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2024-10-28
コンヴィチュニーの「影のない女」~想像力に対する絶望は死に至る病だと思うよ~
舞台雑感 観劇 音楽雑感
さて、今日は私の周りで私のお友達がみんな怒っている二期会オペラ公演、コンヴィチュニーの「影のない女」の感想を書こうと思いますけど、ただでさえブーイングとブラボーが乱れ飛ぶ公演の感想ですし、そもそもオリジナルの「影のない女」をちゃんと見たことのない人間ですので、あんまり「影のない女」の話には触れないで、オペラの読み替え演出についての自分なりの印象とか感想を書き綴ってみたいと思います。
オペラの読み替え演出、というのは最近ではすっかり当たり前になっていると思うんですけど、色んな意図があると思っていて、よくあるのが舞台を近現代に置き換える演出ですよね。それにも二種類ある気がしていて、一つは、より聴衆の「身近」な時代に設定を置き換えることで、原作オペラのもつ普遍的なテーマが時代を超えたものであることを意識させるもの、もう一つは、現代の我々自身が直面している課題や問題と、オペラが提示している普遍的なテーマを重ね合わせて、社会問題に対する一つの意見表明を行うもの。
自分が合唱団員とか助演で舞台に参加したことのある伊藤明子先生の演出では、この時代設定変更、という舞台をいくつか経験させていただきました。「コシ・ファン・トゥッテ」を1960年代のアナーキーな時代に設定したり、「カルメン」をバルセロナ五輪直前で政情不安のスペインに設定したり。いつの時代も男と女って変わらないんだなぁ、なんて思いを強くすることで、作品の普遍的な魅力を感じることもできるし、19世紀の舞台をそのまま再現するよりも予算的にも無理がないという現実的な問題もクリアできる。やりようによっては、そこに演出家の現代に対する視点や問題意識を提示することもできる。どこかのオペラカンパニーが「カルメン」を女子高の教師と生徒の色恋沙汰に設定した、なんて話を聞いたことがあって、極端だけど面白い時代設定変更だよね。でも成り立ってしまうんだから「カルメン」ってホントにどこにでもどの時代にも生きてるんだよなぁ。
その一つの挑戦的な例としてかなり衝撃的に受け止めたのは、2004年に宮本亜門さんが演出した二期会公演「ドン・ジョバンニ」でした。細かい感想をこのブログにも書いたのですが、911テロ後のNYを舞台として、ア
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