィー!
って叫びあったはずだけど。
でも、なんか、写真に写ってた彼氏が、なんかレーザーラモンのマネっぽい、でもなりきれてない、土壇場で自分を捨てきれてない素振りで写ってたので、
ちょっとだけ微笑ましく見守っていくつもりです。
2005年12月20日 人気blogランキングへ
イブの采配
正直、こんなにモテナイとは思わなかった。
団体戦(合コン)はおろか、一騎打ち(紹介)に至るまで、
全ての面において、伸び悩み。
洋服の襟元に間違ってウンコでも付いてるんじゃないかって疑うくらいの防御率。
これはもうね、絶対におかしい。
裏に政治的なものすら感じている。
そのくらい、国会レベルでモテナイ。
「好きな人に告ったけど振られてしまった」
というモテナイレベルを超え、
ついに、先日告ってない人にまで振られた。
や、地元の飲み会の最中、
私はさ、最近見た「ハリーポッターと炎のゴブレット」について、なんと炎のゴブレットらしきものの演技つきで解説してたわけ。
「でね、対抗試合も終盤!ハリーが勝つと思うじゃん?ところがどっこい、ハリーはそのすべてがワナだったことに気がつくわけ!でっ!」
みたいな、紙芝居屋でいえば、子どもたちが息を呑むであろう、その瞬間だったと思う。
地元の男友達の一人が
「ごめん、今気づいたけど、おれ加藤にほんと興味ねぇや」
今、気付いちゃったーーーーー?
いやー、気付くにしても、もうちょっと先か、もうちょっと、せめてこの話が終わった段階で気付いて欲しかったー。
つーか、今気づくべきは、ハリーをワナにかけようとしたのが誰かっつーことだし。
そんな赤裸々な地元の男女関係についてじゃないし。
むしろ私がいない場所で気づくのがエチケットだし。
しかも、今してたの私の話じゃないし、ハリーポッターの話だし、あいつの話だし、おめぇが興味ないのは、私じゃなくてハリーなんじゃないかっつーことについて、ちょっとは考えてくれたー?
つーか、このタイミングで私にハリーの話つづけろって、すげぇ過酷な使命だし、
でも打ち切るには、すげぇ中途半端だし、あたしゴブレットの顔真似の途中だし。
でさ、地元の他の方々も、思わずシンとしてるわけですよ。
で、思いっきり発言権が私のターン。
みんなが私の動向に(ハリーポッター以外の話題で)注目。
ライフカードを広げたくなる瞬間。
あー「webに続く」って、なりてぇー。
でも、まさにリアルタイム。
今、今の心境を求められてる。
どう出る?
どう出る私。
「いいって!いいんだよー!
あたしたち友達なんだから興味なくて全然いいんだよー!
で、炎のゴブレットの奴がさー」
乗り切りました。
このセリフを、今年度のMVPにしたいと思います。
いやー、そうそう言えたセリフじゃないと思うんですよ。
告白する場において、振られる事ってのは想定の範囲内で、
その返しのセリフ、
例えば「今まで通り友達でいいから」とかはね、
大体シュミレーションとして構想されてるんですよ。
でもね、告ってもいない相手から突発的に振られる場合ってのは、
まぁ女性にしてみれば非常事態ですよ。
それをね、すげぇ優雅に、ある意味エグゼクティブに、私は乗り切っちゃったわけですよ。
私のレベルもここまで達したかと、まさに感無量です。
で、気付いちゃったんですけど、
モテナイ生き方というのは、実はすげぇテクニカルだなあと。
なんつーの、難易度って言うんかな。
あれが、すげぇ高けぇ。
例えば、「ぷよぷよ」にしても「マリオカート」にしても、難易度を設定するわけだけど、
モテナイっていうことは、まさにすげぇ難易度がハードなわけですよ。
そのステージを体感してから、
まあキムタクとかをね、見るわけ。
したっけ、もうクスって出る、クスって。
ちょっと口元で小指立ててクスですよ。
なにあれ、すげぇぷよぷよ落ちてくんの遅せぇー!
クッパ全然あたりが甘めー!
で、自分の面に戻ると、もうすげぇ おじゃまプヨとか振ってくるし、
ドンキーとかコーナーに一列でバナナの皮とか置いてくるわけ。
あのピーチ姫ですら、すげぇ性格わりぃ。
でも、そんな中で結構いい勝負をしてる自分がいたりして、
まさに自分の技量に酔う瞬間でした。
つーか、その後、例の地元の友達から電話があって、
「おまえのさ、ゴブレットのモノマネ、似てねぇ」
「あ、見に行ったの?」
「ゴブレットって、魔法の木杯のことじゃん」
結構、ゴブレットの奴が大暴れしてた。ってのが、私のハリーポッターの感想だった。
つーか、ハリーポッター、まだ見に行ってなかった段階で、解説を求められたので、ついつい調子に乗って自分なりのハリーを表現しちゃってた。
でも、わざわざ見に行くなんて、こいつ・・もしかして・・あたしのこと・・
「・・な、なんだ、言ってくれれば、私も見に行きたかったのに」
「は?彼女と行ったし」
テクニカル。
___________________________
あたしのマリオカートはとりあえずシューマッハとかライケネンとか出てくる。
でも、結構、負けてない、と思う。
2005年12月10日 人気blogランキングへ
発進!
ちょっと、そこの君、んーってしてみ、んーって。
昨日、地元の友達と飲んでたら、
その子がいきなり
「あたしの彼氏さー、キスするときの顔が変」
っつー話になって、
つーかキスの時の顔なんて一々チェックしてねぇっつー話になって、
そういえば、あたしたちもどんな顔してんだか自分じゃわかんねぇなってことになって、
「キス待ち顔」選手権(うちわ)が急遽開催されることになったんですが、
私はこっそり席を立ちました。
こないだ仕事場の後輩に合コンに誘われました。
私は、まあ仕方なく、あくまで可愛い後輩たちの引率として、
「ちょっと、悪いけど、今日だけ同期ってことで」
(後輩たちは思いっきり親指立ててグーなんつって)
そう、引率してきたわけですが、
男の子「いやー22歳なんてめっちゃ若くねぇー?」
後輩達「あははー」
男の子「で、ほんとのとこ加藤さんはいくつなの?」
後輩達「加藤先輩も22ですよー!」
ああ、可愛い後輩。
おもいきり先輩言っちゃってる。先輩言っちゃってる。
したっけ、場の盛り上がりもそこそこに
「ポッキーゲーム!!」
なんつって、出ました。
ポッキーゲーム・・・っ!!!!
あの20?にも満たない棒菓子の先端と先端から、男女で折らずに食べ合ってくあのゲームっ?!
だって、それは、だって、き、キス、じゃないですか。
知り合ってまだ数分も経たないのに、キス、じゃないですか。
私は、こんな汚らわしいゲームにうちの可愛い後輩達が餌食になったら大変と、この身をはって立候補するしかないじゃない
最近の噂
風の噂ではございますが……
なお、リンクする場合には各コメントの日付のあとにある「id」をクリックすると、そのコメントのユニーク id が url 欄に表示されるぞ。
2012/05
しばらく前に、カルロス・フエンテス他界。しばらく前に、フエンテスの小説やノンフィクションをまとめて読んで、もうフエンテスは一通り見切ったと思っていたが、それでもかの大作「テラ・ノストラ」は未だに期待だし、その才能と知性は刮目すべきものがあり、また一部の文のかっこよさと洗練ぶりはずばぬけたものがあった。正直いって、その洗練ぶりがかれの目指すラテンアメリカ土着的な泥臭さと相容れない面はあって、それが彼の弱点でもあったんじゃないかとも思う。ガルシア=マルケスは、発端となったおばあちゃんの昔話的な語り口があり、バルガス=ジョサは何でも力でねじふせるような野蛮さがあるし、カルペンティエールもそこらへん洗練しすぎずうまく逃げているんだけど…… ともあれ、ご冥福を。(2012/05/21, id)
先日までインドのタミルナド州にいたんだが、電力事情がひどい。日本の工場とかでも、週二日完全停電に、その他の日も一日六時間停電というまともでない状況になっている。ところが、先月末に突然それがちょっと改善しはじめた。なぜかというと、風が少し早めに吹いてきたから。タミルナド州は、いま稼動発電容量の半分くらいが風力を中心とした再生可能エネルギー。ところが、これまでの月は風がふかないので、その風力からの電力はゼロ。それが、風が吹いたら突然総電力の四分の一くらいがまかなえるようになった。
しかし……こんな風頼みでは仕事にならない。停電するのも困ったものだけれど、仕事に使うなら、停電するといいつつ実は電気がきました、というのも困る。タミルナド州は結構でかい(日本の三分の一くらい)だから、多少は平準化されると思っていたんだけれど、ダメなときは完全にゼロの状態が何ヶ月も続くのか! これ使うなら、どうしてもバックアップの火力かなんか必要になってくる。それを考えると、自然エネルギーへの転換をすすめましょうなんていうお題目がまったくリアリティなしに聞こえてしまう……(2012/05/20, id)
2012/04
LaTeX の環境を更新しようとおもって、そろそろ Windows とMac とLinux (最近ほとんど使わないが) の環境もそろえたいしと思って、W32 環境から texlive に移行しようとあれこれ。最初はいろいろ苦労したが、最終的には成功。よかったよかった。TexMaker とか TexWorks とかの専用エディタも使えるようになったのは便利。ただ、変なotf系の小細工して、鄧小平の鄧を勝手に utf{21E}とかに置き換えるのは迷惑だなあ。そういうのをなしにするために utf-8使ってんのに。
あと、パッケージの更新が楽なのはうれしい。これまでは年に一度くらい、W32Tex環境まるごと入れ替えで更新してたんだよね。 (2012/04/07, id)
2011/10
ラオスにきたら、いつも使っている携帯電話がつながったりつながらなかったり。SMSも送れなかったりする。するとカウンターパートから連絡がきて、今使っている携帯電話(TIGO 改め Beeline) を換えろという。TIGO から他のキャリアの電話につながらなくなっているから、といって。なんじゃそりゃ。
TIGO の機械の故障らしい、と言われたんだが、調べてみたら、なんと TIGO が(おそらく Beeline に買収/改名する過程で)協定破りのプロモーションをやって、それに対して他の携帯会社が制裁措置として、TIGO/Beeline への回線接続を切ったんだって。ひでえ。協定破りって、少しお得なプランを出したとかそんな話だけど、それでここまでやるか?!? そんなことをしたら業界全体の利益が下がるからというんだけど、それってカルテルっていうんですよー。社会主義国は知らないかもしれないけど、いけないことなんですよー。
しかし TIGO も、古いページから新しい Beeline のページにリンクを張るくらいの手間を惜しまなければいいのに(といってもその新しいページが見当たらない……)。 (2011/10/27, id)
遊びで受けてみた TOEFL ibt だが、ライティングがこんなに低いとはちょっとがっかり。少し書き方に凝りすぎたか。もうちょっとシンプルに書けばよかった。あと、ぼーっとしていてちょっと聞き逃した部分があったせいもあるのかなあ。 (2011/10/26, id)
2011/9
まったく知らなかったが、今月頭に、かのプロジェクトグーテンベルグ創始者のマイケル・ハートが他界していた。このプロジェクトにはテキストももらったし、いろんな権利やテキスト配布がらみの考え方も教わったし、何より「こんなことやっちゃえるんだ」と目から鱗を取ってくれたことには何よりも感謝している。その恩恵と遺志に応えるためにも、自由に流通する文書をどんどん増やさなきゃ。気がつかなかったけれど、今見たら The Economist にも立派な追悼文が出ている。もっと枯れたジジイかと思っていたよ…… (2011/9/29, id)
最近の The Economist では、アジアの女性が晩婚化、未婚化していて、それは高等教育が進み、家庭や育児に縛られない経済的な独立性が確保されたからだ、という議論をしていた。そしてその結果としてアジアの男性は結婚はおろかセックスもできずに悶々としている、という話。
それに対していくつか投書がその数号後で紹介され、男だって都市化に伴いいろいろ火遊びのチャンスができてるよ、という指摘とか、家庭のよさは忘れられていないよ、という投書の中に混じってこんなのがあった。
拝啓 高学歴アジア女性が金銭的にdependent (訳注:independentのまちがいのはず)になるにつれて、確かに結婚は減っていますが、それでも彼女たちは活発なセックスライフを送っています。そしてますます若い男を愛人として選ぶようになり、既婚女性よりもっとセックスライフを楽しんでいるのです。このトレンドは戦後の日本で始まったもので、当時は大量の未亡人が再婚するよりも新しい「伴侶」を選んだのでした。
アジアでは、三十代、四十代の独身女性が二十代のツバメを持つのはごく普通のことです。ダンスクラブの多くはハンサムな若者をウェイターとして雇い、かれらは連れ出し可であることがほとんどです。つまりアジアの若い男性は、たぶん貴誌の考えるほど寂しくはないうえ、年上の愛人から性技の手ほどきも受けられるのです。
ピングー・リュウ(フロリダ州ボカラートン) The Economist 2011/9/10-16号、p.16
リュウさん、ご自分の願望を信じやすいThe Economist にぶちまけてはいけません。あなた、どう見てもなんかの読み過ぎです。 (2011/9/27, id)
矢作俊彦がぼくのGQの文章に「反論」したというので見てみた。ぼくには「論」にはまったく思えず、ただの付け焼き刃の感情垂れ流しポジショントークとしか思えないんだが、多くの人は説得力(でも論がないのに、何に説得されたんだろうか)を感じたようだ。そしてツイートなどを見るに、多くの人は次のネタにずいぶん賛同している。
核廃棄物をどうするの? 山形はそれに触れてないじゃないか、というわけ。
さて、ぼくはその話はちゃんと触れているのだ。そしてそれは、ぼくのほうも是非聞きたいところ。あなたたち、核廃棄物をどうするの?
自分たちは脱原発と言っているから、その要求が通れば廃棄物がすぐ消えてなくなるとでも思ってるの?
今動いてる原発があって当分後始末もいる。過去に出た廃棄物もある。それを何とかしなくてはいけない。あなたたち、いまの原子力の管理技術では不安なんでしょ? 技術だけじゃなくて体制も信用できないと思ってるんでしょ? そしたら、今ある(そしてこれからも出続ける)ものを今よりマシな形で管理処分する必要があるんでしょ。そのための技術開発は必須だ。だからぼくは原子力の研究開発に金をかけろと言っているんだよ。
でも、それだけじゃ足りない。だれがそれをやってくれるの? 先の見通しのない、つぶしも効かない、過去の尻ぬぐいにしかならない技術の開発に、だれが来てくれるの? 工学部の進振を見ればわかるけれど、学生はそういうのに敏感だよ。
そう考えると、本気で脱原発をするためにも、逆に原子力エネルギーに多少なりとも可能性は残さないと(民生発電でなくてもいいよ)ダメじゃない? そうでないと、まともな人材きてくれないよ?
ぼくはそう思うんだ。そしてあのGQの文も、そこまで考えての話なんだけどね。変な結論だとは思うし、これを詭弁だと思う人も多いだろう。でもさ、それじゃどうすればいいの? そう聞くと、東電の責任だから東電にやらせろ、とか言うんだけど、そういうときだけ東電を信用していいわけ? かれらだって、ない技術は振れないんだよ。どうせ今の原発の敷地って、脱原発した後で何か別のことに使えるわけでもないんでしょ。だったら今の使い道をどう改善するか考えたほうがいいんじゃないの?
だいたいぼくは、矢作俊彦みたいなバブル全盛期にいい思いをしてきた、60-70 歳くらいの連中の道楽エコロジーだのはまったく信用していないし、その連中がこの震災や原発事故で急に社会派に目覚めてきいたふうな口をきくのがおかしくてならない。かれらは今後、現状維持のまま社会
「推理」することと〈欲望〉すること 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」論
Posted by 中 相作 - 2020.06.23,Tue
雑誌
立教大学大学院日本文学論叢 第14号
編:立教大学大学院文学研究科日本文学専攻
平成26・2014年9月?日 立教大学大学院文学研究科日本文学専攻
A5判 128ページ
「推理」することと〈欲望〉すること 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」論
栗田卓
p73─90
▼立教Roots:立教大学大学院日本文学論叢 > 14(2014)> 「推理」することと〈欲望〉すること : 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」論
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RAMPO Up-To-Date
江戸川乱歩執筆年譜補遺
以下は2017年8月26日(土)に、韓国ソウルにある国立ソウル現代美術館で行った基調講演の全文です。
私の名前は室井尚(むろい・ひさし)です。横浜国立大学の教授をしています。専門は哲学や文化理論で、何冊かの本を書いています。今回のツアーもそうですが、普段は学生たちと一緒にアートプロジェクトをプロデュースしたり、沢山のワークショップをしたりしています。
ですが、私はアーティストでもあります。少なくとも一度はアーティストでもありました。
2001年に日本初の国際芸術祭である「ヨコハマトリエンナーレ2001」が開かれましたが、その時に私は、ディレクターの1人であり、京都国立近代美術館の学芸部長だった河本信治さんに声をかけていただき、ほぼ同年代のアーティスト椿昇(つばき・のぼる)さんとのユニットを組んで、「The Insect World」というプロジェクトを行いました。これは複数のユニットからなる複合的なプロジェクトだったのですが、その中の一つとして設置した全長50mのバッタの形をしたバルーン「飛蝗(The Locust)」が余りにも大変で、それにばかり力を奪われていました。
このバルーンはとても遠くからも見ることができ、横浜の町のシンボルでもある船の形をしたインターコンチネンタルホテルに設置されていました。私たちのコンセプトは21世紀にはこれまでの人類の文明とは全く異なる、いわば「昆虫的」な論理が世界を支配するだろうということで、「The Insect World Operating System will govern the World」という言葉をキーコンセプトにしていました。
冷戦が終わり、新しい世界秩序が生まれようとしていました。私はそれを、人類を含む脊椎動物からもっともかけ離れた昆虫の目から見た世界を提示することによって、新しい文明の誕生を喚起しようとしたのですが、実際にはそれは2001年9月11日の同時多発テロ事件によって簡単に乗り越えられることになってしまいました。
クシシュトフ・ヴォディチコ氏と会ったのはこの作品の準備をしていた時です。彼はティファナで行っていたプロジェクションを展示するために横浜トリエンナーレに参加していました。ある機会があって、この時私は彼と二人で、バーで飲む機会がありました。
その前から私はヴォディチコ氏の作品を知っていて、とりわけ京都国立近代美術館の展覧会「Project for Survival」で最後の展示室に出されていた「Polis Car」にはとても大きな衝撃を受けていました。都市に溢れるホームレスを排除したり、収容したりするのではなく、彼らに移動できる最強のツールを与え、むしろ町の中で誰よりも自由に活動できる存在に変えるというアイディアは、常識を完全に覆すものであり、この作品を作ったアーティストに会ってみたいと思っていたのです。
彼にこのバッタのCGを見せると、彼は愉快そうに笑って、こう言いました。「アメリカの深夜映画でシカゴの町を巨大なトノサマバッタが占領するB級SF映画を見たことがある」。
その後、私はこの映画を探しました。それは1957年に作られた白黒のアメリカ映画で、ピーター・グレイブス主演の「The Beginning of the End」という映画でした。とても安っぽいSF映画ですが宇宙からの謎の光線で巨大化したトノサマバッタの群れがシカゴの町の高層ビルを襲うというストーリーでした。
それからちょうど9年後の2010年3月に、私はヴォディチコさんと再会しました。京都国立近代美術館で、ヴォディチコの作品を紹介し続けてきた河本信治さんの定年退職を記念する展覧会のオープニングパーティに彼は参加していました。
多分私のことなんか忘れているだろうと思いましたが、せっかくなので話しかけてみました。
「9年前にあなたが教えてくれた映画のタイトルは”The Beginning of the End”でしたが、あの後すぐに9.11が起こりました。私たちのバッタのバルーンもトラブル続きで71日の展覧会期間中23日しか展示できなかったのですが、その中でワールドトレードセンターのビルが崩壊するのを見て、私たちは底知れない敗北感に捕らわれていました。今から考えるとまさしくあの年は”Beginning of the End”の年だったのです」。
ヴォディチコさんはとても鋭い目で私をじっと見つめていて、私は何か彼を怒らせてしまったのかと思い、「失礼しました」と早々に彼から遠ざかりました。
ところがパーティの終わり頃になって、彼はまっすぐに私のところに歩いてきて「時間があるのなら、コーヒーでも一緒に飲まないか?」と向こうから声をかけてきたのです。
雨の降る中、京都の町を二人で長いこと歩いて喫茶店に入りました。彼はちょうど「9.11」に関する著書”The City of refuge”を出版したばかりで、9.11を記憶するためのメモリアルをニューヨーク湾の海上に作って、そこを世界平和センターにするという構想を提案していたところでした。
「日本では誰も俺のこの提案に耳を傾けてくれないし、あのパーティでも誰もまじめな話をしてくれないのに、お前に会えてラッキーだった」と彼は言い、それから二人でミシェル・フーコーの「パレイジア」概念や、犬儒派(キニク派/Cynic School)の哲学について議論を交わしました。
彼はちょうどパリの凱旋門を「戦争を永遠に廃絶するためのメモリアル」に変えるというプロジェクトに取り掛かっていて、スケッチブックを出してまだ構想中のこの作品「The Abolition of War」のデザイン画を目の前で書いてくれました。
「お前、どう思う?」と聞かれて、「そうですね。でも、これができたからと言って本当に人類が戦争を廃絶するようになるかどうかは疑わしい」と曖昧な返事をした私に彼は少し怒ったようで、「俺はこれをやっているのに、お前は何をするんだ? たとえば、お前は靖国神社のことをどう思っているんだ?」と言いました。
私は即座に「靖国神社はまずい。あれは一種のタブーのようなもので、右翼も左翼も靖国のことになると正気を失う」というようなことを言うと、彼はさらに激高して、「何を言っているんだ。パリの凱旋門だって右翼とナショナリストの魂の象徴で大きなタブーになっている場所なんだぞ」と言います。これは本当のことで、この一年後、パリの画廊で「The Abolition of War」のオープニングにはフランスの有力メディアは左も右も一切取材にきませんでした。彼らは凱旋門をタブーにしていて記事にするのを恐れたのです。
しばらく彼と議論して、私は横浜に帰りました。新幹線で深夜に家に着くと、さっき会ったばっかりのヴォディチコさんからメールが届いていました。
それは「俺は明後日の朝の飛行機でボストンに帰るのだが、明日土曜日は一日オフだ。俺が新幹線で東京に行くから、一緒に靖国神社を見に行かないか?」という突然の申し出だったのです。
次の日、東京駅で待ち合わせて二人で靖国神社に行きました。私は子供の時に観光バスで靖国神社を訪れたことはありましたが、大人になってから行くのは初めてで、ヴォディチコさんの方が詳しい知識を持っていることを恥ずかしく思いました。
靖国神社が、戦後はただの新興宗教団体になっていること、アメリカの占領軍が最初は廃止しようとしたのを結局は残すことにしたこと、A級戦犯を祀って中国や韓国の激しい反発を呼ぶようになったのは1970年代後半からであることなど、それまで全く知らなかったのです。またいくら右翼や自由民主党の一部が靖国神社を国有化しようとしても絶対にできない理由もこの時に学びました。
靖国神社の隣には付属の博物館があって、そこにはゼロ戦や人間魚雷回天など旧日本軍の兵器が展示されていますが、ヴォディチコさんは「誰があんなにきれいな兵器を保管していて提供できたと思う? アメリカ軍以外ありえないではないか? 日本と韓国・北朝鮮と中国が仲が悪くて一番得をしているのはアメリカなのだ。靖国はそのためにある」と言いましたが、まさしく私の目を開かせてくれる言葉でした。
その後、私たちはメールやSkypeで連絡を取り合って一年後に横浜で国際会議を開催しました。「アートと戦争」という会議で30名以上の研究者、アーティスト、キュレーターたちを招いて三日間の議論を続けました。
実はこの時にせっかくヴォディチコさんを呼ぶのだから会議だけではなくて、作品も出したいということで「War Veteran Vehicle」の日本版をやろうと準備をしていました。
ところがその準備期間中の2011年3月11日に東日本大震災と福島の原発事故が起こったのです。私もヴォディチコさんもこの大災害に大きな衝撃を受けました。そこで、二人で相談してこの災害の被災者の声を作品の中に組み込むことにしました。私はスタッフを連れて6月初旬に気仙沼や塩竈などを訪れて、津波の被害者やその関係者の取材を行い、War Veteran Vehicleの形でデータを編集しました。
その成果は横浜で2回、被災地の仙台で1回のプロジェクションとして公開されました。このプロジェクトの名前は二人で相談して「Survival Projection 2011」としました。
時間も不足していたこともあって、この作品に対する評価はあまり高いものではありませんした。震災のショックがまだ生々しかったのか、公開現場では何人もの観客から「こんなことをして不謹慎だと思いませんか?」と非難されました。Wod
『戀愛譚 出版記念展のお知らせ
3月9日に発売した書籍、『戀愛譚』の発売を記念して、大阪・北浜のギャラリー《アトリエ箱庭》にて、東郷青児デザインの本、洋菓子店の包装紙、マッチ箱などを集めたささやかな展示を行います。箱庭オーナーの幸田和子さんと、一部、編者の野崎が集めた私的コレクションです。来場者のみの特典もございます。詳細は特設ページをご覧ください。http://underson.com/bibliomania/renaitan_event.html
近年の実演では2013年ハイティンク指揮ロンドン交響楽団の9番、同年マゼール指揮ミュンヘンフィルの3番、2015年東京都交響楽団定期ミンコフスキー指揮の0番、今年2016年2月のバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンによるブルックナー交響曲全曲チクルス、また、この間7月の東京交響楽団の定期でのジョナサン・ノット指揮による8番はとてもよかった。
最終更新/20160809
夏イベントのお知らせ掲載
『銀河鉄道の夜』発売中です
宮沢賢治さんの名作をマンガ化。初めて読む子どもの方から原作ファンの方まで楽しめる本格コミカライズです。
★速報 9/3「銀河鉄道の夜マンガと歌のコンサート」個展&コンサートイベント銀座にて開催決定!詳細お待ちください!
■8/14 コミックマーケット90【辺境屋/日曜西す-01b】
2〜7月発行の同人誌+新刊(折本かペーパー)の予定です
■8/21 COMITIA113【辺境屋/G01a】
セブン-イレブンのマルチコピー機で同人活動
サイト8/9公開!監修&イラスト担当しました
・お世話になりました!
2015年9月
2015年9月30日 (水)
お世話になりました!
みなさま、お知らせがあります。
2003年9月に「ひとり出版社」として創業してから、ちょうど12年が経ちましたが、双風舎はこの9月末をもって、一段落させていただくことにしました。
これだけ長い期間、ひとりで出版社をやれていたのは、読者の方々や著者のみなさん、書店員の方々、取次JRCのみなさん、デザイナーの方々、そして印刷・製本でお世話になったみなさんのおかげです。
心より、深く、深く、感謝いたします。
双風舎の思い出は、いっぱいありすぎて語りきれません。
長嶋茂雄さんにならい、「双風舎は永遠に不滅です」などと言いたいところですが、多くの方に迷惑をかけてしまいましたから、そうもいってられません。
でも、私個人の人文書への思い入れは、まだまだ尽きることはありません。
今後は、東京・阿佐ヶ谷の皓星社(こうせいしゃ)という出版社でお世話になりながら、いろいろ仕掛けていこうと思っています。今後は、皓星社の本を、何卒よろしくお願いします。
なお、最後の刊行となった中澤系著『uta0001.txt』に関しては、取次のJRCのご協力により、双風舎は収支に関わらないかたちで、需要があるかぎりオンデマンド版として重版することになっております。最後の最後に、歌集としては異例の売れ行きを誇る本が出せて、ほんとうによかったと思っています。
12年間、みなさん、お世話になりました。
人生いろいろ。出版社もいろいろ。
また、どこかでお会いしましょう!
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2014年11月03日
= ヘーゲルの自筆本を一般公開 =
このほど、東京・神田の古書店で、ドイツの哲学者ヘーゲル自身による書き込みのある本が発見され、11月7日・8日の二日間、東京・千代田区神田小川町の東京古書会館で展示される。
展示される本は、ヘーゲル最初の著作「フィヒテとシェリングの哲学体系の差異」(1801年)の初版本で、本の扉に2ページにわたる書き込みがあり、ドイツの研究機関「ヘーゲル文庫」でヘーゲル自身の筆跡と確認された。
展示するのは、この本の所有者であり、書き込みの調査に当たった寄川条路・明治学院大学教授と東京都古書籍商業協同組合(東京都千代田区、理事長山田靖)で、同期間に開かれる洋古書の展示販売イベント「洋書まつり」の会場に展示される。
また、7日(金)18:00から、同会館で寄川教授による講演も行われる。
同書は、来年1月「ヘーゲル文庫」に寄贈されることが決まっており、今回が日本国内で一般向けに展示される数少ない機会となる。
期日:2014年11月7日(金) 10:00から18:00
8日(土) 10:00から17:00
場所:東京古書会館内地下1階 「洋書まつり」会場(入場無料)
東京都千代田区神田小川町3-22 電話03-3293-0161
講演:「日本で発見されたヘーゲルの自筆本をめぐって」 明治学院大学教授 寄川条路
2014年11月7日(金) 18:00から18:30 同会館 7階会議室
参加無料 先着80名
【取材・撮影をご希望の報道関係者の方へ】
本の撮影は展示期間中随時可能ですが、ガラスケース越しとなります。
寄川教授への取材は、講演後の質疑応答のなかでお願いいたします。
【問い合わせ先】
東京都古書籍商業協同組合 広報課 大場(おおば) 03-3293-0161
投稿者: 広報課 日時: 2014年11月03日 18:45 | パーマリンク
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= ヘーゲルの自筆本を一般公開 =
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