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表現規制の歴史 (7)
2025年03月 (1)
2025.03.23 (まとめ)第2次トランプ政権(2025年~)による学術・研究・知的自由への影響(2025年3月まで)
表現規制の歴史
学術研究への影響
主要な出来事(時系列):
2025年1月下旬 – トランプ大統領就任直後、連邦政府機関に対し「無駄の削減」を求める大統領令(2月11日付)を発令。これを受け、国立衛生研究所(NIH)は2025年1月に助成金審査会議の開催を一時停止し、新規研究助成の決定が滞る事態となった。大学側は研究資金の流れが「細る」のを感じ始め、博士課程学生の受け入れ抑制やプロジェクト縮小を検討し始めた。
2025年2月~3月 – 連邦研究予算の大幅削減計画が表面化。とりわけNIH予算の削減は大学研究に直接影響し、デューク大学では2024年1~2月に166件だったNIH助成金・契約の採択通知が、2025年同時期には64件に激減したと報告された。3月時点で、NIHから年間5億8千万ドルの研究費を得てきた同大学は、予算削減の差し止めを求める訴訟によって削減が一時凍結されたものの、既に採用凍結や研究計画縮小、資金喪失に備えた緊急計画の策定を余儀なくされている。多くの大学が同様の危機対応に追われた。
2025年3月11日 – 米国立科学財団(NSF)による学部生向け研究プログラム(REU)の中止が相次ぐ。NSF予算の不透明さから「少なくとも12のREUサイトがこの夏の計画を中止した」と報じられ、長年にわたり若手育成の要だった夏季研究プログラムが打撃を受けた (Trump’s cuts threaten key NSF undergrad research program)。これは大学院進学や将来の研究者キャリアへの悪影響が懸念される出来事である。
2025年3月中旬 – 連邦議会は9月末までの予算を現行水準で維持する「継続予算決議」を可決したが、軍事費に60億ドル上乗せする一方、民生プログラムを130億ドル削減する内容となった。このため、NIHの一部長期プロジェクト(BRAINイニシアチブやAll of Usゲノム医学など)は特別基金の枯渇により2025年度予算が合計2億8千万ドル減少し、国防総省の医学研究プログラムも57%(約8億5千万ドル)の大幅減となった。研究現場では資金不足によるプロジェクト縮小・スタッフ解雇の懸念が急速に高まった。
2025年3月下旬 – 研究環境の政治化も進行。連邦政府は「多様性・公平性・インクルージョン(DEI)」関連の取組を排除する方針を打ち出し、NIHの多様性奨学金プログラムも停止された。例えば、ある黒人の博士課程学生は当初NIHの多様性奨励プログラムへの応募を予定していたが、トランプ政権が連邦政府からDEI関連イニシアチブを一掃し始めたため、急遽DEIに関係ない別の助成金を探さざるを得なくなった。研究費配分が政治的理念で左右され、研究テーマの選択にも自己検閲が生じる懸念が高まっている。
国際共同研究への障壁の顕在化(2025年1~3月) – トランプ政権は第1期で導入した入国制限(通称「渡航禁止令」)を大幅拡大する構想を示した。3月17日の報道によれば、対象国は7か国から最大41か国へ拡大される可能性があり、うちエリトリアやミャンマーなど5か国は学生ビザの発給停止を含む部分的渡航禁止の対象に検討されている。また1月20日付の大統領令では「外国人に対する入国審査の強化」が指示され、研究者・留学生に対する審査が厳格化された。2月初旬には一部の外国人研究者が入国審査で長時間拘束される事例も報告され、国際会議や共同研究への参加に支障が出始めた。3月までに大学主導の国際研究プロジェクトの延期・中止が相次ぎ、海外の共同研究者との往来が滞る傾向が強まっている。
政策変更・削減措置の一覧(学術研究分野):
日付 政策・措置 内容・規模(削減額等) 影響対象・分野 出典
2025年1月 NIH助成金審査の一時停止 研究助成金の新規審査を停止。研究費配分が事実上凍結 大学の研究プロジェクト全般
2025年2月 連邦研究費の暫定予算(継続予算決議) 民生プログラム予算を130億ドル削減。NIH主要計画で2.8億ドル減、国防総省医学研究で57%減など 医学・科学研究(脳研究、ゲノム研究、防衛医研など)
2025年3月 NIH研究費の削減(裁判で一時停止) 大学への研究補助金大幅削減を計画(例:デューク大で年間5.8億ドル削減通知)※州政府の提訴で一時差し止め 医学・生命科学研究
2025年3月 NSF学部生研究(REU)プログラムの縮小 夏季研究インターン(REU)が資金不安で中止相次ぐ(少なくとも12サイトで実施中止) (Trump’s cuts threaten key NSF undergrad research program) 若手研究者育成、人材パイプライン (Trump’s cuts threaten key NSF undergrad research program)
2025年3月 研究費の多様性プログラム排除(DEI禁止) NIHの多様性奨学金を含む、特定人種・属性支援の研究費を停止 マイノリティ研究者、社会科学研究
2025年3月~ 研究機関の大規模リストラ計画(予告) 各科学機関が人員削減計画を準備。NSFでは職員の最大50%削減(約800人)との情報。将来的に予算半減(90億→40億ドル台)案も浮上 主要連邦科学機関(NSFなど)
2025年1~3月 渡航禁止令の拡大と入国審査強化(計画) 渡航禁止対象国を最大41か国に拡大検討。一部で学生ビザ停止を含む。入国審査を大幅強化 国際共同研究、留学生交流
悪影響の要約(学術研究): 研究予算の急激な引き締めと不透明化により、大学の研究体制は混乱し、人員採用やプロジェクト継続が脅かされた。2025年初頭から各大学は研究費削減への緊急対応(採用凍結・計画縮小)を強いられ、若手研究者育成プログラムも中止が相次いだ (Trump’s cuts threaten key NSF undergrad research program)。また、研究の政治化が進み、連邦政府は自らの政治方針に沿わない分野(多様性研究や気候変動など)への資金提供を制限する姿勢を示した。国際的にも査証(ビザ)政策の強化や渡航制限拡大により、共同研究や学術交流に高い障壁が生じている。これらにより米国の研究環境は閉鎖的となり、将来のイノベーション基盤が損なわれつつある。
大学・高等教育への影響
主要な出来事(時系列):
2025年1月~2月: 留学生・国際研究者への圧力強化 – トランプ政権は就任直後から移民・留学生に対する取り締まりを強化した。1月下旬には初期の渡航禁止令拡大の方針が示され、2月に入ると連邦移民当局が大学の寮に踏み込み、留学生のビザを取り消し、キャンパス抗議に参加した留学生の強制退去を警告する事態が発生した (Colleges Fear Decline in International Student Enrollment)。緑カード(永住権)保持者の研究者が逮捕されるケースも報じられ、学術コミュニティに動揺が広がった (Colleges Fear Decline in International Student Enrollment)。さらに科学・工学系分野の留学生や大学院生に多く支給されていたSTEM研究助成金「数億ドル規模」が削減されたため、多くの大学院プログラムで留学生の新規受け入れを一時停止する動きが出た (Colleges Fear Decline in International Student Enrollment)。西バージニア大学で国際戦略担当副学長を務めたWilliam Brustein氏は、「ビザ取り締まりや研究費削減、目立つ逮捕劇によって、今年の留学生減少は2017年(第1次政権時)の比ではないだろう。多くの学生が米国以外(英国、カナダ、アジアなど)に流れると予想する」と述べている。
2025年1月: 大学のDEIプログラム縮小の動き – トランプ政権は全米の大学に対し、過去にバイデン政権下で推進された多様性・公平・包括(DEI)プログラムの見直しを迫る姿勢を示した。特に1月中旬、保守系団体の働きかけにより、ビジネス分野でマイノリティ支援を行ってきた非営利組織「The PhD Project」が標的となり、同団体と提携する45の大学に調査が入った。連邦教育省は各大学に対し、この組織との関係や「人種に基づく奨学金」の提供状況を報告するよう3月31日締切で要求し、違反が認定されれば連邦資金停止も辞さない構えを見せた。この動きに対し、多くの大学は慎重姿勢を取りつつも、一部では当該団体との関係解消に踏み切る例が出た。例えばケンタッキー大学は3月中旬に同団体との提携打ち切りを発表し、ワイオミング大学もビジネススクールによる財政支援を今年度停止すると表明した。DEI推進を掲げてきた学術プログラムや奨学金が次々と終了に追い込まれつつある。
2025年3月19日: 学問の自由への介入(コロンビア大学の事例) – ニューヨークのコロンビア大学は、前年末からのパレスチナ支持デモへの対応を巡りトランプ政権と対立していたが、3月21日、連邦政府の要求する一連の措置を受け入れると発表した。これは政権が同大学に対し「キャンパスの反ユダヤ主義対策」と称して抗議活動への規制強化(マスク禁止や逮捕権を持つ警官の増員)、中東研究プログラムの再編や新高官ポスト設置などを要求し、応じなければ約4億ドルの連邦研究資金を停止すると脅したことによる。コロンビア大学は法的異議や学問の自治への懸念がある中で譲歩し、「250年以上の歴史で前例のない学問への政府介入だ」との批判を浴びた。全米大学教授協会(AAUP)会長のトッド・ウルフソン氏は記者会見で「我々はコロンビア大学が学問の自由と言論の権利を守り、政府の要求に屈しないことを望んでいたが、結果は期待外れだ」と強く非難した。歴史学教授のカール・ジェイコビー氏も「連邦政府が一大学の特定学部を支配しようとしたのは初めてであり、トランプ政権はこれからが本番だ」と警告している。教育政策専門家のロバート・ケルチェン氏は「トランプが望むものを完全にコロンビアから勝ち取った。次は名だたる他大学も従わざるを得なくなるだろう。これは米高等教育史の転換点だ」と述べ、他大学への波及効果を指摘した (Columbia Agrees to Trump’s Demands)。
2025年3月20日: 大学自治へのさらなる圧力 – トランプ大統領は「教育の自由と多様性」を掲げた非営利団体やプログラムにもメスを入れ、特定の思想に基づく教育活動を排除する大統領令を連発した。例えば、「過激な偏向教育の終焉」と銘打った大統領令では、学校教育における「ジェンダー・イデオロギー」や「差別的平等イデオロギー」を“洗脳”とみなし、そうした教育を行う機関への連邦資金を打ち切る計画策定を各省庁に命じた (What's in Trump's New Executive Orders on Indoctrination and School Choice)。この命令には、第1次政権で物議を醸した「1776委員会」の復活も含まれており、アメリカ建国の精神を称える「愛国教育」を推進することが掲げられた (What's in Trump's New Executive Orders on Indoctrination and School Choice)。一方、ジェンダーや人種差別の問題を教育するプログラムは「急進的な偏向」とみなされ、連邦支援から排除される方向となった (What's in Trump's New Executive Orders on Indoctrination and School Choi
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