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2024-09-27
中小企業が食い物にされるのって多分こんな感じだと思うよ。
サラリーマン終活 日記 給食営業マン 人生
僕は食品会社(中小)の営業部長。僕が勤めている会社は、メイン事業は業務用食材の製造販売で、他に給食事業や各代理店事業を行っている。現在、給食事業以外は堅調である。なぜ、給食事業が不振を極めているのか。「食材の高騰や労務費の上昇で収益が悪化しているからかしら?」と外野から眺めていたけれども、違った。事業計画を愚直に遂行していることが原因だった。で、誰がそんな計画を立てているのか、その背景を知って軽く絶望したというのが今回の話。
数年前まで給食事業は堅調だった。収益も、ここ数か月の急激な食材高騰がどかーん!と直撃するまではまあまあ。先述のとおり、給食事業はサブ事業であり、積極的に拡大しない無理のない方針が功を奏していた。給食事業は労働力集約型である。人がいてナンボの仕事だ。ここ数年の人材確保の困難をウチの給食事業は、積極的でない方針でかわしていた(人を必要としなかった)。方針が変わったのは数年前。某金融機関からの出向を経て、取締役になった会社上層部の一部が、任された給食事業部を拡大しようと画策したのだ。給食事業はリスクが少ない事業だ。事業を展開する場所や機器、什器備品、光熱水費等の負担がなく、一定数の顧客(売上)が約束されているからだ。赤字になりにくいのだ。無理な受注をのぞけば、想定労務費の超過や、食材費の過剰な投下といった事態にならないかぎりマイナスにならない。
そのため食品事業や給食事業の経験がない会社上層部であっても、当面はボロが出ず、成果を出せた。成功に調子に乗ったのか、自分たちを令和の松下幸之助と勘違いしたのか知らないけれど、彼らは給食事業の拡大を計画した。成功はバカの栄養である。で、現在当該給食事業は不調に陥っている。売上と事業規模は拡大しているのに。なぜか。僕は給食事業を任されている会社上層部の無知と経験不足が理由だと見ていたが、もっと深刻だった。給食事業を任された会社上層部は、事業拡大のため、いくつかの金融機関から融資を受けた。ところが素人の彼らは予定通りの成果を出せなかった。給食事業の経験不足もあるが、僕がみたところ、給食なんて楽勝という驕りがあった。ナメていたのだ。
現在の給食事業の不調はこの状態が続いているからではない。会社上層部は動いた。遭難したら動かずに体力を温存するものだが、彼は動いた。なぜか。保身のために。彼らはコンサルを招いてこの先6年の事業計画を立てた。僕は、概要を知らされていたが詳細は知らなかった。計画をざっくり説明すると、事業圏と対象とする顧客を拡大して毎年売上アップを狙うという平凡なもので、誰でも作れるような代物。当初は計画通りに開発が進み売上は増えていった。ところが給食事業の経験のない会社上層部とコンサルが作った計画には穴があった。先ほど述べたとおり、給食事業は人がいてなんぼの労働力集約型である。新しい契約を取ったら、商品を納品すればいいという仕事ではない。新しい契約にもとづいて、給食事業所(社員食堂や老人ホームや病院)の規模等に相応の人数を配置しなければならない。教育も必要だ。
つまり事業拡大するうえで、人材の確保は必要不可欠。だが、彼らの立てた事業計画にはそこが完全に抜けていた。たとえば売上を倍にする計画において相応の労務費を計上していたが、実際の人の確保する時間や手間が完全に抜け落ちていた。その結果、毎月新規開業をしているが人材が追いつかないという事態になり、それを埋めるために他事業からのヘルプで埋めているという状況になってしまい、メイン事業にも影響が出てきている。
会社上層部とコンサルによって爆誕した地獄の6か年計画を破棄すればいい。そんな単純な話ではなかった。給食事業部は会社上層部が任されて事業拡大を画策した当初、いくつかの金融機関から融資を受けた。事業拡大が行き詰まったとき、融資を受ける金融機関を一本化した。新たな金融機関からカネを借りて、それまで融資されていた額を全額返済したのだ。借金の圧縮、「おまとめローン」である。その際の条件は、新金融機関が紹介するコンサルを入れて、数か年にわたる事業計画にもとづいて事業を拡大することだった。当該コンサルはこの時点から参戦。そして計画は絶対死守。キナくさいのが、会社上層部とコンサルが、新たに融資してくれることになった金融機関のOBであること(コンサルについて調べていてわかったのだ)。まさか裏で何かやっていないよねー(棒)。
いずれにせよ、地獄の6か年計画を続けているかぎり売上は伸びても事業は壊滅するので何とかしなければならないというのが今の状況。で、「なんとかしなければならない」をやらされるハメになったのが、20年以上給食業界にはまっている僕というわけ。融資されている事実があるためその返済のために売上アップを継続しつつ、労働力集約型事業として人材確保案を練りつつ、今回の事態を起こした会社上層部とコンサルに対して「あなたたちが銀行の手先であれこれやっているのはわかっているけど責任は取ってもらいますからね」と優しく脅して金融機関との折衝をさせつつ、本来の仕事である業務用食材の新規開発営業をやっている。仕事の8割がアホたちの尻ぬぐい。きっつー。
先代ボスが、以前、経営が傾いたときに安易に金融機関から出向を受け入れたのが元凶。金融機関からは仕事のできない定年直前の役立たずが定期的に送られてくるうえ、金を支払い続けなければならないのだから、マジで地獄である。なんで金を払って年寄りの面倒をみなきゃいけないんだ。介護かよ。そして地獄の6年計画はまだ1年目。きっつー。(所要時間32分)
Delete_All 2024-09-27 02:30
最終更新: 2024-09-27 02:30
中小企業が食い物にされるのって多分こんな感じだと思うよ。
2024-09-24
「全国アホ・バカ分布考」の松本修
「探偵!ナイトスクープ」という番組を私が知ったのは、カナダ留学中に立命館の学生らから教えられてのことで、92年の帰国後はほどなく東京でも放送が始まったので観ていて、93年にプロデューサーの松本修の『全国アホ・バカ分布考』が出たのをすぐ買って読んで面白かった。中で、沖縄では「アホ・バカ」を「ふりむん」というというところで「気が触れている=ふれもん」の意味ではないかという指摘に、松本が悩むところがある。つまり差別的な話になってしまうと悩み、そうではないと分かってほっとする、という話で、私は、テレビの人というのはそういうところにこだわるのかなあ、と妙なところに感心した。
それから30年ほどたって、その松本が『全国マン・チン分布考』を出したのを、ちょっと図書館で借りてきたが、あまり面白くなさそうなので読まなかったが、その最初のほうで、「ナイトスクープ」の放送作家の百田尚樹を「天才」と称揚しているのを見て、前の「ふりむん」の時の悩み方と、なんだか別の人みたいだな、と感じたりしたものである。
jun-jun1965 2024-09-24 23:20 読者になる
「全国アホ・バカ分布考」の松本修
Poems for the Millennium シリーズ
Blueskyのユーザー数が1000万人超
学術デジタルライブラリー・サーヴィス「Perlego」
節電をしつつ気持ちよく涼める手段として流行ってもいい
水風呂のすゝめ
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ウグイスのことをよく知ることになった、というより、いやおうなく知ることになったのは、鳥のうるさい地域に引っ越してきてからのこと。まず、鳥のうるさい地域とはどこかというと、多摩ニュータウンである。それまで暮らしていた東中野や調布、武蔵小杉と比べて鳥がうるさいのは当然としても、わたしの育った大阪の端、四條畷と比べてもうるさい。四條畷は読み方がよくわからないことは言わずもがなであるが、店が少なくて電車の本数も少なく、塾などで大阪市内のクラスメイトに引け目を感じたりもしていたものだが、そんな四條畷よりも多摩ニュータウンは緑が多くて鳥がうるさいことは意外だった。鳥がうるさいわりに駅は4つ(路線の違うものを入れてよいなら7つ!)もあるし、丸善も大判焼のしゃるむもあって、もう10年近く暮らしているのに今も意外性に驚きつづけている。
引っ越してきたばかりのときは朝は7時ごろ起きていたのだが、最近は加齢に伴って起床時間が前倒しになって、5時ごろ、ちょうど鳥が鳴きはじめるタイミングで早起きするようになってから、鳥の鳴き声には結構なボリュームがあると感じるようになった。ウグイスは春に鳴いているのだが、毎朝鳴き続け、いつのまにか夏になって、それでも鳴いている。春が来たことは存じあげているので人間としてはもう鳴かなくてもよいが、いったいいつまで鳴くつもりなのかと思っていたのだが、ある日、悲しい情報を目にした。ウグイスはパートナー探しのために鳴く、つまり、夏になるまで鳴いているということはパートナーが見つかっていないのだ……という趣旨の話だった。その話を読んで「ホーホケキョ」が、かわいらしい音楽から、「誰かぼくと交尾しませんか?」というモテない鳥からの生々しいメッセージに聞こえるようになった。わたしは毎朝、「誰かぼくと交尾しませんか?」の声で目を覚ましていて、まさに寝覚めが悪い。そもそも、どんなにモテなくても「誰か」などと言って振り向く雌はいないんやで……ウグイスがそう言っているわけではないと思うけれど。
それにしても、わたしの家から聞こえてくるホーホケキョの音自体は、少なくとも人間の感覚で聞くと、音楽的であり、鑑賞に値する。そのウグイスはモテないわけないんじゃないのと思って念のために検索してみると、ウグイスは一夫多妻制で、繁殖期は交尾する相手を探し続け、また、縄張りを知らせるために鳴くこともあるらしい。つまり、「誰かぼくと交尾しませんか?」だけでなく、「ええ男がここにおるで~!」「これ以上近づいたら排除する!」の合計三種類の意味があるということである。「誰かぼくと交尾しませんか?」の悲壮なイメージは薄まったものの、本能むき出しの鳴き声でわたしが朝起こされていることに変わりはない。いままでウグイスはかわいい鳥だと思っていたのに結構なイメージダウンである。夫の定年退職後、一日中家にいる夫に我慢できなくなった妻の話をよく見かけて、それに似ているのかもしれないし似ていないのかもしれないが、音そのものはともかく、精神的にやかましいと思って毎朝目覚めている。飼っている犬や猫の鳴き声から真意を把握しようとするのは大切なことだと思うが、飼ってもいない鳥が発するメッセージを人間が受け取ってもあまり意味はなかった。動物の鳴き声はすてきなBGMとして聞くもので、無用な詮索はすべきではないのかもしれないと思ったのだった。
とはいえ、人間も一皮むけば同じようなことで、都度縄張りを主張する必要がないように家にはドアがついていて鍵がされている。人間がマッチングする場合も、単にアプリを使ったり、友人の紹介というシステムがあるというだけである。これらの仕組みを使わないのであれば、道端や職場でホーホケキョ級の会話をしなければならなかったはずである。いっぽう、ウグイスも自分の縄張りが囲われていたらホーホケキョなどと鳴かないだろうし、マッチングアプリがあれば、少なくともアプリに登録するときに渾身のホーホケキョを一度吹きこめばよいだけである。アプリがあってもウグイスの雌は鳴き声を頼りにパートナー選びをするのかはわからないが……。
もし自分がウグイスだったら、いまわたしを起こしているウグイスよりもうまく鳴けないと思っている。おそらく楽器がうまい人や、身体能力の高い人がウグイスになったらうまく鳴けるのだろう。わたしがウグイスなら、まったく出会いもなく、毛だらけで食べるところが少ない毛虫を食べて暮らすだけだったのかもしれない。
明日からは、ホーホケキョで起こされながら、自分はホーホケキョと鳴かなくてもよいのだ、と、人間に生まれた喜びを噛みしめていこうと思ったのだった。
kokorosha 2024-07-06 19:29
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〈表現〉と〈表象〉(Mrs. GREEN APPLE「コロンブス」MV 問題 その2)
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・コルク栓―ブショネはもはや最大の問題ではない?(2024年4月)
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