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2025年 02月
遂に見つけた、半世紀前の試験問題の出典
ユーレカ! 遂に見つけたぞ、永年ずっと捜し求めてきた文章の出典がようやく判明した。しみじみ嬉しさを噛みしめている。
事の発端は遠い昔――今から六十年近く前まで遡る。小生が浦和市立岸中学校の三年生だった1967年に、浦和市一斉テストの国語の読解問題として与えられた文章である。以下にまずその全文を掲出しよう。
鉄路はそこから急角度に右折して、南信と北信とを分かつ筑摩【ちくま】山地の登りにかかった。そとはまだいくらか明るいが車内にポッと電燈がついた。やがて美しく細長い山間の麻績【おみ】盆地。
しだいに空席の多くなってゆく車内で、私は自分と斜めにむかいあってすわっているひとりの若い娘にそれとない注意を向けていた。年のころならようやく二十才ぐらいであろうか、薄色の夏服を着て、つつましくそろえたひざの上にハンドバッグを載せ、松本から乗ると間もなく取り出した小さい本を今もずっと読みつづけている。見たところ地方事務所か類似の役所のようなところへつとめている娘らしいが、その誠実で怜悧【れいり】そうな風貌【ふうぼう】が、特にたそがれのひとり旅の客である私には好ましいものに思われた。
彼女が私の注意をひいたのは、しかしその存在のためばかりではなく、一つには熱心に読まれている書物のためでもあった。それは小型の文庫本で、何かのはずみに表紙の文字が見えた時、私はそれが豊島与志雄氏の訳になる『ジャン・クリストフ』の中の一冊であることを知ったのだった。
ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』。今朝【けさ】も私は高原の森の木かげ、しだ【傍点】の茂った泉のほとりで、その最終巻「新しき日」の数ページを読んだのだった。朝の心の清めとして、初まる一日の祝福として・・・・・・
今、私は同じその本をじっと読みふけっているひとりの若い娘を、たがいに見知らぬ道連れとして向かい合った席に持っている。何かことばをかけてみたい衝動をおさえ切れなかったとしてもしかたがないであろう。それで汽車が麻績【おみ】をすぎてあたりがふたりだけになった時、私はとうとう思い切って、
「ジャン・クリストフをお読みのようでしたが面白いですか。」と、きいてしまった。娘はちょっと驚いたようすだったが、すぐ静かに、「はい。好きでございます。」と信州の若い女性によく見られるはっきりとした返事
『MANGAARCHITECURE 建築家の不在』
25.2.1 水声社「コメット通信」 「2000年代マンガ論の集大成」掲載
NFLプレイオフ観戦と肩痛ですっかりご無沙汰
2025年1月31日 | コメント(0)
1月前半は調子よく更新していたのに、また半月ご無沙汰してしまいました。
夜はNFLのプレイオフの試合を観るのに忙しく、後半は肩痛などでMacに向かうのがおっくうになっておりました。間が開くのはたいていあっちこっち痛くてやるき低下の場合が多い昨今です。
NFLのプレイオフは、ちょこちょこと早廻ししつつ全部視聴。NFL Game Passありがたし。
2025-01-31
noteに過去原稿
テキストデータが失われても印刷したものが残っていれば、スマホのOCRを使って容易に文字データ化できると最近になってようやく知った。で、過去原稿を続々とnoteにアップしている。
最近公開したのは以下のもの(カッコ内は初出年)
京極的字面とリズム ――京極夏彦『巷説百物語』(1999年)
世界の断片化と光の明滅――瀬名秀明『ブレイン・ヴァレー』(1998年)
オウム系カルトの臨界点 --竹本健治『闇に用いる力学 赤気篇』(1997年)
すれ違いと生まれかわりの迷宮――貫井徳郎(2000年)
『多重人格探偵サイコ』と14歳の共闘-- 内面の崩壊をめぐる大塚英志論(1998年)
バーコードが見せる悲痛な夢――大塚英志『多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』(2000年)
二〇〇五年の「風来坊」――『細野晴臣インタビュー THE ENDLESS TALKING』を読む(2005年)
テクノの悲喜劇(2003年)
ヘタウマを擬態したYMO――サブカル雑誌上での“浮気なぼくら”(2003年)
こちらからどうぞ(https://note.com/endingendless)
最近の自分の仕事
-〈アフタートーク 著者×担当編集者〉第19回『不夜島(ナイトランド)』荻堂顕(作家)×古舘遥(祥伝社)の聞き手・構成 → 「ジャーロ」No.98
ジャーロ No. 98
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ジャーロ dash No. 98【無料版】
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ending 2025-01-31 20:24 読者になる
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異次元緩和と財政規律:不思議な「現代財政理論」
中里透 マクロ経済学・財政運営
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JR三鷹駅の有隣堂 アトレヴィ三鷹店が閉店に
2025/01/24(金) 21:14:50 |
新刊書店
JR三鷹駅利用の本好きには残念な知らせです。
JR三鷹駅の駅ビル、アトレヴィ三鷹内にある書店、有隣堂アトレヴィ三鷹店が2/24で閉店とのことです。同店の公式X(ツイッター)と公式サイト上で公表されています。
【“JR三鷹駅の有隣堂 アトレヴィ三鷹店が閉店に”の続きを読む】
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JR三鷹駅の有隣堂 アトレヴィ三鷹店が閉店に (01/24)
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「世界に向けた言葉」
2023年6月12日
posted by 藤谷 治
最終信(藤谷治から仲俣暁生へ)
仲俣暁生様
仲俣さんの手紙を受け取って、僕はこの三十通以上ある往復書簡のところどころを拾い読みしてみました。
この数年間に私たちに起こった最大の「事件」は、いうまでもなく我々自身の老いですが、歳をとった人間になじみ深い、あの「数年前など、ついこのあいだ」という感覚が、この手紙のやり取りに感じられなかったのは、興味深いことでした。2018年は充分に遠い昔の出来事で、当時の自分を懐かしくすら感じました。
環境の変化ということもあるでしょう。この期間に私たちは教師になりましたし、肉親との別れも経験しました。そういう話は、この書簡のやり取りの中ではほとんど語られることはありませんでしたが、私たちの言葉の背後に、そういった変化が裏打ちされていたのを、今読み返すと感じます。
しかしそれだけがこの書簡の始まりを「昔」のように感じる理由では、無論ありません。
仲俣さんが書いておられる通り、数年前と今との間には、「長期間にわたる世界規模のパンデミック」ばかりでなく、ヨーロッパでの戦争があります。私たちはまさに「世界戦争の鳥羽口に立って」いる。五月の広島サミットが、僕には連合軍の団結式のように見えました。
これもまた仲俣さんがどこかで書いていましたが、今年亡くなった大江健三郎が晩年まで語っていた「核の恐怖」を、僕は時代遅れの取り越し苦労のように思っていたものでしたが、今やそれは(いくらなんでも、そこまで……)と思いつつ、しかし二年前までの空想ではなくなって、それこそヒロシマでサミットが行われることの国際世論的な効果が見込まれる程度には、恐怖しなければならない事態に至っています。
自分の生きている今現在を、歴史的な転換点だと思うことには慎重な僕ですが、事態がこうまで動いてしまえば、何かが始まっていると認めるほかありません。もう以前の世界には戻れないところまで、物事は進み始めていると思います。
ツヴァイクのそれとは違う形で、私たちは知らないうちに「昨日の世界」を綴っていたのかもしれません。今ここにあるのも「昨日の世界」なのかもしれません。現在の僕はこれまでになく――1995年よりも、2011年よりも、2020年よりも――世界に対して恐怖を感じています。
ところがどういうわけか、僕は文学
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2022.03.05(土)
03月5日(土)昨日の注目ニュース100+α。昨日は「Redmi・、社長・ホンダ・原発」に関するニュースが多かったようです↑BTW
昨日は「Redmi・、社長・ホンダ・原発」に関するニュースが多かったようです。昨日の注目ニュース100+α
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Redmi/マクドナルド/モード/メディア/、社長/スマートウォッチ/ホンダ/役立/マイク/要請/Note/追加/販売/原発/年間/MSI/コメント/オフィス/エネルギー/笑顔/
■■■昨日注目された記事100+α■■■
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第102回&103回 西荻ブックマーク・連続企画のお知らせ 第102回 西荻ブックマーク:《2019年・古本屋を語りつくそう!》 第103回 西荻ブックマーク:《ぼくたちの大好きだった和田誠さん》
【第102回&103回 西荻ブックマーク・連続企画のお知らせ】
ごぶさたしておりました。西荻窪での本にまつわるトークイベントを
この12月、おなじみのビリヤード山崎2階で開催いたします。
しかも1日2回のダブルヘッダー! 両回ともご参加の場合、
割引サービスもございますので、ふるってご参加ください。
☆☆【まとめておトク!】 第102回と103回、両方お申込なら⇒2500円が2000円となります。
〓ご予約につきましてはこちらのメールフォームをご利用ください。
電話または店頭でのご予約もできます。
※第102回、第103回両方参加希望の方は、記入フォームの「■参加希望イベント」に「102,103」とご記入ください。
第102回 西荻ブックマーク:《2019年・古本屋を語りつくそう!》
出演 :〓 岡崎武志×小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)
日時:2019年12月8日(日曜日)
開場:16時30分
開演:17時
会場:ビリヤード山崎 2階(杉並区西荻北3-19-6、西荻窪駅北口徒歩1分)
料金:1,000円 (要ご予約)
定員:40名
イベントご案内 :〓お待たせいたしました! 久方ぶりの西荻ブックマーク102回目は、
岡崎×古ツア・コンビ 恒例のイベントです。九州古本屋紀行や栃木の吉本書店来訪など、
2人の珍道中を画像と共に振り返り、今年も古本屋を語りつくします。
☆☆【まとめておトク!】 第102回と103回、両方お申込なら⇒2500円が2000円となります。
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第103回 西荻ブックマーク:《ぼくたちの大好きだった和田誠さん》
出演 :〓 土井章史〓(トムズボックス)×野崎雅彦(ロスパペロテス)×岡崎武志(司会)
日時:2019年12月8日(日曜日)
開場:18 時45
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