2024年12月20日(金)
晴れのち曇りの穏やかな一日。9時出社。〈171箱の歯科医院〉第2案の図面を見直し修正点を描き込んでいく。主に窓の形と配置が大きなテーマである。とくに冬季の風雪時への対応に配慮しなければならない。東立面図は新幹線からの遠望に留意しよう。昼過ぎに散歩がてら外苑のスーパーマーケットへ向かう。都営アパート東ゾーンの解体はほぼ完了したので空が広くなり外苑西通りまで見通せる。現在は青山通りに沿った一連の建物群の解体工事が進行中である。青山通り側には仮囲いがあるだけで、解体作業はすべて都営アパート側で行なっているようだ。先日送ったMUJIHOUSE平屋バージョンの構造を整理し、断面図のスケッチを描き込む。15時半にMUJIHOUSEの川内浩司さんとスタッフ2人が来所する。平屋バージョンの立面と構造についての打ち合わせ。先に描いた断面図を見せて留意点を指摘する。外断熱と屋根の構法を確認し、図面化を依頼して17時前に終了。夕食後22時半からNHKで『時をかけるテレビ 池上彰「トラック・列島3万キロ 時間を追う男たち」』を観る。番組紹介にはこうある。「経済の“血液”として、物流の9割を担うトラック。企業や消費者から“より早く”“より安く”を求められる今、トラック輸送の徹底的な管理・効率化が進められている。番組では、“追っかけ”と呼ばれる超特急便の長距離トラックに同乗、列島3万キロを取材、そこからは、スピードや効率を求める一方、大切なものを失い続ける現代の姿がかいま見えた。過酷な日々を送る現代の“トラック野郎”たちの記録である」。人生のほとんどの時間をトラック運送で過ごす仕事の厳しさを痛感する。20年前の番組だが、2024年問題が叫ばれている現在までにトラック運送の条件は少しは改良されたのだろうか。
小雨のち晴れの寒い一日。9時出社。早朝にKMR木村さんから〈171箱の歯科医院〉第2案の基本図が届く。平面、立面、断面図に構造のアクソメ図がついている。早速プリントアウトし、ざっと目を通す。待合室の吹抜はのびのびとした空間で患者さんたちも気分がいいだろう。窓の配置や光の分布が少々気になる。平面図には細部に若干気になる点があるけれど、基本方針はこれでいいと思う。立面図を見ると、窓の配置が気になる。自然光を採り入れることは重要だが。窓の形には十分注意が必要である。外観全体が歯科医院の印象を決定づけるので、とくに注意してデザインを決める必要がある。構造材はできるだけ見せるようなデザインにしたい。天井梁のリズムが空間の連続性と一体感を感じさせるようにしよう。今週末にチェックバックする旨を木村さんに伝えるメールを返信する。友人の中埜博さんから『パタン・セオリ➖クリストファー・アレグザンダーの理論に関する序論と展望』(ヘルムート・ライトナー:著 中埜博+懸田剛:訳 Amazon Kindle Direct Publishing 2024)が届く。パタン・ランゲージの考え方を一般化した〈パタン・セオリー〉に関する著書である。パタン・ランゲージは空間的な言語としてとらえることに限定すべきだと僕は考えているが、中埜さんをはじめとする多くの人はパタンを思考方法へと拡大適用しようとしている。これまでそういう論文を何度か読んだが、いまいちピンと来なかった。本書はその集大成のようなので、磯崎論を読み終わったら取り組んでみよう。『磯崎新論』は、第Ⅳ部「歴史と大地の亀裂 1987-1995」の第16章「構造の力線」を読み終わり、第17章「ひもろぎ/コーラ、仮面的形式の場」に進む。第16章では、〈水戸芸術館〉の正四面体タワーから始まり、バルセロナ・オリンピックのための〈サンジョルディ・パレス〉を経て〈なら100年会館〉のリフトアップ構法に至る構造システムの紹介が続く。〈なら100年会館〉では重源の〈東大寺南大門〉との比較論が展開されている。田中純さんは新しい構法の提案を巧みに読み解いている。僕は2003年3月21日(金)の4時過ぎに鈴木博之さんが率いる東大建築学科の学生一行と〈なら100年会館〉の前で待ち合わせたことを記憶している。18時に事務所を出て銀座線で銀座にて下車。歩いて東銀座の居酒屋へ。久しぶりに魚料理と日本酒の夕食。いい気分になり21時前にタクシーで帰宅。ウィスキーを呑み直し夜半就寝。
桜井瑞帆(みずほ/実名/25歳)。
名古屋市在住。ボーダー(境界性パーソナリティー障害)。
愛知大学文学部心理学科(偏差値50以下)中退。
バカッターでで知り合う。電話をするように。
聞いたらすごい。処女喪失は17歳。売春で。
「AVだとモザイクで見えないじゃないですか?
へえ、こんなあふうにやるんだなあって」
14、5歳から摂食障害のため精神科に通っているという。
過食症のためにお金が必要だったから。
大学を中退したころはもう売春一直線。
行きずりの男ともやった。1回、1.5~2万だという。
ピンサロやデリ箱(デリバリーヘルスの部屋つき?)で働いたこともある。
「ピンサロは年収5百万くらいになった。個人事業主あつかいだから」
「j確定申告は?」
「していない」
「じゃあ、税金なしか」
「うん」
現在は生活保護とのこと。
経験人数を問うたら、最初の電話では3桁。次の電話では40人に減っていた。
「覚えていない」
なんでこんなに口が軽かったのかというと、
昼からレンドルミン(睡眠薬)を2シート(異常な量!)も酒とのんでいたから。
「お医者はそんなに処方してくれないでしょう?」
バカッターのDM(ダイレクトメッセージ欄)でPayPayで個人購入しているとのこと。
あれ自白剤みたいなものだからね。ゆるゆるになってみんな話す。
「ピンサロで会ったばかりの異性の男性器を口に含むのって抵抗がないの?」
私なら絶対にできない。
「おしぼりで拭くし感覚を麻痺させているから」
穢(けが)れ。
善悪不二(善も悪もない)を浄穢不二(浄いも穢れもない)を主張している、
鎌倉時代の(踊り念仏)一遍上人を慕っている私はかき乱された。
純情なのだろう。穢れ。
3回目の電話で自殺したいと。「自殺する場所も決まっていると」――。
いかにもボーダー女性にありがちなケースである。まわりを振り回す。
どう答えたか。
「ふつうなら死ぬなとか、生きていたらいいことがあるぞ、とか言うんだろうけれど、
私には生きていたらいいのか悪いのかわからない。
おォていた場合の責任も取れない。
桜井さんの場合、
診断書にも書かれているように境界例、ボーダー、境界性パーソナリティ障害でしょう?
素人のかじった知識だけれども、
人格障害、パーソナリティー障害は精神病もそうだけれども治らない。
パーソナリティー障害は非常に偏った性格。性格は治しようがない。
いま25歳でしょう? これからどんどん女性としての価値は下がっていく。
私も振り回されたが10年、20年と人に迷惑をかけつづけていく。
加齢とともに落ち着くと言われているけれどね。
25年、享楽のかぎりを尽くしたでしょう?
言っちゃあいけないことだけれども、このあたりで終止符を打つのも一手」
翌日の晩、22時半、寝ていた。ボーダー女性から電話が。
「いまから自殺するから。彼氏に車で9階の県営住宅の近くまで送ってもらった。
遺書も書いた。踏み台も準備している。ここから飛び降り自殺をする。
いまそこに向かっている」
こっちはもう睡眠薬ものんで寝ていたのに。
医療従事者でもない無学な私の「読み」だが9割がた自殺しないだろうと。
自殺されたら罪悪感を感じるのだろうかという自分への猟奇的な好奇心もあった。
30分後、確認の電話したらもう9階の県営住宅に到着しているという。
「いまいろんな人にお別れのメッセージを送っているから、あとで電話する」
結局、朝までまんじりともしないで起きていた。電話は来なかった。
あんがい、あれだけ威勢がよかったから本当に9階から飛び降りたのか。
生きているのか死んでいるのか知りたい。
絶対に今度は自殺すると言っていたもんな。
2回、携帯電話に連絡するものの出ない。
バカッターのDMから連絡しても返信が来ない。
愛知県の警察署に電話する。
さすが日本の警察。3時間もしないうちに返信のご丁寧な電話が。
「生きてピンピンしていましたよ」――昨日は酔っぱらっていただけだとか。
以上、名古屋市在住の桜井瑞帆(みずほ/実名/25歳)の話で実話である。
桜井瑞帆さんが私のバカッターを知ったのは、
作家で(元)精神科医の春日武彦さんの本を読みバカッターで検索したからだという。
「二十六歳の原点」
eye
高校駅伝
藤井聡太
【全国高校駅伝速報】オーダーリスト発表! 開会式は15時~
【フィギュア全日本選手権】男子フリーを速報中! ペアSPは「りくりゅう」が首位発進
2024-12-09
2024-12-09
⚫︎広瀬愛菜の「天国にいちばん近い島」が絶妙で素晴らしい。聴いているだけでなんか泣きそうだ。あくまでオリジナルの路線を踏襲しつつ、精度と繊細さにおいてオリジナルを超えていると思う。というか、今までずっと、原田知世のオリジナルを聴いている時も、脳内補正して「この状態」を聴いていたのではなかったのか、という、恐ろしく倒錯した錯覚をしてしまう感じだ。
(だからこの感覚は、もちろんオリジナルがあってこそのことなのだが。)
・天国にいちばん近い島 広瀬愛菜
https://www.youtube.com/watch?v=onJzpx0uwSo
・原田知世 - 天国にいちばん近い島 (FAN MV)
(坂道でトラックの荷台から多量のヤシの実が転がり落ちてそれに足を取られて原田知世が転んでしまうという、このベタな上にもベタな茶番劇の、ベタな素晴らしさ。)
https://www.youtube.com/watch?v=G6PoULYxrdg
⚫︎電影と少年CQと菊地成孔とのコラボ。とても良いのではないか。
・電影と少年CQ - BLOOD PITT
https://www.youtube.com/watch?v=qTBsXoiSaQo
furuyatoshihiro 2024-12-09 00:00 読者になる
広告を非表示にする
2024-12-09
2024-12-09
⚫︎TVerで野木亜紀子のデビュー作が配信されていた。2010年放送のヤングシナリオ対象受賞作『さよならロビンソンクルーソー』。野木亜紀子が後に一緒に仕事をすることになる、菊地凛子、田中圭、綾野剛が、このデビュー作にすでに出ている。この時点ではキャスティングに口を出すことなどできないだろうから、脚本家と俳優の出会いには、このような偶然も大きく作用するのだな、と思った。
ドラマ自体は、野木亜紀子でもデビュー作ではこの程度なのか、という感じのものだった。演出がぜんぜん良くないということもあるが。ただ、この時点でもう、細部からではなく、形(構造)から作っていく作風だったのだな、ということは感じた。
蓮佛美沙子と田中圭、菊地凛子と綾野剛という二組のカップルの話で、ただ、恋愛の話というより、社会派というか(いわゆる「意識高い系」ではなく)社会的な意識が高い人系的要素のウェイトが重く、それは今に通じるのだけど、恋愛要素と社会派要素のバランスにしても、社会的意識高い人系的な主題の切り込みの深さにしても、どちらも中途半端だと感じた。今の野木亜紀子から遡行的に見れば確かに作家性の萌芽は感じられるが、このドラマだけを観て面白いとはなかなか思えない。
(Wikipediaを見ると、野木亜紀子による受賞作のシナリオを「原作とした」と書かれているので、かなり改変されてしまっているのかもしれない。ただし、クレジットは「原作・脚本 野木亜紀子」となっているので、改変版も本人によるのか…。)
『さよならロビンソンクルーソー』は45分なのでサラッと観られたが、バタバタして余裕がなく、今やっている『海に眠るダイヤモンド』の方は1話から先に進めていない(『ダンダダン』も1話で止まっている)。
furuyatoshihiro 2024-12-09 00:00 読者になる
広告を非表示にする
2024-12-08
2024-12-08
⚫︎広瀬愛菜が新しいアルバムを出したの知らなかった。「17」から四年ぶりで「21」なのか。
・広瀬愛菜「21」ミックスリスト。
https://www.youtube.com/watch?v=InMfmQEcno4&list=OLAK5uy_mO-KyX3a3QSG3UhezuFncyeVL4v1_eXIs
それとは別に、やっぱりこの曲が好きすぎる。
・kiki vivi lily - Blue in green @ Creema YAMABIKO FES 2022
https://www.youtube.com/watch?v=7zK4_6_JU2s
furuyatoshihiro 2024-12-08 00:00 読者になる
広告を非表示にする
《この点をもっとも感覚に訴える仕方で描き出してくれるのが、やはりセザンヌの絵画なのである。すでに観てきたように、カンヴァスの上の色のタッチは、風景の現実の色を直接に指示するのではなく、色目の全体という媒介を水平的に、あるいは連辞論的に経由する。また、この色目の全体は、フェルナン・ド・ソシュールの表現を借りるなら、「ポジティブな項を欠いた差異の体系」と考えられるものである。実際、セザンヌの諸作品の全体は力動的で振動性に富み、連続する水平的指示、もしくは不均衡を埋め合わせるはたらきや捉えようのない波動回析から生まれてくる。それらはまた、本質的に回避的で、私たちの期待をはぐらかすものである。私たちはただ一つの細部に注意を固定することすらほとんど不可能である。というのもまず第一に、対象がそれ自身について何も明かすところがないからである。身体はその解剖学的構造を、木々はその正確な形態を、風景はその現実の形状を明かしてはくれない。さらに、なによりも、個々の形態に遠心力的な力が負荷されているため、私たちがその形態に注意を向けるやいなや、それは解体してしまうからである。》
2024-12-09
2024-12-09
2024-12-08
2024-12-20
20241220
・年末が加速する。今年中にしておきたいことを一つひとつ削っていく。今日の午前は散髪。コーヒー豆を購入する。ラーメンを食べる。12月の真昼の八王子で。
・その後上野へ。友人と合流して藝大の博士審査展を鑑賞する。その後器の展示へ。作家の方が在廊されていて勧められるままに日本酒を飲む。友人と一旦分かれて職場へ行き引き継ぎ連絡のみ。再び新宿から池袋へ。年末のターミナル駅らしくホームに人があふれるよう。
・池袋コミュニティカレッジで写真家大辻清司についての講座。お世話になった先生のレクチャーをノートを取りながら聴く。「風景」という言葉を聴き取り書けば、自分が考えるべき写真の問題の角度を思い出す。風景が、なぜ、どのように、自分にとって重要な問題なのかを考え直す必要がある。
・得ることは多いが、そのぶん自分の研究(の停滞)を反省するような気持ちになり、それも年末だから当然と思う。2025年にひらけた時間に何を考えられるか。
MRTR 2024-12-20 23:59 読者になる
コメントを書く
もっと読む
温泉のような麺
・今年何度か通った業務のおつかいで御茶ノ水へ来ることも最後。帰りは神保町から都営新宿線に乗るからいつも途中で昼食する。 馬子禄牛肉面(マーズルー)。三角の麺を選ぶ。麺をすすりスープを飲めば身体があたたまる。夕方までぽかぽかしていた。温泉に入ったあとのようと思う。今年も残り約10日ほど。
20241220
温泉のような麺
最近読んでたラノベなど2024.12
西林克彦『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』(光文社新書)再読。(今でも売れているという広告を見て、もう一度読んでみたくなった。以前読んだときに書いたはずのブログの記事を探したが、なぜか見つからない…)
From the next issue
Incoming!
Eliot Weinberger
They came from Florida, from Fox News and Fox Business, square-jawed men and women with big hair and collagen lips.
They came from professional football and World Wrestling Entertainment.
They came from daytime talk shows and reality television.
They were ‘straight out of central casting’, as the future president said.
Some of the women resembled his daughter and some of the women...
They vow to cut two trillion dollars from the federal budget – five times the combined annual salaries of all federal employees. They vow an end to ‘wokeness’ in all its imagined forms and the return of American greatness. But they have no connection to the work they will manage, or no experience in the work they will manage.
When Britannia Ruled the Waves
Ferdinand Mount
There’s no ‘s’ at the end of ‘rule’, and there’s a comma before it. As every schoolboy pedant knows, it’s ‘Britannia, rule the waves!’ – an imperative or exhortation, not a statement of fact. An ocean-going navy is not a workaday public service, like a coastguard or a constabulary. It is a grand project, an ambition, a national...
An ocean-going navy is not a workaday public service, like a coastguard or a constabulary. It is a grand project, an ambition, a national glory or a national shame. Its power is hard-gained and fragile; its reputation can be won or lost in an afternoon. The worst of the winds and tides it has to face is the storm of public opinion, which can blow through the House of Commons and flatten a government.
Read more of When Britannia Ruled the Waves
Ferdinand Mount
From the blog
Hello Bluesky
Mark Sinker
13 December 2024
As the microblogging site proposing to supplant Twitter, Bluesky at first ignited pundit suspicion, with columnists denouncing echo chambers – as if the first thing you’d do to improve your online input wouldn’t simply be blocking them. Indeed, what the wild west internet of yore mostly offered was escape portals from the opinion-making complex, towards unplanned surprise.
As the microblogging site proposing to supplant Twitter, Bluesky at first ignited pundit suspicion, with columnists denouncing echo chambers – as if the first thing you’d do to improve your online input wouldn’t simply be blocking them. Indeed, what the wild west internet of yore mostly offered was escape portals from the opinion-making complex, towards unplanned surprise.
Read more of Hello Bluesky
Bauhaus in Exile
Hal Foster
Why do architecture and furniture of a century ago still look new, while clothes, cars and even people appear so dated? How did modern design – clean lines, white walls, geometric volumes, open plans, glass and steel structures, flat roofs – get locked in? A great deal of the credit (or blame) goes to the Bauhaus, to its buildings, products and pedagogy, and to the propagation...
Why do architecture and furniture of a century ago still look new, while clothes, cars and even people appear so dated? How did modern design – clean lines, white walls, geometric volumes, open plans, glass and steel structures, flat roofs – get locked in? A great deal of the credit (or blame) goes to the Bauhaus.
If Life Went Widdershins
Liam Shaw
17 December 2024
While normal life must compete with a whole ecosystem, a mirror bacterium might behave like the only real thing in a world of phantom reflections . . .
27 11:12
35 03:06
26 16:08
21 12:03
13 15:37
15 04:24
51 10:47
2024-11-30
11月のリツイート等
2024-11-29
仕事している!
2024-11-28
「定型発達症候群」
2024-11-27
スキーマ――「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?(デネット進化本も関連)
2024-11-26
カシオの斎藤知事ウォッチ
2024-11-25
認知行動療法と精神分析の敵対とか
2024-11-24
斎藤知事をめぐる感染流行株変異
2024-11-23
二度目の冷戦か
2024-11-22
ツイッター進化論(随時変異)
2024-11-21
壁は103万円か、106万円か、130万円か
2024年 12月
2024年 12月 13日
さえずり 12122024
何もしなければドキュメンタリーになると考えるのは現代の作家が陥りがちな錯誤である。放っておくと映画はすべてをつくりものに見せてしまう。ロメール、カサヴェテス、キアロスタミ。映画は徹底した作為の果てにのみドキュメンタリーへと到達する。「映画はドラマ、アクシデントではない」(小津)。
0
Tweet
# by mgcollector | 2024-12-13 00:03 | 雑感
2024-12-01
落語とサイレント映画
落語と活弁のライブ、「生らくご会」を観に出かけた。
落語家の立川談笑の落語と活動写真弁士の坂本頼光の映画の活弁での上映、二つの話芸を鑑賞した。
前半、落語を一席とサイレント映画を二本上映。
映画は、伊丹万作監督「国士無双」(1932年、20分)
辻吉朗監督「血煙荒神山」(1929年、20分)
後半は、落語「芝浜」とサイレント映画を二本上映。
湊岩夫監督「喧嘩安兵衛」(1928年、7分)
エドウィン・S・ポーター、ジョージ・S・フレミング監督「ジャックと豆の木」(1902年、米エジソン社、10分)
公演終了後、サイン会、著書、CD販売があった。
令和版 現代落語論 〜私を落語に連れてって〜 (ひろのぶと株式会社)
作者:立川談笑
サンクチュアリ出版
Amazon
kurisu2 2024-12-01 00:00 読者になる
広告を非表示にする
もっと読む
コメントを書く
落語とサイレント映画
2024 / 12
『曽根崎心中』は、1955年に復曲されたもので、太夫の科白も野澤松之輔が直して近松原作とはかなり違うことを、今回初めて知った。私は、近松作品の核心は、自然的傾向性としての愛と倫理としての愛とに引き裂かれながらも、両者を何とか統一しようとして、もがき苦しんで死んでいく人間への愛おしさ・共感にあると思うので、たとえば『曽根崎心中』終幕のお初の科白を、下記のように短縮したのでは、やや弱くなってしまうのではないか。お初が父母兄弟に自分が先に死ぬことを詫びるこの箇所が、『曽根崎心中』のクライマックスだと思うので。
h
ここで、中休みではないが、2005年の映画『ミュンヘン』について言及しておきましょう。私は映画館でこのスピルバーグ作品を観たのですが、あまりに心を締め付けられたので、自宅にあったモデルガンを取り出し、ポスターと同じポーズで写真を撮って、ブログの表紙にしようとさえ思いました。この映画は、スピルバーグらしく、非常に丁寧な作りで、1972年当時のパリ、その服装、自動車、街路などが克明に再現されています。
2024年12月04日
大韓民国の壮挙
尹大統領による非常戒厳令布告のニュースは我々を驚かせたが、韓国人民と韓国国会の勇気ある決断によって、完全に阻止された。我々は、過去数十年にわたる韓国人民の民主化の苦闘の成果がここに結実したことをまざまざと実感し、その壮挙と英慮を称えたいと思う。ことに、ただちに国会に結集して身を挺して憲法の大義を守った190名の国会議員全体と、与野党一致して戒厳令の暴挙を許さなかった彼らの愛国的行動に、心から敬意を表したい。もちろん、ニュースを聞きつけて国会前に駆け付けた市民、また上官の命令に従わず憲法の大義に準拠した国軍兵士の力も大きい。彼らすべての心に、この数十年にわたる民主化闘争の歴史が刻まれているからこそ、かかる非常事態においても決然とした行動がとれたに違いない。
もしこのように勇気ある素早い終息ができなかった場合、最近の安全保障事情の流動化の中において、国内外における危険や損害は計り知れないものとなったであろう。トランプ大統領の出現以来、プーチンやネタニヤフはもちろん、ヨーロッパや中南米各国に次々に現れた極右政治家たちも、トランプの影響を受けていることは明らかである。彼らはいずれも、国際社会にかろうじて現れた法秩序をご破算にしようとしているのだ。韓国人民の壮挙は、その流れにささやかな抵抗を示すことによって、巨大な貢献を国際社会にもたらすものである。我々も、その恩恵に感謝しきれないくらいである。
かえりみて、今般の兵庫県知事選挙や東京都知事選挙において見受けられた我が国の政治的リテラシーの現状は、馬鹿者の尻馬に馬鹿者たちが乗るといったていで、はるかにそれに及ばないことを痛感する。これほどの違いが生まれたのも、結局は歴史の教訓に学ぶ者と何も学ばない者の違いという他ないのであろう。
easter1916 at 04:35|Permalink│Comments(0)│ │時局
大韓民国の壮挙
2024年12月
時局 (107)
このドメインを購入する。
2024 著作権. 不許複製
11月の記事を見る « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 01月の記事を見る
2024-12
31
2024-11-24
Reading Wittgenstein's Philosophische Untersuchungen, Part VIII: Family Resemblance
直訳/私訳
追記 1 フレーゲに対する概念の厳密性批判は正当か?
追記 2 言語はゲームか?
今日も、L. Wittgenstein の Philosophische Untersuchungen をドイツ語原文で読んでみます。
上の本『哲学探究』の中で「家族的類似性」というよく知られた言葉が現れますが、その続きで、不明瞭な概念の話が出てきます。その部分を読むことにしましょう。
いつものようにまずドイツ語原文を挙げ、そのドイツ語の文法事項を私が解説し、そのあと直訳調の私訳を掲げます。それから既刊邦訳三種を示し、それぞれ私が気付いた点、疑問に思った点を記します。そして最後に二点、追記を施します。
三種類の邦訳は次の通りです。
これらは刊行年順に並んでいます。一つ目はハンディな利用しやすい本、あとの二つは近年刊行された最新版とも言える本です。各々がどの底本を典拠に翻訳が行われているのか、その情報は、『探究』をドイツ語原文で読むシリーズの初回、各訳書に付けられた註を見てください。
ドイツ語の原文は The Ludwig Wittgenstein Project がネット上に公開しておられるヴァージョンを使用させていただきます。URL についても初回のドイツ語原文に付けられた註を見てください。
71. Man kann sagen, der Begriff ›Spiel‹ ist ein Begriff mit verschwommenen Rändern. – »Aber ist ein verschwommener Begriff überhaupt ein Begriff?« – Ist eine unscharfe Photographie überhaupt ein Bild eines Menschen? Ja, kann man ein unscharfes Bild immer mit Vorteil durch ein scharfes ersetzen? Ist das unscharfe nicht oft gerade das, was wir brauchen? Frege vergleicht den Begriff mit einem Bezirk und sagt: einen unklar begrenzten Bezirk könne man überhaupt keinen Bezirk nennen. Das heißt wohl, wir können mit ihm nichts anfangen. – Aber ist es sinnlos zu sagen: »Halte dich ungefähr hier auf«? Denk dir, ich stünde mit einem Andern auf einem Platz und sagte dies. Dabei werde ich nicht einmal irgend eine Grenze ziehen, sondern etwa mit der Hand eine zeigende Bewegung machen – als zeigte ich ihm einen bestimmten Punkt. Und gerade so erklärt man etwa, was ein Spiel ist. Man gibt Beispiele und will, daß sie in einem gewissen Sinn verstanden werden. – Aber mit diesem Ausdruck meine ich nicht: er solle nun in diesen Beispielen das Gemeinsame sehen, welches ich – aus irgend einem Grunde – nicht aussprechen konnte. Sondern: er solle diese Beispiele nun in bestimmter Weise verwenden. Das Exemplifizieren ist hier nicht ein indirektes Mittel der Erklärung, – in Ermanglung eines Bessern. Denn, mißverstanden kann auch jede allgemeine Erklärung werden. So spielen wir eben das Spiel. (Ich meine das Sprachspiel mit dem Wort »Spiel«.)
Man kann sagen: Man はいつでも1格の主語、普通は訳出しなくてもよい語で、man を含む文は受け身で訳すとうまくいくことが多いです。また、ここの kann は「言うことが物理的生理的に可能である」という意味の可能性のことを言っているのではないでしょう。むしろ「〜と言う人がいる可能性がある」という、あり得るという意味、または「人は〜と言うかもしれない」という推量の意味でしょう。一応私は前者の意味を採用しました。
ein Bild eines Menschen: この Bild を私は「像」と訳しましたが、文脈から言えば写真のことですので「写真」と訳してもいいでしょう。ただし最近の Wittgenstein 研究では、Bild という概念を重要視することもあるようですので、その場合には Bild の訳を各文脈に応じて訳し分けるのではなく、すべて一貫してニュートラルに「像」と訳したほうがよい、とされるかもしれません。
Ja: この語の訳は私には難しいです。白水社の『不変化詞辞典』で確認すると、ja には10個弱の意味が挙がっているのですが、どの意味がふさわしいのか、私には確信が持てません。ただ一つ、はっきり言えるのは、これは心態詞の意味は持っていない、ということです。というのも、今の Ja は文頭に来ていますが、心態詞が文頭に来ることはないからです。ということは、この Ja は事実を確認・強調する意味 (もちろん〜だよね) とか、警告の意味 (〜しろよ) などはない、ということです。でも、じゃあ、それら以外でこの Ja はどんな意味なのかと言われると、ちょっと私にはわからないです。こういう場合はもう辞書から一旦離れて前後の文脈を繰り返し読み込んで、Ja のニュアンスを自力で感じ取り、最も近い日本語を当てはめるしかないと思います。そこで私がこの語の訳で一番近いと感じたのは「それにだ、そうそうそれに、その上、それどころか」でした。そのようなわけで私はこの語を軽く「それに」と訳してみました。間違っていましたらすみません。
mit Vorteil: この mit は様態・状態を表していると考えられます。従って直訳すれば「有利な状態で、利点を伴って、長所のある」などとなります。そこでこの語句を含む文を直訳すると、「それに人はピンぼけした像をピントの合ったものによっていつでも有利に取り替えることはできるのか」となりますが、これでは不自然な日本語ですし、そもそも意味のよくわからない訳文です。では、どうするかというと、「有利に」という副詞的語句を形容動詞的に訳し変えてやるとうまくいきます。そこで実際にそう訳し変えると「それに人がピンぼけした像をピントの合ったものによって取り替えることは、いつでも有利な結果を産むと言えるのだろうか」などとなります。
durch ein scharfes: この直後に Bild か省略されています。このあとの「Ist das unscharfe」の直後でも Bild が省略されています。
das, was: was は不定関係代名詞、その先行詞は das。ちなみに、ここの文ではピンぼけした像が必要だと述べられていますが、その理由は以下の「区画」の例で説明されています。それは要するに、ガチガチに厳密な境界を持った概念はいつでも必要というわけではなく、大抵の場合、境界にいわゆる「遊び」のある概念で十分であり、逆に「遊び」がない概念ばかり使うことはかえって不便を招く、ということです。
Frege vergleicht den Begriff mit einem Bezirk: A mit B vergleichen で、A を B と比べる、A を B にたとえる。ここでは後者が適切です。
einen unklar ... keinen Bezirk nennen: この文には man が出てきています。man はいつでも1格なので、この man が主語です。またこの文の動詞に相当するのは文末の nennen であり、これは4格を二つ取ることがあります。その時、意味は「〜をーと呼ぶ」になります。このことから einen unklar begrenzten Bezirk が一つ目の4格で、keinen Bezirk が二つ目の4格だとわかります。さらに überhaupt keinen ですが、überhaupt は否定の言葉とともに使われた場合は全否定、否定の強調になりますので、この語句は「まったく〜ではない」となります。こうして結局この
ブログの引っ越しを考える
2024 / 11
2024.11.23
「オレーシニク」(Орешник)
ロシア体制に精通した国際情勢の評論家アレクサンダー・メルクーリス氏が、そのYouTubeチャネルで、今回のウクライナ側からのロシア領域攻撃とその報復について語っている内容が興味深いものだった。これは彼の評論家としての見解であって、国際誌政治学的な水準にはないが、彼は、国際政治学者のジョン・ミアシャイマーやグレン・ディーゼンとも活発に意見交換を持っていることからわかるように、十分に傾聴すべき参考意見に思える。
アレキザンダー氏は、総括として、現在の地政学的状況を「極めて危険」とし、既に危機的な段階に突入していると述べていた。特に、今週発生したロシア領内へのミサイル攻撃については、西側諸国、特に米国と英国がロシアのプーチン大統領からの最終警告を軽視しているのではないかと指摘した。これまでロシアを軽視し、「ロシアは虚勢を張っているだけだ」と見なす者たちは自己欺瞞に陥いり、その影響から、西側諸国の行動が深刻なエスカレーションを引き起こしていると氏は警鐘を鳴らしている。
事態については、ロシア寄りの二次情報ではあると思われるが、次のように説明されている。今回使用された新型ミサイル「オレーシニク」(Орешник)は、極めて強力な兵器である(余談だが、その意味は樹木の「ハシバミ」でそのドングリのような実орехは食用にもなる。木材としても使われる)。この中距離ミサイルは、音速の12倍の速度の飛行が可能で、6つの独立した「マーヴド」弾頭を搭載できる。各弾頭は個別に目標を追尾し、さらにそれぞれが3つの弾を内部に含むため、1発のミサイルで最大18の目標を同時に攻撃可能である。この攻撃は核弾頭を搭載可能である一方、弾頭が爆発物を搭載していなくても、12倍音速の運動エネルギーによる衝撃だけで甚大な破壊をもたらすことが確認されている。プーチン大統領によれば、このミサイルは現在量産段階に入りつつあり、今回の発射はプロトタイプの試験であったが、完全な成功を収めたとされる。
アレキザンダー氏は、このミサイルがヨーロッパ全域を射程に収めると述べた上で、既存の防空システムでは迎撃が不可能である点を強調していた。特に、ロシアがカスピ海の都市アストラハンから発射したミサイルが、約15分でニジニーノヴゴロド近郊の標的に到達した事例について、一部ではこの到達時間がさらに短かった可能性もあると指摘されており、西側諸国の防衛体制の脆弱性が露呈した形となっていると見ている。さらに、英国が提供したストームシャドウミサイルによる攻撃も、ロシアの指揮所を狙ったが目標を外れたとされる。この攻撃では、12発のストームシャドウに加え、複数のハイマースミサイルが使用されたが、戦略的成果は得られなかった。これらの攻撃が米国と英国の協力の下で行われたことを考慮すれば、技術的支援を受けてなお、このような結果に終わったことは、彼らの軍事的限界を示している。
その関連もあってか、アレキザンダー氏は、特に英国が主導したウクライナ軍の「ドニエプル川東岸上陸作戦」が壊滅的な失敗に終わったことを批判していた。この作戦は、当初クリミアへの進軍を目指して計画されたが実際には進展がなく、むしろ英国軍の過剰な介入がウクライナの失敗を助長したと見ている。
すでに米国からも公式にアナウンスがあったが、ロシアは今回のミサイル発射に際し、米国に30分前に事前警告を行った。この意図には、核弾頭が搭載されていないことを明確にして、誤解による核戦争の勃発を防ぐ意図があったとされている。しかし、プーチン大統領は次回の攻撃があれば、民間人が退避するためのより長い猶予時間を与えると述べており、これはロシアが自らの兵器の迎撃不能性に確信を持っていることの表れと受け止めてよいようだ。
今回の事態を契機に、アレキザンダー氏は西側諸国の指導者、特に英国の軍事内部では一部の関係者が、状況の深刻さをようやく認識し始めているものの、政治的意思決定に十分な影響を与えることができていないでいる点を問題視している。また、バイデン政権や英国のスターマー政権がロシアを軽視し、逆に危険なエスカレーションを引き起こしかねないと見ている。
戦争のエスカレーションについて、ハンガリー政府の高官からの情報として、欧州の一部の関係者がウクライナへの地上部隊派遣の必要性を議論しているとの指摘があった。このような動きが進展すれば、さらなるエスカレーションと大規模な軍事的失敗を引き起こす可能性が高い。欧州諸国の軍事力は現状では脆弱であり、ロシア軍に対抗する準備が整っていない点に警笛を鳴らしている。
今回のウクライナからの長距離攻撃認可もそうだが、バイデン政権が大統領選挙で敗北したため、残りの任期中にウクライナ問題を急速にエスカレートさせる動きに転じた可能性がある。アレキザンダー氏は、この動向の背景には、混乱を引き起こすことでさらなる支援を引き出そうとする意図があると見ている。こうした不安定な状況下で、西側諸国が危機感を欠いたままロシアへの挑発を続けるならば、軍事的にも政治的にも計り知れない影響が広がると懸念を示している。
2024.11.23 | 固定リンク
«中国とロシアの観光が急成長
トランプ始新世 (Trumpocene) (2024/11/02)
2024-11-20
WayV 威神V 'HIGH FIVE' MV
WayV 威神V 'HIGH FIVE' MV
www.youtube.com
先行配信曲も良いわぁ
ボーカルのかさなりが好き シャオジュンの声質がほんと良すぎて良い
rokaz 2024-11-20 06:54 読者になる
2024年 11月 18日
注目新刊既刊:武田崇元/横山茂雄『霊的最前線に立て!』国書刊行会、ほか
★注目新刊書および既刊書を列記します。
『死の瞬間――人はなぜ好奇心を抱くのか』春日武彦(著)、朝日新書、2024年11月、本体900円、新書判並製232頁、ISBN978-4-02-295287-5
『編集宣言――エディトリアル・マニフェスト』松岡正剛(著)、工作舎、2024年10月、本体1,600円、四六判変型上製152頁、ISBN978-4-87502-569-6
『霊的最前線に立て!――オカルト・アンダーグラウンド全史』武田崇元/横山茂雄(著)、国書刊行会、2024年10月、本体3,600円、A5判上製462頁、ISBN978-4-336-07638-0
『Outlying――僻遠の文化史』武邑光裕(著)、rn press、2024年10月、本体3,600円、四六判並製452頁、ISBN978-4-910422-19-0
『美術の物語 ポケット版』エルンスト・H・ゴンブリッチ(著)、天野衛/大西広/奥野皐/桐山宣雄/長谷川宏(訳)、河出書房新社、2024年10月、刊行記念特価本体3,990円(2025年1月末まで、かつ、初回生産分限定)、46変形判上製1048頁、ISBN978-4-309-25746-4
『シュレーディンガー詩集――恋する物理学者』エルヴィン・シュレーディンガー(著)、宮岡絵美(訳・編)、書肆侃侃房、2024年9月、本体1,900円、四六判並製96頁、ISBN978-4-86385-637-0
『口に関するアンケート』背筋(著)、ポプラ社、2024年9月、本体550円、A6変型判並製63頁、ISBN978-4-591-18225-3
★『死の瞬間』は、精神科医の春日武彦(かすが・たけひこ, 1951-)さんが様々なフィクションやドキュメント、映画やコミックを含む作品群を引き合いに「死」を論じたもの。「死ぬ瞬間」「「永遠」は気味が悪い」「見知らぬ世界」「取り返しがつかない」「死体の件」「死と悪趣味」の6章立て。「本書でわたしは、ヒトが「死」に好奇心を寄せるその有りようを図鑑のように挙げ、論じてみたい。そのようなことをする背景には、死には三つの大きな要素が絡んでいると思っているからである」。春日さんはその三つの要素を〈グロテスク〉〈呪詛〉〈根源的な不快感〉とまとめておられます。
★『Outlying』は、メディア美学者の武邑光裕(たけむら・みつひろ, 1954-)さんによる初めての自伝。本文が序盤、中盤、終盤と違う色で刷られており、銀色の表紙とあいまって存在感が抜群です。装丁は藤田裕美さんによるもの。中盤中ほどにはカラーの図版頁もあります。特別付録として宇川直宏(DOMMUNE)さんと若林恵(黒鳥社)さんの対談「サイケデリックの行方」という投げ込み小冊子(24頁)が付いています。
★「マンハッタンに廃墟の住処がなくなろうとする80年代後半に至るまでの、ほぼ10年間にわたるNYでの経験から、そこから90年代以降のサンフランシスコ、そして京都、東京、札幌を挟み、ベルリンとヨーロッパへと向かうことになる私の約40年以上に及ぶ旅の記憶を紡いでいこうと思う。〔…〕インターネットの普及後、コミュニケーションの利便性は圧倒的に変化したが、自身が世界で出会う人物との遭遇は、e-メールやSNSで済まされるものではない。世界が縮小し、出会うべき人との距離が短縮されたとしても、リアルな出会いと対話の記憶を超えることはない。〔…〕この旅のほぼすべてを開示することで、僻遠の異界との関わりをめざす人々に、何らかの刺激を届けられれば幸いである」(序章、19頁)。
★同書の刊行記念に、著者と若林恵さんによるトークイベントが来たる11月29日(金)、青山BC本店にて行われます。詳細はリンク先をご覧ください。版元の株式会社rn press(アールエヌ・プレス)は、2021年に設立。書店への卸は、直取引かトランスビュー経由とのことです。代表の野口理恵(のぐち・りえ, 1981-)さんは複数の出版社を経て独立した編集者であり著述家。自社から今年5月に『私が私らしく死ぬために』という実用エッセイを上梓されています。「何か「学び」に関する本をずっと作りたいと思っていました。それならば第一弾は「死に方かな」と思い、死をいろいろな角度から取り上げることにしました。死を想うことで、強くなると信じて」(まえがきより)。出発点がすごい。
★『編集宣言』は、8月12日に逝去された松岡正剛(まつおか・せいごう, 1944-2024)さんが工作舎の月報「土星紀」で連載されていた「エディトリアル・マニフェスト」(1979年8月号~1981年12月号)を中心に、『遊』誌時代の「編集」をめぐるエッセイ2本「遊学する編集」「「別の仕事」との関係から」と、工作舎編集長の米澤敬さんによる「編集者あとがき」が収められています。このあとがきでは米澤さんの前口上に続いて松岡さんによる「遊線放送局」第一回が抄録されています。
★1979年の「エディトリアル・マニフェスト」第1回から引用します。「編集は闘争でもあった。/そこで、「編集」を「エディトリアル・ワーク」と言い換えておくことにする」(18頁)。「いわゆる“編集者”が著者と版元の間を守る芸者を演ずる時代は終わった。H芸〔編集芸〕からE闘争〔エディトリアル闘争〕へ」(19頁)。この言葉から45年経過した今も、編集は闘争であり続けています。真実と嘘が見極め難い時代に、編集は諸刃の剣としていよいよ危うい段階に入りつつあります。「ただ私が何を言いたかったのか、そのことを手短かにまとめておくことにする。「君たちはようするに何をしているのかね?」「いや、別のことをしているのさ!」」(136頁)。こうした「別のこと」の可能性について自問したいと思います。
★『霊的最前線に立て!』は、八幡書店社主の武田崇元(たけだ・すうげん, 1950-)さんと、英文学者で作家の横山茂雄(よこやま・しげお, 1954-)さんの対談本。目次は書名のリンク先をご覧ください。附録として『復刊 地球ロマン』と『迷宮』の2誌の総目次を併録。400頁を超える大著ですが、巻末には人名索引があるので、興味があるところから拾い読みで始めることもできます。武田さんと横山さんが出会ったのは70年代半ばとのこと。日本のオカルト・ムーヴメントを振り返りつつ、お二人の自伝的側面もある一冊です。先述した松岡正剛さんとの関わりでは第5章「横山茂雄の遍歴」に「松岡正剛と工作舎の近辺」(156~160頁)という興味深いパートがあります。横山さんは工作舎に出入りし、大学院生時代にバラード『残虐行為展覧会』(法水金太郎名義、工作舎、1980年、現在品切)を上梓しています。
★『美術の物語 ポケット版』は、オーストリアに生まれ英国で活躍した美術史家エルンスト・H・ゴンブリッチ(Sir Ernst Hans Josef Gombrich, 1909-2001)のベストセラー『The Story of Art』(Phaidon, 1950/…/1995)の訳書で、日本での出版事業から撤退したファイドンが2011年に刊行したポケット版の再刊となります。ファイドンのポケット版は単行本版よりも古書市場で高額希少本となっていたため、今回の再刊を待望していた読者は多かったことでしょう。「累計800万部突破、35ヶ国で翻訳、世界一読まれている美術史の本」(帯文より)。日本ではまず、友部直訳『美術の歩み』(上下巻、美術出版社、1972年、改訂新版1983年、改訂3版1992年)が出版され、その後、ファイドンより現行訳(単行本版2007年、ポケット版2011年)が出て、それを河出書房新社が再刊(単行本版2019年、ポケット版2024年)した、という流れです。奥付には「本書は2011年10月にファイドン株式会社より刊行された同タイトルの本を一部修正のうえ、新装したものです」とあります。序文が差し替えになり(出版者リチャード・シュラッグマンの文章からゴンブリッチの孫レオニー・ゴンブリッチの文章に。長谷川宏訳)、いくつかの誤植訂正を行った、と版元さんから聞きました。
★「Web河出」2024年8月14日付特設ページ「【800万部超!世界で一番読まれている美術の名著】『美術の物語』、幻の「ポケット版」が、装いを新たに今秋発売決定!」によれば、本体3,990円は刊行記念特価で「2025年1月末まで、かつ、初回生産分限定」とのことでした。現在版元在庫はなしで重版中ですから、書店店頭で並んでいる在庫のみが特価なのだろうと思います。重版(マレーシアで印刷製本)では通常価格の本体4,990円になるはずです。版元さんの公式Xでも、11月12日付のポストで「【お詫び】世界一売れている美術の本の画期的なコンパクト版『美術の物語 ポケット版』。遂に全ネット書店で完売です。もう1,000円安い特価で買えるのは、いま店頭にある分だけです。想定より1年くらい早かったので河出の在庫はゼロです…。迷っている方、今のうちに書店にお出かけを!!!」と告知されています。
★『シュレーディンガー詩集』は、オーストリア出身の理論物理学者エルヴィン・シュレーディンガー(Erwin Rudolf Josef Alexander Schrödinger, 1887-1961)の唯一の詩集『Gedichte』(1949年)を初めて訳したものです。恋愛を歌った作品が多いことに驚きを覚えます。彼が自身
人はどういう思いで積読するのか? 12人の積読家へのインタビュー『積読の本』
読むスピードより買うスピードの方が早いのだから、棚からあふれた本が積まれていくのは当然のこと。後はフトコロと置き場所と罪悪感の折り合いをどうつけるかの話にすぎぬ。
にもかかわらず、積読ネタの本が出回っているのが面白い。積み人たちそれぞれの言い分(言い訳?)を聞いていると、「あるあるw」と首がもげるほど頷いたり、「こいつ正気か?」とドン引きしたり、楽しいひとときとなった。
「なぜわたしたちは本を積んでしまうのか?」と問いかけながら、12人の積読家たちの溢れんばかりの書棚とともにインタビューしたものがこれ。全員が全員、答えが違っているのが面白い。
本棚に入れてしまうと積ん読じゃない
読まない本を買っているのではなく、自分のための図書館を建てている
モノとして残らない電子本は、浪費している気がする
背表紙が見えない本は他人の本みたい
私の感覚と違っているのが、「積ん読に罪悪感をおぼえる段階は通り過ぎた」という人。その気持ちは分かるし、そう言えれば自分を慰めることだってできるのだが、こうなったらオシマイだと思っている。
積ん読になってしまうのは仕方ないとしても、そこに後ろめたさを感じつつ、新たに買ってきてしまう業に身を焦がすのが人の常。積読は必要なんだと自分に言い聞かせ、まだ読んでない本がこんなにあるという喜びと、これらを読む前に自分の命が尽きるだろうという焦りに挟まれる。読みたいけど積んでしまう、アンビバレンツな煩悩が積読なんだ。
しかし、そこを開き直ってしまうのは、やせ我慢を通り越して危うさを感じる。
私の、生物としての命が尽きるよりも、かなり前に、本が読めなくなるだろう。目がかすれ、集中力が落ち、なによりも体力が続かなくなる(そう、本を読み通すのには体力が必要だ)。寿命よりも健康寿命が短く、健康寿命よりも読書寿命はもっと短い。
その時は、罪悪感どころか、はっきりと後悔することは目に見えている。山を前にして、なによりもまず、自分自身が許せないと責めたくなるだろう。
そうなる前に、「読みたい!」と感じる本は、わずかでも齧っておきたい。味読できるうちに、楽しめるうちに、味わっておきたいのだ。積読には賞味期限がある。おいしく味わって読める時間は、あとわずかだ。
そうではなく、単に「あとで読む」「いずれ使う」と積んでいるだけの人にとっては、それは「本」などではなく「資料」なのだろう。
全部が全部とは言わないが、学者や作家、編集者が蒐集しているのは飯の種に過ぎぬ。面白さや楽しさよりも、飯の種を「読んでいる」のではなく「参照している」のだ。そのフトコロから出した代金のいくばくかは経費として落ちる資料と、なけなしの財布をはたいて買い求めた挙句、わたしの傍で焦燥感を掻き立てている山は、本という形をしているものの、別物なんだという気になる。
どうあがいても焦っても、読めないものだとあきらめても、読むしかない。コツコツと積んでは崩し、積んでは崩していくのだろう。
12人の積読感に触れながら、そんなことをつらつらと思った。
<< November 2024 >>
この一冊 (13)
イベント (247)
内田樹選集
今日はこれから病院ですい臓がんの切除手術の日程打ち合わせである。手術が無事に終わったとしても、もう74歳であるから、相...
2024-11-08 vendredi
韓国の出版社企画で「無知の楽しさ」という本が出た。韓国の編集者や訳者の朴東燮先生からの質問に私が答えて一冊の本になったの...
「命題論理の完全性定理」というのは、「トートロジーは必ず証明できる」という定理である。もう少し詳しく説明しよう。与えられた命題について、それを構成する命題変数にどんな真偽を割り当ててもその命題が真であるとき、その命題をトートロジー(恒真命題)と呼ぶ。与えられた命題がトートロジーであるなら、その命題は必ず、通常の(公理から出発する形式的な)推論規則によって証明できる、というものだ。例えば、命題変数から生成される命題を考えてみる。にどんな真偽の組み合わせ(4通り)を当てはめても、この命題は必ず真であるからトートロジーである。このとき、この論理式は推論規則で導出することができる。(どのように導出されるかは、拙著『証明と論理に強くなる』で読んでくださいな)。「命題論理の完全性定理」は、このようなことが一般的に成り立つことを主張している。すなわち、「形式的に証明できる命題は常に正しい」だけではなく、「常に正しい命題は、形式的に証明できる」というわけなのだ。前者はそんなに不思議ではない。なぜなら、推論規則は真なる命題から真なる命題を構成するような手続きだから。でも、後者はとても意外性のある帰結だ。どんな真偽を当てはめても論理演算で真と評価される命題は、推論規則をつなげて証明できる、と言っているからだ。
※「普遍人という夢 人種と人類種の20世紀アメリカ」(『現代思想』2024年10月号、203-14)
※『メディウム』2号 「特集・ダナ・ハラウェイ」 (2021) 特集緒言「ダナ・ハラウェイとマジメに遊ぶために」、ターシュ・ベイツ「私たちがホモ・サピエンスだったことは一度もない」翻訳、付録3点(バイオ、全論文・著作・インタヴュー書誌、研究参考文献一覧)作成、その他査読・校正作業等。
2024年 10月 26日
オアシス、再結成でチケット高騰 「ダイナミック・プライシング」とは
「英国ニュースダイジェスト」掲載の筆者コラムに補足しました。
***
今年夏、英ロックバンド「オアシス」が、15年ぶりに再結成されるというニュースが報道されました。
オアシス、知っていますか?1990年代に人気絶頂となったバンドの代表作は、「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」や「ホワットエヴァー」などです。
伝説的なバンドの活動再開とあって、英メディアは一時、オアシスの報道でいっぱいになりました。ところが英国とアイルランドで開催されるコンサートのチケット争奪戦が発生し、非公式な転売行為や需要によって価格が変動する「ダイナミック・プライシング」(Dynamic pricing)などのせいで、驚くほど高額なチケットが販売されることになってしまい、大きな問題となりました。
オアシスとは
1991年、イングランド北西部マンチェスターで活動を開始したオアシスは、ボーカルのリアムとその兄でギター、作詞作曲を担当するノエルのギャラガー兄弟が中心となったバンドです。
1990年代、「クール・ブリタニア」という言葉が流行したことを覚えていますか?これは愛国歌「ルール・ブリタニア」をもじった表現ですが、若い世代による音楽、ファッション、アートなどの文化が世界中に大きなインパクトを与えるようになり、メディアは「格好いい英国」といった意味でこの言葉を使いました。当時、その「クールな」英国のバンドと目されたのがオアシスです。
1997年に弱冠43歳のトニー・ブレア労働党党首による新政権が発足すると、おオアシスは官邸での就任パーティーに招かれました。このときのブレア首相とノエルが握手をする構図の写真はまさにこの時代を体現するものでした。
再結成へ
2009年の解散後、再結成までに長い時間がかかったのは、ギャラガー兄弟の不仲が原因だったといわれていますよね。
今年8月27日、ファンが待ちに待った再結成が発表されました。来年夏の英国とアイルランドでのツアー日程が発表され、チケットの販売が始まったのですが、ここで大きな問題が発生します。まず、ファン先行の抽選応募を開始したところ、すぐに複数の転売サイトで既定価格の何倍もの値段で売りに出されました。オアシスは主催者側と紐付けされていない転売サイトにチケットを売らないように、このようなチケットは会場でキャンセルされると警告しましたが、争奪戦を鎮めることはできませんでした。
通常販売では、チケット販売大手「チケットマスター」のサイトから購入する形になっていましたが、圧倒的な数のファンがサイトに殺到したため、最初にアクセスした時点から購入までにかなりの待ち時間が生じてしまい、当初提示されたチケット価格から数倍高い価格を購入時に提示されることになったのです。
例えば、サイトにアクセスして、148ポンド(約2万5000円)のチケットを買おうとしたとしましょう。アクセスが莫大になったため、なかなか先に進めません。3時間後、自分が購入する番が回ってくるまでに350ポンド(約6万5000円)を超えた場合もあったそうです。
これは、チケットの需要が高まると、それに合わせて価格が上がるダイナミック・プライシング、つまり変動価格制が適用されたためのようです。
この仕組みはホテルや航空便を予約するときなどにも導入されていますが、今回は需要が急増し、リアルタイムで価格が急上昇してしまったのです。これを見て、オアシスは追加公演の日程を発表することになりました。
混乱状態を見て、9月5日に英競争・市場庁(CMA)はこのチケット販売に関して調査を始めると発表しました。需要に応じて価格が変動すること自体は違法ではありませんが、購入を検討する人に価格に関する情報が十分に明示されていなかったとすると、消費者保護法に違反した可能性があるのです。チケットマスターが消費者保護規則に反する行為に従事しなかったかどうか、買い手が事前に十分な情報を与えられていたか、高額のチケットを買うように圧力を受けなかったかどうか、などが調査の焦点になっています。
消費者保護組織「Which」はアーティストが認定する公式サイトからチケットを買うようにすること、ソーシャル・メディア上でのチケットの売買オファーには警戒することなどと警告しています。
9月30日、オアシスは来年夏の米国、カナダ、メキシコでのコンサートのチケットにはダイナミック・プライシングを使わないと発表しています。
キーワード
Dynamic pricing(ダイナミック・プライシング)
変動価格制。売り手が物品やサービスの価格を需要に応じて変更させる仕組み。「サージ・プライシング」も同様で、配車サービスのアプリ「uber」などもリアルタイムで変わる仕組みを導入。人気のあるコンサートのチケットは、変動価格制に加え主催者指定以外のサイトなどで転売されることによる価格高騰化が問題視されている。
2024年11月23日(土)
神戸映画資料館
連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第21回
『グリード』──ハリウッドが愛し、憎み、そして恐れた天才監督の呪われた傑作
https://kobe-eiga.net/programs/1952/
夏野菜の季節に、大相撲の優勝杯みたいなミキサーを導入
念願の大容量パワフルミキサーHuanyu降臨
10年日記を再開した。 コロナ禍になってすっかりペンをとらなくなったが、日々の飯の記録や熱海移住のことも、日常が無為に流れていってしまうような気がして怖くなり、再開したのだ。かつてはコクヨノートを使っていたが、もう定規で線を引くのも日付を書くのも疲れる…
mogu mogu MOGGY
道具
40年前と変わらないロックシンガー。いい人そうだった
Jump!~Sammy Hagarのライブを観て来た!
9月23日、俺は有明アリーナに出掛けた。Sammy Hagar(サミーヘイガー)のライブを観るためだ。Sammyは、VAN HALENの二代目ヴォーカリストとして知られている。俺は、VAN HALENのコアなファンという訳じゃない。せいぜいベストアルバムを持っているくらい。ヒットしたアル…
Some Were Born To Sing The Blues
はてなブログPro
音楽
巻き寿司にロウソクで「お寿司ケーキ」に挑戦。お仏壇感?
記録|8月に食べたもの
カメラロールにごはんの写真がたまってきたので、写真と共に感想です。 鰹丼 ディズニーオンアイス前に梅田で歩いていてふらっと入ったお店。鰹が肉厚で美味しかった。海鮮丼が好きなので丼にして大正解 もっちり鰹 タリーズのチョコリスタ 美味しくてびっくりした!チ…
黄昏サンドウィッチ
"暦の上では秋だけど、夏のペースのまま麦茶を作る"
麦茶事情
シルバーウィークが終わったあたりから朝晩急に冷えてきた。 今まで半袖短パンで寝ていたのに、今の装いはすっかり長袖のスエット上下だ。 先週までの暑さは一体どこへ行ったのか? こんな急に寒くなってこの冬の雪事情はどうなるのか? 急に来た寒さだが、わが家の「…
もくわくライフ
スカートのライブへ。「生音がいい」ってどこで知るんだろう
日記(炎のフリーライブ・生音)
某日 スカート『炎のフリーライブ』に行く。TLで概要を見て速攻応募し、当選メールを見たら列番号2というスペシャルナンバーだった。ウキウキで仕事場を後にし代官山へ。代官山は何度来ても慣れない。列に並ぶも本人確認証をコインロッカーに入れっぱなしなことに入場…
続けてもいいから嘘は歌わないで
涼しくなった! 室温1度の違いでずいぶん楽に感じる
巷は三連休最終日
朝テレビをつけるとニュースをやっていないので、今日は祝日だったと知る。なにしろ365連休の身なので、どうも祝祭日を忘れがちだ。先週集め終えた自治会のお金を入金に行こうと思っていたが、ATMはお休みだ。 夏の空気と秋の空気が急に入れ替わったようで、今朝は気持…
あとは野となれ山となれ
暮らし
学生の頃は、あんなに出てたのに……
鼻血が出なくなった。
有料 学生の頃、あんなに出てた鼻血 出なくなったなー そんな話。
じ論丼
富士山より高い場所にゴンドラで行けるスイスってすごい
ツェルマット滞在記 最新ロープウェイでイタリアにお茶しに行く
有料 2024年6月、妹と2人で出かけたスイス旅行記の続きです。最初にグリンデルワルトに4泊した後、マッターホルンの麓の町であるツェルマットにやってきました。こちらの記事はツェルマットの記録です。 ツェルマットと言えばマッターホルンがなんと言っても観光の中心でし…
鉄道と自転車でプチ冒険に出よう
海外
“人生がうまくいくには、固定費を減らすことなんですよ。”
東大生でない中川淳一郎さんが駒場寮で得た人生訓(私と東大駒場寮 3)
駒場寮の北寮9Bの部屋、「基礎科学研究会」、略して「KKK」の部屋 予備校の講師に連れられて、駒場寮に出入りするように 「代わりに面接受けろ」入寮の面接は「替え玉」で突破 「経営と文体の基本は寮での読書で培った」 東京大学の駒場キャンパス(東京都目黒区)にか…
TOMOKO OOSUKI
私と東大駒場寮
「娯楽を遠ざけて学問に専心する」のを9日間続ける
娯楽断食をはじめる
寮の先輩であったところのあおい知颯さんが書いたこのnoteがある。 note.com このnoteの主題は、プラトンの『国家』を読んだ感想で、特に、『国家』は弁明(≠証明)の形式で進んでいくことや、哲学と科学の違いが語られる部分はとても興味深い。 しかし、当時私があお…
托葉
子どもがワイワイできるコンテンツがあると助かる
1歳の子どもとキャンプ行った記録
周りでキャンプに行く人が多いので、誘われてキャンプによく行きます。去年は1歳連れで4回キャンプに行きました。 今年は4月くらいにキャンプ行って、6月にキャンプフェスにも行きました。思い出しも兼ねて時系列でまとめておきます。 (6月時点では2歳なので、キャン…
あーちゃんねる
はてなブログPro
英語で剣道のアドバイスをすることになった
カタール生活3週間経過
お久しぶりです。カタール生活がおよそ3週間経ったのでざっくり総評。トビタテの同期の人達がブログを上げてるのを見かけるし、自分も折角なので上げる。 主にやってたことは、生活に順応すること、受け入れ先を変更したこと、そして剣道。 生活に順応することが大変な…
yapattaのブログ
お気持ち
「消えるかな?」くらいの弱火で鍋の温度を保つイメージ
チキン・カッチ・ビリヤニのレシピ
ビリヤニ流行ってますね。セブンイレブンのお弁当で出たあたりから一気に認知度があがった気がします。先日、とある会でビリヤニを作ったのでレシピを書いてみました。生肉のマリネとバスマティ米を一緒に炊くカッチ・ビリヤニです。辛いのが苦手ならレッドチリとブラ…
乳酸の海
同行者のスマホがない! タクシーの運転手たちに救われた
台湾旅行記②
○ 2日目 台湾2日目。外は曇り空だがなんとか天気は持ちそう。この日は鉄道で十分(シーフェン)と九份(ジョウフェン)へ。 出発前に日本から持ってきたアミノバイタルを摂取する。これを飲んでおくと疲労感が80%くらい軽減される(個人的観測)。毎朝飲んだおかげで連…
状況が裂いた部屋
アオリイカに味がない。「噛み締めても噛み締めても無味」
20240914:ナタデココ・アオリイカ
朝は病院。整理券をもらって開院までの間、喫茶店で待つことにした。カフェインレスのミルク珈琲の無糖を注文すると、会計の後にっこり笑顔で「シロップはお付けしますか?」と聞かれた。0.2秒の逡巡ののち、「つけてください」と答えてしまった。わざわざ無糖を頼んだ…
CALAMARI CALAMATTE
はてなブログPro
鶏むねと野菜はオーブン焼き。毎日魚や甲殻類を食べる
太らないごはん
ここでも書いたけど、最近本当に実感するようになったのが明らかに太りづらくなった、ってこと。 食事制限中に比べたら圧倒的に食べてるのに、体重増えない。 コンスタントに運動してるってのはもちろんのこと、やっぱり筋肉量増えたからだろうな。 そして多くの女性が…
失語
我が美容覚書
競技者の成功よりも失敗に面白さがある
ヘボコンをやった
研究室に3年生がやってきた。今年は新歓を兼ねて全員でヘボコンをやった。自分も参加したが、2回戦で学生に負けた。早々に負けてよかったとも思った。 www.youtube.com ロボコンや鳥人間コンテストの面白さは、競技者の成功より失敗にある。そうした失敗を、敢えてやる…
exyk
感じたこと
パンを発酵させた微炭酸。「超パン!!飲むパンサイダー!」
謎の飲み物"クワス"に触れる
スーパーの精肉売り場に見慣れない飲料の缶が並んでいた。 あ?新しいビール? いや、ビールじゃない?パン? 発酵飲料?ノンアル…? 格瓦斯(クワス)て、文字も響きもなにもかも知らない概念が飛び込んできた。 このスーパーはアジア系食材を扱うこともあるので見慣…
やみなべノート
身軽で親しみやすいのがいい
文庫本が好き
柴田元幸訳の『ナインストーリーズ』が読みたくなったので、本屋へ出かけたがなかった。部屋を探したら野崎訳が見つかった。新潮文庫版の『ナインストーリーズ』はいかにも文庫本という感じで好きだ。 私は文庫本が好きだ。大きな本より比較的やすいし、なによりかさば…
悪い慰め
10年分をすべて計量テキスト分析をかけるという荒業
富永京子『「ビックリハウス」と政治関心の戦後史』
自分は1970年代半ばの生まれで、90年代の前半に明治大学に入学したのですが、入学式の日にヘルメットを被った活動家の人たちが新入生にビラを配っている光景に驚いたのを覚えています。 もうなくなったと思っていた学生運動的なものがまだ残っていたことに驚いたわけで…
くるまも|三井住友海上
“東京で一番パトカーの運転がうまい人”に、事故を起こさないための運転術を聞いた
三井住友海上火災保険株式会社
おなじみ丨近くの店から、なじみの店へ。
一人を喜ばせる工夫が突破口に。大島のサグラダ・ファミリア「デイリーヤマザキ新潟大島店」の逆転劇
LINEヤフー株式会社
メシ通 | ホットペッパーグルメ
フライパンで炊く「ウーロン茶炊き込みご飯」のレシピ。サクッと丸洗いできて臭いが残る心配ナシ【筋肉料理人】
NICO STOP(ニコストップ)|フォトライフスタイルWEBマガジン
カメラ越しに感じる愛おしさ。飼い主が教えるペット写真の魅力と撮影のコツ
株式会社ニコンイメージングジャパン
サンレコ 〜音楽制作と音響のすべてを届けるメディア
「DAWとDTMの違いって何ですか!?」〜RIKO & JUVENILE先生と学ぼう!初めての音楽制作①
株式
2024年 09月 23日
フラナリー・オコナー『フラナリー・オコナー全短編』
先日、出張の車中で『サヴァナの王国』という新潮文庫の新刊を読んでいたところ、思いがけない名前に出会った。2022年に原著が発表され、ゴールド・ダガー賞を受賞したこの小説自体もアメリカの暗黒の歴史が色濃く刻まれたジョージア州サヴァナと呼ばれる地域をめぐるかなりきつい暗黒小説であったが、その中で登場人物がフラナリー・オコナー、サヴァナで生まれ、短編の名手として知られながら40年ほどで短い生涯を終えた女性作家に何度か言及しているのだ。
うちの女性たちはフラナリーを読もうとしない。サヴァナが舞台だから、去年「精霊の宿る宮」を読ませてみたけれど、やっぱり反応は芳しくなかった。だって、モルガナ、登場人物がみんなグロテスクなんだものって、彼女たちは言うの。みじめったらしいって。
そういえば最近復刊された彼女の短編集を確か求めていたはずであったと書棚から取り出してみる。「精霊の宿る宮」も含まれている。かくして長い迂路を介して私は初めてこの作家の短編を通読することとなった。なるほど、かなりグロテスクな内容だ。
昭和の時代に発表された小説を読む時(本書が最初に訳出されたのは2003年)、本書の巻末にある次のようなエクスキューズが記されていることはもはや通例といってもよい。
本文の人種、身分、身体障害、精神障害に関する表現には、今日の人権感覚に照らして不適切と思われるものがあるが、時代背景は作品の価値、作者の意図などを考え原文を尊重した訳文とした。
本書においてはまさにこれらの人権的にネガティヴな感情が主題化されている。「全短編」と題されたちくま文庫版のうち、上巻には彼女の最初の短編集「善人はなかなかいない」と初期作品6篇が収録されている。「善人はなかなかいない」の原著は1955年、彼女が30歳の時に発表されている。オコナーは難病に苦しみ、39歳で早世したとのことであるが、大学に修士論文として提出されたという初期作品と彼女が注目を浴びるきっかけとなった短編集の間に大きな開きはなく、早い時期から完成された文体と独特の世界観を持った作家であることがわかる。
このレヴューではまず冒頭に収められた表題作「善人はなかなかいない」という短編について全編を要約する。このとんでもない短編を一読する時、短編集に通底するグロテスクさが理解できるだろうと考えるからだ。
「おばあちゃんはフロリダへ行きたくなかった」という一文で始まるこの短編はこんな内容だ。登場人物はおばあちゃんと息子のベイリー、その妻(小説の中では母親と呼ばれ、名前は記されていない)、ジョン・ウェズリーとジューン・スターという8歳と彼より年少の行儀が悪く、口汚い兄妹。さらにもう一人、生まれたばかりの赤ん坊。冒頭の文章が暗示するとおり、彼らは車でジョージアからフロリダに向かう。旅行の目的は特に記されていないから物見遊山であろうか。おばあちゃんはフロリダには監獄を脱走した「はみだし者」を名乗る一群の男たちが向かっているから、行き先をテネシーに変更しようと新聞を片手に懇願するが、孫たちは汚い言葉でそれに応じ、結局一家は早朝に車に同乗してフロリダに向かう。おばあちゃんは連れていくと知られれば車に乗せてもらえない猫を籠に入れてひそかに車内に持ち込む。五人は途中のモーテルで食事をする。大人たちは最近では善人はなかなかいないと愚痴をぶつけ合い、子どもたちはこましゃくれた言葉でモーテルのおかみさんをののしる。再び出発した一行はおばあちゃんが昔訪ねたことのある「秘密の壁板」がある大農園屋敷に立ち寄ろうとするが、途中で籠から飛び出た猫が運転中のベイリーに飛び乗ったため車が横転する事故にいたる。怪我を負って助けを求める家族の前に現れたのはなんと監獄から脱走した「はみだし者」たちであった。自分たちの正体が見破られたと知った男たちは、最初にベイリーを、続いて妻と子どもたちを森へと連れ去っては銃撃する。イエス様が彼らを救ってくれるかという問答をした後で、男は残されたおばあちゃんにも弾丸を打ち込む。
この要約だけでも、なんともグロテスクで救いのない、暴力的な短編であることが理解されよう。この短編にはオコナーの小説を通底するいくつかの主題がすでに明らかである。まずはアメリカ南部、ジョージア州というトポスだ。私はアメリカの地理や歴史に詳しいわけではないが、最初に触れた「サヴァナの王国」を通読した印象として、この地がアメリカの奴隷制度の拠点であり、おそらくはこの短編集が執筆された当時においても黒人差別が苛烈であったことが理解される。(キング牧師らによる公民権運動が起こったのはまさに本書の原著が発表された同じ時代である)後述するとおり、本書には「黒いやつら」と表記される黒人への差別意識が一貫している。一方でこの短編集には、先の「おばあちゃん」と「はみだし者」の対話が暗示するとおり、カトリック教徒としてのオコナーの位置も明らかである。つまりアメリカ南部に生きるカトリック教徒が抱きうる世界観が反映されており、それは収録された作品のいずれからも明らかなとおり、きわめて矛盾に満ち、苛烈な認識であったはずだ。奴隷制度に由来する黒人差別という現実をカトリックの教義といかに両立させるかという問題はアメリカ南部に生活する作家にとっては真剣な課題ではなかっただろうか。いくつかの短編に「分をわきまえた黒いやつ」という言葉が登場するが、自分たちに従属している限り存在を認めるという、まことに白人にとって都合のよい、差別的な認識が当時、この地域に共有されていたことが理解される。かかる気風を反映しているためであろうか、オコナーの短編は多くがざらついた、救いのない読後感を残す。
印象に残ったいくつかの作品について短くコメントしておこう。まず「人造黒人」は老人と少年、ミスタ・ヘッドとネルソンのアトランタ旅行を主題としている。朝5時過ぎに電車に乗ってアトランタに向かう二人にとってアトランタはほぼ未知の都市であり、そこでは「黒いやつら」との邂逅を含めて想像もできなかった事件が連続する。道に迷い、小さないさかいの後、老人は都会の路頭でトラブルに巻き込まれた少年が自分の身内であることをひとたびは否定する。(私の見立てではこれはペテロによるキリストの否認の反復だ)夜になってなんとか帰宅するや、老人は一種の宗教的改心を自覚し、少年は「アトランタに行けてよかったが、二度と行かない」と独白するのであった。見知らぬ土地での困惑と恐怖、不信がないまぜになった短編の背景にはニグロフォビアとでも呼ぶのであろうか、黒人への恐怖感が透けてみえる。あるいは「田舎の善人」は狩猟事故によって片足に義足をつけた娘とその母のぎすぎした関係、そこに闖入する聖書を押し売りする青年の物語であり、娘はジョイという名を「音のきたない」ハルガへと改名して母への抵抗を示す、理解や優しさとはかけ離れた最後の場面にいたるまで緊張感がみなぎる掌編である。さらにこの短編集中で最も長い「強制追放者」はナチス・ドイツによってヨーロッパから追放された人々の通称をタイトルとして、ガイザックという亡命ポーランド人が登場する。カトリックの神父を介して亡命したガイザックはおそらくはアメリカ南部のミセス・マッキンタイアの農場で働くこととなる。そこにはすでにショートレイ夫妻という貧農と黒人たちも働いていた。トラクターをはじめとする農耕機械の運転に秀で、熱心に働くガイザックは最初、ミセス・マッキンタイアに気に入られるが、農場主と亡命者、貧農、黒人という戦時下のアメリカ南部の縮図のごとき関係性は次第にきしみ始めて、悲劇的な結末を迎える。
ここに収められた短編はいずれも人種、障害、階級といった問題をめぐる差別や分断を主題としている。オコナーは時に独特のユーモアを交えながらも、それらを私たちの前に投げ出すだけであり、解決や和解、奇跡を示すことはない。例えば人種問題に関して「床屋」という初期短編においては人種差別に反論しようとする男の喜劇的な努力が活写されている。しかしながら作者は決して教条的に人種差別反対を叫ぶのではなく、黒人に対する恐怖と差別が瀰漫する50年代のアメリカ南部の社会を切り取って示す。私はここで描かれた情景に今までも何人ものアメリカの作家を通して馴染んできた気がする。黒人や貧農をめぐる暴力の連鎖はフォークナーからコーマック・マッカーシーにいたる骨太の作家たちが常に主題としてきたところであり、あるいは本書の時代背景から私は直ちにこのブログでもレヴューしたカーソン・マッカラーズ(今、確認したところマッカラーズもまたジョージア州生まれである)の「啞のギリシャ人」が登場する傑作を連想した。オコナーが短編の名手と呼ばれるゆえんはO・ヘンリー賞を四回受賞したことにあるらしいが、都会的で基本的に善意に満ちた人間関係が描写されるヘンリーと土俗的で悪意に満ちたオコナーの短編はむしろ正反対の特質を宿している。それはニューヨークとサヴァナ、洗練された北部と土俗的な南部の差に還元されるのだろうか。どの短編であったか、「風と共に去りぬ」のプレミアム上映会に招待されるエピソードがあったが、瞥見される差別性のゆえに今日では上映されることが少ないこの映画と本書のテイストもまたよく似ている。(黒人であれば分をわきまえろ)先にこのブログでポール・オースターについて論じたが、現在においてもアメリカにはオースターに代表される知的で抽象的、前衛的な小説家たちと例えばコーマック・マッカーシーのごときごつごつとした手触りの一筋縄では
2024-09-19
Xiaomi TV A Pro 43 2025を購入した
最初の感想は 「ちっさ!」というものだったのですが・・・・
買い替えの経緯なども含めて一応説明させていただくと
今までは アイ・オー・データのいわゆる「モニター」と呼ばれるディスプレイを使っていましたが 今回購入したのは チューナーレスのスマートテレビに属するものです。
何が違うのかというと PCの映像を映すための専用のディスプレイに対して、ディスプレイ単体で映像などを楽しむための装置との違いではあります。
ただ、HDMIの入力があって 外部からの入力においても表示する機能があるので変わらないと言えば変わらないとも言えなくはありません。
細かいスペックの話は 私ではなく専門の技術的なことを追求している人にお任せして私の視点ということでレビューを上げていきたいと思います。
まず、買い替えのきっかけなのですが 何よりも「安い!」ということが大きいわけです。どれぐらい安いかというと 最新の43インチ スマートテレビが29,800円という価格についてどう思われるでしょうか?
この価格であれば 十分に欲しいから買ってみたと言える価格なのです。
勿論Smart TVなので AndroidTVの機能を持っていての話ですが これに関しては多くのテレビ同様にSmartPhoneなどではローエンドでもこんな性能のもうないよねと言えるレベルの機能しかないのですが、意図的に解像度を落とした表示など(文字とか大きいですよね)でそれなりに速度感を改善してとりあえず使えるようにはしてある程度なので過度な期待はダメですが Youtubeをみたり 動画配信サイトを見るには最低限の性能は持っているという種類のものです。
そして NHKの加入料を払わなくていいということで話題になった チューナーのついていない構成にはなっています。
勿論、チューナー分のコストが下がるという意味もあるわけですが チューナを付けることで各国個別の製品を作り分けるという部分で量産効果が薄れることの方が大きな要因と思われるので まあ良しとしましょう。
テレビも見たいという人は選んではダメなものなのですが 最近は無料のTverなどでいろんな番組が見られるので必須というわけではない人も少なからずいますので・・・・
今まで使っていたモニターなのですが これは10年を超える前のものですがちゃんと4Kも表示されるものなのですが 最近グラフィックカードを変えたからか 4Kで60Hzのリフレッシュレートでは動画再生時などにまれに点滅するとかの状況となり どうも電線とかコネクターの劣化が始まってそうな状態なのです。
勿論 リフレッシュレートを30とかに固定すればいいのですが 流石にそこまで遅いとPC用のディスプレイとしてはカーソルが流れたりして使い勝手が悪いので 何かきっかけがあればと思っていたところでの発売記念大特価だったので飛びついたわけです。
最初の感想は冒頭通りで 49→43だったこともありますがベゼルがSmartPhoneとかと同様細いくなっているので しっかりベゼルのあった世代のディスプレイと比べると迫力が違うわけです(笑
で、セットアップなのですが 最低限必要なのは単4電池2本となります。
「モニター」は専用品なので 設定ボタンと、上下の選択ボタン、キャンセルボタンぐらいの4ボタンぐらいで設定するようにできているのですが これは「テレビ」なので 電源を入れてネットワークをつないでGoogleのアカウントを登録してAndroidTVを起動してからがスタートです。
それも、上下と決定ボタンだけで操作するリモコンで・・・正直あまり好きな作業ではないのでQRコードを表示してSmartPhoneで設定するのが速いでしょう。
設定すれば一般的なAndroidTVとして起動します。
そこの設定で入力設定でHDMI1につないでいるPCを設定すればようやくPCモニターとして使えます。
10年選手のモニターと比べると まず画面が明るいです。
これはちょっと期待値以上だったのですが 文字などのにじみが少ないことに評価がぐっと上がります。
どうしても、動画中心に設定されている「テレビ」としての機能を主目的にすると 各ドットの粒状感が気になったりすることがあるのでちょっとボヤっとした設定にしてきれいに見せているディスプレイもあるのですがこれはどちらかというとくっきり系でした。
グラフィックカードはDisplayPort出力なので変換ケーブルを入れて4K60Hzもちゃんと認識しました。
で、なのですが 遅いです・・・・・なんというか画面が流れます。
あれっと思ってよくよくWEBのあちこちを見てみると どうも「テレビ」としての機能を優先してそういう設定になっているようです。
一旦 ディスプレイの方で入力信号を加工して表示しているようなのです。
前述の粒状感ではないですが 長く表示することで滑らかに見せるような設定になっているようです。これはPC用のモニターとしてはあまりいい傾向ではないので モードの変更で対応します。「ゲーム」というモードが遅延が最も少ない設定のようなのでそちらに変更してようやく準備完了です。
あとはスピーカーがなんとなく音が軽いので 今まで使っていたサウンドバーを HDMI2に ARC接続(ディスプレイの電源を入れたら サウンドバーの電源も入るし ボリュームもディスプレイのリモコンで操作できるようになります)で接続しました。
薄くて軽くて、べセルレスなので没入感も高いPCモニターの出来上がりというわけです。
唯一、欠点ともいえるのが 一般的なPC用のモニターは外部入力しかないので PCの画面出力が停止したら(省エネ設定で 画面出力が消える設定です)モニターもスリープに入るのですが このディスプレイはいつまで立ってもHDMI信号なしを表示し続けます。
設定がないわけではないのですが リモコン操作がないと勝手にスリープに入ったりと使い勝手が悪かったので作業が終わったら明示的にディスプレイの電源をリモコンできる必要があるのはめんどくさいとも言えなくはありませんがそれぐらいで 一度設定すると前回切断した時の接続先を覚えていてそこから起動するので(たまに AndroidTVに戻りますが)そんなに大きな問題とはならないわけです。
前述通り、このディスプレイは外部から入った信号をモニター側で加工し表示する機能が色々ついています。多機能な表示はその機能なわけです。
例えば、安価なプロジェクターなどがそうなのですが 「4Kプロジェクター」と書いてあってもネイティブHDとか書いてあって どっちなんだと言えば 実際の出力はHD画質(1280x720の720Pと言われる解像度)で4Kの映像入力を 内部のCPUで加工してHD解像度まで落として表示しているに過ぎないわけです。
他にも壁に投影するのに平行に置けないと 台形に画面が歪むのですが それをソフト的に直せたりする機能がついていたりするわけですが これも 光学的にやっているのではなく入力信号を逆台形に変形させた信号へと加工し表示することで ゆがみがない画面に表示していますが実際は4K→HDにしたのと同様解像度を下げて表示している場所があるというやり方です。
このようにCPUが入力した画像を自由に変形できるようになると より濃淡を強調したりとか HD画質の入力の映像を 4Kにアップスケーリングして表示したりと色々な機能を付けることができるようになります。
色合いを強調した場合 このディスプレイの場合デフォルト設定の場合の遅延はこの加工にかかる時間分入力したものを表示するのに遅れが発生し、その機能をできるだけ削ったモードにするとその遅延がなくなるということになっているわけです。
逆に言うと CPUの性能(もちろん周辺も含めてですが)を上げていくと当然ですがその遅れが少なくなってゆき もっとできる機能が増えていくわけです。
例えば、SmartPhoneのカメラのようにビューティ機能を付ければ画面に映る人の顔の 目が強調されたり 顎が細く映ったりということも可能になりますし 邪魔の背景を消したりも可能になるわけです。
例えば 嫌いなタレントを登録すればその人の登場シーンからはいなくなるような加工もきっと可能にはなるでしょう。AIですし・・・・
このSmartTVはコスト重視でしょぼいCPUに少ないメモリーでどこまで出来るを追求した商品で おそらくほとんどの人が満足できるレベルに仕上がっています。
これで十分ともいえるできなわけですが 逆に光学的にはぼちぼちでもCPUの性能を上げてゆくともっと良いものができてもおかしくないという時代に入ったんだなと思ってしまうわけです。なんせビューティ機能のないSmartPhoneがもう殆どないのと同様にです。
もう一つ、テレビは1度買ったら一生とは言いませんが15年や20年使うこともよくある家電ですが このSmartTVの場合 おそらく5~6年でAndroidTVのサポート期限が切れて脆弱性のあるデバイスになるでしょう。
しかし、AndroidTVの機能で入力を切り替えている以上動かさずに使えないわけで 脆弱性のあるデバイスとしてそれぐらいの時期に買い替えが必要なデバイスとなったわけです。
この機能を付けるだけで、買い替え需要を促進できるという意味ではメーカーにとってもよい機能だと言えなくもないわけです。少なくとも モニターなら私のように機能不全や不足が始まらない限り買い替えなくてもいいわけで
この広告は、90日以上更新していないブログに表示しています。
2024-07-22
メモ
◇ アナ・メンディエタはどこ?
https://whereis-projectinjapan.studio.site/
◇ New York Timesが選ぶ21世紀の100冊の邦訳リスト - YAMDAS現更新履歴
https://yamdas.hatenablog.com/entry/20240716/best-books-21st-century
◇ テクノ封建制の時代へようこそ──クラウド農奴と現代の封建領主たち | WIRED.jp
https://wired.jp/article/sz-yanis-varoufakis-technofeudalism-interview/
◇ メディア効果論 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E8%AB%96
◇ 先有傾向(せんゆうけいこう)とは? 意味や使い方 - コトバンク
https://kotento.com/2023/04/08/klapper/https://kotobank.jp/word/%E5%85%88%E6%9C%89%E5%82%BE%E5%90%91-1354620
◇ 皮下注射モデル - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%AE%E4%B8%8B%E6%B3%A8%E5%B0%84%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB
◇ メディア効果論 | 社会心理学
https://kagaku-jiten.com/social-psychology/society/media-effect-theory.html
◇ ネガティブ・ケイパビリティ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3
◇ ソール・バス - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%B9
◇ 県美の「名画」 偽物かも… ジャン・メッツァンジェ 自転車乗り 天才贋作師、ネットに酷似作品 徳島 /徳島 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20240718/ddl/k36/040/299000c
◇「まさかコレが…」学芸員も驚いた!高知県立美術館所蔵の1800万円絵画「少女と白鳥」に贋作疑惑 « 高知のニュース - 高知さんさんテレビ
https://www.sunsuntv.co.jp/news/2024/07/2748051
◇ ドイツの天才贋作師、美術界をだまして億万長者に - CNN.co.jp
https://www.cnn.co.jp/style/arts/35201471.html
◇ The Awful Truth with Michael Moore s02e05 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=lYhBtt2mpjM
◇ Ficus for Congress - The Awful Truth with Michael Moore (part 1 of 3) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wqa_bhwA-1E
◇ Asian Avant-Garde Film Festival at M+
https://aagff.mplus.org.hk/
◇ Kazuyuki Takezaki: Before Spring - 47 Canal
https://47canal.us/exhibitions/before-spring
◇〈hirvi Acousmonium live 2024〉を終えて ~アクースモニウムについての走り書き~|よろすず
https://note.com/yorosz/n/na81cb348b36d
◇ ネストール・アルメンドロス - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%B9
◇ 太田三郎 (芸術家) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E7%94%B0%E4%B8%89%E9%83%8E_(%E8%8A%B8%E8%A1%93%E5%AE%B6)
◇ Danny Lyon's Photography Is a Great Lesson for the Trump Era
https://www.vulture.com/2017/02/danny-lyons-photography-is-a-great-lesson-for-the-trump-era.html
◇「サイボーグ宣言」ダナ・J・ハラウェイ – artscape
https://artscape.jp/artword/5972/
◇ 1140夜 『猿と女とサイボーグ』 ダナ・ハラウェイ − 松岡正剛の千夜千冊
https://1000ya.isis.ne.jp/1140.html
◇ Small File Media Festival – The Cinematheque | Simon Fraser University
https://smallfile.ca/
◇ Gastr del Sol – We Have Dozens of Titles – centralregionblog
https://centralregionblog.wordpress.com/2024/05/30/gastr-del-sol-we-have-dozens-of-titles/
n-291 2024-07-22 01:52 読者になる
もっと読む
コメントを書く
2024 / 7
FC2Ad
※ 2017年あたりから情報更新止まっておりますが、公式HPです。ライブ、執筆その他の依頼などは「お問い合わせ」からお願い致します。ライブ情報などはX(@ootany)で。
・2017/11/05 Sunday Ammo-night@神宮前bonobo
お知らせ はてなへのログインがパスキーと多要素認証に対応! より安全にはてなブログをお使いいただけます!
野球から帰って20時過ぎでも明るい食卓。CAは楽園!
春の雑記〜カリフォルニア暮らし〜
アメリカの朝のにおいが好きだ。 なんとも言えない、歴史もしがらみもない新しい香りがする。 最近のカリフォルニアはぴっかーんと晴れて、みんなバケツの様なサイズの冷たい飲み物を片手に出かけている。 野球 ある日の球場にて、道の名前「リトルリーグブルバード」…
人と食
人
柔らかそうなのを摘む! どうやら2種類混ざっているらしい
森の恵みを食べてみる
日曜は日和田山に出かけて山頂でホットサンドをして下りてきた。 単にハイキングをしたわけで、一番の戦果はというとゼンマイを採ったことだ。これは林道歩きの途中で見つけて結構生えていたので相方と2人して柔らかそうなのを探した。 図鑑があればと思うのだが、こ…
クモノカタチ
登山
神代桜とスパイスパフェ、春の美しいものを堪能する
今年も春がきた
こんにちは。 春ですね。 毎日暖かくて幸せです…! 今年も神代桜見に行ってきましたよ! ものすごい人でした。 駐車場までも大渋滞で。 コロナの時、全然人いなかったからナメてました笑 さすがに混む時間帯避けて夕方行ったんですけどね! 15時半くらいだったのにまだ…
山梨移住日記
なんというかわいさ! 仕事の合間にうっとり見つめてしまう
爪がかわいいだけで気分が良い
先月、日帰りでお伊勢さんに行ってきた。 日本で最も格式の高い伊勢神宮にお参りするのだから身なりをそれなりに小綺麗にしていかなくてはと思い、旅行の二週間前くらいから美容院に行ったり新しい服や靴を用意したりと身支度を始めた。 その身支度のひとつに、"手先を…
ドーナツの穴
美容
ゴリラに支配されている世界。鏡音レンの衣装を着た
夢詰め合わせ
駅の夢 駅にいると認識してたけど、ちょくちょく場面が自室に切り替わったりしていて安定してなかった。駅の夢と自室の夢を別々に見たけど起きた時に脳内で混ざったのかも。 出勤途中、駅でラジオが流れてた。D.Gray-man旧アニメEDの『regret』が流れていて、「Dグレの…
親しくなるためのステップを乗り越えてゆく
スノーボール式
・ナマ言ってすんません!!! shaker0831.hatenablog.com ・友達ができないだのごちゃごちゃ言ってましたが、今日無事に仲を深めてきました。昼までがっつり寝たあと、公園で遊ぼう!という誘いが全体ラインでポストされ、勇気を出して飛びついた。キャッチボールとサ…
軽快ブログ
日記
本作の根本的なテーマは「未知の自分に出会うこと」
カモの晴れ舞台ですわ。『FLY!/フライ!』感想&レビュー(byカルガモ令嬢カモミール)
有料 ごきげんよう、わたくしはカルガモ令嬢の「カモミール」ですわ。カルガモ令嬢とはいったい…?と訝しんでいる貴方は、以下↓をご参照くださいませ。 もしもTwitterが滅亡したら何を見ればいい?答えは……カモですわ!!どんな大富豪にも買収できない、この世にカモがいる…
沼の見える街
どうぶつ
監督は主人公・平山を僧侶にたとえていたが……
映画『PERFECT DAYS』──あるいは安全なる賭け
有料 www.youtube.com www.youtube.com ヴィム・ヴェンダース監督はあるインタビューのなかで、本作の主人公・平山を僧侶に喩えている。宗教世界の求道者としての人間と、世俗世界での労働者を混同した件の表現には違和感しかなかった。インタビューそのものは作品の理解を…
みずから書き、みずから滅ぶってこと。
映画評
地元はラジオの電波が入りづらかったし宅配ピザもなかった
東京に来て驚いたこと
春は新生活の季節 4月から大学に入って一人暮らしを始める人、転勤等で新たな場所に移ってきた人など、4月は新生活の季節です。大学教員の世界では、国立大学などの場合9月や10月から着任する人もいますが、まあ、一般的に引越しシーズンといえば年度末ですね。 もう25…
ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々
思い出
お遍路用更衣室がある空港からレンタカーで金刀比羅宮へ!
2024年2月 四国3カ国巡りDAY1:香川編
少なくとも二、三ヶ月に一度はどこかへ行かないと、頭がおかしくなってしまいます。もはやどこでもよかった、わたしはそう供述しております。 今回は、四国の気になっているところを一気に網羅する旅としました。 |DAY1 東京→高松 4時に起きました。7:50成田発の飛行…
スンバラリア国報
旅行
「ミスド団子」を作成! いろんな種類が食べられて良い
ピクニックをしてきました
友達3人でピクニックしてきました〜! 桜はほぼ散ってしまっていていましたが20℃前後でかなり涼しくて寝れそうなくらい快適でした🌸🤍 Twitterでみてやってみたかったミスド団子作ってみました1人2つ好きなものを選んで串に刺すことでちょっとずついろんな種類が食べれるの…
たるさとにっき
楽しげなおしゃべりや鳥の声をBGMに缶ビールを開けた
桜を浴びに
平日休みのタイミングでやっと晴れた先週の水曜日。桜咲く小田原城へ行った。 今年は休みと天気の相性が悪くて、お花見には行けないかも…なんて半ば諦めていたが、ようやっと晴れた平日休み!鎌倉の段葛や源氏山も思ったけれど、小田原城址公園のお堀や天守閣やこども…
たわむれ日記
diary
「あの頃の私」が失われたわけではない。
『イニョン』
朝9時前、猫に餌をせがまれ、顔を肉球で押されて起床。餌をあげて、朝食を食べて、布団を干す。空は快晴で、ベランダで猫が寛いでいる。と、娘もまた同様にベランダで寛ぎはじめていた。 玄関をブラシとホースで洗い、庭の草むしりをする。家の前を、ご年配の女性が、…
東京から月まで
山本のスクリューみたいな特技はないが頑張れてるだろうか
大学生活を振り返る:④九州ひとり旅
またひとり旅行の話。大学4年の8月半ばに内定が出てようやく就活が終わった自分は、旅に出ようと思い立ち福岡空港行きの航空券を取った。どうしても行きたい場所があった訳ではなく、当時関西より西に行ったことがなかったため、西日本で行きたい街である長崎、福岡、…
状況が裂いた部屋
「作者も言葉で説明する努力はして良い」
作品を説明するのは良くないことか
前回の更新から4ヶ月。ブログ以外には自分の考えている事を長文で述べる機会がないので、たまには更新しないと書き筋が衰えると思い、キーボードを叩き始める。 直近のニュース valkneeさんに楽曲提供した「OG」が収録されている1stアルバム「Ordinary」が出ました。い…
おたくのテクノ
「呪い」は私たちの世代で終わりにしたい
82年生まれ、キム・ジヨン。彼女の人生は私の人生でもあった。
28歳の冬、恋愛とか結婚とか。 入籍。解放感は持続しない。 82年生まれ、キム・ジヨン。彼女の人生は私の人生でもあった。 産後の今読み返して思うこと 28歳の冬、恋愛とか結婚とか。 28歳の冬。この人と結婚するんだ。そう信じて疑いもしなかった彼と別れた。別れが受…
れいちぇるのおつまみなブログ
読書 x 日常
素麺のつゆに氷を入れると音がして「夏だなあ」と思う
4月14日(日)日記 「素麺、コーヒー、不安」
午前中に仕事があったので、7時前に起きて半ごろに家を出た。外はいい天気で朝の風は少し冷たく気持ちが良い。つい夜更かしをしてしまい寝不足だったが、風にあたると頭がすっきりする。深夜に急にお腹が空き、余っていたご飯をお腹に入れたため食欲が無かった。コン…
日々のスケッチ
塩コショウが残りわずか! “大航海時代並みに貴重”
日記:結果的に減塩
私が料理をするときの調味料使用率ランキング堂々の1位、それは塩コショウ。ほぼ毎日何かしらの炒め物を食べているのだけれど、これに塩コショウをぱらぱら振っている。シンプルゆえに飽きない。 その塩コショウが今、底をつきかけている。瓶を持った時に軽くなってき…
はとまめ日記
新潟の夜はにぎやか。「大阪なんて元気ない方ちゃうん」
2024.4.2 東京〜新潟
東京の、友達の家で目覚めた朝。床に用意してもらったお布団に添い寝の友達と、ベッドの上に家主。川の字というものには、大人になってから抵抗なく参加できるようになった(今回は標高差あるが)。 本当は添い寝のほうの友達の、出勤に合わせて少し早起きして、朝ごは…
旅にグレイハウンド
戦闘機を守るための掩体壕(えんたいごう)が住宅街に残る
府中市史跡 旧陸軍調布飛行場 白糸台掩体壕
白糸台掩体壕を見ました。武蔵野の森公園の三鷹市部分には太平洋戦争の時期に、調布飛行場周辺で戦闘機を空襲から守るために造られた掩体壕(えんたいごう)が2基保存されています。そんな大沢1号、大沢2号については先月紹介しています。そんな調布飛行場の周辺に現存…
I AM A DOG
「はてなブログMedia」を利用する企業の記事をピックアップ!
スタッフが選ぶ
おすすめのメディア記事
はてなブログMediaとは?
りっすん by イーアイデム
「小1の壁」で派遣社員に、でも後悔はない。優先順位を見直したら「納得できる働き方」が見つかった
株式会社アイデム
ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース
17歳の高専生がソフトバンクニュースのライターに。公開までの4カ月間の軌跡を振り返る
ソフトバンク株式会社
あしたメディア by BIGLOBE
マライ・メントライン|正義のための「代償
kanjinaiのブログ
読者になる
あいまいな本日の私 blog
読者になる
哲劇メモ
上田和彦 UEDA KAZUHIKO
読者になる
And Then > M’s Memos
読者になる
espace-taco
読者になる
fenestrae
読者になる
平野啓一郎 公式ブログ
読者になる
Radium Software
読者になる
Blog (Before- & Afterimages)
読者になる
モナドの方へ
読者になる
101101101
読者になる
柄谷行人を解体する
読者になる
読んだから書いた
読者になる
flapjack’s bookmarks
読者になる
pentaxx備忘録
読者になる
はやくブロガーになりたい
読者になる
urotanken 2011-12-31 00:00 読者になる
urotanken 2011-01-16 00:00 読者になる
urotanken 2010-10-05 00:00 読者になる
urotanken 2010-08-16 00:00 読者になる
urotanken 2010-07-26 00:00 読者になる
urotanken 2010-07-26 00:00 読者になる
urotanken 2010-07-14 00:00 読者になる
yskszk 2008-05-19 00:00 読者になる
yskszk 2008-05-15 00:00 読者になる
yskszk 2008-05-14 00:00 読者になる
yskszk 2008-05-13 00:00 読者になる
yskszk 2008-05-13 00:00 読者になる
yskszk 2008-05-12 00:00 読者になる
yskszk 2008-05-12 00:00 読者になる
shinimai 2013-04-23 00:00 読者になる
shinimai 2013-03-09 00:00 読者になる
shinimai 2013-03-06 00:00 読者になる
shinimai 2013-01-09 00:00 読者になる
shinimai 2012-12-31 00:00 読者になる
shinimai 2012-12-02 00:00 読者になる
shinimai 2012-11-14 00:00 読者になる
passing 2023-12-24 18:43 読者になる
passing 2022-06-07 18:06 読者になる
passing 2021-04-09 00:00 読者になる
passing 2021-04-02 00:00 読者になる
passing 2021-03-26 00:00 読者になる
passing 2021-03-19 00:00 読者になる
passing 2021-03-08 17:10 読者になる
passing 2021-03-05 00:23 読者になる
passing 2020-08-17 21:22 読者になる
passing 2020-07-31 00:00 読者になる
2022-10-15
森見登美彦氏インタビュー
森見登美彦氏が留学生の皆さんからインタビューを受けております。
下記のサイトにて!
www.studykyoto.jp
Tomio 2022-10-15 17:27
2022-10-06
映画「四畳半タイムマシンブルース」公開中!
www.youtube.com
現在、映画「四畳半タイムマシンブルース」が公開中である。
(ディズニープラスでは第四話まで配信中)
すでに本作をご覧になった方は、
「明石さんがステキすぎる」
という事実に気づかれたことと思う。
もはや原作者でさえ恋に落ちるレベルであり、この世のものとは思えない。「大袈裟なこと言ってラ!」と思われる方は、ぜひとも劇場か、またはディズニープラス、あるいはその両方でご確認ください。
それはともかく、明日から来場者特典として、「ポンコツ映画宣言-ニッポンの夜明けぜよ-」が配布される。作中で明石さんが撮影しているポンコツ映画について、城ヶ崎氏・相島氏・小津・羽貫さん・樋口氏・明石さん・私がざっくばらんに語り合う、座談会形式の掌編である。ポンコツな人々によるポンコツなやりとりを、ゆるゆるとお楽しみいただければ幸いです。
Tomio 2022-10-06 19:39
2022-09-26
森見登美彦氏、ヨーロッパ企画の生配信に登場する
アニメ「四畳半タイムマシンブルース」の配信開始、および劇場公開(9月30日より)を記念して、ヨーロッパ企画の上田誠氏と語り合う予定。
今夜10時スタートであります。
www.youtube.com
Tomio 2022-09-26 11:45
2022-09-15
アニメ「四畳半タイムマシンブルース」配信開始、劇場公開版・入場者プレゼントについて
昨日からディズニープラスにおいて、アニメ「四畳半タイムマシンブルース」の配信が始まった。毎週1話ずつ配信され、全5話+配信限定エピソード1話の予定。
今月末から劇場公開も始まる。劇場公開版は、ようするに配信版の5話をくっつけてひとつにしたものだ。9月30日から三週間限定ロードショー。
劇場では入場者プレゼントもあります。登美彦氏が新作『シャーロック・ホームズの凱旋』の執筆を泣く泣く中断し、そのわりには楽しく書いた掌編小説が2篇、用意されている。「ふしぎな石のはなし」は下鴨幽水荘に持ちこまれてきた魔性の石をめぐる幻想譚、「ポンコツ映画宣言」は作中映画「幕末軟弱者列伝サムライ・ウォーズ」の完成記念座談会である。お楽しみいただければ幸いです。
Tomio 2022-09-15 19:01
2022-09-02
「四畳半タイムマシンブルース」特別上映会in京都
気がつけば九月になっている。
映画「四畳半タイムマシンブルース」の公開まで一ヶ月を切った。
というわけで、きたる九月十八日、京都にて特別上映イベントが開催される。上映後の舞台挨拶には森見登美彦氏もニョロリと現れるはず。
詳細は公式サイトにて、どうぞ。
yojohan-timemachine.asmik-ace.co.jp
www.youtube.com
Tomio 2022-09-02 23:05
2022-09-01
「学研都市の思い出」(国立国会図書館月報)
ずっと昔、森見登美彦氏は「国立国会図書館」というところに勤めていた。はじめの四年は関西館、残りの一年半は東京本館である。
ところで国会図書館の関西館は、「学研都市」という場所にある。
じつは国会図書館に就職するよりもずっと以前から、森見登美彦氏はその学研都市という不思議な街をうろちょろしていたのだった。当時の経験は、登美彦氏の『ペンギン・ハイウェイ』という小説に大きな影響を与えている。
このたび国会図書館から依頼があって、「国会図書館月報」に当時の思い出を書くことになった。かつての職場からの依頼で書くのはナンダカ緊張するというか、こそばゆいものである。
下記のリンクから読めます。
2022年9/10月号
www.ndl.go.jp
www.youtube.com
『ペンギン・ハイウェイ』といえば、ちょうど今宵、東京の池袋ではアニメ映画「ペンギン・ハイウェイ」の特別上映をやっているらしい。
石田祐康監督の新作、「雨を告げる漂流団地」も公開が近づく。
こちらも楽しみである。
www.hyoryu-danchi.com
Tomio 2022-09-01 20:18
2022-08-10
8月11日・12日は「四畳半タイムマシンブルースの日」
さて、諸君。
8月11日と12日は、『四畳半タイムマシンブルース』で下鴨幽水荘へタイムマシンが現れた日である。というわけで、まだお読みでない方は、ぜひともこの機会にお読みいただければ幸いである。
作中に登場する「下鴨納涼古本まつり」も始まり、そして16日には「五山送り火」もおこなわれる。
京都の夏、タイムマシンの夏である。
明日8月11日、森見登美彦氏は大阪においてイラストレーターの中村佑介氏とトークイベントを行う。現在、大阪あべのハルカス24階で「中村佑介20周年展」を開催中なのだ。
じつをいうと2007年『夜は短し歩けよ乙女』の出版以来、中村佑介氏とこれだけたびたび手を組んでおきながら、ご本人に挨拶したことは一度しかない。まともに対話するのは今回が初めてなのである。緊張である。
イベントへお越しの皆さん、どうかよろしくお願いいたします。
www.yn-ex.com
そしてアニメ『四畳半タイムマシンブルース』の公開も近づいている。
新しい予告も公開され、いよいよ楽しみなことである。
www.youtube.com
Tomio 2022-08-10 22:43
2022-06-07
『四畳半タイムマシンブルース』(角川文庫)6月10日発売
『四畳半タイムマシンブルース』が小型化される。
中村祐介氏による新しいイラストに飾られた文庫版の佇まいは、単行本版とはまた違う楽しさ&爽やかさである。
見本を受け取るや、森見登美彦氏の内なる商魂が、
「こいつは売れるで……!」
と、力強く言ったのも当然のことであろう。
もちろん文庫解説は、原作者・上田誠氏にお願いした。
毎度言っていることだが、大きなものと小さなものを揃えるのは紳士淑女のたしなみだ。お手頃サイズのお手頃価格なので、書店で見かけたときには、ぜひとも買うべきである。そして角川文庫に収められた他の「腐れ大学生シリーズ」もずんずん買って並べれば、何やらステキなパーティになると思う。
「四畳半タイムマシンブルース」のアニメ化もちゃくちゃくと進んでいる。登美彦氏は奈良でポカンとしているだけだが、進んでいるのだ、ちゃくちゃくと。
先日、新しい予告映像と主題歌も公開された。
ヨーロッパ企画の傑作舞台「サマータイムマシン・ブルース」と、自作『四畳半神話大系』の悪魔合体という反則技を思いついたときは、ひとり薄気味悪い笑みを浮かべてニヤニヤしているだけだったが、まさか机上の妄想がここまで現実化するとは……。
関係各位のご尽力に、ひたすら感謝するほかない。
アニメの公開まではまだ少し間があるが、夏空の下でラムネを飲んで角川文庫を読みつつ、お待ちいただければ幸いである。
www.youtube.com
Tomio 2022-06-07 11:17
2022-01-02
森見登美彦氏、新年を迎える。
謹賀新年
新年というのはいいものである。
なんだか身の引き締まるような感じがする。
さっぱりと生まれ変わったような気分で、
「今年こそは〇〇を成し遂げる!」
と決意したくなる。
身も蓋もないことを言うと、昨年できなかったことが今年ならできると考えるのはおかしい。今年できることなら昨年にもできたはずなのだ。しかしお正月というステキな時空においては、「成し遂げられるかどうか」なんて、実はどうでもよいことなのである。決意をあらたにすることによって魂をリフレッシュする――お正月の意義はそこにある。私たちは元旦の決意に具体的な成果を求めないようにしたい。そんなことをするから「三日坊主」の犠牲者が引きも切らず、人々は己を責め、無意味に傷つき、相争い、世相はすさんでいく一方なのだ。
大切なのは成果ではない。気持ちである。心である。希望である。
さて、本年の森見登美彦氏の抱負は次のとおりだ。
「今年こそ『シャーロック・ホームズの凱旋』を完成させる」
昨年末、森見登美彦氏は万城目学氏と上田誠氏と忘年会をした。一昨年はコロナに用心して中止としたので、久しぶりの集まりだった。
その席上、登美彦氏はあらためて上田誠氏の猛烈な仕事ぶりに驚嘆した。
登美彦氏の作品にかかわる仕事だけでも、上田誠氏は昨年の初夏に「夜は短し歩けよ乙女」の壮大な舞台を作り上げ、アニメ「四畳半タイムマシンブルース」の脚本を書き、それらとはべつの某作品の実写化脚本の仕上げまで手がけている。
ちなみにこの実写化作品については、まだ公表してはならないと言われているので、原作のタイトルは明かせない。昨年末のクリスマス・イヴ頃、四条河原町交差点付近で少しだけ撮影も行われたらしく、本格的な撮影はこの一月から始まる予定である。今後もエキストラの募集があるそうなので、興味のある方はアンテナを張っておくといいだろう。タイトルをお伝えできないのが残念だが、まあ、そんなことはええじゃないか!
とにかく2021年に上田誠氏の成し遂げたことは凄まじかった。このほかにテレビ番組やドラマ、そして劇団ヨーロッパ企画の本公演までも作り上げているのだ。
「今さら上田誠氏との力量の差を比べて落ちこむほど未熟では
「世界に向けた言葉」
2023年6月12日
posted by 藤谷 治
最終信(藤谷治から仲俣暁生へ)
仲俣暁生様
仲俣さんの手紙を受け取って、僕はこの三十通以上ある往復書簡のところどころを拾い読みしてみました。
この数年間に私たちに起こった最大の「事件」は、いうまでもなく我々自身の老いですが、歳をとった人間になじみ深い、あの「数年前など、ついこのあいだ」という感覚が、この手紙のやり取りに感じられなかったのは、興味深いことでした。2018年は充分に遠い昔の出来事で、当時の自分を懐かしくすら感じました。
環境の変化ということもあるでしょう。この期間に私たちは教師になりましたし、肉親との別れも経験しました。そういう話は、この書簡のやり取りの中ではほとんど語られることはありませんでしたが、私たちの言葉の背後に、そういった変化が裏打ちされていたのを、今読み返すと感じます。
しかしそれだけがこの書簡の始まりを「昔」のように感じる理由では、無論ありません。
仲俣さんが書いておられる通り、数年前と今との間には、「長期間にわたる世界規模のパンデミック」ばかりでなく、ヨーロッパでの戦争があります。私たちはまさに「世界戦争の鳥羽口に立って」いる。五月の広島サミットが、僕には連合軍の団結式のように見えました。
これもまた仲俣さんがどこかで書いていましたが、今年亡くなった大江健三郎が晩年まで語っていた「核の恐怖」を、僕は時代遅れの取り越し苦労のように思っていたものでしたが、今やそれは(いくらなんでも、そこまで……)と思いつつ、しかし二年前までの空想ではなくなって、それこそヒロシマでサミットが行われることの国際世論的な効果が見込まれる程度には、恐怖しなければならない事態に至っています。
自分の生きている今現在を、歴史的な転換点だと思うことには慎重な僕ですが、事態がこうまで動いてしまえば、何かが始まっていると認めるほかありません。もう以前の世界には戻れないところまで、物事は進み始めていると思います。
ツヴァイクのそれとは違う形で、私たちは知らないうちに「昨日の世界」を綴っていたのかもしれません。今ここにあるのも「昨日の世界」なのかもしれません。現在の僕はこれまでになく――1995年よりも、2011年よりも、2020年よりも――世界に対して恐怖を感じています。
ところがどういうわけか、僕は文学に対しては、あるいは広く「表現」に対しては、いささかの悲観もしていないのです。我ながらこれは奇妙なことです。今年に入って僕はどこからも仕事の依頼を受けておらず、生計を考えればどうあっても悲観しなければならないはずの立場なのですから。
それでも文学に対し悲観がありません。仲俣さんの言う「言葉をもちいて表現を行う者にとって、逆境は必ずしも絶望とイコールではない」ということは、もちろんあります。
しかし、それより何より、僕自身が今、世界に向かって語りかけなければならないという熱に浮かされているのです。状況に即した発言をしたいとか、社会に物申したいとか、そんなことではありません。ただ物語りたい。
この青臭い焦燥感はまったく幼稚なもので、小説家になる以前にくすぶらせていた苛立ちに似ています。題材やアイディアはあるものの、それをどうやって「世界への語りかけ」にしていくかは見当もつかない、という点でも、デビュー以前の五里霧中を再び経験しているようです。活力がなく沈潜しているよりはマシですが、カッカするばかりで自分を持て余し気味です。普段学生に向かっては、手を動かさなければいけないと、偉そうな口をきいているくせに。
そうだ。今思い出したことです。なぜ学生に、小説を書きたかったら手を動かさなければならないと言っているか。手を動かすことで「書くべきこと」があとから現れてくるからです。世界に向かって語るべきことが。あるいはむしろ、手を動かした結果現れた言葉が、僕の「世界に向けた言葉」なのです。それが貧弱な、情けない言葉であっても、それは僕の無才によるのだから仕方がないのです。自分の無才が露呈するのを恐れて何もしないのが、いちばんいけません。
* * *
仲俣さんからこの往復書簡の話を持ちかけられたとき、僕はこの形式での対話が大いに楽しめるだろう、とだけ期待していました。当意即妙な掛け合いを求められることもなく、あらかじめ準備して取りかかる対談でもなく、しかしその時々の目先にある問題や関心事について、お互いが言いたいことを存分に言う、たとえそれが多少噛み合わなくても、おのおのが思うことについて――相手に口を挟まれることもなく――言い尽くした、と、その時点で思える程度には書いていく。往復書簡とは面白い形式だと、このやり取りの中で実感できたのだけでも収穫でした。
時事に即した文章を書き慣れない僕にとって、これを「破船房」で一冊にしていただけるというのは望外のことです。大きな商業出版社にできることではないというところも、非常に興味深いです。『その後の仁義なき失われた「文学」を求めて』は、内容も刺激的でしたが、造本も良かった。ああいう簡素でこざっぱりした感じの本づくりは、これからの文芸出版にあらたな道を拓くかもしれない。「破船房」にとどまらない、出版全体の大きな流れが始まるのかもしれない。そんな予感もまた僕を青臭く奮い立たせます。
2018年からこんにちまで、ありがとうございました。しかし私たちの対話は終わらないでしょう。モーリス・ブランショじゃないけれど、誰と誰の対話も、いかなる対話も終わることはないのです。それが偉大な死者たちに対して私たち生者の持つ数少ないスペリオリティのひとつであり、生者にあるのは過去でも現在もなく、未来だけだからです。
(第1信|第2信|第3信|第4信|第5信|第6信|第7信|第8信|第9信|第10信|第11信|第12信|第13信|第14信|第15信|第16信|第17信|第18信|第19信|第20信|第21信|第22信|第23信|第24信|第25信|第26信|第27信|第28信|第29信|第30信|第31信|第32信|第33信|第34信|第35信|第36信|第37信|第38信)
▼ ▶
2008
2008 / 3
▼ ▶
2007
2007 / 11
2007 / 10
2007 / 9
2007 / 8
2007 / 7
2007 / 5
2007 / 3
2007 / 2
2007 / 1
▼ ▶
2006
2006 / 12
2006 / 11
2006 / 10
2006 / 9
2006 / 8
2006 / 7
2006 / 6
2006 / 5
2006 / 4
2006 / 3
2006 / 2
2006 / 1
▼ ▶
2005
2005 / 12
2005 / 11
2005 / 10
2005 / 9
2005 / 8
2005 / 7
2005 / 6
2005 / 5
2005 / 4
2005 / 3
2005 / 2
2005 / 1
▼ ▶
2004
2004 / 12
2004 / 11
2004 / 10
2004 / 9
2004 / 8
2004 / 7
2004 / 6
2004 / 5
2004 / 4
2004 / 3
2004 / 2
2004 / 1
▼ ▶
2003
2003 / 12
2003 / 11
2003 / 10
2003 / 9
2003 / 1
▼ ▶
2002
2002 / 9
日記を書く行為は自分の心と向き合う行為でもある
日記を書くという行為、モノに手と愛情をかけること、フランス料理など
最近、新しいチャレンジをはじめた。心身へ一気に負荷をかけ過ぎないよう少しずつ少しずつ…取り組んでいるつもりだけど、それでもやっぱりヘトヘトになる。自分のストレス耐性がこんなにも下がっていることにションボリもするけれど、でもメンタルがどん底にダメになっ…
せいかつのつぶやき
手仕事
"ひとまず深呼吸しよう。その後のことはそれから。"
呼吸が浅い、ただそれだけの話
わたしには、いわゆる躁鬱の気があるらしい。気分や体調の波が人より激しかったりする。程度は軽めだと思われるが、生活に支障が出るくらいではある。たまに病院に行っている。そんな感じだ。 数日前までひどく沈んでいたわたしは今、明らかな躁状態だ。気分が上向きに…
映日堂
はてなブログPro
えー、2月始まったばかりなのに?
鍋おさめ?まだまだ
スーパーのチラシに「もうすぐ鍋おさめ」という記載があって驚いた。さらに鍋おさめセールと称して鍋つゆや白菜などの鍋野菜が特価になっていた。えー、2月始まったばかりなのにもう鍋おさめ?3月でも普通に鍋やりたいぞ。 スーパーではさらにひな祭りフェアも始まって…
駄文オールスターズ
「除雪について書いたzineを作りたい」。大変ですよね…
決めたのだが、除雪について書いたzineをそのうち作りたい。 項目は ・服装の工夫とクルー、オペの役割 ・作業員の24時間の生態 ・そもそもなぜやるか、誰のための除雪か ・イヤだったこと、よかったこと ・イヤだったことの傾向から見えること こんなところか。 作る…
all everything
もっと前向きな言葉の方が、自分自身にとって良い気がする
座右の銘
あなたの座右の銘って何ですかーー。 ありがちな質問ではあるけれど、それを聞かれたことは今までの人生で多分なかった。なかったので、明確な答えを私は持ったことがない。持つべきだろうなと思うし、なんなら就活面接の定番だから用意しておく必要はあったが、サボっ…
思い出の向こう側
雑記
「腰がむちゃんこ痛く」なり、近所の整体へ
オレンジフリースの説教
ある晩から次の朝にかけて、腰がむちゃんこ痛くなる。今までは腰の後ろ側が痛いだけだったのだが、なんだか前側まで痛い。腹から股間にかけての筋肉が痛いという感じ。痛すぎて床を叩くが、その衝撃でまた腰が痛む。いつも通っている形成外科に行こうと思ったが、そこ…
まるっとまったりまろやかに
日記
この記事は「生還の証左」
弾丸ベトナム旅行(ホーチミン)
ちゃっかりベトナムに行ってきた。 コロナ禍だけど行ってきた。 お金ないけど行ってきた。 ワクチンを3回打った私が向かったのは3年ぶり3回目の東南アジア、その東側に位置するベトナムのホーチミン。卒業旅行のタイ、再就職祝いのカンボジア、そして今回のベトナム。…
淡々と、かつ着々と。
日記
特に良かったのは「ホルモンネギ盛りポン酢」
初めて鳥貴族に行った日記
木曜の夜、金曜に有休をとっていたので実質今日が金曜日! ということで、初めての鳥貴族に行ってきました。 鳥貴族、人気だなと思ってはいたんですが、流行り始めたのが社会人になってからでチェーン系の居酒屋に行く機会が減っていたこと、そもそも自分の行動圏に鳥…
イチニクス遊覧日記
レモンカードで「紅茶が捗って仕方ない」!
QOLあげてくれる気がする紅茶泥棒
最近食べ物のことしか書いてないのだけど、これまたえらくおいしいものを手に入れてしまった。 ジャムとは似て非なるもの レモンカードという逸品。数年前に近所の紅茶屋で売られているのを目撃し、物欲しそうに眺めていたら店員さんが味見をさせてくれ、そのうまみに…
普遍と平熱
雑記
『ガラスの顔』が"最っっっ高~~~~でした"
2023年1月の振り返りと読書記録
なんともう一年の8.5%が終わってしまいました。 今月から去年から使っている手帳の運用をさらに深めて色んなことを書いたり記録化したり、今年の年間目標などを立てたせいか、いつになく気が急くような感じがします。 日々を無為に過ごさず充実させたいという思いが先…
ごんブロ
日常
赤だしのみそ汁で「愛知に来た事を改めて実感する」
学食巡り 296食目 愛知学院大学 名城公園キャンパス
2023年新年一発目に久しぶりの学食巡りを決行してみた。 今回訪れたのは愛知県。これまで二度に渡って学食遠征した馴染み深い土地である。 先ず初めは愛知学院大学 名城公園キャンパス。名古屋市営地下鉄 名城公園駅下車徒歩5分。 因みに改札口を出て地上に上がっ…
アラフォー男、学食巡る。
高校一年生の息子に手を差し出したら、握手してくれた
子どもが手を繋いでくれた。
先月の、冬休み中の出来事。 高1の息子がソファで座っていました。ゲームしてたのかな。握手をするように、私が正面から無言でサッ!と手を出すと、すぐさま手を出して握手してくれました。
毎日99点◎輝く女性へ
はてなブログPro
ママがママでいる日
「飯田の辛みそ」で "辛みとコクのある出来栄え"
ピリ辛ナイズド味噌汁
職場でいつも休憩中にカップ麺やおにぎりを食べていたのだが、健康とお金のことを考えてここ最近はお昼に食べた味噌汁とご飯の残りを持っていくようにしている。ただそのまま味噌汁を持って行ってしまうと、どうしてもお昼ご飯を繰り返し二度食べているような感じにな…
個室にて
"ただの平凡な風景をちょっと変な風景に変えてしまう"
1月に読んで面白かった漫画
新作か旧作かにかかわらず、その月に読んだものの中から面白かった漫画を紹介していこうと思います。 龍村景一『ムラサキのおクスリ 龍村景一短篇集』 岬かいり『笑顔の世界』 いしいひさいち『ROCA 吉川ロカ ストーリーライブ』 岩崎真『3年前の窓から(前編/後編)…
村 村
漫画
そうめんみたいなパスタは、加熱してもでろっとしない
そうめんみたいな
そうめんみたいなパスタがあり、ではペペロンチーノを作ってみましょうとにんにくを刻み始める。ペペロンチーノは懐が広いので舞茸も入れちゃうしほうれん草も入れてしまう。ざくざくと切る。麺の太さを考え茹でる時間を調整する以外は工程に影響はない。ペペロンチー…
透明で不可能性
ペットボトルに湯をいれて首と耳を温めるとスッキリする
冷えないように
先日の雪は日陰の所はまだ残っている。今朝、窓から外を見るとうっすらと白い。天気予報は雪マークが付いていた。 先週、耳鼻科に行って鼓膜の調整と薬を出してもらった。昨年の秋と同じ感じのめまい。薬も飲みつつ気の巡りをよくする香功という気功をしたり、小さなペ…
megane
「太くて少しもちっと」したアラビアータ!
品川駅で関谷スパゲティ!
中目黒の人気店、関谷スパゲティが業務形態をかえ、関谷スパゲティEXPRESSとして品川駅の構内にできていました。気になってたので今日帰宅ランを品川で終えたので寄ってみました。頼んだのはアラビアータ。見た目はナポリタンですが…。 デフォルトで300gの量です。でも…
ode-kake* blog
おいしいもの
1月は「シルバニアファミリー用のペストマスクを作った」
気がついたらもう二月。
こんにちは。 気がついたら2月だ。なんかずっと寒かったけど雪は降らず、寒さを耐え忍んだ1月だったな。 後、1月中は波のある胃腸の荒れ方をしていたので、食事が喉を通らなかった。 食べては吐き気が襲ってきてずーーっといやだなー。と思いながら過ごすそんな日々で…
蒟蒻の日記
コメントには、SNSとはちがった距離感がある? 第2回 はてなブログなんでも相談室
どんな返事をするか迷う、その態度も誠実!ブログの使い方はひとそれぞれ。ですが、ブログを書いていくうちに「アクセスが増えない」「知らない人からのコメントにびっくりした」など、疑問や不安を抱くこともありますよね。「はてなブログなんでも相談室」では、そんな疑問や不安について考えます。お話しするのは、はてなブログに寄せられる多くのお問い合わせにお答えしてきた、はてなのコミュニティマネージャー・中川。第2回は、ブログに投稿されたコメントへの対応に関するご質問をピックアップしています。(聞き手:週刊はてなブ…
Information
【第10回】はてなブログお知らせレター:「グループ」の使い方をご確認ください
グループを便利にするために「カテゴリー」の設定を忘れずに!いつもはてなブログをお使いいただきありがとうございます。はてなブログ プロデューサーの永田です。お知らせレターが10回目を迎えました。2023年も、はてなブログをどうぞよろしくお願いいたします。 「グループ」の使い方をご確認ください 昨年の10月にリニューアルした「グループ」ですが、ありがたいことにたくさんの方に使っていただき、盛り上がりを見せております。まだグループに参加されていない方がいたら、ぜひ興味関心のあるグループを見つけて入って…
Feature
2022年に観てよかった映画教えて! はてなブロガーの「ベスト映画2022」をまとめました
今年もいい映画といい感想記事に出会いたい!毎日さまざまな話題のエントリーが生まれるはてなブログの中から「旬な話題」をピックアップする企画「はてなブログで話題」。今回は「2022年ベスト映画」をテーマに記事を紹介します。2022年はどんな映画を観ましたか?はてなブログでは、年末年始にかけて、2022年に観てよかった映画について語るエントリーが数多く投
2022/7/31
「阿呆理詰日記7651」 アフォリズム日記
マゾヒズムを甘く見ないように。宿泊でも休憩でも、きちんと割り勘にしていますか? 彼氏が全額払っているとか? ならば二人でなく彼氏だけの希望が通ったって意味。あなたは被支配的立場って意味。そう、レイプされる立場。レイプ被害の自覚がないなら、あなたは立派なマゾヒスト。性的尊厳蹂躙に安住するパーソナリティ障害です。・・・こんな概念的真実はっきり言わせるんじゃねえよ。まったく。
投稿者: φ
2022/7/30
「阿呆理詰日記7650」 アフォリズム日記
① DV状態に心地よく安住するDV被害者がいるだと? 何てこと言うんだ。弱者の精一杯の適応行動であることがわからないのか。マゾヒスティック人格障害なんてものが実在してたまるかよ!(くたばれ多様性!)
② ソープやデリヘルに好き好んで勤める女性がいるだと? 何てこと言うんだ。貧困女性の究極の選択であることがわからないのか。天性のセックスワーカーだのクリスマス前の臨時風俗嬢だの実在してたまるかよ!(くたばれダイバーシティ!)
③ 性別は変えられると願いあまつさえ信じる輩すらいるだと? 何てこと言うんだ。LGBT教の勧誘に乗せられた一時の気の迷いだってことをわかってあげろ。性同一性障害だのトランスジェンダーだの実在してたまるかよ! 全員発達障害とオートガイネフィリアに決まってるだろ!(くたばれインクルージョン!)
心底から自傷行為する奴みんなフィクション。そう言いたげな人々。
投稿者: φ
2022/7/29
「阿呆理詰日記7649」 アフォリズム日記
弱さの責任転嫁。トランスフェミニストはなるほど、支援対象を模倣していたか。フェミニスト自認へトランスした生物学的ミソジニスト。なるほど。
投稿者: φ
2022/7/28
「阿呆理詰日記7648」 アフォリズム日記
自らの傷つきやすさを、代弁対象の傷つきやすさにすり替えるほど、臆病な搾取はない。
「当事者に不安を与えるので議論はしません」
当事者〈議論せずむこうに言わせておく方が不安だわ! てか、私らの傷つきやすさ盾にしてあんたらの知的弱さ隠すなや。約束の支援放棄するなや!〉
付け加えていいんですよ。〈そもそもあんたらの煽てに乗って当事者になった私らだぞ!〉
投稿者: φ
せっかく若年段階で…
on 阿呆理詰日記7647
「カミ」なき時代の影向図──「かげ」の論理
田中純 (2021年12月 2日 19:58)
Tweet
『UP』12月号に寄稿しました。連載「イメージの記憶」の第66回です。 書誌情報は田中純「「カミ」なき時代の影向図──「かげ」の論理」、『UP』590号(2021年12月号)、東京大学出版会、2021年、41〜47頁。
2021年12月
26 27 28 29 30 31
「カミ」なき時代の影向図──「かげ」の論理
2021年12月 (1)
Essays (189)
AAAS
www.sciencemag.org
慎重に扱うべきコンテンツに関する警告
このブログには慎重に扱うべきコンテンツが含まれている可能性があります。通常、Google はいかなるブログのコンテンツについても審査や推奨を行っておりません。Google のコンテンツ ポリシーの詳細については、Blogger の コミュニティ ガイドラインをご覧ください。
理解し、継続を希望します続行しない
ヘルプ
ヘルプセンター
ヘルプフォーラム
動画チュートリアル
コミュニティ
デベロッパー向け
デベロッパー フォーラム
© 1999 – 2021 Google
利用規約
プライバシー
コンテンツ ポリシー
この広告は、90日以上更新していないブログに表示しています。
この広告は、90日以上更新していないブログに表示しています。
Forbidden
https://ryoto.hatenadiary.org/ は非公開に設定されています。
はてなブログ
はてなブログとは
はてなブログPro
はてなブログ アカデミー
法人プラン
アプリ
テーマ ストア
旬のトピック
グループ
著名人ブログ
今週のお題
機能変更・お知らせ・ヘルプ
はてなブログ開発ブログ
週刊はてなブログ
ヘルプ
障害情報
FAQ / お問い合わせ窓口
利用規約
プライバシーポリシー
はてなブログの活用事例
OSSコミュニティ支援プログラム
学校支援プログラム
NPO支援プログラム
図書館支援プログラム
クリエイターのためのはてなブログ
広告掲載について
関連サービス紹介
はてなブックマーク
はてなフォトライフ
はてなブログ タグ
カラースター
日本語 English
Copyright (C) 2001-2021 Hatena. All Rights Reserved.
書き残そう、あなたの人生の物語
404
お探しのページは見つかりませんでした。
はてなブログ トップ
はてなブログ ヘルプ
SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスン
¥ 3,520
And then the last thing is communication. So, communicate early and often. and communicate your research and analysis plans before you start actually conducting research. be thorough and transparent by linking everything to your plans to your survey questions, sometimes raw data in your final repor
404
お探しのページは見つかりませんでした。
はてなブログ トップ
はてなブログ ヘルプ
ERROR!
Forbidden!
We cannot serve this page to you!
読者になる
JavaScript が無効に設定されています。はてなのご利用には JavaScript を有効にする必要があります。
送信する
2021.04.24
This site is currently private. Log in to WordPress.com to request access.
書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
プロの読み手による書評ブログ
メニュー
ホーム
書評空間とは?
特集
高山宏の「読んで生き、書いて死ぬ」
UMATフォーラム
東大生100人、おすすめの100冊
大阪大学「ショセキカ」プロジェクト
河出ブックス創刊!
「scripta」紀伊國屋書店出版部の本
紀伊國屋書店スタッフによる書評的空間
ピクウィック・クラブ
紀伊國屋書店と新宿
紀伊國屋書店
2020-11-04
飯田芳弘『忘却する戦後ヨーロッパ』(東京大学出版会)
レビュー合戦2020
Theme 8 忘れることで生まれるもの www.kinokuniya.co.jp 政治学は「過去の忘却」を考察してこなかった、それはおもに歴史学や文学が担ってきた、というのが意外だった。戦後のヨーロッパで、民主主義体制に移行するさいに独裁や内戦の過去を忘れる「忘却の…
飯田芳弘『忘却する戦後ヨーロッパ』(東京大学出版会)
2020-11-04
ダニエル・ヘラー=ローゼン『エコラリアス』(みすず書房)
レビュー合戦2020
Theme 8 忘れることで生まれるもの www.kinokuniya.co.jp Echolalias=谺(こだま)する言語、反響言語。それ自体としては姿を消し、忘れ去られた言語がテーマである。読者は10ヵ国語に通じたポリグロットの著者に誘われ、言語哲学、文学、神話、宗教学など…
ダニエル・ヘラー=ローゼン『エコラリアス』(みすず書房)
2020-11-04
マシュー・レイノルズ『翻訳 訳すことのストラテジー』(白水社)
レビュー合戦2020
Theme 5 未知とのコミュニケーション www.kinokuniya.co.jp 「ブラック・ライヴズ・マター(Black lives matter)」の訳をめぐり「黒人の命も大事」なのか「黒人の命は大事」なのか、議論があった。保守派のいう「すべての命が大事」とセットになるのはどち…
マシュー・レイノルズ『翻訳 訳すことのストラテジー』(白水社)
2020-11-04
木村大治『見知らぬものと出会う』(東京大学出版会)
レビュー合戦2020
Theme 5 未知とのコミュニケーション www.kinokuniya.co.jp 正直なことをいえば、SFというジャンルがすこし苦手です。世界観の設定でさまざまな疑問が湧いてきて、作品に入り込むことができないことが原因ですが、その最たるものが、人知をはるかに超えた地…
木村大治『見知らぬものと出会う』(東京大学出版会)
2020-11-04
マージョリー・シェファー『胡椒 暴虐の世界史』(白水社)
レビュー合戦2020
Theme 3 一粒から拡がる世界の歴史 www.kinokuniya.co.jp 対する『反穀物の人類史』が、古代の農業革命に直面した狩猟採集民は穀物の軛から何とかして逃れようとした、というお話なら、こちらは、時は大航海時代、欲にかられた貿易商人たちがピリッと辛い黒…
マージョリー・シェファー『胡椒 暴虐の世界史』(白水社)
2020-11-04
ジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』(みすず書房)
レビュー合戦2020
Theme 3 一粒から拡がる世界の歴史 www.kinokuniya.co.jp 本書のタイトルを目にして連想したのは、『サピエンス全史』にあった、本来人間は穀物食をするようにできてはいないという話だった。実際、本書で出会う数々の驚きのなかに、なぜ多くの地域で穀物が…
ジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』(みすず書房)
2020-11-04
宇野重規『未来をはじめる』(東京大学出版会)
レビュー合戦2020
Theme 1 他者とともに生きる www.kinokuniya.co.jp 「誰でも、何でもいうことができる。だから、何をいいうるか、ではない。何をいいえないか、だ」。本書を読んで、この長田弘さんの詩を思い出しました(「魂は」『一日の終わりの詩集』みすず書房)。正直…
宇野重規『未来をはじめる』(東京大学出版会)
次のページ
執筆者
加藤弘一 (457)
早瀬晋三 (431)
アメリカン・ブックジャム (187)
阿部公彦 (169)
辻泉 (144)
石村清則 (142)
石井政之 (141)
近代ナリコ (139)
中山元 (133)
今井顕 (119)
大竹昭子 (111)
東大生100人 (110)
ショセキカ (107)
高山宏 (101)
原正彦 (78)
西堂行人 (63)
勝田有子 (62)
四釜裕子 (59)
伊藤智樹 (56)
根井雅弘 (48)
松田妙子 (44)
川口有美子 (43)
朱野帰子 (42)
岡嶋裕史 (37)
岡井崇之 (36)
津田正 (36)
UMATフォーラム (32)
長谷正人 (29)
高原基彰 (22)
河出ブックス (21)
上田宙 (19)
杉原厚吉 (18)
森一郎 (18)
平沢剛 (17)
大串尚代 (15)
福嶋亮大 (15)
長谷川一 (13)
竹内洋 (11)
増井俊之 (10)
管啓次郎 (8)
今泉洋 (8)
練木繁夫 (8)
菊池重雄 (6)
本田由紀 (5)
山本祐ノ介 (5)
平井玄 (4)
金沢創 (4)
紅野謙介 (3)
杉本良夫 (3)
斎藤環 (2)
中島岳志 (2)
茂木健一郎 (2)
大津由紀雄 (2)
阿川尚之 (1)
紀伊國屋書店スタッフ (156)
ピクウィック・クラブ (71)
じんぶんや (40)
ニューヨーク紀伊國屋書店 (11)
紀伊國屋書店ロンドン事務所 (44)
紀伊國屋書店出版部 (26)
書物復権2014 (21)
書物復権2013 (17)
書物復権2012 (16)
書物復権2011 (10)
キノベス!2012 (32)
キノベス!2010 (43)
キノベス!2009 (30)
キノベス!2008 (30)
キノベス!2007 (30)
キノベス!2006 (41)
キノベス!2005 (41)
キノベス!2004 (44)
キノベス!2003 (34)
レビュー合戦2016 (23)
レビュー合戦2020 (9)
検索
月別アーカイブ
リンク
紀伊國屋書店ウェブストア
電子書籍アプリKinoppy
教育と研究の未来
書評空間 :: 紀伊國屋書店 Copyright © Kinokuniya Company Ltd.
個人情報保護方針 | 免責事項 | 著作権について
Powered by Hatena Blog | Design from Innocent Theme
スターをつけました
引用をストックしました
ストック一覧を見る 閉じる
引用するにはまずログインしてください
ログイン 閉じる
引用をストックできませんでした。再度お試しください
閉じる
限定公開記事のため引用できません。
読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる
このサイトは現在プライベート設定になっています。
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
FAQ / お問い合わせ窓口
ドコモ口座を悪用した不正送金についてまとめてみた
piyolog
2020-09-08 05:44:31
家族で古墳Tシャツ
マイル日記
2020-09-10 16:11:59
蟹の半身みたいなWi-Fiルーター ASUS RT-AX3000に買い替えたら自宅Wi-Fiが高速化され…
I AM A DOG
2020-09-10 10:00:13
Leica Qファーストインプレッション ディズニーお散歩写真編
ULTIMOFOTO
2020-09-10 04:26:02
〓 【今週のお題】備えあれば憂いなし 「もしもの備え」をテーマにブログを書いてみましょう
〓 【ブックマーク】はてなブログではてなブックマークを活用!気を付けたい注意点から知っておきたいルールまでを解説
〓 【レシピ】今年の夏はそうめん尽くし! 13種類のアレンジレシピをどうぞ
豚バラ大根美味しく煮えた
あとは野となれ山となれ
2020-09-10 14:10:55
【ライブレポ・セットリスト】sora tob sakana 解散ライブ 『untie』
オトニッチ〓音楽の情報.com〓
2020-09-09 20:26:41
テンの日、魔犬サポ必勝法(たぶん) (DQ10)
くむのなんとなくきまぐれに。 自由奔放な人の日記。
2020-09-10 07:32:54
「ドコモ口座」を利用した不正送金が気になりすぎて自分でまとめてみた
最終防衛ライン3
2020-09-09 16:30:06
「ドコモ口座」+「Web口座振替受付サービス」の悪用 簡単な時系列 「Web口座振替受付サービス」のセキュリティがガ…
二人で絶対に半分つ
まばたきをする体
2020-09-10 13:28:01
肉まんが5個しかない。 昨日行きつけのスーパーで見つけた。このスーパーでは夏の間は肉まんを陳列しないので、秋に…
アジャイルの対義語はウォーターフォールではなく未来予知だと思っている
下林明正のブログ
2020-09-10 07:00:01
「アジャイルの対義語はウォーターフォールではありません」というのはよく聞く話だけど、じゃあ何なのか?というと…
M4とSuper Angulon 21mm f3.4で手賀沼周辺を撮ってきたが・・・
カメラが欲しい、レンズが欲しい、あれもこれも欲しい
2020-08-28 20:30:00
EVILが神宮大会で仕掛けてくるサプライズ
NJPW FUN
2020-08-29 08:00:07
物見岩&八島ヶ原湿原
吉野香織の山日記
2020-08-29 09:51:58
リリア の部屋
Green★Pharmacy
2020-08-29 01:09:56
結構散らかってるね(笑)、 まぁ、オレも人のこと言えないが(^_^;) てか、シルバー(>_<) いい子に育ったのぉ。
【レシピ】鶏むね肉と玉ねぎの焼き肉ダレ炒め
しにゃごはん blog
2020-08-28 06:10:45
「プロゲーマーになろうとした社会不適合者のありがちな話」の増田さんへ
いつか電池がきれるまで
2020-08-28 14:04:20
殺しの接吻
シネマ一刀両断
2020-08-29 06:55:22
誰がトランプに投票したのか? ポピュリズムと社会資本
himaginary’s diary
2020-08-29 00:41:02
というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「 Who Voted for Trump? Populism and Social Capital」で、著…
「父親」と「授乳室」
誰がログ
2020-08-27 17:07:23
下記に挙げられている写真だけではなかなかあれこれ考えるのが難しいところもあるかと思います。 男性単独で授乳室に…
タイトルから想像するよりもしっかりスリラー映画〓『赤い闇 スターリンの冷たい大地…
Commentarius Saevus
2020-08-27 20:55:11
『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』を見てきた。アグニェシュカ・ホランド監督の新作である。 www.youtube.com 主…
最近の冷凍食品うますぎてこわい
kansou
2020-08-28 18:09:12
【8/31まで】63時間のビッグセール Amazonタイムセールを淡々とチェックする【随時更…
山と旅とカメラのブログ。
2020-08-29 09:47:29
M4とSuper Angulon 21mm f3.4で手賀沼周辺を撮ってきたが・・・
カメラが欲しい、レンズが欲しい、あれもこれも欲しい
2020-08-28 20:30:00
20/8/28 仮面ライダー555の感想 二階の排外主義者たち
LWのサイゼリヤ
2020-08-28 18:58:23
リリア の部屋
Green★Pharmacy
2020-08-29 01:09:56
結構散らかってるね(笑)、 まぁ、オレも人のこと言えないが(^_^;) てか、シルバー(>_<) いい子に育ったのぉ。
EVILが神宮大会で仕掛けてくるサプライズ
NJPW FUN
2020-08-29 08:00:07
安倍総理が辞任を発表して僕が考えた事。
超メモ帳(Web式)@復活
2020-08-28 23:30:02
ラジオ
jmiyazaの日記(日々平安録2)
2020-08-29 10:38:58
救急車に乗ってみた
散るろぐ
2020-08-26 18:19:53
コロナのおかげで、自宅待機している新卒の子らには「このまま働かずに給料をもらい続けたい!」と強く思う子がいる…
日記 0829
Imaginantia
2020-08-29 05:17:55
んー。今日はいろいろあったいい日でした。主に現世の活動でした。 端的に言うとアートアクアリウムに行った後、川崎…
2020年に子育てをしている親として『となりのトトロ』についてちょっとだけ
誰がログ
2020-08-25 18:17:56
404 Blog is not found
お探しのページは見つかりませんでした。
はてなブログ トップ
はてなブログ ヘルプ
はてなブログとは
アプリ
テーマ ストア
旬のトピック
グループ
著名人ブログ
はてなブログ アカデミー
今週のお題
機能変更・お知らせ・ヘルプ
はてなブログ開発ブログ
週刊はてなブログ
ヘルプ
障害情報
お問い合わせ窓口
利用規約
プライバシーポリシー
はてなブログの活用事例
はてなブログMedia(企業向けプラン)
クリエイターのためのはてなブログ
NPO支援プログラム
図書館支援プログラム
広告掲載について
関連サービス紹介
はてなブックマーク
はてなフォトライフ
はてなブログ タグ
カラースター
はてなダイアリー
日本語 English
アプリでいつでも、はてなブログ
Copyright (C) 2001-2020 Hatena. All Rights Reserved.
書き残そう、あなたの人生の物語
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031
<< March 2020 >>
(C) 2020 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.
ドメインが無効な状態です。
「 www.akiko-itoyama.com 」のページは、ドメインが無効な状態です。
ウェブサイト管理者の方はこちらから変更・更新を行ってください。
「 www.akiko-itoyama.com 」is Expired or Suspended. The WHOIS is here.
teacup.レンタル掲示板(Lv3-Free)
スマートフォン用の表示で見る
Forbidden
https://matsue.hatenadiary.org/ は非公開に設定されています。
はてなブログ
はてなブログとは
はてなブログPro
アプリ
テーマ ストア
旬のトピック
グループ
著名人ブログ
はてなブログの目指す場所
今週のお題
機能変更・お知らせ・ヘルプ
はてなブログ開発ブログ
週刊はてなブログ
ヘルプ
障害情報
お問い合わせ窓口
はてなブログの活用事例
はてなブログMedia(企業向けプラン)
クリエイターのためのはてなブログ
NPO支援プログラム
図書館支援プログラム
広告掲載について
関連サービス紹介
はてなブックマーク
はてなフォトライフ
はてなキーワード
カラースター
はてなダイアリー
日本語 English
アプリでいつでも、はてなブログ
Copyright (C) 2001-2019 Hatena. All Rights Reserved.
書き残そう、あなたの人生の物語
コメント
トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/ryasuda/20130309
2012-07-09
■[MaxPlanck]新生活スタート近づく
マックスプランクでの仕事も正式にスタートし、引越しの準備などであたふたした感じだ。今のところノースカロライナとフロリダでいったりきたりしている。そして、最近研究所の新しい建物もついにオープンし、いよいよ新しい環境への準備も整ってきた。ガラスを多様した、とっても美しいキャンパスだ。まだラボは工事中だけど、こんなところで仕事ができるかと思うと、すごいわくわくする。
マックスプランクのフロリダキャンパスは、アメリカの研究所であるため、ドイツのマックスプランクと違うところも多い。たとえば、資金集めは、研究所自信がやる必要がある。ドイツにあるマックスプランクのように、ドイツの税金で運営できるわけではない。最初の200億円の資金はフロリダ州とパームビーチ郡の両方から出ているが、これが尽きるまでになんとか継続して研究所を運営するための資金を集める必要がある。ディレクターでもグラントをとってこないといけないし、寄付金を集めるシステムも作らなければならない。今のところ、マックスプランクフロリダファウンデーションという独立の機関が寄付金集めを担当しているが、このシステムが最適なのかもまだわからない。ドイツの本部のほうでは、成功に懐疑的な見方もあるようだが、逆に成功させれば研究所の評価も上がるだろう、と他のキャンパスのディレクターからいわれた。
今のところもう一人のディレクターのデイビッドが主にマネージメントをやっている。予定ではもう一人ディレクターをリクルートし、数年交代でマネージメントを交代することになる。基本的には研究者が運営するところが、大学と違うところで、そのために研究中心の運営ができるものの、経営のプロではないから間違いも生じる。それでも研究費あたりの研究成果はトップクラスらしいので、利点のほうが上回るのだろう。まあ、どうなるかわからないけれど、楽しく研究をするのみだ。
コメント
Ken 2012/07/20 21:20 お久しぶりです。いやー素晴らしい活躍ですね本当に。こんな人もいるんだなぁって見ています。これからも楽しくパワフルに頑張って下さいね。
ryasuda 2012/07/24 04:05 Kenさん、そちらのほうは、いかがですか?こちらはまたラボセットアップからですが、きっと数ヶ月はかかるんだろうなあ。
ziel 2012/10/31 01:08 こんにちは!いきなりすみません。20歳の大学生zielと申します。
ryouheiさんはマックスプランクで働いていらっしゃるのですね、うらやましいです
僕は、マックスプランクで働くことが目標なのですが、ryouheiさんはどのような経緯でマックスプランクで働かれることになったのでしょうか、お教え願えませんか?
トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/ryasuda/20120709
2012-03-18
■[MaxPlanck]マックスプランク研究所のシステム
マックスプランク研究所は、ドイツを中心にヨーロッパに80個ほどある。1つ1つの研究所は比較的小さくて、PIがだいたい10−20人くらい。そのうちディレクターは2−4人くらいで、あとの十数人がグループリーダーとなる。どちらもマックスプランク全体で決定されるので、フロリダのマックスプランクでもインタビューはドイツだったりする。
ディレクターは終身のポジションでグラントがなくても十分に研究できるだけの予算が毎年つく(ドイツでは、ディレクターには認められていないグラントがかなりあるそう)。審査は5年おきにあり、それにより予算が変わっていく。実際オファーの内容は、大学では考えられないような素晴らしいものだったし、このような機会がめぐっくることはそうそうはないだろう。移動は家族にも大きな負担がかかるので迷ったが、最後はアクセプトすることにした。セレクションのプロセスにはなが〜い時間がかかり、コミッティーによる審査をへて最終的にはディレクター全員の投票となる。コミッティーによる審査のさいにはいろいろあったようだが、最終の投票では、ほぼ満場一致で決定になった、と聞いた。審査は、私には見えないので、いったい何がどんな風に行われたかわからないが、声をかけてもらってから1年以上かかっていた。
グループリーダーは5年後に1回更新し、そのあと2年+2年の2回の更新を経て合計9年までいられる。そのかわりR012つ分程度のかなりの研究予算が毎年つく。9年間で成果を出すには十分な予算であるからして、大きな論文を数報書き上げれば、その後グラントをいくつかとり、どこにでもいける、というのが基本的なキャリアプランか。プレッシャーが高いのもたしかだが、研究所からの潤沢な資金を利用して9年間で成功までの道筋をつけてしまうのも1つのプランだろう。大学でもスタートしたラボを軌道に乗せるのは大変なことだ。しかし、大学のテニュアトラックと競合するので、人材確保は簡単ではないかもしれない。今回はMPFIがオファーをだした二人ともポジションをアクセプトする、という快挙で、しかもそのうち一人は日本人PI!
ということで、ジュピターの日本人人口は一挙に増えると思われる。
コメント
kkita 2012/03/20 00:02 益々のご活躍を!ところで、その日本人PIであるTH氏は、僕の大学の同級生(と思う。全然連絡取ってないので自信ない)。もしそうだったら、よろしくお伝え下さい。それから、東大とMPIは学術協定を結んでいて、昨年から5年間毎年合同シンポジウムをやることになってるので、また会えるかもしれませんね。去年は東大でやったので、今年はドイツ。
ryasuda 2012/03/20 11:24 ああ、そういえばTHさんもKkitaさんの同級生といっていました!合同シンポジウムであえたらぜひ飲みましょう!!
T and Aico 2012/03/29 17:44 お久しぶりです。シャンパン用意してお待ちしています!
ryasuda 2012/04/04 05:50 おかげさまで、とっても楽しかったです!
トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/ryasuda/20120318
2012-03-12
■[Carrer]正式発表と、ラボ旅行
マックスプランクフロリダ研究所(MPFI)に、シンポジウムのスピーカーとして参加し、そのさいに私のディレクターとしての就任が正式にアナウンスされた。マックスプランク研究所はドイツの研究所で全部で80個ほどある。ノーベル賞科学者を17人輩出した世界最高の研究機関の1つ。フロリダ、ジュピターにできるMPFIは、アメリカ初のマックスプランク研究所ということになる。ディレクターにはかなりの研究予算が毎年つき、終身のポジション。ということで、これよりいい条件はなかなかないと思われる。H研との間で、かなり悩んだけど、結局ここにおちついた。
MPFIのディレクターは、これでノーベル賞のザックマン、もとDukeのフィッツパトリックと私の3人になり、基本的には合議制で方針を決めることになる。小さい研究所を科学者によって運営するのがマックスプランク研究所の特徴で、世界最高の研究機関にしている1つの理由でもある。アドミンが管理する大学とちがい、研究者が研究所の方向を決めるわけだ。これから新しい仲間と研究をするのは本当に楽しみだ。
今回の旅行では、ラボ全員とその家族をジュピターに招待した。もちろん旅費、宿泊費、食費などはすべて研究所もちである。周辺の状況を知ってもらうために、研究所の人たちと交流の時間、不動産やさんによるツアーなどをいれ、またフリータイムも設けて海辺の美しい町を楽しんでもらうことにした。ラボリトリートの豪華版みたいな感じか。ラボのみんな気に入ってMPFIにきてくれるとよいが。。。ラボを移るのが数々の理由で難しい人もいるが、最大限のサポートをするつもりである。
シンポジウムでは、アナウンスのあとに、スライド入りで前回に書いたFortune cookieの話をして、これが決め手でした、と話したら、大うけだった。今回私をリクルートしてきたフィッツパトリックも、「偶然だと思うだろ?これを仕込むのにMPFIがいくらかけたか知っているか?」などと返していた。
(写真は、MPFIへの直接リンク)
コメント
トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/ryasuda/20120312
2012-01-28
■[Career]これが決めてだったりして。。。
まだ、行き先に迷っていたころ、近くのお気に入りの中華料理屋で、フォーチュン・クッキー(おみくじの入ったクッキー)をもらったので、クッキーをあけてみると。。。(写真)。
”You are heading for a land of sunshine.”
そうか、次の行き先はSunshine state(フロリダのニックネーム)なのか〜。と思ったのだった。結局、結果的にそうなりそうという。。。そういう気がしたのでまだこのおみくじは、とってある。フォーチュン・クッキーにかいてあることなんて、たいていはどうでもいいことなんだけどなあ。結局のところ、人生の分岐点において、そのうちのどういう判断がよかったかなどということは、だれにもわからないわけで、ひいてみる気もなかったおみくじに勝手に判断されてしまったら、も
Not Found
The requested URL /~ccs50140/ was not found on this server.
2017/1/4(水)
年末(時には年始)に『みすず』の『読書アンケート』の原稿を書くのが恒例になっている。その年のあいだに読んだ本(別に新刊でなくてもよい)についてのおおよそ 800 字程度の紹介・感想を書く。それが書店に並ぶ『みすず』の 1, 2 月号に数多くの「文化人」の寄稿とともに掲載されるのだ。
で、今年も書いたわけだが、もっとも書きたい二つの作品について書いたところ、期せずして去年の寄稿の「つづき」的な文章になった。
というわけで、今年のをお読みいただく前に去年のをざっと読んでいただければと思う(去年の 1/27 の日記にも掲載したけど)。800 字程度という縛りのなかで、個人の体験をベースにしたインターネットの変遷論に埋め込んで二つの本を紹介するという無茶な試みでした。
「みすず」読書アンケート
2015 年に読んだ本(新、旧を問わない)から五冊以内について感想を述べよ。
(1) 岸政彦『断片的なものの社会学』(朝日出版社)
(2) おかざき真里『阿・吽 1〜3巻』(小学館)
ぼくにとって90年代初頭のインターネットは「掲示板の時代」だった。個性の強い主催者がそれぞれのスタイルの掲示板を運営し常連の論客が適度に開いた環境で多彩な議論を交わした。ぼく自身も東北大数学科の黒木玄さんの掲示板に出入りし多くを学び多くを語った。今も親交のある評論家・翻訳家(が副業)の山形浩生さんや文筆家・翻訳家のニキリンコさんと出会ったのもこの掲示板だ。
その頃よく見ていた掲示板の一つに面白い奴がいた。社会学の大学院生。短い(多くの場合くだらない)投稿が強い印象を与える。興味をもって彼の個人ページの文章を読んだ。内容はほとんど覚えていないが圧倒的な筆力から受けた驚きは忘れない。こんなすごい文章を書く奴がいるんだ。でも、これを読むのは一部の掲示板の常連だけだろう。天才的な文才の無駄使い・・
(1)は社会学者の岸政彦が聞き取りの現場で出会った断片的な物語を綴った書、「面白い奴」の近著だ。空き時間を紡ぐようにして一気に読んだ。「すぐ目の前に来たときに気付いたのだが、その老人は全裸だった。手に小さな風呂桶を持っていた。」うん。確かに彼の文章だ。小説のなかの本筋とは関係ないが書き込まれていて心に残る挿話だけを読むような快感。「解釈はしない」と宣言しながらも時には普遍化に流れる岸さんを見るのも一興だ。そしてなにより本書が話題の書となり彼の文章が広く読まれていることが素直にうれしい。
(2)は人気漫画家おかざき真里の連載中の作品。最澄と空海の物語である。未完の作品について語るのはフライングだろうが、漫画でこそ可能な表現で重厚な物語が綴られていく様は圧巻。絵も漫画というレベルを超えて美しく力強い。漫画から離れた大人にも自信を持って薦められる作品だ。
2016 年の今、ぼくにとって多くの人とネットで交流する場はツイッターに移っている。ツイッターでのぼくのアイコンは、なんと縁あって真里さんが描いてくれたぼくの似顔絵だ。巨大で流動的な人々の結びつきの中に140 字以内の短い投稿が次々と放流されていく環境には未だ馴染みきれないが、この混沌からどんな文化や出会いが生まれるか楽しみでもある。
さて、こうしてツイッターに話が移ったところで、一年後、今年の寄稿。
「みすず」読書アンケート
2016 年に読んだ本(新、旧を問わない)から五冊以内について感想を述べよ。
(1) 柞刈 湯葉『横浜駅 SF』(カドカワ BOOKS)
(2) 岸 政彦『ビニール傘』(『新潮』2016 年 9 月号)
横浜駅は「完成しない」のではなく「絶え間ない生成と分解を続ける定常状態こそが横浜駅の完成形であり、つまり横浜駅はひとつの生命体である」と何度言ったら
ツイッターは3億人以上が利用するインターネットのサービスだ。日々数億のツイート(百四十字以内のテクスト)が投稿される文字情報の混沌である。
ツイッターで「イスカリオテの湯葉」と名乗る生物学者と知り合った。軽い会話を交わす仲だが本名は知らない。冒頭は一昨年の正月の午後の彼のツイート。そして、十分後のツイートが続く。
西暦30XX年。度重なる工事の末にとうとう自己複製の能力を獲得した横浜駅はやがて本州を覆い尽くしていた。三浦半島でレジスタンス活動を続ける主人公は、謎の老人から託されたディスクを手に西へ向かう。「横浜駅16777216番出口(長野〜岐阜県境付近)へ行け、そこに全ての答えがある」
「『横浜駅SF』が始まった。ぜひ最後まで!」という(ぼくを含む)周囲の声援の中、その日のうちに一連のツイートからなるアドリブの作品が完成。ネット上で爆発的な話題を呼んだ。それから二年弱の後、web小説を経て本格的なSF小説が単行本(1)として刊行された。
大胆なネタを精緻なディテールで補強し商業的にも成功しうる作品を構成した力量は圧巻。凄まじい才能だ。成立経緯を見ていると後になって書かれた部分ほど彼独自のテーマが顔を出すように感じる。この人は三年後くらいまでにものすごい物を書くと予言しておこう。
(2)はやはりツイッター仲間である社会学者の岸政彦による短編小説。昨年のアンケートで彼の『断片的なものの社会学』を取り上げ「小説のなかの本筋とは関係ないが書き込まれていて心に残る挿話だけを読むような快感」と評したが、こんなにも早く彼の小説が読めるとは。大阪の街で暮らす人々の「断片」を絶妙に編み込んだ不思議で寂しい心に残る小説だ。
この岸さんのデビュー作は高く評価され芥川賞候補にもなっている(とツイッターで知った!)が、数多くの物語の断片を蓄えている岸さんの小説世界はこれからもっと広がり深まっていくはずだ。三年後くらいまでには芥川賞受賞作を生み出すと予言しておこう。
去年の読書アンケートについての日記(2016/1/27 の日記)では
ツイッターの混沌の中で出会った人たちの一人、唯一無比の才能をもったきわめて興味深い人物
として湯葉さんに触れ、『横浜駅 SF』にも言及している。まるで今年の読書アンケートを計画していたみたいな感じだが、あの時点では、まさか『横浜駅 SF』が書籍になるとは夢にも思っていなかったから、やっぱり「期せずして」というのは正しいのだ。
『横浜駅 SF』が生まれるところを(「騒いでいる群衆の先頭にいるおっさん」みたいな立場で)リアルタイムで目撃したことは 2015 年 1 月の日記に詳しく書いてある。ちょうど 2 年後の 1 月 4 日にこうして書籍版の感想文を公にするのもなんとも感慨深い(ま、ほんとはもう 4 日じゃないんだけど、いいでしょ)。
岸さんとぼくの関わりについては去年の 1/27 の日記にかなり詳しく書いた。去年、そういうちょっと不思議な関わりのある人を『読書アンケート』で取り上げるのもまた面白いなと思ったのだが、まさか、今年も続けて取り上げることになるとは。
こちらも、全く予期していなかった --- というか、驚きの展開だ。
上の『みすず』の記事は、湯葉さん、岸さん、それぞれについての大胆な予言で終わっている。これは別にウケをねらって書いたわけじゃない。一人の本好きとして彼らの作品と素直に向き合った結果、心の底からそう思っているのだ。たまたま少しの接点のあったお二人の生み出すものをこれからも静かに追いかけていきたいと思う。
人生、なかなか面白いものです。
anatomy for artist
animation
apple
Argentina2006
Art Book
art materials
Artist
book
car
cats
cats art
contemporary art
contemporary art 2
croquis
digital
e.t.c
education
etching
exhibition
favorite model
food
Gun
kishiwada mosa
Kyoto
movie
museum
Nihon University College of Art
oil painting
paleontology
paleontology art
paleontology art 2
paleontology model
photo
PSJ
Seian University
self portrait
shiga
silly talk
skeleton
Solo exhibition
SVP
六甲昆虫館
篠山層群復元画丹波プロジェクト
樹上のキンシコウ、中国陜西省
2014/12/15
石油・ガス産業が直面するメタン問題
2014/12/15
天然ガス施設の貯蔵タンクやパイプは一見何の迫力もないが、赤外線カメラを通すと火災現場のような様相を呈している。もうもうと立ち込めるのは、大気中に放出されるメタンガスだ。
アメリカのバラク・オバマ大統領は二酸化炭素や・・・
有害廃棄物と癌、因果関係は?
2014/12/15
有害廃棄物処理場の近くに住む人の多くが、健康への悪影響を・・・
群れの休息、アフリカライオン
2014/12/15
タンザニアのセレンゲティ国立公園、コピエ(残丘)の上で休・・・
大規模な遺伝学プロジェクトにより、これまでで最も包括的な・・・
プランクトンの渦、パタゴニア沖
2014/12/12
晩春から初夏の気候が、南米アルゼンチン沖の大西洋にカラフ・・・
風が吹き抜ける草原、湿地、峡谷。標高3300メートルに位・・・-赤い火山灰、ズパノフスキー山
「先行デザイン宣言」支持宣言 [13]
ヤバ景(やばい景観) [12]
ラ系 [65]
人孔在地上 [6]
写電話記 [2]
地表系 [120]
地表系ローカル:調布 [11]
悪い景観を守る会に向けて [3]
東京スリバチ学会 [12]
東京ナス化計画 [10]
通勤本 [19]
雑記・備忘録 [121]
緑地環境学実習1 2-3
緑地環境学実習1 0-1
結婚のプロトコル
関東学生ランドスケープデザイン作品展・2008
物語の向こうの「ただ好き」へ。
ドボサミ本のおすすめ
批判的牧歌主義
地には時間を。
偏愛のインフラストラクチュア
デッ記/バックヤード
東京ってどこのこと?
緑地環境学実習1 2-3
└ 不良講師 07/13
関東学生ランドスケープデザイン作品展・2008
└ TAKE 05/16
└ 石川初 05/16
└ TAKE 05/17
└ 石川初 05/17
└ TAKE 05/17
物語の向こうの「ただ好き」へ。
└ yusuke 04/22
└ 石川初 04/23
└ 不良講師 04/29
1月 2月 4月 5月 7月 9月 10月
1月 2月 3月 4月 5月 7月 8月 10月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月 8月 9月 10月 11月 12月
2月 3月 5月 6月 8月 10月 11月 12月
1月 5月 8月 9月
2009年9月17日
・建築系ラジオ『東京を擦る(こする)』補完ページ
これは、建築系ラジオ r4 現代建築を語る・聞く・読む|全体討議 東京論──新しい地形としての東京4を聴取されて、これ音声だけじゃわけわかんない、と思われた方(ほとんどそうでしょうが)のためのサポート記事です。
上記の公開収録で石川が上映したプレゼンテーションの抜粋と、関連サイト/ページへのリンクがあります。画像が多いため、読み込みに時間がかかるかも知れませんが、ご容赦下さい。
続きを読む ”建築系ラジオ『東京を擦る(こする)』補完ページ”
Permalink | Category : ラ系 | Comments [1] | Trackbacks [0]
2009年9月 5日
・ライト・ストラクチュア:糸魚川編
街の通りのバス停。
これはなかなか、格好いい。
Permalink | Category : 写電話記 | Trackbacks [0]
2009年7月 1日
・緑地環境学実習1 2-3
【第2週】明示的、記号的
■レクチャー
前回のまとめ:意味、機能、物体性
・「どのようであるか」ということ:変化しない形態的特徴を、ここでは「物体性」と呼ぶ。
・物体性とはすなわち、既にそこにある「固有性」にほかならない
特に使える概念
・意味→「何であるか」
・形態→「どのようであるか」
・機能→「どのようであるか」がいかに「何であるか」を支えているか
■宿題の発表とコメント
・意図された事物の記号論的な解釈へのヒント
・「座る」行為と外部環境との関係を手がかりに、「意図された事物(広い意味でのデザイン)」や「意図せざる事物」の意味について考える
・座りうる空間/環境
・対象物について、それが「座りうる」と見なされる特徴(要素、様子)は何か」という言い方で記述すること。
・あるものは一瞥で「座る」とわかる。あるものはわかりにくい。
・ひと目でその意味や機能を認識できる「様子」を、「その意味が明示されている」と言おう。
保存用定義:有意識的・自覚的に対象の意味が伝達されること
・たとえばベンチは、座る施設だということを、自他共に了解している(通じるつもりで設置している)
・形態としての明示:「らしさ」にも通じる。期待される機能と様子が一致。「わかりやすい」。
・明示の効用:意味が明示されていることは私たちにどのように作用するか
・本棚を考えよ。すべてを自分だけで把握することは不可能。
・私たちは、周囲の環境に多くの情報を預けて生きている。
・一方で、環境が「意味」で埋まると、それはそれで息苦しい。
・鉄道施設:意味の海。あらゆる「面」を意味あるメッセージで埋めようとするかのような光景。
→駅の場合、物体的特徴と「意味」の乖離が大きすぎる。(伝達する情報が多量で、物体に翻訳できない)
・しかし、駅のホームのベンチはひと目で「座る施設」に見える(ように作られている)
質問:これが「座りうる」に見えるのはなぜか。
■ワーキング
課題:手元にある、採集した「座りうる」事例に対して、「座る」をより強調する操作を提案してください。
■レクチャー
・座りうるように見せる:共感を得るためには、往々にして、広く共有されている「座る」イメージを引き出す必要がある
・「どのようであるか」よりも、「何であるか」という意味が、より明示されている場合を、記号的に明示されていると呼ぼう。
・記号:何らかの意味を示すもの。文字や図形、特定の形態、・・・
・交通標識:記号の典型。
・交通標識が示す物事と、標識の記号には、必然的な関連がない。
・赤色が「止まれ」を指すという意味は、交通ルールを学習した集団にしか通用しない。
記号:
・記号が示す意味と記号との間には、必然的な関連はない。(←重要)
(「何であるか」と「どのようであるか」の関係を思い出そう)
・記号は、それを認知する集団内でしか通用しない。
→限定された集団内のルールである
・より広く通用する記号にするほど、デザインは没個性的になってゆく
→世界中どこでもひと目でわかる意味・・
・一般的に、記号性を強める(認知を『やさしく』する)ほど、固有性は失われる傾向がある。(ありきたりになる)
・共有されていない記号:はずすと意味不明なグラフィックになる。
・しかし一方で、記号はルールである。あくまでそのルールが通じる集団を前提とする。
・「ルール」は自動的に、そのルールが通用するフィールドを想定する。つまり、ルールはそのルールの範囲(社会)を規定する。
質問:「立ち入り禁止」を、記号的でなく実現するには、どのような物体的様態があるか?
・思わず座ることで「ベンチ性」が発見される:転用の余地があった物体
・記号的なベンチは、作る側によって、あらかじめ「意味」が限定されている。
・より記号的であることには良し悪しがある。
・使う側の心理的負担を軽減する一方で、使い方を限定し、関与の可能性を狭める。
・デザイナーはしばしば、「押し付けがましくない、でもわかりやすい」という落としどころを探る。
・記号性の強い形態は、それがあるということによって、その環境に意味が生まれることがある。
・非・記号的な明示が可能なこともある。(アフォーダンス論)
記号的なデザインが施された施設への、解析/接近のコツ:
・記号の意味を解析する(記号が示すもの、またその記号が用いられるという行為が示すメタ記号性)
・その記号が共有される集団を想定する
・物体的形態へ置き換え可能かという検証
■次週までの宿題の出題
これまでの用語による概念の応用編として、街の「境界」に注目する。
課題:付近で、明示された境界を構成する要素を採集し、その境界で意図されている選択と排除の対象を想定し、その機能を維持したまま、形態をよりフレンドリーにする操作を提案してください。
・A4たて使いのフォーマット。
・現況は写真を貼ってもよいが、提案は内容を説明できるスケッチを示すこと。
・説明のテキストを併記する。
→選択と排除の対象。抽出した機能。提案する操作の具体的内容。
■補遺
参考文献:
ちょっと待ってくれ。
【第3週】セキュリティ:境界と排除
■野暮な注意
・デザインの美しさを評価していない。図は、それはまあ上手なほうが心は動かされはするが、それはあくまでも、内容の説明を明確にするための媒体である。
・オリジナリティ(たかだかクラスの中での他の人との違い)を評価していない。誰かと同じ対象でも全く構わないし、うまく言えている説明や描き方は素早く真似をすべき。
・明晰に、論理的な説明ができること。冴えたアイデアだけでは評価しない。
・疑問は共有しよう。時間内に質問してくれると有難い。
■レクチャー
・境界:街の風景をつくる最も大きな要因のひとつ。
・地図:線と面で描かれている。特に線である。面の表現も、輪郭を線で描くことで表している。
・地理的に表現された社会のルールが記載されているのが地図。
・地図上で最も重要な要素として記載されているのは「境界」である。地図の大部分は、土地の「利用/所有区分」が描かれている。
問い:地図には何が描かれているか。それはどのように(何をもって)描かれているか
・地図:平面に配置表現された、社会のルールが記載された図。
・運用上、地図に記されたような、「取り決め」や「ルール」を可視化し、物体的に作用するものにしておくことが有効である。
・こうした、制度や概念を、実空間のモノで作り直すことを「施設化」と言おう。
施設化された境界に課された機能:
・「選択」と「排除」の行使。
・これらをここでは「セキュリティ」と呼ぼう。
問い:写真による事例。何に対して、どのようなセキュリティが作動しているか?
・物体的?何に対してどのように作用するか?
・記号的?誰にどのように何を発信するか?
■宿題の発表とコメント
・発表者の名前
・どこで発見した物件か
・どのような境界が明示されているか
・その境界で実行される選択と排除
ところで、これはモニタリングポストやリアルタイム線量測定システムの横に立っている場合の話で、実のところモニタリングポストの横にずっと立っている人などいない。一日の生活といっても、家の中にいたり道路を歩いたり外で作業をしたりビルの中で仕事をしたりといろいろな場所にいるのだから、その場所その場所の放射線を受ける。積算線量計を身につけて測定できる本当の被曝量は、そういうさまざまな場所で受けた放射線による被曝を集計したものだ。だから、モニタリングポストの数字に時間を掛けても本当の被曝量にはならない。現在のやりかたでは、モニタリングポストの横に1日8時間滞在していて、残りの16時間は外よりも少し放射線の弱い家の中にいるものとして、1日の被曝量を計算している。そういう人にとっては本当に被曝量に近いだろうけど、そうでない生活パターンの人にとっては被曝量はずいぶんと違ってしまう
空間線量から被曝量を見積もるときの最大の問題がここで、中西準子さんは空間線量から出した被曝量は、(たいていの人にとって、という意味だと思うけれども)本当の被曝量の2倍以上大きいはずだと言っておられるし、前に紹介したテレビユー福島社員の例では3から4倍くらい大きく出ているようだ。本当の被曝量が知りたければ、やはりできるだけ実際の生活に即した測定をしたほうがいいわけだ。
学校は放射線をよく遮蔽するので、学校の中に長くいる子どもの被曝量は少ないと言われている。もちろん空間線量が自然放射線量に近づくに連れてこの差は小さくなっていく。自然放射線程度の放射線量では、室内のほうが放射線が強いということもありうる(建材から出る)
長くいる場所の放射線をサーベイメーターで測って、ここに何時間いるから何μSv、ここに何時間いるから何μSvと実際の生活パターンに応じて空間線量を足していけば、現実の被曝量に近い数字が計算できるはずだ。ただし、サーベイメーターなので、本当の被曝量よりも何割か大きな数字になるに違いない。この機会に、自分の生活パターンはどういうものなのか考えてみるのもいいと思う
アクセスが許可されておりません。
You don’t have permission to access the requested page.
AFFRIT Portal
農林水産研究情報総合センター/Agriculture, Forestry and Fisheries Research Information Technology Center
14/09/2012
そうだ、フィレンツェへ行こう、と思ったので行ってくる。またね。
Tweet
«twitterアカウント削除のお知らせ
2012.9.14
septembre 2012
おしらせ
このブログは近々なくなりますので
http://tanji.jp
または
http://tanji.jp/blog
にブックマークの変更をお願いします。
お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします。
丹地陽子
20100414 | MEMO
安藤日記(andoh.orgへ移動します)
[ RSS feed ][ ATOM feed ]
[ Ajax blog ][ Google blog]